オレを知っているやつに会いに行く   作:ほったいもいづんな

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お ま た せ 。 約一ヶ月ぶりの更新です。 でも本格的な更新は来週以降ですね。 嘘は言ってませんよ、更新再開が9月からなだけです。(畜生)
またよろしくお願いします。


16話 今日も今日とてその日更新

 16話

 

 

 

 

「オレ、都 霧刀じゃないから」

『……は?』

 

 深夜の暴露により、ギリギリだった眠気は危険な領域に突入する。

 

『はぁぁぁぁぁぁああああああ!?』

 

 あ、アカン。(確信) これはやってもうた。 見ろよ、なのはちゃんとユーノ君ったら顎が取れたんじゃないかと思うくらい口をあんぐり開けてる。 数秒後、はっ、と我に返り同時にオレに言葉を投げかけてくる。

 

「霧刀君じゃないって、どどどどどういうことなの?!」

「だだだだだって、霧刀さんって記憶喪失なんですよね!?」

 

 ど、どうしよう。 これってば曖昧な理由話しても納得してくれないず。

 

 へ、ヘルプミー拳君! ……ん?

 

「……拳君と木村君は何でそんな無反応なの? 不感症なの?」

 

 拳君と木村君はびっくりするくらい落ち着いている。 クロノ君とかリンディさんとかエイミィさんはなんか、頭痛が痛そうにしているけど。

 

「そうだねぇ、僕はある程度は予測していたよ」

「俺はとっくに知っていた。 さっきの出来事で確信したがな」

「え゛」

 

 え、何で分かったの?

 

「僕は初めて君の心を覗いた時から予測していたよ。 徐々に記憶が戻っていって、その度に覗かせて貰っていたからある程度は予測済みだよ」

 

 そういや、木村君には記憶が戻るたびに見てもらっていたな。 そりゃ予測着くか。

 

「んじゃあ拳君は?」

「俺は初めてフェイト・テスタロッサに会った日だ」

 

 それって結構前……話数的に5話くらい前じゃないか。 そんなに前じゃないね。

 

『あのぉ……』

「どうした?」

『出来ればこちらにも分かりやすく説明してくれません……?』

「いいだろう。 ならまずは、転生者の能力剥奪から話していこう」

 

 拳君による、俺の霧刀君じゃない説の分かりやすい解説はぁ〜じまぁ〜るよぉ〜

 

「まず、先ほど話した通り都 霧刀の能力はすでに俺が剥奪済みだ」

「確か……彼のデバイスを奪ったのよね」

「そうだ。 だがそれだけではない。 俺たち『管理会の人間』は能力を魂から抜き取る」

『魂?』

「そうだ」

 

 魂ってどういうことなの……。 流石にリンディさんも理解し辛い模様。

 

「リンカーコアの事?」

「違う。 が、お前ら魔導師にとってのリンカーコアだと思えばいい。 厳密には違うがな」

「どう違うのかしら?」

「転生者が能力を得る時、一体どこにその力を収めると思う?」

 

 拳君がこちらに質問をしてくる。

 

「デバイスってやつじゃないの?」

「違う。 と言うかデバイスは万能道具ではない」

 

 そらそうか。 これにはリンディさん達も頷く。

 

「それじゃあ……一体どこなの?」

 

 なのはちゃんが拳君に質問を返す。 すると木村君が答えに気付いたのか話しだす。

 

「そうか、我々転生者は能力を魂に収めているんだね」

「そういう事だ」

 

 流石木村君。 木村君の問いを聞き、拳君はまた話しだす。

 

「魔法や超能力、驚異的な身体能力等の力は全て魂によるものだ。 例えば高町 なのはは巨大な魔力を有する。 これは彼女の魂が魔導師に適した魂を持っているからだ」

 

 はぇー。 魂ってスゲー

 

「転生者の多くは何も持っていない魂をしている。 そこに神が能力を埋め込めているのだ」

「神の特権……と言うことか?」

「そうだ。 都 霧刀は『魔法を操る力』、『魔力を無限に生み出す身体』、『北欧の神、ソーの力』等の能力を得ていた」

「魔力を無限に生み出す身体……そんなことまで出来るの?」

「あぁ。 身体に関しては魂では無く、与えられた肉体に与えられる。 これは例外みたいなものだ」

 

 え、それってこの体はめっちゃ魔力あるってことじゃん。 怖っ!

 

「だが真条、それが今までの話と何の関係があるんだ?」

「ふむ、なら話を戻そう」

 

 クロノ君の問いかけにより、拳君は話を戻す。

 

「俺が一番最初に疑ったのはフェイト・テスタロッサと出会った日。 月村邸に戻る時、こいつが一瞬怒りを露わにした時だ」

「えぇっと……霧刀君が怒った時?」

「確か都が般若面になった時だね」

「木村君……その覚え方何?」

 

 もっと色々あるでしょ!? フェイトちゃんと初めて出会った日とかさぁ!

 

「あの時、ほんの少しだけこいつの体内から魔力が漏れていた。 疑いだしたのはそこからだ」

 

 そういうあの時、拳君すごい顔してこっち見てたな。 あれってそういうーーん?

 

「ちょっと待って、オレそんな記憶ないぞ?」

「それはそうだ。 俺がギリギリ気づいた程度の魔力だ」

 

 かなり微量ってことなのかな。

 

「……そういうことね」

「なるほどね」

 

 リンディさんと木村君は何か納得してる。 リンディさんは自分の推理を拳君に話す。

 

「つまりこういう事ね。 すでに魔法が使えないはずなのに彼が魔力を放出した。 こういうことね」

「その通りだ。 恐らく今都 霧刀の中にいるやつは魔法を扱える魂なのだろう。 今まで溜まった魔力が怒りによって放出された、それがさっきの出来事だ。 これが都 霧刀が本人では無く別の人間である証明だ」

 

 拳君の解説が終わる。 ぶっちゃけ半分くらいしか理解してないけど……いいよね?

 

「えっと……それじゃあ霧刀は何時から霧刀じゃなくなったの?」

 

 なのはちゃんが恐る恐るオレに聞いてくる。

 

「えっと、学校の始業式の前日くらいから?」

 

 およそ数ヶ月前の出来事、突然記憶喪失のまま知らない部屋にポイされていた。 今思い出すと中々酷いな。

 

「それじゃあ……!」

「ん?」

「私、霧刀君にヒドイ事……!!」

 

 ヒドイ事? ……あれかな? 怯えた目でオレの事を見ていたことかな?

 

「全く関係ない霧刀君の事を勝手に怖がって……勝手にヒドイ人だって思い込んだまま見ていた……」

 

 ……何かややこしいな。

 

「霧刀君……私ーー」

「わぁぁ! 謝んの無し!」

「ーーヒドイ事……え?」

 

 なのはちゃんの言葉を遮り、オレはなのはちゃんに言う。

 

「ええかなのはちゃん。 君、一体どれだけたった出来事を蒸し返すつもりだい?」

「で、でも謝らなきゃ……!」

「不可抗力だったからいいんだよ」

「霧刀君……」

「それに……オレたち友達だろ? 細かい事気にすんの無し!」

「霧刀君……!」

 

 と、友達だよね!? オレとなのはちゃんは友達だよねッ!?

 

「友達だから、謝らなきゃ。 ごめんなさい」

「なのはちゃん……」

「それからーーまた今度一緒にお菓子作ってくれる?」

 

 なのはちゃんはオレに笑顔を向ける。 この子は……何ていい子なんだろうか。 オレ……なのはちゃんの友達になれて良かった。

 

「ああ! また4人で作ろう!」

 

 オレはなのはちゃんに笑顔を返す。 色々辛い事思い出したけど、なのはちゃんの笑顔のおかげで元気になったぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁ〜」

 

 誰かがした大きなあくび。 確実に徹夜ですわコレ。

 

「さて、まだまだ聞きたいことがあるけど……今日はこれで解散しちゃいましょ」

 

 リンディさんの一言で解散となった。 帰りってどうすんだろ。

 

「僕が送ろう」

 

 クロノ君が送ってくれるんすか。 オレがクロノ君について行こうとした時、リンディさんに呼び止められる。

 

「ちょっと待ってくれるかしら?」

「はい?」

「今度あなたのお家にお邪魔してもよろしいかしら?」

「へ? あぁ、いいっすよ別にーー」

「……どうしたの?」

 

 御宅訪問……ピンキー……うっ、頭ががガガガ。

 

「ま、まさかリンディさん! あなたもおねショタなんですか!?」

「え?」

「いやぁー! しゃぶられる! ホモビに出演して醜女にしゃぶられるぅぅぅぅ!!」

「ちょっと、落ち着いて」

 

 ヘルプ! ヘルプミー木村君!

 

「どうした都。 お前はおねショタが苦手なのか?」

「おねショタって何かしら……?」

 

 おねショタはNG! NG!

 

「ふむ……もしかしたらおねショタに嫌な記憶でもあるのかもしれないな」

「嫌な記憶っつーか、オレ自身嫌な思いはしていないと思うんだけど……」

「もしかしたら、親しい人がそういう目にあったのかもしれないね」

「……もしかして隠語か何かだったりするの?」

 

 親しい人がおねショタで酷い目にあった……字面に起こすと何かマヌケだな。

 

「私はあなたを襲ったりしないわ」

「……なら来てもいいっすよ。 拳君も呼びますか」

「お願いするわ。 まだあなたが魔法を使える理由とか教えてもらってないし」

「んじゃあ午後とかに来て、どうぞ」

「えぇ、その時はよろしくね」

 

 リンディさんと約束し、オレたちは旅館に戻る。

 

 

 

 

 

 景色が変わり、一瞬で旅館の前に着く。

 

「おぉ! 魔法ってスゲー!」

「深夜なのに元気なやつだ」

 

 深夜テンションと言うものだよクロノ君。 ……まぁ、二人程眠そうだけどね。

 

『ふぁ〜』

「ふふ、二人共もう限界だね」

 

 なのはちゃんとユーノ君は今にも眠ってしまいそうだ。

 

「それじゃあ僕は戻るよ」

「おう、家には明後日か明々後日くらいに来てくれ」

「了解した、それじゃあおやすみ」

 

 クロノ君は再び魔法を使い、アースラに戻っていった。

 

「よし、それじゃあ各員怪しまれずに布団に戻るように。 あとユーノ君は淫獣モードに戻ること」

『はぁ〜い』

 

 返事はしたものの、なのはちゃんは危なかっしいので部屋まで送った。 送ったの? もちろん拳君。 お姫様だっこをしている後ろから激写してやったぜ。 もちろんオレがやれといった。

 

 そんなこんなで男部屋に戻ってきたけど……

 

「冷静に考えたら二人共起きてる可能性高いよね」

「二人共武芸者だからねぇ」

「まぁ、寝たいからさっさと入りましょ」

 

 ドアを開けたらそこはーー

 

「……寝てますわ」

 

 ーー真っ暗な部屋でした。

 

 オレたちはアイコンタクトを取り、静かに自分の布団に戻っていく。 オレは恭也さんの布団に入ろうとし……蹴られて追い出された。 息を荒げながら下から入っていっただけなのに……恭也さんのイケズ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 窓から朝日が流れ込み、遠くから鳥の鳴き声が聞こえる。

 

 おはよう。 今日は嫌な夢を見なかったぜ。

 

「おはよう、随分起きるのが早いんだね」

 

 そう言ってオレにコップ一杯分の水を差し出してくれたのは士郎さんだ。

 

「ここのお水は天然のものでね、朝に一杯飲んでおくと眠気がすっと消えるんだ」

 

 士郎さんから水を受け取り立ち上がって腰に手を置き、一気に飲み干す。

 

「あ゛あ゛〜うんめぇなぁ〜」

 

 美味しい水、これが本当に美味しい水か!

 

「朝食まで時間があるから、少し自由にしてていいよ」

「それなら少し散歩に行ってきます」

「それじゃあ気をつけて」

 

 コップを片付け、新しい服に着替える。

 

「今日はワンピースでも着ようかな」

 

 ありったけの夢を集められそうな赤い洋服に着替え、外に向かうと後ろからユーノ君がこちらによってくる。

 

「お、ユーノ君おはよう。 君も行くか?」

「キュ」

 

 一つ頷いたユーノ君をオレの頭の上に乗せ、朝靄がまだ消えていない外に出る。

 

 

 

 

 

「あ〜さだ、あ〜さだ、あ〜さだYO!」

「朝だから静かにしたほうが」

「朝だからこそ、高らかに歌わなきゃ」

「えぇ〜」

 

 ダイナモ感覚! ダイナモ感覚! YOYOYOYO!

 

「ダイナモ感覚! ダイナモーーお?」

 

 アレは……なのはちゃん?

 

「お〜い、なのはちゃん!」

「あ、霧刀君……」

 

 なのはちゃん、湖のそばで何しとっと?

 

「あはようなのはちゃん」

「おはようなのは」

「おはよう二人共……」

 

 ……何か考え事かな?

 

「実はね……その……」

 

 なのはちゃんは何だか言い辛いのか、適した言葉が見つからないのか少し考え、オレに質問をしてきた。

 

「霧刀君のこと……何て呼べばいいのかな……?」

「オレェ?」

「あ、それは僕も考えていたんだ」

「霧刀君は……霧刀君じゃないんだよね? でもみんなは知らないから何て呼べばいいのか分からなくって……」

 

 あぁ、そんなことか。

 

「でもよ、まだオレの名前は思い出せていないんだ」

「やっぱり……」

「だから今まで通り、霧刀でいいよ」

 

 ぶっちゃけ聞きなれし、今更呼び方くらい何でもいいよ。

 

「……うん、分かった」

「うん」

「でも、思い出したら教えてね!」

「僕にも!」

「あたぼうよ!」

 

 その後、オレたちは少し歩き旅館に戻った。

 

 アリサちゃんとすずかちゃんに会ったんだけど、アリサちゃんが急に……

 

「朝っぱらからうるさいのはあんたかぁーっ!」

「メンチ!?」

 

 叫んでオレに拳を叩き込んできた……何故に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼らが旅館にいる頃、一通の手紙がある家に送られた。 手紙を書いたであろう人物は困っていた。

 

「どうしようアルフ、私犬の耳のアクセサリー付けて行った方がいいのかな!?」

「えぇ……」(困惑)

 

 ……果てしなくどうでもいい理由に困っている主人を見て、一匹の狼が呟く。

 

「……にしても、特に調べもせずに手紙書いてよかったのかね……?」

 

 未だ唸っている主人を他所に、狼は一人窓の外を眺めていた。




夏……終わっちゃったね……
私? まだ夏休みです……(学生並感)

今回も誤字脱字等のミスがありましたらコメントにてお教えください。
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