俺達は向かい合って、互いに戦闘体制に入る。
アレンはマッハドライバーを装着し、俺はドライブドライバーのイグニッションを回す。
俺は、シフトワイルドをシフトブレスに装填し、アレンはシグナルマッハをライディングパネルに装填し、俺達は、シフトカーとパネルを倒した。
「Let,s!」
「「変身!!」」
俺達は、何時もの変身ポーズをとって、俺はタイプワイルドに、アレンはマッハに変身した。
『DRIVE!!!! type WILD!!!!』
『シグナルバイク!ライダー!マッハ!』
『さて、ひとっ走り付き合えよ!』
『追跡!撲滅!いずれもマッハー!仮面ライダー!マッハー!』
ブレンとメディックは、体にそれぞれのオーラを纏って、ハートと同じような異形と化した。
ブレンは脳が肥大化してむき出しになった神父のような姿。
メディックはドレスを纏い、プリマドンナの様な姿になっていた。
『では、始めましょうか』
『簡単にやられないでくださいね?』
そう言って開幕早々、ブレンとメディックは魔力弾を俺達に放ってくる。
『ヘッ!簡単にやられるかよ!』
俺達はそれを掻い潜りながら前に進み、俺はメディック、アレンはブレンに取り付いて引き離した。
『っと、そう言うわけだ。お前の相手は俺だ。メディック!!』
『いいでしょう。ハート様の雪辱、ここで晴らさせていただきます!!』
『そうかよ。ハンドル剣!ドア銃!』
俺は、何時もの様に二つの武器を呼び出して、メディックに向かって行った。
『フッ!! ハアッ!!』
『あら? その程度かしら?』
メディックは、俺の連撃をまるでバレエを踊るように軽々と避けていく。
『今度はこちらから行きますわ!』
避けるのを止めたメディックは、俺の一瞬の隙を突いて後ろに回り、振り返った拍子にまた踊るように俺へと攻撃する。
『エイッ!ヤアッ!! セェェイッ!!』
『ガッ!! グッ!! グアッ!?』
その攻撃は、俊敏かつ可憐。
攻撃の際、薔薇の花びらが舞い散っていた。
『ハアッ!!』
『!? グアァァァァァッ!!!!』
更に、背中から数本の触手が伸びてきて、俺に襲い掛かった。
『な、なんて攻撃だ!?』
『どうですか? 私の
『
『本来は回復系の神器でしたが…… ハート様に対する愛によって、ハート様と同じ様に戦える様になったのですわ!!』
そういえば、ハートの奴が言ってたな、ロイミュード派は、感情系神器使いの集まりだって……
ハートの奴は怒りだった…… てことはメディックは愛情か!?
『お前…… ハートの恋人か?』
『い、嫌ですわ!! そんなにハッキリと言われるのは恥ずかしいです…』
…… なんか、異形の姿でクネクネされるとシュールだな……
◆◇◆◇◆
ソウ兄さんと離れて、俺はブレンとか言う眼鏡野郎の相手をすることになった。
『よっしゃ!お前の相手は俺だぜ、眼鏡野郎!!』
『…… いい加減そう呼ぶの止めてもらえません?本当に眼鏡でしか認識されなさそうなので』
『それはあんたの影が薄いのが原因じゃね!?』
俺は先手必勝を実行すべく、ブレンに突撃していった。
『オオォォッ!!!! ダアァッ!!』
『動きが単調ですよ? それでマッハとは…… 笑わせてくれますね』
ブレンは、俺に嫌味を言いながらヒョイヒョイとゼンリンシューターを避けていく。
『言ってくれるじゃねえか…… だったらこれでどうだ!!』
俺はマッハドライバーのブーストイグナイダーを四回叩きつける様に押した。
『ズーット!! マッハ!!』
音速状態に加速した俺は、ブレンに避ける暇を与えない様に、素早く拳を叩き付けた。
『ダァダァダァダァダァダァダァダァダァダァ!!!! ウオリャアァァァッ!!!!』
『ゴハッ!? …… 中々やりますね…… ですが!』
ブレンは、法衣の様な布をこっちに伸ばしてきて、俺を縛りつけ、俺を自らの元に手繰り寄せる。
そして、俺の首を掴んで……
『では…… 私の
直接、俺に雷を流し込み、俺の鎧の各所が爆発した。
『グアァァァァァッ!!!!』
『更に…… 今の雷にこの液体をプラスすると……』
ブレンは、まだ雷が体に残留している俺に、掌から液体をぶっかけてきた。
すると、その液体は瞬時に固まって、俺は身動き取れなくなってしまった。
『なんだこれ!? と、取れねぇ…!!』
『今の液体は、プラズマに反応して凝固する特殊な液体です。貴方の力ではどうすることも出来ないでしょう』
『これも、
『勿論です。私の
名前から察するに毒を精製する
『まあ、私も元は毒を精製するだけだったんですけどね。感情を与える事によって私の
もしかしてもなく、ロイミュード派ってこういう化け物ばっかなのか?
◆◇◆◇◆
『アレン!?』
不味いな、アレンの奴大分押されているぞ!
『余所見とは… 余裕ですわね!!』
『しまっ…… ガァッ!?』
アレンに気をとられた隙に、メディックは俺に強烈な一撃をお見舞いしてくる。
それをまともに食らった俺は、アレンの所まで吹き飛ばされてしまった。
『! ソウ兄さん大丈夫か!!』
『ウグッ…… なんとかな…』
『おやメディック。そちらはもう済んだのですか?』
『ええ、期待外れでしたわ。この程度でハート様と戦おう等とは…』
期待外れ…… か。
それを判断するには…… まだ早すぎるぜ、二人共。
『まだ立つのですか?』
『それ以上無様を晒すのならば、本気で殺しますわよ?』
『だったら尚更だな…… ハートは俺をライバルと言ってくれたんだ…… それに俺が答えなくてどうする!!』
俺は二人に、手元のシフトデッドヒートを変形させながら言った。
『本当のデッドレースは…… ここからだ!!』
そして、シフトデッドヒートをシフトブレスに装填した。
『DRIVE!!!! type DEAD HEAT!!!!』
軽快な音と共に、俺は、タイプデッドヒートの鎧と、二つのタイヤを纏った。
『デッドゾーン…… ですか』
『ハート様と同じ能力……』
『さあ!行くぜ!』
俺は、体から蒸気と紅い稲妻を迸らせながら、二人に向かって行った。
『ハアッ!! ダァ!!』
『キャアッ!?』
『グァッ…… これ程の力を……!!』
休む暇なんて与えない!!
こいつらの
だったら仕込みが終わる前にけりを着ける!!
『ハンドル剣!! ガラディーン!!』
俺は、一気に勝負を決めるために、ガラディーンとハンドル剣を呼び出して、二刀流で二人を攻めた。
『ハッ!! デヤァッ!! オオォォアアッ!!!!』
『キャアァアァアッ!!!!!!!!』
『ウグッ!! アアァアァアァア!!!!』
『こいつで決める!! フレア!!』
俺はマックスフレアを呼び出し、ハンドル剣に装填して、同時にガラディーンの真名解放も使った。
『ヒッサーツ!!!! フレア!!!! フルスロットル!!!!』
『
二つの剣から放たれた強力な炎の奔流は、ブレンとメディックの姿を呑み込んだ。
『やったのか!?』
『ハァ…… ハァ…… 分からん…』
『!? 見ろ!走介!!』
ベルトさんが慌てた様に炎に呑まれた二人を指して俺を呼ぶ。
言われるままに炎をみると、段々と炎が晴れ、そこには……
『俺の友達と恋人が随分と世話になったみたいだな』
『…… ハート』
ブレンとメディックを庇うハートの姿があった。
『ハート!? 何故ここに!?』
『拠点でゆっくりしていて下さいと言ったではないですか!! ハート様!!』
『すまない。お前達が心配だったからな』
『…… やるのか?ハート』
俺はハートに向けて構えるが、当のハートには戦う意志は無いようだ。
ハートは異形から人間の姿に戻り、二人も人間の姿に戻った。
「いや、止めておこう。お前はまだやることがありそうだ。何より、まだお前に受けた傷が癒えていない」
「…… そうか」
デッドヒートでいるのに限界が来た俺は、変身を解いた。
「もっとお互いに力を付けてから、戦う事にしよう。さ、ソウハが待っている、行こう」
そう言って去ろうとするハート達だが、ハートが不意に振り返って言った。
「ディオドラは姑息な奴だ。嘗めて掛かると心を折られるぞ」
「その心配は要らねえよ。俺はもう二度と折れない。少なくとも仮面ライダーでいる間は…… 絶対に」
「そうか…… 要らん世話だったな」
「お前の唯一のライバルだぞ?ちょっとは信じろ」
俺がそう言うと、ハートはフッと笑い、拳を向けてきた。
「また会おう。我が好敵手、神藤走介」
「ああ、俺のライバル。ハート」
俺はその拳に、自分の拳を打ち付けた。
『ってかこれ解けよぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!』
あっ、アレンの事、すっかり忘れてた……
「その液体は、熱で簡単に溶けますよ」
ブレンの忠告通りに、ガラディーンを当てると、液体はどろどろに溶けた。
「それでは、また」
「ごきげんよう。仮面ライダー」
メディックの技なのか、薔薇が舞い散って、ハート達は姿を消した。
ドオォォォォォォォォォン!!!!!!
その時、イッセー達がいる神殿から朱乃さんの雷光と、部長の滅びの魔力が迸っているのが見えた。
『どうやら向こうも終わったみたいだね』
「だな。行くぞアレン!」
「うわぁ…… ベタベタ…… って、ちょっとは待ってよソウ兄さーん!!!!」
部長達の勝利を確信した俺達は、先に進むべく、長い神殿の階段を昇り始めた。