ダンまち喰種√Ω   作:秋ノ原春助

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その後その日

昨日より一層晴れたこの日、カネキとベルはギルドに来ていた。

目的はもちろん、冒険者としてギルドに申請する為である。

冒険者は初めから冒険者というわけではない。

だれにだって初めてがあり、それはたどたどしいものだ。

そんな、ひよっこ冒険者をサポートするのがこのギルドというものであり、冒険者の生命線だ。

 

「? どうして生命線になるの?」

 

「このギルドは冒険者をサポートするだけじゃなくて魔石の換金をしてくれるからだよ。 僕達冒険者は魔石を採ってもお金に変えられなきゃどうしようもないからね。」

 

頬をぽりぽりとかくベルは、あっ! と何かを見つけたのか声を上げた。

 

「エイナさーん!」

 

まるで、母親に会った子供のような反応だなぁ………

 

「あ、ベル君。調子はどう?」

 

「はい、おかげさまで。この前はゴブリンを三体も倒したんですよ!」

 

「へぇー! 凄いじゃない。この前までは逃げるのに精一杯だったのに!!」

 

「えへへ、てっ、違うんです! 今日来たのは別の要件があってですね」

 

一言で表すなら美麗。整った容姿に極めつけには美女といわざる得ない顔立ちをした女性の視線がベルの後ろに立つ青年にへと向けられた。

 

へぇー、この子が新しく入ったファミリアなんだ。 と品定めをするような目でカネキを見る。

 

カネキはその視線に耐えきれなくなり無理矢理自己紹介を切り出した。

 

「よろしくおねがいします。金木研です。」

 

「こちらこそよろしくおねがいしま。ベル君を担当しているエイナです」

 

にっこりと笑うその顔は営業スマイルだとわかっていても見とれてしまう。

それはカネキもベルも例外ではない、それほどまでに彼女は可憐で美しいのだ。

 

そんなことを他所にエイナはテキパキと事務的な作業をこなす。

必要な書類に名前と年齢を書き込みそこに判を押した。

 

「はい、これでカネキくんも晴れて今日から冒険者です。担当は私になるのでこれからもよろしくね。」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

軽い握手を交わして二人はギルドを後にした。

 

 

 

 

迷宮都市オラリオ、ここには他所の都市には存在しないダンジョンというものがある。

そのダンジョンに蓋をするかのように建てられた純白の建造物、名をバベルという。

その最上階に妖しくも艶めかしい女神。豊穣神フレイヤはいた。

口元に手を当てただ、一点を見つめている。

視線の先にはギルドがある。しかし、彼女が見据えるのはそれではなく、そこから出てきた白髪赤眼の少年。

高層ビルから一匹のアリを探すような作業も彼女とっては赤子の手をひねるよりも簡単なものだ。

恍惚とした表情を浮かべる様は恋する乙女そのものだ。

だが、その恋は想いはベルには注がれてはいない。

彼女が見据えるのはベルのさらに奥にある色だ。

バベルよりも純白で潔白な白。

何者にも染まらず、なってもいない。

純粋な心に彼女は心ときめいているのだ。

 

「あぁ、……………はぁ、いいわ」

 

もっと、もっと、あの色を磨きたい。何者にも染まらぬあの心をもっと輝かせたい。

そして、

己の手で染めたい。

 

歪んだ恋慕は止まらず今日も走り続ける。

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