『これが…… アザゼルの言ってた、デッドヒートマッハか……』
成程な、シフトデッドヒートをマッハドライバーで使うとこうなるのか。
ってか、ソウ兄さんこんな凄まじいエネルギーに今まで耐えていたのかよ…… そりゃ暴走する筈だ。
俺は、自分の体をグリグリと動かす。
ほぼソウ兄さんと同じ感じだなこりゃ、違うのはヘルメットぐらいか?
「フン、姿を変えた所で、人間の君が僕に勝てる訳―――」
『―――無いかどうか試してみるか!!』
ディオドラの奴はまだタカをくくっているらしい。
チッ…… どうしてこう俺の相手って言うのは、自分の実力を理解してない奴ばかりなのかね…
俺は、ディオドラに向かって走り出した。
「うん?アハハハ!! あれだけ言って逃げたのか!! これだから人間は――― がはっ!!」
なにか言っていたみたいだけど、そんなこと俺には関係無いね!
ディオドラの腹に、俺は思い切り拳をぶちかました。
するとディオドラは、体をくの字に曲げながら壁に吹き飛んでいった。
「
『アレンの奴…… 走介と同じ姿に……』
おっ、どうやらイッセー先輩が目覚ましたみたいだな。
「こんな…… こんな事がッ!! たかが人間ごときに…… この僕が、ディオドラ・アスタロトが負けるはずが無い!」
『ごちゃごちゃうっせぇぞ!』
壁から立ち上がってふらふらと腹を押さえるディオドラの顔面に、渾身の右ストレートを放った。
「ごはぁっ!!!? 痛い!? 痛い痛い!!!!」
『痛い? てめえ今痛いって言ったか!? この程度でピーピー喚いてんじゃねぇぞ!ソウ兄さんの…… 姉ちゃんの痛みは、こんなモンじゃねぇぇぇぇぇ!!!!』
喚き散らしながらゴロゴロと床を転げ回るディオドラの首を掴んで再びアッパーカット、ディオドラはあまりの威力に、天井に激突して床に落ちた。
「うぐっ…!! 僕はアガレスに勝った!バアルの無能なんか僕の相手になる筈が無い! 情愛が深いだけのグレモリーなんか眼中にすら無いんだ!ましてやたがが人間ごときにィィィィィ!!!!」
ディオドラは訳の分からないことをブツブツ言いながら、俺に魔力弾を放ってくる。
…… こんな時でも、権力だの血統だのかよ…… 本当になんにも分かってねぇな。
『下らないな、ディオドラ。てめえの言っている事は、オモチャを強請る子供と同じ…… いやそれ以下だ!!!!』
「なんだとォォォォ!!!!」
『権力や血統だってそうだ。元はてめえの親の物だろうが!! それに、テロに加担した時点でお前にもう権力なんて存在しない。お前の行動は無意味以外の何者でも無いんだ!』
「黙れェェェェェェ!!!! 人間ごときが、僕に説教するなァァァァァァァ!!!!」
その激昂を切っ掛けに、ディオドラの魔力弾は威力を増し、量も多くなって俺の姿を隠す程だった。
「アレン!? イヤァァァァァッ!!!?」
「アハハハ!!!! どうだい?ロマリー。君の弟が殺されていく所は?ほら!もっと聞かせてくれ、君の悲鳴をさ!アハハハハハハッ!!!!!!」
…… やっちまったなてめえ…!!
また姉ちゃんをだしに使ったな。
五体満足で生かしてやろうと思ったが止めだ。
てめえは完膚なきまで叩き潰して、この世から消滅させてやる!!!!
『パワー…… 全開だぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!』
そう決意した俺は、エネルギーを一気に解放して、ディオドラの魔力弾を全て吹き飛ばした。
そして俺は、マッハドライバーのブーストイグナイダーを四回叩きつけた。
『バースト!キュウニ! デーッドヒート!』
『ウオォォォォォォォッ!!!!!!』
瞬間、デッドヒートタイヤが回転を始めて鎧の熱量が一気に上昇し始めて、鎧から大量の蒸気が放出され、紅いオーラと稲妻が俺の体を包んだ。
これがデッドゾーンか…… 体から幾らでも力が湧いて来やがるぜ!!!!
「なんだ…… なんなんだその力はァァァァァァァ!!」
おーおー、漸く理解したみたいだな、てめえと俺の実力の差を…… ま、今ごろ遅いけどな!!
さっきを遥かに上回るスピードで一気にディオドラとの距離を詰めて、俺は連続で拳をディオドラに当て続けた。
『オォォォォ!!!!!! オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァァァァァァッ!!!!!!』
「グハゴガグギャァァァァァッ!!!!!」
ディオドラは醜い悲鳴を上げながら吹き飛んで行く。
これだけやってもまだ立つのか…… オーフィスって奴の蛇のせいなのか、それとも奴も上級悪魔だってことなのか…… なんにせよ滑稽だな、ディオドラ。
「ハッ…!! ハッ…!! 認めない!! 認めないぞ!!!! この僕が、ディオドラ・アスタロトが!! 現魔王の血筋である僕が!! 人間ごときに負けるなんてあり得ない!!!!」
『そうかよ! だったら一生認めないままでいろ。俺はお前を倒させて貰うぜ!!』
「下等な人間ごときに僕がァァァァァァァ!!!!」
俺は止めを刺そうと、ディオドラに接近するが……
ガキン!!
『うおっ!?』
奴は往生際が悪く、俺とディオドラの間に、何重にも重ねられた障壁が現れた。
『この!クソッ!!』
「ハハハハッ!! ほらね?やっぱり人間が僕に敵う筈が無いんだ! パワーとスピードだけが取り柄の人間なんかに、僕の障壁が破れる筈がない!!」
ったく、てめえには貴族の誇りってやつが無いのか?本当に下らねぇよ…… お前の存在はつくづく…!!
『……… 本当に破れないかどうか、試してみるか!!!!』
俺は、ライディングパネルを上げてブーストイグナイダーを押して、必殺技を発動させる。
『ヒッサツ!』
そしてライディングパネルを倒して、マフラー部分から、紅い稲妻が混じった七色の炎が吹き出して俺を包み込む。
『バースト!フルスロットル!デーッドヒート!』
『ハアァァァァァァァ…… ハッ!!』
七色の炎と共に俺は飛び上がり、 空中で回転を始めると、タイヤ形のエネルギーが、ドンドン形成されていく。
『ハアァァァァァァァッ!!!!!!』
それが完全に形になった時、俺はディオドラ目掛けて蹴り込んだ!!
バチィィィィィィィィッ!!!!
障壁にキックが当たり、エネルギーのぶつかり合いが始まる。
「無駄さ!! オーフィスの蛇のおかげで、僕の魔力は魔王級にはね上がっているんだ!人間の攻撃なんか!!」
『ごちゃごちゃうるせぇ!!!! てめえのご託は聞き飽きたんだよ!!』
俺の怒りが更に増したからなのか、僕の纏うエネルギーは加速的に上昇していく。
次第に、障壁も俺のエネルギーに圧され始めて変形を始める。
「バカな!? 僕は上級悪魔なんだぞ!? オーフィスの蛇で、魔王クラスにまではね上がっているのに!なんで!? こんな、ちっぽけな人間ごときに!!!?」
『ハアァァァァァ…… ダアァァァァァッ!!!!!!!』
遂に障壁は砕け散り、俺のキックがディオドラに炸裂した。
「ギャアァァァアアアッ!!!!」
ドカァァァァァァン!!!!
ディオドラは壁に吹き飛んで行き、俺は華麗に床に着地した。
「う…… あ…… こんな、こんな筈じゃ……」
あいつまだ生きているのかよ…… ここまで来るともうこいつ悪魔じゃなくてゴキブリなんじゃないかって思えるな。
『まっ、それもここまでか……』
俺は踞るディオドラに今度こそ止めを刺そうと、ゼンリンシューターを構えてディオドラに銃口を向ける。
…… 漸く終わる。
姉ちゃんを苦しめていた元凶を、遂に倒せる。
引き金を引こうとした瞬間、ディオドラが笑いだした。
「ククククク…… アハハハ……」
『何が可笑しい?』
「いいのかなぁ?僕に止めを刺しても?」
『どういう事だ!』
俺は、ディオドラに銃口を向けたまま、ディオドラの首を掴んで詰め寄る。
「ククククク…… 僕が死ねば、アーシアに仕掛けた装置で皆死ぬようになっている」
『なんだと!?』
「ああ、あれは
!? 不味いぞ、アーシア先輩の神器は回復系!!
それを暴走、反転させられたら、少なくともこのフィールドにいる奴等は死ぬぞ!?
「解除の方法は僕も知らない。でも、手に入らないならこの世から消した方がマシさ! アハハハ!!」
こいつ……!!
どうする!? どうすれば皆を救える!?
『その心配はねぇぜ、アレン』
俺を呼ぶ声に振り返るとそこには、イッセー先輩に抱き締められているアーシア先輩と、姉ちゃんをお姫様抱っこしているソウ兄さん…… ドライブ タイプテクニックがいた。
「バ、バカな!?
喚くディオドラの疑問に、クリムが答えた。
『君達が戦っている間に、私と走介はテクニックで結界を解析、解除させて貰った。魔王達を封じていた結界より造りは雑だったから簡単に解除出来たよ』
『そう言う事だ。今度こそ、終わりだな。ディオドラ!!』
ソウ兄さんの力強い言葉に、ディオドラは呆然とするしかなかった。
次回は覇龍発動になりますが、当然原作とは違う形になります。
空気だったあの龍王も参戦出来るかな?
次回もお楽しみに!!