先日のアイシャさんによる忠告、北欧で何かが起こるらしいが、今はそんな事言っていられない。
「ほっほっほっ、久しいの走介」
だって、噂の人がもう目の前にいるんだもん……
「じっちゃん、何で日本に?」
「いやなに、ちょっと日本に用があっての」
いやいや、テロが起こっているこの時期に勢力のトップが出歩いて良いのか?
まぁ… ユーリさんにロスヴァイセさんがいるから大丈夫だと思うけどさぁ……
「どうぞ、お茶です」
部長が笑顔でじっちゃんに対応するが、隣ではイッセーが涙目でほっぺたをさすっていた。
またイッセーが部長達の嫉妬を招き入れたのか……
なら自業自得だな、放っておいても問題は無いだろう。
「構わんでいいぞい。しかし、相変わらずでかいのぅ」
じっちゃん…… そんな事してるとまた……
ズドン!
「じぃ…… その辺にしとけ」
言わんこっちゃない……
じっちゃんは轟音と共にユーリさんに足蹴にされ、床に叩きつけられていた。
「もう!オーディン様ったら、魔王ルシファー様の妹君なのですよ!もっと慎んでください!」
そうしてロスヴァイセさんがハリセンでじっちゃんに追い打ちで叩く。
「まったく堅いのぉ。わしだって乳ぐらいまた見たくもなるわい。そっちの青龍君のお嬢ちゃんも中々のもんじゃのぅ」
「ふぇ?」
ふぇ?じゃねぇよロマリー、お前一応そう言う目で見られてんだぞ?ちっとは反応しろよ。
「オーディン様!」
「分かっとるわい。こやつはわしのお付きのヴァルキリー」
「ロスヴァイセと申します。日本にいる間、お世話になります」
「で、そっちの無愛想なのが」
「ユーリ・アースガルズだ。知っての通り、黒龍王でもある。よろしく」
そう言って自己紹介を始める北欧の面々。
そういえばこの前のディオドラの事件の時はごちゃごちゃしててちゃんと挨拶してなかったんだっけ?
「好きな男一人捕まえられん生娘ヴァルキリーじゃ」
じっちゃん…… 今その情報必要か?
終いには俺も殴るぞ……
「そ、そ、それは関係ないじゃないですかぁぁぁぁっ!わ、私だって頑張ってるんですよ!? 好きで処女でいるわけないじゃなぁぁぁぁいっ!うぅぅっ!」
ダメだこりゃ… ロスヴァイセさん、その場でくずれて床を叩き出したぞ。
この人もこの人で残念だな。
「ロセに振り向かない奴がいるんだな……」
驚いた様に呟くユーリさんだったが、俺達は見逃さなかった。
ロスヴァイセさんの目が光り、じっちゃんがやれやれと首を振っていたのを……
ああ成程、そう言う事か……
この話題には触れないようにしよ。
「爺さんが日本にいる間、俺達で護衛をすることになっている。バラキエルはバックアップ要員だ。最近は忙しくてここに居られるのも限られているからな。バラキエルは俺の代わりにお前らを見てくれる」
「よろしく頼む」
アザゼル先生の紹介で、言葉少なく挨拶したバラキエルさん。
この人も相当強い事がわかる。
確かアレンの戦闘の師匠だったっけ?
「………」
そして、朱乃さんの実の父親でもあるんだけど…
何時もニコニコしているはずの朱乃さんが笑っていない。
やっぱり深い溝見たいな物があるのかもな…… 両親が居ない俺には分からないけど……
「君が、走介君だな?」
「え?あ、はい」
すると不意にバラキエルさんが話しかけてきた。
「良い眼だ。困難を力に出来る強い眼だ。君の父、大介にそっくりだな」
「父さんを知っているんですか!?」
「ああ。戦った事もあるし、色々相談にも乗ってもらった…… あれほど気の良い人間は知らない位にな」
驚いた…… まさか父さんがバラキエルさんと知り合いだったなんて…… ますます謎だな、俺の家族。
「にしても爺さん、来日にはまだ早いんじゃないか?予定ではもう少し先の筈だったんだが…」
「まあの。じゃが、我が国の厄介事…… というよりも厄介なもんにわしのやり方を批難されてな。事を起こされる前に早めに行動しておこうと思ってのぉ」
やっぱりアイシャさんが言ってた事は正しかったんだ!
てことは…… もうそろそろ戦いが起こるって事か!?
「それよりもアザゼル坊。どうも
「ああ、レアだぜ。どっかのバカが手っ取り早く
そうなんだよな…… 昨日はじっちゃんの事に気を取られて其所のところをアイシャさんに聞きそびれた。
一体何を考えてやがる…… 英雄派は……
「うぅぅ……… ありがとうございます。ロマリーさん…… お陰で気持ちがスッキリしました」
「いえいえ、ロセさんも大変ですね。ユーさん、きっと手強いですよ?」
「ですよね…… どうせ私なんかに振り向いてなんか……」
「諦めちゃダメです!頑張りましょう!ロセさん!」
…… 真面目な話をしている時に何の話をしてるんだ?お前らは…… えっ?ガールズトーク? なら仕方ない。
その後、じっちゃんはアザゼル先生と共に夜の町に向かい、お付きのロスヴァイセさんとユーリさんはそれについていった。
朱乃さんとバラキエルさんも色々あるらしく、別の部屋で話し合うそうだ。
朱乃さん…… 手を挙げなきゃいいけど……
次の日、俺達は冥界にいた。
なんでもグレモリー家主催のイベントに主役として参加しているのだ。
「僕、どの姿がいい?」
「ん~とね…… タイプワイルド!!」
「オッケー、変身!!」
『DRIVE!!!! type WILD!!!!』
俺達、仮面ライダー組は写真撮影、イッセー達おっぱいドラゴン 乳龍帝はサイン&握手会をやっていた。
俺は、子供たちの好きな姿で写真を撮り、アレンもマッハとデッドヒートマッハとで変えていた。
『ほら、笑って』
「イェーイ!!」
俺は子供を抱き上げて、写真を撮る。
写真を撮っている時の表情は皆豊かで輝いていた。
「ドライブ!頑張ってね!」
『おう!』
帰り際に、満面の笑みで俺達に声をかけてくれる。
それが堪らないほどに嬉しかった。
因みに、何故こんなイベントをやっているのかと言うと、冥界で放送されているマスクドライダードライブと、おっぱいドラゴン 乳龍帝が人気になったからだ。
更に言えば、作ったのはサーゼクスさんとアザゼル先生、そして我らがレヴィア☆たん。
…… なにやってんですか…… あんたら……
「コラァァァァアアッ!! 部長のおっぱいは俺のなの!触っちゃダメェェェェェッ!!」
隣を見ると、イッセーが子供に怒鳴っていた。
どうやらいたずらっ子が部長のおっぱいを触っていたらしい。
部長も部長でスイッチ姫なんてキャラクターになっているからな…… 元々の人気もあっての事なんだろう…… けどイッセー、子供相手に情けないぞ……
その横を見ると、木場も握手をしていて、役は敵のダークネスナイト・ファングと言うらしい。
あちらはお母様方が中心だった。
で、小猫は獣ルックの衣装で、役はヘルキャットちゃんと言う。
…… 可愛い。
こちらは俗に言う大きなお友達が沢山いた。
少々思うところもあるが小猫はプロのごとき対応をしていた。
すごいな…… 小猫。
全てのイベントが終わり、俺達は楽屋のテントに戻って休んでいた。
そこにスタッフがやってくる。
「皆さま、お疲れ様ですわ」
そのスタッフは、何時ものお嬢様スタイルのレイヴェルだった。
レイヴェルはタオルを持ってきて、全員に手渡した。
「サンキュー、レイヴェル。ありがとう」
「こ、これも修行の一環ですわ!冥界の子供たちに夢を与える立派なお仕事だと思えるからこそ、お手伝いをしているのです! べ、別に走介様やイッセー様、グレモリー眷属の皆さまのためってわけじゃありませんわ!」
何時ものツンデレ発言だが、レイヴェルは真面目に仕事をしてくれていた。
根は真面目で優しい奴なんだろう。
最初に会った頃も、敵である俺にフェニックスの涙やゲームのルール等を教えてくれたしな。
たまに小猫達と同じ様な目で見てくるけど…… まさかな……
「皆、そろそろ人間界に帰還する時間よ」
部長の言葉で、皆帰り仕度を始めた。
この後にじっちゃんの護衛があるからな。
「また今度、ゆっくり遊びにこいよ」
「はい、イベントがあればまた呼んで下さい。わ、私でよければ手を貸して差し上げますから」
やっぱりレイヴェルはなんだかんだで優しいな。
そのやり取りの後、俺達は人間界に帰還した。
実はヒーローショーみたいな展開も考えたのですが、やっぱり無いなと思って止めました(笑)
次回もお楽しみに!