ハイスクールD×D 加速する戦士   作:響く黒雲

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引きこもり僧侶を外に出せるのか

混沌の授業参観が終わり、俺達は部活動に精を出す為に旧校舎にいた。

 

何でも部長のもう一人の僧侶(ビショップ)の封印を解くそうだ。

 

「KEEP OUT… 立ち入り禁止か… 随分と厳重に封印されてんすね?」

 

「それだけ、その子の力が強力なのよ」

 

「引きこもりかよ…… 大丈夫かな… 俺…」

 

そういう系イッセーは苦手そうだよな。

まあ何時ものように、持ち前の積極性でどうにかするんだろうが…

 

「それでも、眷属の中で一番の稼ぎ頭ですわ」

 

「「マジで!?」」

 

「ネットを使った特殊な契約を結んでいるからだよ」

 

いや、驚いた… まさか引きこもりが稼ぎ頭とは…

ネットってすげえな。

 

「じゃあ、いくわよ」

 

部長が扉の封印を解除し扉開けて部屋に入ったその時

 

「イヤァァァァァァァァ!!!!」

 

かん高い叫び声が響いた。

 

発生源は中の棺桶の様だ。

 

「ごきげんよう。ギャスパー、元気そうね」

 

「もうお外に出ても大丈夫ですわよ」

 

「イヤですぅぅぅぅ!!!! お外怖い!!」

 

ここまで重症なのか…

 

部長が棺桶を開けると、中から女子生徒の制服を着た子が出てきた。

 

「うおおおっ!! 金髪美少女!! アーシアとダブル金髪だな!!」

 

このバカは…… 性懲りも無く……

まあ、確かに可愛いとは思うが…

 

「イッセー、この子は男の子よ」

 

「「は?」」

 

本日二回目のハモり。

まてまて… 今部長何て言った?

 

「すいません部長… 今何て?」

 

「この子は男の子よ」

 

部長の言った事実に膝を突いて倒れるイッセー。

更に朱乃さんの言った一言が止めを刺す。

 

「女装の趣味があるんですよ」

 

「そんな……! 金髪美少女かと思えば…… 女装趣味の男の娘だと…! 似合っているだけにダメージが大きい……」

 

「ヒィィィィィィ!!!! すみません!! すみません!!」

 

「この子はギャスパー・ウラディ。人間と吸血鬼の間に生まれたハーフヴァンパイアよ」

 

ハーフヴァンパイア? 吸血鬼なんていたんだな。

 

………よくよく考えたら悪魔とかいるし、そこまで驚く事もないか…

 

なんかすげえビビってるんだけど大丈夫か?

 

「そ、その… この方達は一体…」

 

「貴方がここにいる間に出来た眷属よ、兵士のイッセー、騎士のゼノヴィア、僧侶のアーシア、そして人間の協力者で仮面ライダーの走介よ」

 

「か、仮面ライダー!? 本当にいたんですね…」

 

仮面ライダーの名前聞いたらなんか目がキラキラしだしたぞ?

 

すげえな、仮面ライダー…

 

「お願いだから一緒に外に行きましょう?」

 

「イヤですぅぅぅぅ!! 僕はずっとここにいたいですぅぅぅぅ!!!!」

 

こりゃ本当に重症だな… 骨が折れそうだ…

 

そんな呑気な事を考えていた時だった。

 

痺れを切らしたイッセーがギャスパーの手を引っ張ったその時…

 

世界が灰色に変わった。

 

「あ、あれ? どうしたんだ?」

 

なんか変な感触だが…

皆も全く動かないし…

 

「どうなってるんだ?」

 

「な、何で動けるんですかぁぁぁぁ!?」

 

振り向くとギャスパーが隅でブルブル震えていた。

 

『走介、時間が止まっている。どうやら彼が何かした様だ』

 

あいつが? どうやって?

 

「べ、ベルトがしゃべったぁぁぁぁ!?」

 

「なあ、これお前がやったのか?」

 

「ごめんなさいぃぃぃ!!!! 打たないでぇぇぇぇ!!!!」

 

「誰も打たねえよ」

 

こいつとつき合っていくのは大変そうだが…… やるしかねえな。

 

「俺は神藤走介、二年だ。此方は俺の神器の……」

 

『クリム・スタインベルトだ、よろしく』

 

「ぼ、僕は… ギャスパー・ウラディ…… 一年です… よ、よろしくお願いします」

 

ギャスパーはぎこちない感じで握手する。

 

ここで時間が進み、握手をしていた俺達を見て、皆目を丸くし、イッセーがツッコミを入れてギャスパーを怖がらせたのは余談だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやらさっきの現象はギャスパーの神器、停止世界の邪眼(フォービトゥンバロールビュー)と言うらしい。

 

強力すぎるその神器を操れず暴走してしまうため、今まで封印されていたそうだ。

 

そして今…

 

「デイウォーカーなら日光は平気だな? そら、走れ走れー!」

 

「イヤァァァァァァァァ!! 聖剣怖いぃぃぃ!!!!」

 

ギャスパーの特訓をするためにゼノヴィアがデュランダルを振り回しながらギャスパーを追いかける。

 

端から見れば只の苛めだ。

 

因みにここには部長と朱乃さん、そして木場は居ない。

なんでもサーゼクスさんに呼ばれて聖魔剣を見せに行っているのだとか。

 

「おっす! やってるな」

 

「匙」

 

すると、生徒会の匙がやって来た。

 

「あれが新しい僧侶か?可愛いじゃん!!」

 

忘れてた… こいつもイッセーとタメを張れるバカだということを…

 

「所が、男なんだよ、あいつ」

 

イッセーがギャスパーの性別を告げると

 

「そんなの…… アリかよ…!」

 

イッセーと同じ様に泣き崩れていた。

 

やっぱりバカだ。

 

「ギャー君、ニンニク食べれば強くなるよ」

 

「ニンニクはらめぇぇぇぇぇ!!!!」

 

再びギャスパーに目を向けると、今度は小猫がニンニク片手に追いかけていた。

 

小猫が誰かを弄る…… だと……?

 

「魔王眷属の悪魔君達はこんなとこでお遊戯かい?」

 

すると、ダンディーな声が聞こえてきた。

 

振り向くとそこにはアザゼルさんがいた。

 

「アザゼルさん… 何の用です?」

 

「なに、散歩ついでに聖魔剣を見ようと思ってな、今聖魔剣使いはいるか?」

 

「木場ならここには居ねえよ!!」

 

そう言ってイッセーは赤龍帝の籠手を出し、他の奴等も戦闘体制に入った(ギャスパーは隠れた)。

 

「威勢はいいが、コカビエルに勝てなかったお前達じゃ俺はやれねえよ。 神藤走介は別だかな」

 

そう言ってアザゼルさんは俺を見据える。

 

「そうだ… お前にやった人工神器の調子はどうだ? 中々の物だったろう?」

 

「ああ、中々役に立ってくれたぜ。ハンドル剣とドア銃は」

 

「はぁ?何だその名前は? 俺が考えた名前はどうした!? 」

 

「? いや? 受け取った時には何も聞いてないぞ?」

 

「ライズの奴……!」

 

?そんな力作だったのか?

 

「因みにどんな名前なんだよ」

 

「んあ? フフン、よくぞ聞いてくれた。本来のそいつらの名は…… 運命の扉を撃ち抜く者(フェイトオブドアーズガンマン)運命の手綱を操る剣(フェイトオブリードザソード)だ!!」

 

 

……………

 

 

「走介だな」

 

「うん、走介だ」

 

「走介先輩です」

 

「走介の圧勝だな」

 

「な、なんだとぅ!?」

 

上からイッセー、ゼノヴィア、小猫、匙、アザゼルさんの順である。

 

良かった… アレにならなくて…

 

「これの何処が悪いんだ!?」

 

「全部だ!! 何が悲しくてそんな厨二病感満載の武器をつかわなきゃならんのじゃぁー!」

 

その一言でアザゼルさんは崩れた。

 

「おおお… 俺が千年掛けて考えた武器の名を…」

 

「用が無いなら帰って下さいよ」

 

すると、アザゼルは立ち上がり、黒い堕天使の翼の生えたミニカーを取り出した。

 

「いや、もう一つある。こいつをお前に渡す為だ」

 

「これは?」

 

「ダウンフォールバイラルコア。簡単に言えば、堕天使に転生するための物だ」

 

「!?」

 

「お、おい走介…」

 

「今の時代、お前さん見たいに人間で強い奴は引く手あまたでね、他に取られる前に手を打っておきたいのさ。今直ぐににとは言わねえが、会談迄には決めておけ」

 

そう言うとアザゼルさんはギャスパーと匙の神器についてアドバイスした後、帰って行った。

 

「走介… どうするんだよ? お前確かサーゼクスさんからも悪魔の駒(イーヴィルピース)を貰っていたよな?」

 

「……」

 

そう…… アザゼルさんだけじゃない… サーゼクスさんからも悪魔に転生するための物を貰っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

あれは授業参観の日、セラさんと会長が追いかけっこを始めた直後だった。

 

「ちょっといいかな?走介君」

 

「? どうかしたんすか?」

 

「君に渡したい物がある」

 

そう言ってサーゼクスさんは、透明なチェスの(キング)の駒を渡してきた。

 

「お兄様!! これは…」

 

「うん、悪魔の駒(イーヴィルピース)だ。彼はコカビエルを倒し、尚且つ仮面ライダーだ、彼を手に入れたい組織は山程いる。しかし、仮面ライダーである彼を誰も転生させる事は出来ない。ならば、(キング)の駒を渡して悪魔になって貰おうとね」

 

「サーゼクスさん…… 俺は……」

 

「君の事は理解している。だが、先程も言ったように勧誘する組織もいるからね。 先に手は打っておきたいんだ」

 

「………」

 

「会談迄には答えを出してくれればいい。どんな答えでも、私達は君の意見を尊重する」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

俺は貰った駒とバイラルコアを手の中で転がした。

 

「……… これからどうなるんだろうな…… 父さん… 母さん……」

 

誰に聴かせる訳でも無く、俺は空に呟いた…




アザゼルの武器ネーミングを考えるのが大変だった…

それでも全然厨二病っぽく無いかもしれない…

あんなポンポンと恥ずかしいネーミングを出せる厨二病の人を初めて尊敬(笑)したかもしれない。
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