ハイスクールD×D 加速する戦士   作:響く黒雲

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デッドレースを制するのは誰か

走介達が、森でハート達と対峙している頃、パーティ会場は大変な事になっていた。

 

「さあ魔獣共!! 無能な三大勢力共に目にものを見せてやりなさい!!」

 

「ガアァァァァァッ!!!!」

 

禍の団(カオスブリゲード)の旧魔王派や魔導士達が会場を襲撃していたのだ。

 

「ハァッ!!」

 

「セヤッ!!」

 

それに巻き込まれた者達は、彼らが召還する魔獣達を相手に、戦いを始めたのだった。

 

木場とゼノヴィア、そしてイリナは、迫り来る魔獣を前に、聖剣や聖魔剣で切り裂いていた。

 

「くそッ!! こんなときに、部長やイッセーは何をしているんだ!?」

 

「分からないよ。イッセー君達は小猫ちゃんを追いかけていった見たいだけど……」

 

「二人共!! そんな事より前!?」

 

「「!?」」

 

「ゴアァァァアァア!!!!」

 

一瞬、気を緩めた時、三人にキメラが襲いかかって来るが……

 

『ハッ!!』

 

 

『ConvertConvertConvert! Sonic!!!!』

 

 

ロマリーの音速の蹴りに吹き飛ばされ、キメラはその動きを止めた。

 

『大丈夫!? 三人共』

 

「ありがとう。助かったよ」

 

「ナイスフォロー!! ロマリーちゃん!!」

 

「すまないロマリー。私達は無事だ」

 

『よかった……! 来るよ!!』

 

ロマリーの言葉に反応した三人は、再びキメラに向かって戦い始めた。

 

 

 

「轟け!雷よ!!」

 

「グギャァァァァ!!!!」

 

朱乃も、戦えないアーシアやギャスパーを守りながら魔法で応戦していた。

 

「あ、朱乃さん!」

 

「大丈夫ですか? 二人共」

 

「はい!…… 朱乃さん後ろ!?」

 

「しまっ…!?」

 

二人の安否を確認した時、意識が二人に向いた為に、キメラの接近に気づかず、キメラの爪が朱乃のすぐ近くに迫っていた。

 

『オォォォラァァッ!!!!』

 

 

『ゼンリン!』

 

 

「ゴアァァァアァア!?!?」

 

しかし、寸前で駆けつけたマッハ、アレンによりキメラの攻撃は防がれ、逆に骨を砕かれた。

 

『無事か? ギャスパー、アーシア先輩、朱乃さん』

 

「助かりましたわ。アレン君」

 

『良いって、それよりまだ来るぜ!!』

 

溢れるように召還されるキメラを前に、アレンは一層気合いを入れるのだった。

 

 

 

「申し訳ない、オーディン殿…… 我々の不始末で…」

 

「よい。見れば我らヴァルハラのキメラも居るようだしのぅ……」

 

「何処の勢力も、似たようなモンだってことか」

 

「笑い事ではありませんよアザゼル」

 

会場の奥には、付き人に守られたサーゼクス、アザゼル、ミカエル、そしてオーディンがいた。

 

「兎に角、まずは事態を収拾せねば」

 

「うむ、ワシの連れを手伝わそう。足しになる筈じゃ、ユーリ」

 

「なんだ?」

 

オーディンが、付き人の一人であるスーツを着た男、ユーリに声を掛ける。

 

「彼は?」

 

「我らの隠し玉じゃよ。ユーリ、戦線に赴き、事態を収拾するのじゃ」

 

「了解した。行くぞガーランド」

 

『久々の戦闘だな。盛り上がっていくぜ!!!!』

 

ユーリは、誰かに声を掛けると、手に銃と剣が一体化し、刀身に黄色い宝玉が埋まっている神器が発現した。

 

禁手化(バランスブレイク)!!」

 

 

『Schwarz Dragon Balance Breaker!!!!』

 

 

ユーリは神器を禁手化させて黒龍王の鎧(クラッシュガンソード・スケイルメイル)を纏い、会場を舞う。

狙うは、魔導士達がキメラを呼び寄せる魔方陣。

 

「黒龍王だと!?」

 

『フン!』

 

ユーリは魔方陣に銃弾を打ち込み、魔導士達に背を向けた。

 

「なっ!? 貴様、何処へ行く!」

 

『貴様らはキメラよりも弱い。もうその魔方陣は終わっている……』

 

「何を… !?」

 

 

『CrushCrushCrushCrushCrushCrush!!!!!!』

 

 

能力の発動を告げるその音声と共に魔方陣に罅が入り、砕け散った。

 

「そんな!?」

 

『これが…… 黒い龍(シュヴァルツドラゴン)の力だ……』

 

「くう……ッ!! だが、まだ三十体のキメラが!!!!」

 

魔導士が強がりを言おうとしたその時。

 

 

ゴオオオオオオオオ!!!!

 

 

凄まじい程のオーラが、会場を駆け抜けた。

 

「な、なんだ…… 今のは……ッ!?」

 

魔導士は困惑していたが、キメラ達を見て、更に困惑した。

 

「グッ、ゥゥゥ……」

 

キメラ達は怯えていたのだ。

 

『…… へぇ、随分と懐かしいオーラじゃねえか』

 

『知っているのか?ガーランド』

 

『ああ。本当にクリムのオッサンが憑いていたとはな…… 道理で負ける訳だ』

 

オーラは会場中を駆け抜けた為、勿論ロマリーにも届いていた。

 

『アルテ、このオーラって……』

 

『ええ、間違い無く叔父様のものね』

 

『良かった…… ソウ君』

 

ロマリーは、走介の名前を呟きながら、オーラの発生源に目を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

『ハアァァァァ……』

 

タイプデッドヒートに変身が完了した俺は、余ったエネルギーを使って、黒歌の結界を破った。

 

そんな俺の体から、凄まじい量の蒸気が吹き出して、皆はそんな俺を見て戦慄していた。

 

「な、なんてオーラ……」

 

「こ、これが……」

 

「タイプデッドヒートの本当の姿!!」

 

「で、出鱈目よ!? エネルギーの放出だけで、仙術の結界を破るなんて!?」

 

『あれはそう言うモノだ。諦めろ黒歌』

 

唯一人、ハートだけは少し違うようだが……

 

『スゲェパワーだ!? 体から力が溢れてくる!!』

 

『それは君がデッドゾーンを完全にモノにした証だろう。それにタイプデッドヒートには、アザゼルが考案し、マッハに搭載されているネクストシステムが搭載されている!!』

 

『だから、マッハぽいのか』

 

体を見渡すと、確かにマッハのアンダースーツに右肩にマッハのタイヤが着いて、メットもレーサーの様になってる。

 

すると、パチパチと乾いた拍手をハートがしていた。

 

『おめでとう。これでお前と俺は互角と言う訳だ』

 

『そいつはどうも。見ての通り初乗りだ。ひとっ走り付き合えよ!!』

 

『良いだろう!!』

 

『イッセー!! 黒歌は任せたぞ!!』

 

「お、おう!」

 

半ば強引にイッセーの了承を取り、俺はハートに向かう為、イグニッションを回した。

 

『ハァァァァァアアッ!!!!』

 

断続的に流れる待機音と共に、俺の体にオーラと紅い稲妻が纏われる。

 

『ムウゥゥゥゥゥゥン!!!!』

 

ハートも同時にデッドゾーンに入り、同じ様にオーラと紅い稲妻を纏った。

 

互いに構え、力が最高潮に高まった時、俺達は同時に走りだし、互いの拳を突きだした。

 

『『ハァァァァァアアッ!!!!』』

 

互いに突きだした拳は、互いの捉え、打ち抜き、オーラが回りに迸り、今の一撃で木が吹き飛んだ。

 

だがデッドゾーンに入った以上、どちらかが倒れるまで止まらない。

 

俺達は殴り合いを続けた。

 

『ハハハハ!!!! 楽しい!! 楽しいな!! 仮面ライダー!!!!』

 

『そうかよ!!!!』

 

胸に、肩に、腹に、顔面に。

互いに容赦なく叩きつけられる拳は、互いの体を傷つけていく。

 

ましてや俺達は生物の限界を越えたデッドゾーン。

殴り合いが長く続く訳が無かった。

 

『ハハハ…… ゴフッ… お前は、俺の戦った中で一番興味深い。好敵手として相応しい!!』

 

『ハァ… ハァ… クッ、だったら、随分長いライバルになりそうだな!!』

 

『同感だ!!』

 

短く言葉を交わして、再び殴り合う。

肉体は限界に近かった。

 

『クッ、ベルトさん!! 俺の賭けに、付き合ってくれるか!?』

 

『何をする気だ!? 走介!?』

 

『こうするんだよ!!』

 

俺は、ハートの一瞬の隙を突いて、奴の剥き出しの心臓をわしづかみにした。

 

『グッ!? 何を!?』

 

『ハッハッハ。ハート、俺と一緒に…… デッドレースと洒落込もうぜ!!』

 

そう言って俺は、再びイグニッションを、今度は四回回し、更に出力を上げ、ハートに流し込み始めた。

 

『!? き、貴様正気か!?』

 

どうやらハートは俺の意図に気付いたみたいだな。

 

『ああ、だからデッドレースって言ったろ!? 俺とお前!! どっちが最初に根を上げるか勝負だ!!!!』

 

『…… フ、フハハハッ!! ハッハッハ!!!! クリム!! 貴様は随分と危険な男を選んだ様だな!!!!』

 

『バカな真似はよせ!? 死にたいのか!?』

 

肩のDーHコウリンのメーターが、危険域に入った事を知らせる警告音が鳴り響く。

 

『俺を信じろ!! ベルトさん!!』

 

『止めるんだ走介!!!!』

 

その時だった。

 

「走介!!」

 

何故かイッセーに呼ばれた。

 

『ア"ア"ッ!? 何だイッセー!?』

 

生返事に答えると、奴はとんでもないことを言っていた。

 

「俺はどっちの乳首を押したらいいだろうか!?」

 

……… はあ?




今回はここまで!
次回決着ゥゥゥ!!!!
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