ハイスクールD×D 加速する戦士   作:響く黒雲

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白い龍皇は何故介入したのか

俺はコカビエルを倒したが、何時まで経っても気が抜けなかった。

 

「どうしたんですか? 走介先輩」

 

何時までもピリピリしている俺が心配になったのか、小猫が駆け寄ってくる。

 

『…… 誰かに見られてる様な気がする……』

 

「誰かって…… まさか!? まだ敵がいるのかい!? 走介君!!」

 

『いや…… ベルトさん』

 

『ああ… 確実にいるね』

 

俺はベルトさんの言葉を聞くと、キッと上を睨み、ドア銃を虚空に突きつけた。

 

『出てこい!! 居るのは分かってんだ!!』

 

「おいおい、何言ってんだ走介? 何もねえじゃねえか」

 

『それとも、こいつでぶち抜かれるのがお好みか?』

 

俺はイッセーを無視して続けると…

 

『ハハッ、参ったな。まさかバレてるとは』

 

学園に張ってあった結界が破れ、そこから白い鎧を纏った人物が現れた。

 

「う、ぐっ…… また、左腕が… 熱い…」

 

「ううっ…… これって…」

 

その瞬間、イッセーの籠手とロマリーの具足が勝手に出現し、宝玉が輝きを放った。

 

『お前が白い龍(バニシングドラゴン)か?』

 

『そうだ。アザゼルに頼まれてね、コカビエルを回収しに来た』

 

『そうか… ならとっとと持っていけ』

 

俺は気絶しているコカビエルを白龍皇に投げ寄越した。

 

『おっと…… バルパーは死んだか、だがあの神父からは聞き出さなくてはならない事がある』

 

そう言って、白龍皇はフリードも回収した。

 

このまま帰ってくれると嬉しいんだが…

 

『無視か?白いの』

 

『挨拶も無いなんて不粋じゃないの?白いの』

 

『起きていたのか、赤いの、青いの』

 

おいおい…… これ以上面倒事を起こすなよ…

 

イッセー、ロマリーそして白龍皇の宝玉から声が発せられる。

 

この声は、旧校舎で聞いた、ドライグとアルテミシア、それと……

 

『アルビオンだ、走介』

 

そう、この冷静そうな声がアルビオンらしい。

因みにドライグは渋い声でアルテミシアは大人のお姉さんみたいな声だ。

 

『折角出会ったのに、この状況ではな…』

 

『ホント、世も末よねぇ~』

 

『いいさ、何れ戦う運命だ…… こう言うこともある』

 

『だが青いのもそうだが、以前に比べ敵意が低いじゃないか』

 

『互いに興味は戦い以外にあるということか』

 

『いいじゃないの、私達は神器に宿る魂なんだから、時間はいくらでもあるわ。たまにはこう言うのもいいんじゃないかしら?』

 

『それに… あそこにいる仮面ライダーを見てみろ』

 

『あれが今代の仮面ライダーか… 中々にいい面構えだな、ドラゴンとの相性も良さそうだ』

 

『そうね。それに… 懐かしの人がいるわよ』

 

『何?』

 

そこでなぜか俺の話題になり、何かを探られているような感覚を覚える。

 

『やあ。相変わらずだね、アルビオン』

 

だからそこであんたが参加したらさらにカオスになるだろうが!!

 

『なっ!? クリムの親爺殿!? そうか…… 貴方が仮面ライダーに…… 道理で我等が負ける筈だ』

 

『喧嘩もいいが、何事も程々が一番だ、分かってるね?』

 

『『『はい… 充分承知しています…』』』

 

なんか、伝説の龍三匹がベルトさんに説教くらってる…… やっぱりカオスになった……

 

『ではな、また会おう。ドライグ、アルテミシア、それと親爺殿』

 

『ああ、またなアルビオン』

 

『またいずれ、アルビオン』

 

『Good-bye アルビオン』

 

会話を終えたのを見計らって、白龍皇はその場を去ろうとするが…

 

「おいまてよ!!」

 

イッセーが引き留める。

 

「お前… いったい何なんだよ!?」

 

『…… 全てを理解するには、先ずは力が必要だ。強くなれよ、俺の赤い宿敵君に青い宿敵さん。それと……』

 

白龍皇はそこで、イッセーとロマリーから視線を俺に移す。

 

『是非、君とも戦ってみたいな、仮面ライダー君』

 

…… なんかいきなり対戦を申し込まれたが、俺の答えは決まってる。

 

俺は……

 

『断る』

 

『ほう…… だがドラゴンは力を呼び寄せる。何時までも戦わない訳にはいかないぞ』

 

『勘違いすんな、戦わないとは言って無い』

 

『何?それはどういう事だい?』

 

白龍皇は俺の答えに訝しむような声色で訊ねる。

 

そう聞かれた俺にはある一人の戦士が頭に浮かんだ。

 

『俺にはまだ、決着を着けていない奴がいる。そいつとの決着を着けない限り…… 俺は誰かと決闘する気は無い』

 

そう…… 鋼のスクラップに身を包み、正に死神のごとく神出鬼没に現れ、敵を容赦なく倒す紫炎の死神。

 

魔進チェイサー、ライズ・マクスウェルとの決着が!

 

『フフッ…… 成程、ライズは幸せ者だな。ライバルとまで言った奴にここまで言われるとは』

 

『ライズを知っているのか?』

 

『ああ、俺の仲間だ』

 

『そうか… なら伝えてくれ、何時でも来いってな!!』

 

『分かった。確かに伝えよう』

 

そう言って白龍皇は、光の筋を作りながら夜空に消えていった。

 

それを見届けて、俺も変身を解除する。

 

「おーい!! 走介!! 兵藤!! 無事か!?」

 

すると、向こうから生徒会メンバーがやって来る。

 

「おお! 匙!!」

 

「やったな走介!! まさかコカビエルを倒しちまうなんてよ~」

 

「ああ…」

 

「本当に心配掛けやがって!!」

 

「ああ…」

 

「走介君…… ごめん!! 僕は目先の復讐に囚われて… 君を見捨てて…」

 

「気に…… すんな…… って…… 言ったろ……?」

 

「走介、よくやったわ… 皆無事で良かった…」

 

「部長…」

 

「…… 走介先輩?」

 

「悪い…… もう…… 限界…」

 

俺はフラフラと地面に倒れた。

 

「!? 走介先輩!!」

 

「ちょっと!? 走介!!?」

 

「おい!しっかりしろよ! 走介!!」

 

「走介君!?」

 

「おい! 誰かアーシアを起こしてくれ!!」

 

『走介!! しっかりするんだ!! 走介』

 

そのあとのことは、俺は覚えていない…

次に目が覚めた時は俺の家のベットだった。

 

目が覚めた時、コカビエルを倒したっていう現実を受け止めるのに、一日掛かってしまったが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二日後、俺はロマリーを見送る為に空港に来ていた。

 

「もう行くのか?ロマリー」

 

「うん。名残惜しいけど、エクスカリバーを届けなきゃいけないし。それに、シュヘンベルグ家当主として、やらなきゃいけない事もあるしね」

 

「そっか。それにしても…」

 

俺は何かを話しているゼノヴィアとイリナを見た。

とても気まずい空気になっている。

 

「あいつら… 大丈夫か? ゼノヴィアは悪魔になったそうだが…」

 

「イリちゃんは神の死を知らないから… 仕方がないと言えば仕方がないのだけれど…」

 

「そう言うロマリーはどうなんだ? お前も神の死を知っている訳だが」

 

「それなら心配ないよ。私はあくまで教会の協力者だから」

 

「そうなのか?」

 

「そう。だから、悪魔側の協力者のソウ君とも、なんのしがらみもなくお付き合いできるって訳」

 

「別に悪魔側のつもりは無いんだが… しがらみなくまた友達になれるのは嬉しいな」

 

「もう… 私が言ってるのはそう言う事じゃないのに…」

 

「は? どういう……!?」

 

俺はそこから先は言えなかった。

気がついたら、ロマリーが俺の唇を塞いでいたのだ。

 

ただ塞ぐだけなら問題はなかったんだが…

俺の唇を塞いでいたのはロマリーの唇だった。

 

「…… フフッ。ファーストキス、あげちゃった♪」

 

「なっ… おま… ふぇっ…///」

 

「じゃ、また会おうね。ソウ君」

 

「あちょっ、ロマリー!!」

 

ロマリーは軽やかにスキップしながらゲートを潜っていった。

 

「全く… 俺も初めてだっつの…///」

 

「どうした?走介」

 

「いや、何でもない」

 

すると、別れを済ませたのか、ゼノヴィアがやって来た。

 

「それより、お前はこれからどうするんだ?」

 

「悪魔になったはいいものの…… まだやりたい事は見つかってなくてね。何か見つかったら報告するよ」

 

「そうか…… まあ、それもいいかもな」

 

どこまでも広がる青空に、ロマリー達を乗せた飛行機は飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

飛行機を見守る走介達を一人の男が白いバイクに跨がって見詰めていた。

 

「何とかコカビエルに勝ったみたいだけど、これから起きる事でも…… そうやって勝っていけるかな?仮面ライダードライブ、神藤走介」

 

その男の手には、小さな白いミニチュアバイクが収まっていた。

 

「さて、俺も姉ちゃんを見送ったし、アザゼルのおっちゃんの所にでも行きますか」

 

男は白いバイクのエンジンを唸らせて、その場を去っていった。

 




次回予告



新しい(ショー)の幕が上がる!!

「危険?大好物だね♪」

封印された仲間が解放!!

「僕には… 勇気が出せないんです…」

出現するテロリスト!!

「世界に破壊と混沌を!!」

激突する三匹の(ドラゴン)!!!!

『Welsh Dragon Over Booster!!!!』

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!』

『Azul Dragon Balance Breaker!!!!』

暴走する走介!!

『誰か!! 走介を止めてくれ!!!!』

『GAOOOOOOOOOOO!!!!!!』

そして現れる謎の男!

「いい画だね~」

このライダー!

「レディースアンドジェントルマン!!!!」

ライダー!

「Let,s!変身」

『ライダー! マッハ!』


次章 停止教室のヴァンパイア type MACH

次回もひとっ走り付き合えよ!
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