ダンまち喰種√Ω   作:秋ノ原春助

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久し振りの投稿です。
コメントくれたら頑張って書くヤル気がでます!



Dear Dead Man 『屍人』

 

 

「ゴブッ!!?」

 

薄暗い洞窟の中小さな断末魔が響いた。

 

一人は手にナイフを、もう片方は手に何も持ってはいない。

これだけ見れば後者はなんと無謀な事をしているのだろうか。とエイナが見れば怒り説教が始まるだろう。

だが、そんなことを思う者は誰一人としていないだろう。

なぜならば片方の青年の尾骨辺りからは赤黒く、心臓のように一定間隔で紅く光る武器が生えているのだから。

 

「フッ!」

 

筋力にものを言わせてゴブリンの身長の何倍もの高さまで跳ねたカネキは尾骨から生える武器、赫子を解き放つ。

真下に立っているゴブリンを手始めに突き刺し、赫子が地面についたことで着地点を修正し、攻撃範囲内に入った1匹を片付ける。

ストン、と着地すると周りには残った数匹のゴブリンはジリと後ずさる。

圧倒的な力の前に成す術が無いと理解したのだろう。

しかし、引き下がることはしない。

彼らの本能が戦えと命令するためだ。

何か分からない、見えない何かに脅されるように震える足を無理矢理動かされ、ゴブリン達は片手に持った棍棒を振るい襲いかかる。

 

ポキリ、

 

カネキの尾骨から生える赫子は一本のように見えて実は違う。

その実、数本の赫子を束ねているのだ。

巨大な刃は突然数本の鋭い刀にへと変貌を遂げる。

 

ザシュッ、

 

空中で、ゴブリンの残骸が出来上がった。

ダランと力なく体はじきに灰にへと姿を変えていき残ったのは紫色に染まった水晶だけとなった。

 

カネキより先にゴブリンを片付けたベルは一部始終を見て感嘆の声をあげた。

 

「す、すごい」

 

目を丸くしたベル。それを見たカネキは少し恥ずかしいのか頬をかいた。

 

「いや、そんな事ないよ。だって僕はベル君よりもステータスが下なんだから」

 

 

 

「これが君のステイタスだ」

 

ヘスティアファミリアのお世話になることになった僕は早速『ステイタス更新』というのをすることになった。

ベッドにうつ伏せになるよう支持された僕は疑問符を浮かべながらも言われるがままにベッドに横になった。

 

「よいしょ、っと」

 

と、ヘスティアちゃんが僕の背中の上にまたがってきた。

 

「え、いや! えっ??」

 

何をしだすのかと、不安を隠せずに驚き慌てる僕をみてヘスティアちゃんは柔和に笑った。

 

「はは、驚かせちゃったかな? 大丈夫さ。ただのステイタスの更新なんだからさ!……………最初、ベル君もこんな反応してたな」

 

などとしみじみとするヘスティアちゃんはそっと人差指で僕の背中をなぞった。

すると、背中の体温だけが急に温かくなった。

なんというか、まるで誰かに包まれているかのような優しくて、安心するようなとても心地よい感覚だった。

 

「よし、終わっ……………でええぇぇぇぇっっ!!?」

 

いきなりの奇声に驚いた思わず体を起こしてヘスティアちゃんの方を見た。

しかし、僕が体を起こしたことで背中にまたがっていたヘスティアちゃんはベッドから転落し、「いたぁっ!」と悲痛を上げた。

 

「か、神様!?」

 

「ヘスティアちゃん、ご、ごめん! 」

 

ピラッ、と転落の時にヘスティアちゃんの手から離れた紙がベル君の足元にへと流れていった。

 

「神様、何してるんです、カ……だああぁぁぁぁっっっ!!??」

 

紙に目を通したベル君も奇声をあげた。

……………なんだろう。そういう儀式なのかな。

だとしたら、僕も奇声を上げた方がいいのかも……

 

「か、神様。こ、こ、これ、これ! 」

 

「あ、あぁ、よく、この子を僕のファミリアに連れてきてくれた! 僕はあまりの嬉しさに天界に召されそうだ!!」

 

興奮が抑えきれないという2人。

 

「あ、あの、何かあったのかな?」

 

「何か? 何かだって!? これを見てくれよ!!」

 

力:F 354

耐久:F 321

器用:D 547

俊敏:G 279

 

《スキル》

悪循環(グリーフソウル )』・体力と反比例に能力倍増

 

大喰い( イーティング・ワン)』・モンスターを喰らうことで一時的に体力を回復する

 

神叛旗( デッドマン)』・瞬間再生

・赫子

・jadwwtP,:gwt'chp

 

 

……………? そんなに驚くほどのものだろうか。

僕が知ってるRPGのステータスと比べるとGやFやDなんてランクは褒めるほどのものじゃない。

でも、あの2人の喜びようを見るとこれはすごいことなのかな。

 

「あの、これって何がすごいんですか?」

 

思わず敬語になってしまった。

 

「何? 何って! スキルの豊富さに決まってるじゃないか! しかもその全ては今まで聞いたことのないレアスキルと来たもんだ! 僕は、僕はぁ!」

 

「神様、わかります! すごいですよね!! 僕も憧れちゃいます!」

 

そう言われて改めて紙に目を通す。

するとスキルの一覧に書かれていたある文字に目が引き寄せられる。

 

大喰い

 

瞬間、僕は理解した。

このスキルは僕が持っていたモノではなくリゼさんが持っていたモノであることに。

それと同時に僕はステータスが、お前は所詮1人では何にも成し遂げられないただの『人間』だと、言われているような、そんな気がした。




カネキくんにはやっぱり苦悩してもらわなくちゃ!
そんな気がする話でした!
次回はやっとあの人が!

次回予告

紅く揺れる双眸、揺れ動く眼光

怖い怖いコワイコワイコワイ!!!

「無力でも最強でも、何も守れなかったら同じなんだ」

「大丈夫?」

片目から放たれる眼光は何物よりも恐ろしく輝いていた。

※嘘予告です
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