俺は教会の裏側にある森にトライドロンを止めた。
『ここか? ベルトさん』
『ああ、ここからリアス達に持たせたシフトカーの反応がある、イッセー達も丁度教会に着いたようだ』
『分かった、行こうベルトさん』
俺は森の中へと入っていった。
暫く進むと部長と朱乃さん、そして堕天使三人がいた。
『見つけたぞ、堕天使共』
「えっ?走介!!? どうしてここに!?」
「走介君ならイッセー君達の所に行くと思っていましたのに」
『イッセーには自分の目的を貫いて欲しかったですから、その為に、こんな薄汚れたカラスに邪魔されたく無かったんですよ』
「誰が薄汚れたカラスだ!!!!」
「下等な人間ごときが図に乗るな!!!!」
「そうっす!! 人間ごときが私達に勝てる訳ないっす!!!!」
カラス共が何か言っているようだがそんなこと知ったことか。
俺はもう頭にきているんだ。
「それにしても傑作っすね~ 貴女方の眷属の小僧… レイナーレ様に騙されてまんまと殺されたんでしょ?」
「全くだ、あのような下種な男にレイナーレ様が惚れる訳が無かろうに」
…… 今こいつら何て言った?
イッセーが下種だと?ふざけやがって!!!!
「…… 私の可愛い下僕を笑ったな…?」
どうやら部長も相当頭にきているらしい。
部長の体から赤黒いオーラが滲み出てやがる。
「フンッ!! そんなものレイナーレ様が儀式を成功させて至高の堕天使になれば恐れるに足らん!!」
『儀式…?』
「ここまで来れば隠す必要はない、教えてやろう」
すると、男の堕天使がペラペラと喋りだした。
「我々の計画は教会に捨てられた回復系神器所有者のシスターの神器、
『神器の摘出? そんな事が可能なのか?』
「理論上は可能だわ、でも…」
『神器を抜かれた人間は…… 死ぬ』
な、何だと!?
こいつら… 何処までも腐ってやがる!!!!
『てめえら…… 人の命を何だと思ってやがる!!!!』
「下等な人間の命などとるに足らんわ、寧ろ我々の駒になれるのだから感謝して貰いたいものだ」
よ~く分かった… こいつら本当に生き物か疑いたくなる程腐ってやがる…
俺が奴等に向かって行こうとしたその時、後ろからバイクの駆動音が聞こえてきた。
俺達が後ろを振り返ると、そこには…
骸骨の飾りが付いた黒と紫のバイクに乗ったスクラップを纏った戦士。
死神、魔進チェイサーがブレイクガンナーを構えていた。
『魔進チェイサー!!!!』
『死神……』
「こんな時に……!!」
「あらあら、少々厄介な事になりそうですわ」
何てタイミングで来やがる!!?
四対三… しかも一人は歴戦の死神… 勝率が低すぎる……!!!!
「おお!! 死神!!」
「と言うことは!!」
「アザゼル様がうちらを助けに来たんっすね!!」
カラス共が騒ぎ出したが、死神は逆に静かだ。
こう言う相手は不気味で仕方ないぜ。
『なんの用だ死神!!』
『………』
しかし死神は答えず、ただブレイクガンナーを俺達に構えるだけだった。
「さあ!! 死神!! さっさとグレモリーに引導を渡してしまえ!!」
俺は後ろに部長と朱乃さんを隠して死神の出方を待った。
『…………』
そして死神は…
ズガンッ!!!!
引き金を引いた…
「グホッ!!?」
その銃口を堕天使に向けて。
「ドーナシーク!!!!?」
「な、何故だ… 死神…!?」
「敵はあっちっすよ!? 何してるっすか!?」
当然堕天使達は困惑し、理由を求めてくる。
それに対して死神は…
『何を勘違いしている…?』
とだけ言った。
「どういう事だ!!」
『今回の処刑対象は貴様らだ、アザゼルからの直々の依頼のな』
「そんな…… 嘘っす!!!! アザゼル様がそんな命令する筈無いっす!!!!」
『どう思おうが貴様らの勝手だ… だが…… 俺は貴様らの神器所有者の神器を抜き取って自らの物にすると言う手口が気に食わん……!!!!』
そして死神は俺の方を向き
『仮面ライダー!! 手を貸せ!! 貴様もこいつらが気に食わない筈だ!!』
と言った。
『な、なんだって!?』
『手を貸せと言った!! 三度も言わんぞ!!』
「勝手な事を言わないで頂戴!! これは私達グレモリーの問題よ!! 余計な手出しはしないで!!」
『リアス・グレモリーか… お前が手を出せば事は三大勢力の問題になるかも知れんが… 俺と仮面ライダーが奴等を狩れば、堕天使の身内問題、もしくは人間のやったことで処理は容易い筈だが?』
「くっ…」
部長もどうやら言い返せ無いようだ。
『部長、俺からもお願いします』
「走介………」
『俺はイッセーを守れなかった… 一番近くにいたのに… だからイッセーにはそんな思いはしてほしくない、だからせめてイッセーの力になれることがしたいんです!!』
「リアス、走介君に任せてみませんか? 万が一は私達が手を貸せばいいんですし」
「朱乃まで… はぁ… 分かったわ走介、でもいい? 絶対に勝つのよ」
『分かってます』
どうやら部長は折れてくれたようだ。
「死神、もし妙な真似をしたらその場で消し飛ばすから」
『勝手にすればいい…』
俺は死神の隣に立ち並んだ。
『さて、初めての共闘だ、死神!! ひとっ走り付き合えよ!!!!』
『……… やはり貴様は面白い!!』
俺と死神は堕天使に向けて走り出した。
『ウオォォォォォ!!!!』
『…… フン!!』
俺達は同時に拳を突き出したが、堕天使は翼を広げて空中へ避難した。
「フハハハッ!!!! 例え死神であろうとも、人間である以上空は飛べまい!!」
「うちらの力、思い知るっす!!!!」
堕天使が高笑いしながら、光の槍を沢山投げつけてきた。
『下手な鉄砲も数打ちゃ当たるってか!! たがレイナーレより下なら!!』
『下級堕天使の槍など…… いくら当てようが無駄だ!!!!』
『SPEED!SPEED!SPEED!』
俺はシフトアップして避け、死神は槍を砕きまくっていた。
「そんな!?」
「死神ならともかく、あの妙な人間まで避けられるとは!!?」
『ハアッ!!!!』
奴等が驚いている隙に急接近し、一気に奴等の頭上に跳び上がり叩き落とした。
「グアッ!!」
「ムグッ!!」
「グッ!!」
『よし!! タイヤ交換だ!!』
『ああ!!』
俺がベルトさんの指示に従ってタイヤ交換しようとしたその時
『借りるぞ』
死神が俺のホルダーからマックスフレアを抜き取った。
『あっ!? 俺のシフトカー!!? 返せ!!』
『すぐに返す』
死神はブレイクガンナーの上部にマックスフレアを装着した。
『チューン…… マックス… フレア…』
『ハッ!!』
すると銃弾が火炎弾に変わり、堕天使達の翼を貫いた。
「ギャァァァッ!!」
「つ、翼が…!!」
『これで、貴様らはもはや飛べまい…… 返すぞ』
死神がマックスフレアを投げて寄越した。
『おっとお帰り、暫く休んでな』
俺はマックスフレアをホルダーに戻し、新たなシフトカーを呼んだ。
『来い!! ハンター!!』
するとジャスティスハンターがサイレンを鳴らしながらやって来た。
俺はそれを掴むと、シフトブレスに装着して倒した。
『タイヤコウカーン!!!! ジャスティスハンター!!』
するとタイヤと手に鉄格子の様なタイヤと盾が装備された。
てかまた盾かよ!?
『これはどう使うんだ?』
「こいつらに勝て無いならせめて貴様殺してくれる!!グレモリーの娘!!」
俺達に勝てないと判断した堕天使達が一斉に部長達の元へ向かった。
『部長!! 危ない!!』
『ハンター! ハンター! ハンター!』
俺は無意識にシフトアップして盾を投げた。
「バカめ!! 何処を狙っている!!!!」
しかし盾は大きく逸れ、堕天使の頭上へ
その時…
ガン!! ガン!! ガガン!! ガン!!
盾から鉄の棒が降り注ぎ、檻となって堕天使達を封じ込めた。
「なっ!? なんだこれは!?」
「びくともしないっす!!?」
へぇ~ 流石パトカー、捕まえる事に関しては一級品だな!!
さて、奴等も動けなくなった所だし、決めるか!!
『死神!! 一緒に決めるぞ!!』
『……… 良いだろう』
俺と死神はそれぞれ必殺技を出すために動いた。
『ヒッサーツ!!!! フルスロットル!!!! ハンター!!』
『エクゼキューション……!! フルブレイク…!!』
死神が檻に向けてブレイクガンナーからレーザーを放った。
『ハアァッ!!!!』
「「「ガァァァァァァァッッ!?」」」
レーザーは檻によって何度も反射しエネルギーの球体となって堕天使を包み込んだ。
その瞬間、檻が外れ、俺は足にエネルギーを纏って堕天使を蹴り抜いた。
『ハァァァァァァァァァッッッ!!!!!!』
ドカァァァァァァァン!!!!!!
堕天使達は大爆発を起こし、辺りには黒い羽が舞い散った。
ガシャァァァァァァァン!!!!
それと同時に教会からレイナーレが吹き飛ばされて行くのが見えた。
『どうやら向こうも終わったようだね』
『そうみたいだな…… やったな、イッセー』
俺は教会にいる親友に向けて小さく呟いた。