Koyの短編集   作:Koy

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タイトル未定

兄キャラたちの名前は一応決まってます。


兄デレマス・序

突然だが。俺には妹が一人いる。

 

かなりのマイペースで。天然ボケが若干入ってる。

どんなときでも自分のペースを崩さないのが凄いといえば凄いが、逆に言えば緊張感に欠けている。

本人はそんなこと無いらしいが、如何せん普段が普段だ。かなり危ない。

 

そんな妹がアイドルを目指すと言った。

 

両親はわりと肯定的。俺は否定的。

実際、そうだろう。

 

アイドルは博打の要素がデカすぎる。

 

一度売れれば爆発的に年収などを獲得できるし、仕事のオファーも大量に来る。

だが、全ては一過性のもの。

新しいアイドルが来れば、今までのアイドルの仕事は控えめになる。

無論。レギュラー抱えればそんな状態でも人気でいられるが。そんなことが出来るのは一握りの傑物だけ。

後は大体、時代の波に押し流されて消える。

仮に仕事を掴めても、そこからは血の滲むような努力と類稀なる才能。そして強い個性が必要だ。

そもそも、売れなければ話にならない。

 

そんなことを妹と話をした。

だが、それでも向こうは譲らなかった。

 

……正直に言うと。驚いた。

 

いつもは何考えてるんだか分からない、ふわふわした雰囲気の妹がここまで拘ることに。

 

その後、少々喧嘩になったが。まあやりたいようにやらせてみろという親の言葉もあって、俺が折れた。

……決してアイツの涙目に絆されたわけじゃない。

 

それからアイツは、高校入学と同時に養成所に通い始めた。

何人か仲間が出来たようだが。

 

時々、俺の店に養成所の友人と来る。

その友人が、日に日に減っていることに気づいた。

 

俺は、敢えて何も言わない。

アイツだって分かってるだろうし、俺が散々言ったことだ。

 

そして、とうとうアイツ一人になった。

 

それでも、アイツは養成所を辞めなかった。

…………正直舐めていた。アイツの根性。

 

そして、四月。

アイツも今年で高二だ。そろそろヤバいだろうな。

今年中に決まらなかったら、来年は受験も平行しなければならないのだから。

 

でも、何でだろうな。

 

アイツならやれる、と思ってしまう。

兄としての妹の贔屓なのか。それとも……

 

まあ、今は。

 

「てんちょーさん。いつもの!」

「喫茶店来てまでおにぎり頼むの君くらいだよ」

 

この忙しい我が店を回すのが先決だ。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

俺には一人、妹がいる。

 

頭は良く、運動もやらせればなんでもこなす結構万能型な妹が。

ただ、本人にやる気が壊滅的に欠如していて。それが発揮されることは滅多にないが。

 

現在17になるが、あまり登校はしてない様子。

理由を聞くと、面倒だから。とのこと。

……否定はしないが、出席日数くらいは確保しておけよと言いたい。

実際。日数はギリギリなのだから。

 

そんな自堕落の化身みたいな妹に、アイドルにならないかという誘いがあったらしい。

 

正直な話。スカウトに来た人間の正気を疑った。

だって自宅警備員まっしぐらな妹がアイドルとか……想像できんし。

妹も流石に断るだろうと思っていた。

 

何より面倒なことを嫌い、楽しいことだけをしたい妹の性格上。断るのは目に見えていた。

 

……が、何を罷り間違ったか。妹はアイドルになるのに肯定的、というか既に契約を結んでいたという。

何故、と思ったが理由を聞いて納得した。

 

曰く「印税生活が出来るから」だそうだ。

妹よ。確かに出来るだろうが印税入るまでは努力の連続だぞ。

 

それを告げた途端、じゃあ辞めるというのは目に見えているので敢えて言わない。

それに、これはいい機会だと俺は思う。

 

昔から要領よく、何でも出来てしまうかなり万能型な妹。

それは、何に対しても情熱を抱かなくするには十分で、本気を出さなくても大抵のことは何とかなってしまった。

 

だが、アイドルになるならそうはいかないだろう。

 

おそらく。このぐーたらな妹が唯一本気を出せる機会なのかもしれない。

 

だから俺は頑張れよとは言わない。

ただ、楽しんでやって来い。

 

妹は面倒くさがりだが、楽しいことには常に全力だ。

 

願わくば、アイドル業がコイツにとって楽しいことであると願う。

 

……さて

 

「先生! 原稿受け取りに来ました!」

「すいません。もうデータで編集部に送ったんですけど……」

 

とりあえずここまで来ているし、お茶でも出すか。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

俺には妹が一人いる。

 

妹といっても、直接の血縁は無い。従兄妹みたいなものだ。

親族の集まりには必ず顔を合わせて、俺によく懐いてくれている可愛い妹だ。

 

……あと数年したら反抗期かと思うと悲しくなる。

 

あと彼氏でも連れてこようものなら俺が直々に審査してやる。

 

そんな妹が、アイドルになりたいと言い出した。

……アイドルか。

 

アイドルと聞いて思い出すのは、地元の同級生。というか幼馴染。

アイドルなりたいなー、とかいってマジで審査受けに行って。マジで合格しやがった。

346というプロダクションに所属することになったらしい。

 

そんなアイツが東京へ転校する日。

幼馴染の誼というかなんというか。一応駅まで見送りに行った。

アイツは驚いていた。

まあ当然だな。平日の、普通に学校ある日に来たわけだし。所謂一つのサボタージュ。

 

んで。電車の発車までまだ時間があったから、渡すべきものを渡す。

 

それは、俺の趣味を実現したもの。

服である。

 

名誉のために言っておくと、いかがわしいものではなく。普通の、普通の女の子が着るような服だ。

昔から手先がそれなりに器用で、裁縫とかが得意だった俺は、いつしか自分で服をデザインするようになっていた。

流石に細かなサイズが分からなかったから少し大きめに見積もって作った。

 

そしたらあろうことかその場で脱いで着ようとしていた。

慌てて止める。

すると何処かへ行ったかと思うと、俺が渡した服に着替えてきていた。

どうやら男女共用の個室トイレで着替えてきたらしい。

どう? と聞いてくるので似合ってるとだけ返した。

やはり若干大きかったようで、小柄な彼女が着るとややダボついて見える。

丁度電車も来たので俺らはそこで別れた。

 

……うんまあ。そのまま学校に行ったら先生に問い詰められたけど。

素直に話したら何か注意だけで済んだ。

 

俺はアレから学校の勉強と平行して、デザイナーの勉強もし始めた。

幸い、俺の学校にもファッションデザイナーを志す仲間もいたので、一緒になる。

一年後、コンテストで無事に入賞。同時に色々と脚光を浴びる。

そりゃまあ、学生が普通入賞できるはずねえし。

 

俺らはその後、全員で同じ大学に入ることを決意。

そのために俺は東京の親戚の家にしばらく厄介になることに。

そう。最初に言った、よく懐いてくれる妹がいる家だ。

 

話を聞くと、妹もアイドルやってみたいと言っていたそうだ。

受けるプロダクションは、346プロ。

ふと、アイツの顔がよぎる。

 

それなりに有名にはなっているようで、テレビや雑誌でよく見かける。

アイツも頑張ってるんだなと感心する傍ら、妹にもやるなら最後まで頑張れよと応援しておく。

もしかしたら。いつか一緒のステージに立つかもしれんし。

 

そのときは……

 

「…………ちょー眠い」

「そりゃ四徹してりゃ眠いわよ。とっとと寝ろ」

 

俺らの作った衣装で、観客を魅せて欲しい。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

これは、本来ありえないはずの物語。

 

「いらっしゃいませー!」

 

本来、いない者たちがいる世界。

 

「次回作は、決まったな」

 

それに影響を受ける、彼女たち。

 

「少し寝たらソッコで作るぞ」

 

どんな物語になるのやら。

 

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