ハイスクールD×D 加速する戦士   作:響く黒雲

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月光校庭のエクスカリバー type TECHNIC
騎士は何故憎しみを再燃させたのか


俺は夢を見ていた。

昔の… そう、孤児院にいた頃の夢だ。

 

「ソウくーん!!」

 

欧州人にしては珍しい藍色の髪を持ち、アホ毛がちょこんと出ている女の子だ。

 

「ソウくーん!! こっちこっちー!! 早くー!!」

 

「待ってよー!! ■■■■!」

 

子供の俺はその子を追いかける。

 

「アハハ♪ こっちだよ~♪」

 

「待ってってばー!!」

 

しかし、どんなに走っても俺はその子に追いつけない。

 

まるで見えない何かに阻まれている様に。

 

するといきなり辺り一面が炎に包まれた。

 

「え……?」

 

そこで見たのは…

 

「あ…… あ、ああ!!?」

 

燃え盛り、崩れ落ちる孤児院だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁっ!!?!?」

 

俺は夢から覚めた。

 

「ハァッ… ハァッ… ッ!!」

 

『どうした? 走介』

 

どうやら今のでベルトさんを起こしてしまったようだ。

 

「いや… へんな夢を見ただけ… 心配すんな…」

 

『? そうか、何かあったら直ぐに言ってくれ』

 

そう言うとベルトさんは再び寝てしまった。

 

全く… なんで今になってこんな夢を… 何かの前触れか?

 

俺は夢に疑問を持ちながら、再び眠りに就いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梅雨も明け、もうすぐ夏に入ろうとしていたある日。

 

俺は今、自宅…… ではなくイッセーの家にいた。

 

理由としては、何故かそこで部活があるからだ。

と言うのも、旧校舎は今日大掃除があるらしい。

そのせいで部室が使えず、ならイッセーやリアスの住んでいる兵藤邸でやろうという事になんたんだが…

 

「こっちが小学生の時のイッセーよ~」

 

「あらあら、裸で海に」

 

「朱乃さんっ!? つか母さん!! そんなもんみせんなよ!!」

 

いつからイッセーの暴露大会に変わったんだ?

 

「(なあベルトさん、俺は会議って聞いていたんだけど…… なんかの間違いか?)」

 

『(いや? 私もそう聞いているが)』

 

なんだこのカオス…

 

でも、おばちゃんいつも言ってたっけ、イッセーに女子の友達が出来たらアルバムを見せるんだって…

 

「… 幼い頃のイッセー……」

 

よかったねおばちゃん、夢が叶ったよ。

見てくださいこの部長を、アルバムをものすごく凝視してます。

 

まあ俺はイッセーの過去に興味ないし、参加したのも多いからな、今回は傍観しとくか…

 

「でだ、小猫は見ないのか?」

 

「…… 一通り見たので」

 

「最近俺の隣にいること多いな」

 

「…… 気のせいです」

 

なんか小猫といることが多い様な気がする。

 

「アハハ、もっと見せてよ」

 

「あっ! 木場てめえは見んな!!」

 

「いいじゃないか」

 

見ると、木場がとても嬉しそうにじゃれついていた。

あんなに嬉しそうな木場は初めて見た。

 

しかし不意に写真を見ていた木場の目が鋭くなった。

いや、睨み付けているのか?

 

「イッセー君…… これに見覚えは…?」

 

「いや、小さい頃だからよく覚えてねえな」

 

「まさか… こんなところで… これはね、聖剣だよ」

 

俺は木場の中に何かよくない物が燃え上がるのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから翌日、俺は驚きの事実を知る事になる。

 

球技大会が近づき、練習していたオカルト研究部だが、今日は何やらあるらしく部室に集合と言われた。

 

何があるのかと思って部室に入ると、俺の天敵がいた。

 

「うげっ…」

 

「どうも、神藤走介君」

 

その名も支取蒼那、この学園の生徒会長である。

サボりの常習犯である俺を強制的に授業を受けさせる悪鬼だ。

 

俺はただ眠りたいだけなのに。

 

「最近はサボっていないようで何よりです」

 

「…… なんで生徒会長がいるんすか…?」

 

「おいこら!! 会長になんて口の聞き方だ!!」

 

すると誰かに襟首を引っ張られた。

そいつは…

 

「さ、匙!? お前なんで此処に居るんだよ!?」

 

俺の親友、匙元士郎だった。

 

「なんだリアス先輩、もしかして俺達の事走介や兵藤に話してないんすか? 同じ悪魔なのに気づかない方がおかしいんだけどさ」

 

いや、俺は人間だぞ匙、間違っても人外扱いはしてほしくない。

 

「仕方ないですよサジ、私達は基本、表では不干渉ですから。 それと、神藤君は悪魔じゃありませんよ」

 

「え!? マジかよ!!?」

 

「そこまで驚かれる事か?」

 

でもこの口振りからして、会長も匙も悪魔だな。

一体この学園、何人悪魔が居るんだ?

なんか安心出来ねーな。

 

「こちら支取蒼那様の本名はソーナ・シトリー、上級悪魔、シトリー家の当主ですわ」

 

朱乃さんが説明してくれるけどなんかピンとこないな…

 

というか本名当て字かよ!?

 

「シトリーもグレモリーもフェニックス同様、生き残った七二柱の一つですわ。学園はグレモリーが実権を握っているけれど、表の生活は生徒会… つまりシトリー家が支配していて、昼と夜で支配権を分けたのですわ」

 

てことはやっぱり生徒会は悪魔ってことか…

もうやだこの人外魔境…

 

「会長と俺達眷属悪魔が日中頑張っているから、学園の平和が守られているって事だけでも覚えておいてバチは当たらねえぜ!! 俺は二年の匙元士郎、会長の兵士(ポーン)だ。よろしく」

 

「おお!! 俺と同じ兵士(ポーン)か!!」

 

二人は雰囲気が似ているし、いい友達になれるんじゃねえか? イッセーも好感を持ってるみたいだし。

 

「俺としては、変態三人組の一人であるお前と一緒なんてプライドが傷つくけどな」

 

うん、そうだよな~ イッセーに対してならそれが正常だ。

 

「な、なんだと!?」

 

「お、やるか? 俺はこう見えて駒を四つ消費しているからな、まだ悪魔になったばっかだがお前や走介には負けねえよ」

 

「おやめなさい、サジ」

 

「で、ですが会長!」

 

「今日此処に来たのは、同じ学園を根城にしている上級悪魔同士、最近眷属にした悪魔を紹介するためです。私の眷属なら恥を掻かせないこと」

 

そこでソーナ会長は俺とイッセーを見る。

 

「それにサジ、貴方ではこの二人には勝てません。兵藤君はライザーをあと一歩まで追い詰めましたし、神藤君に関しては不死身のフェニックスであるライザーを倒したのですよ」

 

「うえぇっ!? マジかよ… てっきり俺は木場か朱乃さんかリアス先輩を助けたものと…」

 

なんか匙が落ち込んでいるが無視しても大丈夫だろう… こいつはイッセーと同じで単純だからな。

 

「匙さん、これからよろしくお願いします」

 

「アーシアさんなら大歓迎さ!!」

 

ほらな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、球技大会を終えた俺達はある問題に直面していた。

それは木場の事だ…

 

 

パシン!

 

 

「……… これで目が覚めたかしら」

 

珍しく部長が怒っている…

 

無理もないか、球技大会は俺達オカルト研究部がなんとか優勝したとは言え…

こいつはずっと我関せずを貫いてやがったからな…

 

けと木場は叩かれても無表情だった。

こういう奴はなにしでかすか分からないから恐い。

 

すると木場が急に笑顔になった。

しかしその笑みは何時もの様な爽やかな物ではなく、まさしく人形の様に張り付いた笑みだった。

 

「もういいでしょうか? 球技大会も終わったのでもう練習に出なくてもいいですよね。疲れてしまったので普段の部活は休ませていたたきます、それと昼間は申し訳ありませんでした。どうも調子が悪かったみたいです」

 

そう言うと木場は立ち去ろうとする。

 

「おい木場、大丈夫かよ?」

 

「君には関係ないよ」

 

「そんな言い方ねえだろ!! 部長もお前の事を心配して…!」

 

「心配? 誰をだい? 基本利己的なのが悪魔だと思うけど。まあ今回は主の命令に従わなかった僕が悪かったと思っているけど」

 

…… ホントにこいつはあの木場か?

今のこいつは俺には別の奴にしか見えないんだが。

 

「僕はね、ここ最近、基本的な事を思い出していたんだよ」

 

「…… 基本的な事?」

 

「そう、聖剣エクスカリバーを破壊する。それが僕の生きる意味であって、復讐を果たすということ」

 

復讐…… か…

 

その単語を聞いた瞬間、俺によくないスイッチが入ったらしい。

 

出ていこうとしていた木場と目が合った。

 

「ッ!!? 君も…!?」

 

「…… なんだよ?」

 

「…… いや、何でもない」

 

そして木場は出ていった

 

『…… 走介……』

 

後から小猫から聞いたが、その時の俺は相当恐い顔をしていたらしい。

 

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