輪廻転生。
大凡、全ての宗教が持つ。魂のサイクル。
人は生まれ、死ぬと再びこの世に生を受けるという。
その際、記憶は無論無くなり、新たな自分を始める。
だが、稀に前世の記憶が残ったまま転生する人間がいるという。
というかそれが俺だ。
うんまあ。ネタバレすると、俺は転生した。
前世の友人が「二次創作神様転生サイコゥ」とかほざいていたから、多分これだろう。
フフフ。前世の友人よ。どうだ羨ましいか? 羨ましいだろう?
だから今すぐ俺と代わってくださいお願いします。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
転生しました。
前世の名前も今世の名前も同じ、高郷東。
流石に今世の親は前世と顔も雰囲気も違うが、優しい親であることは間違いない。
ただ仕事の都合上。転校することがしばしば。
今まで長くいたのは小学生までだな。あとは長くて一年、短くて一ヶ月。
うん。まあ友達なんざ出来ようがねえわな。
両親はそれを気にしているのか申し訳なさそうに時々俺に謝る。
これがまんま子供だったら不平不満の一つや二つは言うのだろうが、生憎中身は大学三年の男。この程度で不満を言うわけがない。
というか人付き合いはあまり得意ではないから正直助かってる。
ただ、さ。次行く町の名前がちょっと………………いやはっきり言おう。すんげー嫌だ。
諏訪原。次に行くのはこの町。
最初は、どこかで聞いたことのある町だなー、程度の感覚だったよ。
そこそこ発展してて、今いる町よりかは都会って感じだ。
んで。丁度高校一年になる春の日。
流石に中学三年の時期には親も仕事の都合で転校というのはしなかった。
ので、受験に影響は無し。
次行く町の高校に受かるように勉強はした。まあ、結果から言うと受かったけど。
もう引越し自体は完了していたし、中学も卒業式はきっちり出られてあとはこの暇な春休みを町の散策に充てていた。
……で。そこでまた「ん? これどこかで見覚えあるなー」みたいな感覚があったわけ。
んで。生前(といっていいかどうか分からん。何しろ死んだかどうかすらの確認が取れんのだから)の友人が貸してくれたゲーム風に言うなら「既知感」という奴だ。
そして、そこで思い出した。
(…………あれ? これって『Dies』の世界じゃね?)
説明しよう!
『Dies』とは。
正式名称を『Dies irae』といい、まあPCゲーだ。R-18の。
俺はPCじゃなくP○Pでしかやったことないが。まあそういうゲームだ。
中身は…………ぶっちゃけ。思春期特有の病気。中二病を詰め込んだようなものだ。
プレイし始めの頃は、無表情だったな俺。面白いか面白くないかで言えば……かなり微妙な作品だったな。
んで。何が言いたいかって言うとこのゲーム。死亡率がハンパ無い。
一般人たる俺が主人公と関わるともれなく死亡コース一直線。
主人公に関わらなくても高確率で死亡コース。
いっそ別の高校に行っても、同じ町にいるなら死亡コース。
なんだこのクソゲー。そう思わざるを得ない。
町から出るという選択肢もあるが、ぶっちゃけ無理。
だってこの町に来てすぐに別の町に行くってどんな理由考えりゃいいんだよ……
あれこれ悩んだが、結局両親を納得させるには今一つ足りない。
俺だけでも出て行く、ということもあったが。流石にそれは俺の人間としての部分が待ったをかけた。
いやいや。それはあまりにあんまりだろう、と。
確か原作開始は冬のはず。つまりまだ間がある。
その間にどうにかして対策を考えなければならない。
最悪。主要箇所、及びその近くに行かなければいい。
幸い。俺の家は学校からはやや遠いところにある。病院も離れているし、つーか周りは閑静な住宅街だ。
無論、敵である連中が近くにいないとも限らないが。
……っていうかここの敵連中全員頭イッちゃってるんだよ!!
いやもうなんていうか敵だけじゃなくて主人公連中も大概頭のネジが全部ぶっ飛んでるし!!
お願いですからとっとといなくなってください。貴方方がいないだけで世界は平和です。
……いや駄目だ。どの道ループするし。
この世界には『座』と呼ばれる神様空間がある。
その場所に辿り着いたものは、まあ有体に言えば神様になれる。
そして。現在神様となっているのがこのお話、っていうか筋書きを考えた奴。
んでもって。気に入らない結末だともう一回遊べるドン! 的な感じでループの始点に戻る。
アレだ。C言語で言うところのWhile文みたいなものだ。条件満たさないと無限ループ。
ん? For文だったっけ。まあいいや。
とにかくだ。
死亡フラグのバーゲンセール中(ってかもう無料配布)のこの町。
いれば高確率で死ぬだろう。
神様からもらった力なんぞありはしない…………あれ?
俺はそこで一度思考を切り替えた。
何故、
現在の神の理は「永劫回帰」
先にも言ったように「己の望む結末以外認めない」というもので、ループの世界。
だが、俺は現に記憶を持ってこうして別の世界に転生している。
転生は別の神の理だ。というかこの後に生まれる神のだ。
第五天。その理は「輪廻転生」
とはいっても、まだこの時点では『座』についていないし。そもそもあり得ない。
では何故?
最近は、助かる方法と平行してこれも考えている。
もしかしたら。この現状を打破できる可能性があるかもしれないからだ。
現在。九月。
そろそろヤバイ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「おっ。ようやく気づいたか。まあやや遅れてヒヤッとしたけど良しとしよう」
それは、白亜の空間。
その中に、木造の椅子に腰掛けながら、分厚い本を読む存在がいた。
まるで少年のようで少女のよう。
老人のようで青年のよう。
そんな印象を受ける彼/彼女は、その本を空中へと放り投げる。
普通なら、そのまま重力に引かれて地面に落ちるところだが。本は空中で静止したままだ。
その存在は椅子の周りを歩き始める。
「神。ああ、そうなるねぇ。確かに幾つかの世界には神と呼ばれるものが存在している。それを僕/私/俺は否定しない。別に否定することでもないしね。大いに
ただ、と独り言のように続ける。
「ここは駄目だ。危険だ。普通なら観測できないこの場所でさえ観測しようとしている者がいる。これは駄目だ。あまつさえ無意識にここの存在に気づきうる存在を生み出そうとしている。危険だ、危険だ、危険だ」
故にこうしよう。
「僕/私/俺はここを離れることが出来ない。というか離れたら全ての世界が死滅する」
「故に、この僕/私/俺の代わりなる存在を送り込んだ。無論、それだけの力を備えてね」
「じゃないとあの世界じゃ塵屑のように死ぬだろうし。流石の僕/私/俺もあの世界に囚われたら干渉が難しいからねぇ」
「……っていうか。頭おかしいんじゃないのかな。コレ。たかだか「筋書き」の役者の一人の癖に、此処にいる僕/私/俺と近しい力を持つとかさ」
「まあいいや。本気を出せば簡単に吹き飛ばせるけど。そんなことをしたら本末転倒もいいところだ。だから、彼には頑張ってもらおう」
「大丈夫。君は既にそのことに疑問を持ち始めた。あと……そちらの時間では15日と20時間で目覚めるだろう。混乱するけどまあ大丈夫」
そういうと、再び椅子に座り、本を手に取る。
「んー。ならこう言おうかな。
では一つ。皆様僕/私/俺の歌劇をご観覧あれ。
その筋書きは奇想天外。
役者は上々。究極と断じる。
故にきっと――――――予想できないものとなるだろう」
どうもKoyです。
はい。Diesの二次です。
始めに言っておくと、私はPCゲーの類が苦手です。
その理由として、ゲームの内容云々よりもそのゲームをプレイしている古参の方々がどうにも……
Diesアニメ化の反応を見てみると大体が「にわかが増えて最悪」とか言っているのですよ。
別にいいじゃん。にわかで。
というかにわかの何が悪い。
誰しも最初はにわかだよ。そっから嵌っていくんじゃないのか?
なんかにわかってだけで敵視する人が異常に多いんですよね。
ここら辺が私がPCゲーが苦手な理由ですね。あまりやりたくない。
ちなみに私のDiesプレイ経験はPSPだけです。
それでは。