ハイスクールD×D 加速する戦士   作:響く黒雲

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この章、ルパン出てきますけど内容は走介の戦力アップなんで早めに終わっちゃうかも……


遺産捜索のトレジャーハント type LUPIN
何故走介は故郷を訪れたのか


フランスの首都、花の町パリ。

その国際空港に、俺、神藤走介はいた。

 

「フランスか……」

 

『大丈夫かね?走介』

 

「ああ、多分…… いや、きっと良いタイミングだったんだよ」

 

何故俺がフランスに居るのか?

発端は、冥界から帰って直ぐの事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺のじいちゃんの遺品?」

 

「はい。貴方の祖父、神藤勇介の遺品を、唯一の肉親である貴方に引きとって欲しいのです」

 

何時も通り、イッセーの豪邸で残りの夏休みをダラダラと過ごそうとしていた時、天界からミカエルさんがやって来たのだ。

 

「それはいいんですけど…… 遺品ってどんなもの何ですか?」

 

「さあ?」

 

「は?」

 

いやいや、さあ?は無いだろ!? あんたら仮にも熾天使だろ!? 自分の部下くらい把握しておけよ。

 

「我々も知らないのです。生前、勇介はそれは教会でも有名なイタズラ好きでして…… 我々も手を焼かされました…… それに、遺言状にもこのように……」

 

そう言ってミカエルさんは、一通の手紙を出した。

俺はそれを受け取って、遺言を見る。

 

〔前略…… とか面倒くせえ事はやらねえぜ? 内容だけパパーっと書くから其のつもりで。まあなんだ、近々死ぬからよ、身辺整理を頼みてぇんだわ! 俺の秘蔵の…… ゲフン!! ゲフン!! の処分を頼みてぇ、そこら辺に纏めておくからよ! ヨロシクな! 遺品の方は残してもいいし残さなくてもいいぜ。万一残したのなら、今度、大介の奴に生まれる俺のカワイイ孫に相続させてやってくれ。

 

 

 

 

P.S. 俺の秘蔵の…… ゲフン!! ゲフン!! は天使共に処分させろよwww         神藤勇介〕

 

……… 前言撤回、悪いのはじいちゃんだ。

なんだこの適当な遺言状は? もっと他に書くこと有ったろうに…… こんなのとくっついたマザーってかなりの苦労人だったのかな……?

 

「…… ちなみに、処分したんですか?」

 

「聞かないで下さい…… 危うく天界全ての天使が堕天しかけました……」

 

ウソォ!? マジかよ!? 一体何を処分させたんだよじいちゃんは……

 

「実はもう一枚ありまして……」

 

「まだあんの!?」

 

「ええ、今度のは貴方に…… と言うより神藤家の人間に宛てた物ですね」

 

そう言って、今度は先程の様な適当な紙に書いた物ではなく、丁寧に封がされた封筒を手渡された。

 

そこには〔家族へ〕と書かれていた。

 

俺は封を開けて、中の手紙を見る。

 

〔家族へ。堅苦しいのは嫌いだからよ。一言ずつ書いていくぜ。まずクレア、今までありがとな。こんな馬鹿の為に懸命に尽くしてくれてよ。お前には感謝しても仕切れねえぜ。皆の事、頼むな? 次に大介、これからはお前が神藤家の大黒柱だ、気を引き締めろ。お前は馬鹿息子だったが、覚えは良かった。お前みたいな息子を持てて、俺は幸せだぜ。アリスちゃんと仲良くな。次にアリスちゃん、馬鹿息子の嫁に来てくれてありがとな。あんたのお陰で、随分明るく生きさせてもらった。これからも大介を支えてやってくれ。〕

 

その手紙には、先程の遺言状とは似ても似つかぬ丁寧な物だった。

表ではお調子者を装っていても、心の底では家族の事を第一に思う、一家の大黒柱としての姿が、其処にはあった。

 

「じいちゃん……」

 

俺は手紙を読み進めると、書き足された部分があるのを見つけた。

 

〔最期に、アリスちゃんのお腹にいるカワイイ孫へ。正直、お前の顔を見れず、抱くことも出来ないのは心残りだが…… それでも、何もやらないのはじいちゃんとしては恥になっちまうからな。だから、俺はお前に名前をくれてやる。実は、俺には男の子が生まれる事が分かってる。だからお前の名は『走介』困っている人の元へ、誰よりも速く駆けつけられる様に、この名前を送るぜ。それに、俺のとっておきもくれてやらぁ。俺の別荘兼孤児院にある物を隠した。何かは見つけてからのお楽しみだ。じゃあな、皆〕

 

そこでじいちゃんの手紙は終わっていた。

 

「行って貰えるでしょうか?」

 

「…… ええ、じいちゃんのとっておきが何なのか、楽しみで仕方無くなりました」

 

「フフ… やはり、血筋ですね。その楽しみで仕方無いと言う顔、勇介にそっくりです」

 

そ、そう言われると、なんか照れるな……

 

「では、走介君。貴方にはフランスに飛んでもらい、神藤勇介の遺品を回収して貰います。現地には案内人を用意しておくので」

 

「案内人ですか?」

 

「会えばわかります。貴方の知り合いですから」

 

知り合い? 一体誰だろうか?

 

ともかく、俺の波乱に満ちた数日間のフランス旅行が、幕を開けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ミカエルは案内人がいると言っていたね』

 

「ああ、空港に居れば分かるって言ってたけど……」

 

俺は、空港の待合室で案内人がやって来るのを待っていたのだ。

ちなみにイッセー達グレモリー眷属とシュヘンベルグ姉弟は此所には居ない。

 

イッセー達は、夏休みの宿題を終えていないと言う理由だ。

流石に修行にかまけて学業が疎かになるのは、上級悪魔の部長は許せなかったらしい。

今ごろひーひー言いながら宿題をこなしている所だろう。

 

俺? 俺は夏休み始まって四日で終わらせたからセーフだ。

 

アレンとロマリーはそれぞれで任務が入ったそうだ。

 

故に、今回は俺一人での行動だ。

 

「にしても…… 遅いな……」

 

案内人は何時まで経っても来なかった。

そろそろ一人で行こうかと考えたその時。

 

「ゴメーン!! お待たせ!! 走介君!」

 

漸く案内人がやって来た様だ。

 

「遅いぜ、待ちくたびれたぞ?」

 

「ごめんごめん、色々準備していたら手間取っちゃって……」

 

そうやってエヘヘと笑いながら、謝るのは紫藤イリナ。

ゼノヴィアの元同僚で、イッセーの幼馴染みだ。

 

彼女が今回の案内人らしい。

確かに知っている奴が来たな。

 

「所で…… イッセー君は?」

 

「残念ながら、今回は彼奴は居ねえよ。今頃宿題と睨めっこしているだろ」

 

「ええ!? そんなぁぁぁ……」

 

この通り、彼女はイッセーにぞっこんだ。

だが、イッセーがその好意に気がつくのは何時だろうか?

 

「うぅ…… まぁ… そう言う事ならしょうがないよね。私も我慢するよ」

 

「うっわー、本人の前でそんな事言っちゃうんだ…」

 

「あわわわわっ!? 今のナシ!ナシ!!」

 

珠に天然が入ってしまうのが難点だろう。

 

「正直、遺品を回収しに来ただけなんだけど、なんで案内人が必要だったんだ?」

 

「走介君が育った孤児院は、今は教会で封鎖されているの。悪魔の住み着いた孤児院とか言われてね」

 

…… 下らない。

どうせそんな事言っているのは、神にかまけた狂信者か、出世に勤しみ過ぎて真実を見ようとしない馬鹿だけだろう。

 

「だから、教会の司祭以上の地位を持つ人か、天使の人が居ないと立ち入る事が出来ないのよ」

 

「ふーん…… ん?」

 

俺は、今のイリナの言葉に違和感を覚えた。

 

『ちょっと待ちたまえイリナ。君の言葉が正しいなら君も立ち入れないのでは?』

 

と、ベルトさんが俺の代わりに聴いてくれた。

そう、その言葉が正しいなら戦闘員であるエクソシストの彼女も入れない事になってしまう。

 

一体どういう事なのだろうか?

 

「ああ、それね? ホントはまだ隠して置きたかったんだけど……」

 

イリナがそう言うと、彼女の背中から天使の純白の翼が広げられた。

 

「今の私は、転生天使だから身分的には私でもオッケーなのよ!」

 

「転生天使…… てことは……」

 

俺は懐からシフトセイクリットを取り出した。

 

「こいつが正式に完成したのか?」

 

『随分と早かったね』

 

「そ! ちなみに私はミカエル様のA(エース)よ!」

 

イリナはそう言って胸を張っていた。

 

「…… そろそろ行くか。観光も兼ねているからそこんところヨロシクな」

 

「任せなさいって!」

 

不安だ…… 本当に大丈夫なのか?

 

俺はため息を吐きながら、彼女と共に空港を出た。

 

市街に向かうバスで、暇潰し程度に新聞を眺めていたら、興味深い記事が乗っていた。

 

『ふむ、〔美術館から美術品が盗まれる! 手口はあの大怪盗と同じもの?怪盗アルセーヌ・ルパンの再来か!?〕 か……』

 

「ああ、それね。今流行っている噂の怪盗。なんでもルパンの亡霊が出たとか」

 

「大怪盗の亡霊…… ね……」

 

俺はまだ知らない。

この記事に載っている人物が、俺にとって重要な人物になるとは……

この時の俺は、全く考えていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

フランスから遠く離れた地、イギリス。

ここである騒動が起こっていた。

 

「た、大変だぁぁぁ!? 美術品が盗まれたぁぁ!?」

 

夜の美術館に木霊する悲鳴。

そんな悲鳴を他所に、一つの影が美術館からビックベンの頂上に現れた。

 

『フフ…… チョロいもんね♪』

 

月明かりに照らされた姿は、正にゴージャス。

各部に宝石がちりばめられ、映画のフィルムを模したマントを身に付け、シルクハットと髭の様な造形のヘルメットを着け、赤い瞳でロンドンの町を見下ろしていた。

 

そんな時、誰かから連絡が入る。

 

『ハロー。誰かしら?』

 

〔俺だ〕

 

『あら、曹操。また任務かしら?』

 

連絡して来たのは、禍の団(カオスブリゲード)の英雄派曹操だった。

 

〔ああ、次はフランスだ。狙いは仮面ライダーの祖父、歴代最強のエクソシスト神藤勇介の遺品だ〕

 

『また厄介な物ね』

 

〔だが君に出来ない事はあるまい〕

 

『当然♪ 私を誰だと思っているの?』

 

〔フッ… そうだったな。頼んだぞルパン〕

 

『まっかせなさい!』

 

そう言うと、曹操は通信を切った。

 

『さてと、いきましょうか。次の舞台へ!』

 

曹操の通信を終えたルパンは、ビックベンから飛び降りた。

 

『まだ見ぬお宝が私を待ってるわ!!』

 

その夜、奇妙な高笑いがロンドン中に響き渡ったと言う……

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