ハイスクールD×D 加速する戦士   作:響く黒雲

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赤き龍帝は何故目覚めたのか

堕天使三人を倒した俺達は教会に向かった。

 

そこには小猫に引き摺られて広場で気絶しているレイナーレと、イッセー、小猫、木場がいた。

 

そして長椅子に横たわっている女の子がいた。

 

多分この子がイッセーの言っていたシスターのアーシアだろう。

 

脈の確認をしたが既に息をしていなかった。

 

また俺は何も守れなかったらしい…

 

『くそっ…』

 

『あまり自分を責めない方がいい、辛いのはイッセーも同じだ』

 

『分かってる……』

 

レイナーレの方を見ると丁度部長と朱乃さんが魔法でレイナーレを叩き起こしていた。

 

「目覚めなさい」

 

「ゲホッ!! ゲホッ!! お前は!?」

 

「ごきげんよう、堕天使レイナーレ」

 

「リアス…… グレモリー…!!!!」

 

「貴女のお友達の堕天使は彼処にいる、走介と魔進チェイサーが片付けたわ」

 

部長はレイナーレの前に堕天使の黒い羽を見せた。

 

「バカな……!? たかが人間ごときに…!! それに死神!! 貴様は堕天使の味方だろう!?」

 

『アザゼルの命令だ…… 勝手な行動を取ったお前達を処刑しろとな』

 

「出鱈目を言うな!! アザゼル様がそんな事言う筈がない!!!! 私はアザゼル様の為に至高の堕天使になろうと…!!」

 

『なら教えてやろう…… 神器を抜き取って自らの物にした所で、神器の力を引き出す事は出来ない…… お前はアザゼルの為になるどころか、寧ろ足を引っ張っていたんだ』

 

「そ、そんな……」

 

随分と勝手な理由だったみたいだな…

こんな下らない目的の為だけに、イッセーも… この子も殺されたっていうのか……!!!!

 

「あら? イッセー、貴方その神器………」

 

「え? 俺の神器、なんか変なとこ有りますか?」

 

ん? そう言えばイッセーの籠手…… 纏っている範囲が広くなってねえか?

前は手の甲にしか着いていなかったに、今は肘まで纏われているな。

 

「そう… そう言う事なのね…」

 

『あの神器は…』

 

『イッセーから懐かしい気配がすると思ったら彼の気配だったか』

 

部長や死神、ベルトさんはなんか理解しているみたいだけど、言ったいなんなんだ?

 

「この子に宿っている神器は龍の手(トゥワイス・クリティカル)なんかじゃないわ」

 

「何だと!? じゃあその神器は一体…!?」

 

「この神器は自分の力を十秒ごとに倍加させていき、一時的に神や魔王を凌ぐ力を得られる神滅具(ロンギヌス)の一つ、赤龍帝の籠手、ブーステッド・ギア」

 

チートだ!?

チートだろ!? 十秒ごとに力を倍加させるとかもはやチート以外の何者でもねえだろ!?

 

『そうでもないぞ走介、倍加すると言っても持ち主の能力に依存する、今のイッセーでは宝の持ち腐れだ』

 

そんな俺の心の叫びを汲み取るが如く、ベルトさんは補足説明をしてくれた。

 

けどそれでもチートには変わり無いと思うんだが…

 

「さて、そろそろ消えて貰うわ」

 

部長がレイナーレを消し飛ばそうとした時

 

「助けて!! イッセー君!!」

 

レイナーレが天野夕麻の姿になってイッセーに助けを求めた。

 

「悪魔達が私を殺そうとしているの!! 私は今でも貴方を愛しているわ!!!! だから一緒にコイツらを倒そう!!!!」

 

コイツ…… 何を勝手な事を……!!!!!!

てめえの都合で殺しておきながらまだそんな事を…!!!!

 

「部長… お願いします」

 

イッセーはレイナーレに背を向けてうつむいた。

部長はそんなイッセーを一目見るとレイナーレに向き直って……

 

「私の下僕に言い寄るな…!!」

 

赤黒い魔力をレイナーレにぶつけ、消し飛ばした。

 

『部長…… やっぱすげえ…』

 

俺は変身を解きながら小さく呟いた。

 

「部長は紅髪の滅殺姫(ルインプリンセス)って呼ばれているからね」

 

「滅殺!? ホントすげえなうちの部長…」

 

俺は木場の言葉に少し戦慄を覚えた。

 

イッセーの方を見ると、イッセーはアーシアの遺体の前で泣いていた。

 

「俺に… もっと力が有れば… アーシアを守れたに…」

 

「俺も何も出来なかった… 情けねえよな… 何が仮面ライダーだ… 何が戦士ドライブだ… たった一人の女の子も救えない… 済まねえ… イッセー…」

 

「走介のせいじゃねえよ… 悪いのはレイナーレだ…」

 

「仕方ないわね、これを使いましょう」

 

すると部長はチェスの駒を取り出した。

 

「部長… それは…?」

 

「悪魔の駒よ、前代未聞だけど、これでこのシスターは私の眷属として甦るわ」

 

そうか!! その手があった!!

すっかり忘れていたぜ。

 

そして部長はアーシアを悪魔として生き返らせた。

 

アーシアは目を覚まし、辺りをキョロキョロと見回すとイッセーを見て…

 

「ふぁー… おはようございます、 イッセーさん」

 

と微笑みながら言った。

 

「アーシア!!」

 

「きゃ!? どうしたんですか?イッセーさん?」

 

それを見るなりイッセーはアーシアに抱きついた。

 

よかったな… イッセー。

 

すると小猫が俺の袖をくいくいと引っ張ってきた。

 

「どーした小猫?」

 

「…… 心配しました」

 

「あ~… 悪かったよ、勝手に行ったのはさ」

 

「…… 許しません」

 

「じゃあどーすりゃ許してくれんだよ」

 

「…… 今度からは私も連れてって下さい」

 

「…… ああ、その機会があったらな」

 

どうやら随分と心配させてたみたいだ…

今度からこう言う事の無いようにしないとな。

 

「後、私に何か作って下さい」

 

「注文多いな」

 

『…………』

 

すると死神が教会を去ろうとするのが見えた。

 

「死神!!」

 

『……』

 

俺が呼び止めると死神は無言で立ち止まった。

 

「行くのか?」

 

『任務は終わった… お前との決着もまただ』

 

「そうか、じゃあ名前教えろよ、何時までも死神って言うのもなんか味気ねえしな」

 

『………』

 

「俺は神藤走介、お前は?」

 

『フッ…… やはり面白いな、お前は…』

 

死神は変身を解きながら振り向いた。

 

「俺はライズ、ライズ・マクスウェルだ」

 

「おう、またなライズ」

 

「また会おう、仮面ライダー、神藤走介…」

 

そう言いライズは去っていった。

 

「死神は?」

 

「もう行きましたよ」

 

「そう… じゃっ、部室に戻りましょうか」

 

「はい、部長」

 

こうして一つの事件が終わった。

これが俺の…… 俺達の戦いの始まりだったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

仮面ライダー、神藤走介と別れた俺はライドチェイサーに乗って戻ろうとしていた。

 

「………… 出てこい」

 

不意に気配を感じて俺は木の上に声をかけた。

すると…

 

「毎回毎回思うんだけど、なんでライズは私の事が分かるにゃん?」

 

一匹の黒猫が俺の肩に着地した。

 

「勘だ」

 

「勘って!? そんなんに仙術が負けてるのかにゃん!?」

 

「五月蝿いぞ、黒歌」

 

「酷いにゃん!!?」

 

すると黒猫は俺の肩から降りて、人間の女になった。

 

こいつは、黒歌、妖怪で猫魈(ねこしょう)と言う種族らしい。

 

「それにしても… まさか白音の所に赤龍帝が現れるなんてね」

 

「ああ、厄介な事が起こりそうだ」

 

「心配しなくても私はライズ一筋にゃん♪」

 

「そう言う事を言っているんじゃ… はぁ…」

 

こいつに付き合うと疲れる……

 

「まあいい…… さっさと帰るぞ、乗れ…」

 

俺は黒歌にヘルメットを渡す。

 

「はいにゃん♪」

 

黒歌はそれを上機嫌で受け取り、ライドチェイサーの後部に乗った。

 

「にゃん♪」

 

 

フニョン

 

 

「…… 当たっているんだが……」

 

「当ててるにゃん♪」

 

「はぁ……」

 

こいつに付き合うとやっぱり疲れる…

 

俺はため息を一つ吐くと、ライドチェイサーのエンジンをかけ、神の子を見張る者(グリゴリ)の本部に向けて走らせた。

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