「ちっ、ライズの奴ちゃっかりライドチェイサーを持っていってやがる」
「あはは…」
アザゼルは、なんか隣でライズにバイクを持っていかれた事を愚痴っているけど、今は走介だ。
大丈夫かな… あいつ。
「心配すんなイッセー、あいつは簡単に死ぬような奴じゃねえよ」
「竜舞さん」
「まっ、なんかあったら何時でも言え、力にはなってやる」
本当にこの人は一年前と変わらず頼りになる人だ。
「ソウ兄さ~ん、起きろー」
「ちょっ!? こらアレン!!」
「止めて下さい!?」
「走介先輩に何するんですか!?」
走介の方が騒がしいと思ったら、アレンが走介の顔をベシベシと叩いていた。
何してるんだあいつ!?
「お前!! 走介に何すんだ!?」
「え?いや、叩いたら起きるかなって」
起きるかなじゃないだろ!?
一応怪我人だぞ走介は!?
今にでも死にそうな苦しい表情を浮かべて、手を伸ばしてアレンの服を掴んで……
掴んで?
「ふん!」
「いたぁ!?」
気がついた時には、走介はアレンに頭突きをかましていた。
◇◆◇◆◇
なんか騒がしいな……
「ソ……さ……… お……ろ…」
なんか顔をベシベシと叩かれている気がする…
「ち……!? ら… レン !」
「止め…… 下さ……」
「そ…… け…… 先…… に…… す……ですか!?」
あっ、なんか聞き覚えのある声……
小猫にロマリー… 後アーシアかな?
「お前!! 走介に何すんだ!?」
おっ、今度はイッセーの声だ……
「え?いや、叩いたら起きるかなって」
なんかムカつくな…
それに会話の内容を聞いてこいつが諸悪の権化っぽいな……
俺は、目の前の男の服を無意識に掴んで……
「ふん!」
頭突きをかました。
「いたぁ!?」
目を開けると、そこには額を押さえたアレンがいた。
「お前、何人の頭を叩いてくれてんだ…」
「ひ、ひでえよ… 俺体を張ってソウ兄さん助けたのに……」
「助けた……?」
「何も覚えて無いのか?」
覚えているも何も俺は……
「ぐっ!?」
「ソウ兄さん!?」
「あ、頭が…!?」
はっ! 思い出した…… 確か俺はカテレアって奴が両親を殺したって聞いて… それでデッドヒートを使って暴走したんだっけ……
「思い出した?」
「ああ… 全部思い出した…… お前の怪我も、イッセーの傷も…… 全部俺がやったんだな…」
「き、気にすんなって! 誰も死んでないんだし!!」
「そうそう、イッセーの言う通りだってソウ兄さん」
「でも………」
「ソウ君!!」
「うわぁ!?」
アレンとイッセーと話していると、突然ロマリーが飛び付いてきた。
色々あって力の入らない俺は、成す術無く押し倒された。
「うぇ~ん! 良かったよぉ!! 」
「ちょっ、ロマリー離れろって! そんでもって何気に痛い!!」
「だってあのまま元に戻らないと思ったんだも~ん!!」
「分かったから、顔をグリグリすんな!!」
「やれやれ… 姉ちゃんもソウ兄さんの前では唯の女の子か…」
「何か言った~♪ アレン」
「何も言って無いですごめんなさい」
何とかロマリーを引き剥がした俺は一息付けるかと思ったが、今度は小猫がちょこんと隣に来た。
「今度はお前か… 小猫」
「大丈夫ですか? 先輩」
「ああ、ごめんな心配掛けて」
「いえ、信じてましたから…… きっと皆の所に帰ってくるって……」
そう言って小猫は俺の頭を撫でてくれた。
…… なんか癖になりそうな感覚だな。
「ありがとな、小猫」
「神藤走介」
「アザゼルさん」
すると、アザゼルさんが此方にやって来た。
「走介君、大丈夫かい?」
「そー君、大丈夫?」
「神藤走介、大丈夫ですか?」
それにつられてか、サーゼクスさんとセラフォルーさん、ミカエルさんも来た。
「皆さん…… まぁ… 何とか…」
「体の半分が黒焦げになってた割には元気そうだな」
「はぁ!? 体の半分が黒焦げ!?」
そんな危険な状態だったのかよ俺……
「まっ、無事で何よりだ」
確かに無事で良かったけど…… そう言えば、まだあの答えを出して無かったな。
「あの…… 皆さん」
「? なんだ」
「なんだい?走介君」
「なになに?そー君」
「なんでしょうか?」
「こいつの事なんですけど……」
俺は四人の前に、それぞれの種族に転生するための道具を出した。
「ああ…… そうだったな、すっかり忘れていたぜ」
「それで、答えは?」
「さっきも言った様に私達は君の意見を尊重するつもりだ」
回りにいた皆も、一斉に黙って俺を見守る。
「…… やっぱり俺は人外を好きにはなれません…… だから、このまま人間でいます」
「そうか…… なら」
「でも! 皆さんの心は、信じるに値すると思っています。ですから…… これはその証に持っています」
俺は転生道具を握りしめた。
「そうか…… ありがとう。私達を信じてくれて」
「いえ、すいません生意気言って」
「いや、いいよ。はっきり言ってくれた方が此方も気が楽だからね」
「神藤、デッドヒートは俺が預かっておく。また暴走されたらたまらんからな」
「御願いします」
「それと、俺は暫くこの町に滞在する。お前らの神器を鍛えてやるから、覚悟しろよ」
そう言って、アザゼルさんは部下と共に帰った。
「では、私はシステムの調整がありますので、兵藤一誠、あなたの願いは確かに」
「ありがとうございます!」
ミカエルさんもイッセーに何か言って、天界に帰っていった。
「イッセー、ミカエルに何をお願いしたんだ?」
「ああ、アーシアとゼノヴィアが祈ってもダメージ受けない様にしてもらえるように頼んだんだ」
イッセーのこう言った所は美徳だと思う、これでエロがなければ……
「んじゃ、俺はこれで……」
「逃がさないわよアレン…… 説明… してもらいますからね…」
「はい…」
アレンはアレンで大変そうだな…
「ロマリー、お前これからどうするんだ?」
「私? 私はねえ……」
「どうしてこうなった?」
二日たって登校日、夏休み前だと言うのに転校生がやって来た。
その転校生と言うのが……
「ロマリー・シュヘンベルグです。フランスからやって来ました。これからよろしくお願いします」
もう一度言おう…… どうしてこうなった?
「シュヘンベルグは家庭の事情でこの学校に転校してきた。まぁ~ アルジェントやクァルタの様なものだ。お前ら、仲良くしてやれ。シュヘンベルグ、お前は神藤の隣の席だ。神藤!こいつに色々教えてやれよ」
「よろしくね♪ ソウ君」
やりやがったよチクショウ…
こいつ俺達が知り合いだって爆弾投下しやがった。
「ソウ君だと!? 走介てめえ!!」
「あんな巨乳美人と何時知り合った!?」
「知り合うも何も、幼馴染みだ…」
幼馴染みと言う事を言うと、クラスから女子の黄色い声が響く。
「「走介貴様ぁぁ!!!!」」
何時もの様に元浜と松田が殴りかかってくるが、俺は何時もの様に撃退した。
「ふん!」
「「げぱぁ!?」」
「え~と… あれは?」
「何時もの事よ、気にしないで」
困惑するロマリーに何時もの事だと諭す桐生。
本当にこいつらは懲りる事を覚えろよ……
「で、なんであんたらが居るんだ? アザゼルさん、アレン」
放課後、部室に行くとアザゼルさんと、アレンがいた。
「セラフォルーの妹に頼んだのさ、それで俺は
オカルト研究部の顧問って訳だ」
「ソーナ…… あなた私達を売ったわね……」
「仕方がないのです。お姉様に来られたら胃薬が幾つあっても足りないので」
「俺は一年として、編入したのさ」
よく見ると、アザゼルさんの腕は何事も無かったかの様にあった。
「アザゼルさん…… その腕……」
「先生な、一度こう言うの着けたかったんだ」
腕は義手らしくハイテクなもので、ロケットパンチのごとく部室中を飛び回って、再び腕にくっついた。
「俺がサーゼクスに頼まれた事は一つ、お前達の未成熟な神器を正しく成長させることだ。それと、オカルト研究部女子部員に、魔王サーゼクス・ルシファーからの命令だ。今日から兵藤一誠、もしくは神藤走介の家に同居するように、とのことだ」
「「「「「ええええええ!!!!!????」」」」」
どうやらまた騒動に巻き込まれる事になりそうだ…
◇◆◇◆◇
遠く離れた北欧の地……
「以上がミカエル様の報告です、オーディン様」
「神の真似とは大胆な事をする、ミカエルめ」
北欧の神々が、駒王で起きた事の報告を受けていた。
「いかがいたしましょう?」
「放っておけ、小童のお遊戯じゃ」
「では、小童どもに我らアース神族の本当の神々を知らしめますか?」
「止めておけフレイ、向こうには仮面ライダーがいることを忘れたか?」
「ですが、今なら…」
「四天龍の神器所有者三人を同時に相手に取って圧倒したとしてもか?」
「! それは本当ですか?」
「無論、報告書にも書いてある」
すると、不意に後ろから声が響く。
「その仮面ライダーなら…… 俺の友になってくれるだろうか?」
「いたのか、ユーリ。黒き龍の王よ」
男の名はユーリ・アースガルズ、四天龍最後の一匹、
「そもそも仮面ライダーとはなんだ?」
「ふむ… その昔、我らアース神族を全て相手取り、勝利した者よ」
オーディンは、仮面ライダーとの戦いを思い出した。
『そうか…… お前達神でも…… 俺を殺してはくれないのか……』
『なんだと…… それだけの力が有りながら、何故自らの消滅を望む!?』
『俺は…… 罪を犯した…… 償うには俺が死ぬしかない…… 誰かの手に依ってな…』
『お主…… 名はなんと言う』
『始めに言った筈だ。答える必要があるのか?とな』
「そんなに強いのか、仮面ライダーは」
「はっはっは、これから先が楽しみじゃわい」
そう言ってオーディンは、髭を揺らしながら笑った。
次回予告
舞台は冥界へ!
「ここが…… 冥界……」
始まる合宿!
「部長ぉぉぉぉぉ!?!?」
「私は…… 自分の力が怖いんです……」
苦悩する走介!
「俺は……」
そして走介を支える少女
「大丈夫だよ。人間さん!」
現れる新たな敵!!!?
「俺は
「白音は戴いていくにゃん」
その時走介は……
「俺はもう二度、復讐の炎は燃やさない!!」
『DRIVE!!!! type DEAD HEAT!!!!』
『ウオォォォォォッ!!!!!!』
次章 冥界合宿のヘルキャット type DEAD HEAT
次回はオーバーヒートだぜ!!!!