オレを知っているやつに会いに行く   作:ほったいもいづんな

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今回は……何でしょうね。 私にもよく分からない回です。



関係ありませんがキングダムハーツのキャラってここのサイトに引っかかるんですかね? 正直グレーゾーンすぎてヤバいです。 大丈夫ならソラやリクを主人公にした作品だしてみたいんですけどね。 恐らく読み切りですが。






9話 途中からずっとメイド服です

 9話

 

 

 

 

 決戦の日曜日、予定では10時に月村家と言われていたが、ぶっちゃけオレも拳君も木村君も知らないのでなのはちゃん頼りになってしまった。

 

 なのはちゃんの家から1時間近くかかるそうなので早めに集合し、なのはちゃんに案内してもらうことになった。

 

 特に面白い事もなかったのでカット。 せいぜいなのはちゃんが少し寝坊したぐらいだ。 あとユーノ君も一緒に来るようだ。

 

 

 

 なのはちゃんに案内され、オレたちの目の前にあるのは大きなお屋敷。

 

「ここがすずかちゃんのお家で〜す」

「はぇー、すっごい……大きい……」

「これがこの世界の金持ちの家か」

「こういう所に少し憧れていたんだよねぇ」

 

 オレ、拳君、木村君の順番に感想を呟く。 デッカ、いやデッカ! デカスギィ!! 都君の一軒家が可愛く見える不思議!

 

 オレたちがお屋敷を眺めていると、向こう側から一人のメイドさんが現れた。

 

「なのは様に霧刀様、拳様に心悟様ですね。 お待ちしておりました」

 

 凛としていて、物静かなイメージを放つメイドさんが現れた!

 

 そのメイドさんになのはちゃんは親しげに話しかける。

 

「おはようございます、ノエルさん」

「お早う御座います、なのは様」

 

 オレは興奮して拳君と木村君に話しかける。

 

「っべぇよ、まじっべぇよ! モノ本のメイドさんだよ!」

「分かったから落ち着け」

「僕はメイドさんには縁がないからねぇ、実際に初めて見るよ」

 

 ノエルと呼ばれたメイドさんがこちらに振り向き、自己紹介を始める。

 

「申し遅れました、私はこの月村家でメイド長を務めております、ノエルと申します。 以後お見知りおきを」

「あ、これはどうもどうも」

 

 軽い挨拶を済ませ、ノエルさんはオレたちを中に案内してくれる。

 

 その途中でオレは独り言のように呟く。

 

「やっぱメイドさんはいいよなぁ」

 

 オレの独り言になのはちゃんが反応する。

 

「やっぱり男の子ってああいうのがいいの?」

「もちろん! いいなぁメイド服、オレも着てみてぇなぁ(・・・・・・・)

「えっ!? 着てみたいの!? 男の子なのに!?」

 

 何故か全員(拳君を除いた)がずっこける。 珍しく木村君もずっこけてる。

 

 オレは気にせずノエルさんに話しかける。

 

「なあなあノエルさん、メイド服着てみたいんだけど、ダメかなぁ?」

「わ、私の一存では何とも……」

「そっかぁ、ならすずかちゃんに聞いてみっかぁ……」

 

 そんな話をしていると、なのはちゃんが話題を変えるようにノエルさんに質問する。

 

「そ、そう言えば、アリサちゃんはもう来てるんですか?」

「あ、はい。 アリサ様は20分程前にこちらに到着しております」

 

 アリサちゃんはもう来ているようだ。 そんな事よりオレはメイド服が着たいんだよぉぉぉぉ!!

 

 

 

 

 

 屋敷の中は、やっぱりと言うか、当然と言うか、……広い。 広すぎて思わず駆け出しそうだ。

 

 そこにすずかちゃんとアリサちゃんが現れる。

 

「いらっしゃい四人共、あと会うのは翠屋以来だね心悟君」

「ずいぶんギリギリだったわね、まあ遠いからしょうがないけどね」

「おはよう! すずかちゃんにアリサちゃーー『うおおおぉぉぉぉぉぉ!!』 ーーにゃっ!?」

 

 なのはちゃんの挨拶をぶった切り、オレは二人に向かって走り出す。 目標はすずかちゃん!

 

「すずかちゃん! オレだぁ! メイド服を着さしてくれー!」

「朝っぱらからうっさい!」(顔面崩壊腹パン)

「ゴメス!?」

 

 アリサちゃんの放った顔面崩壊腹パンをくらい、オレはくの字に倒れる。 ……オレ、アリサちゃんに会うたび殴られてないか……?

 

 そんなオレを無視し、拳君と木村君は二人に挨拶をする。

 

「朝からこの都 霧刀(バカ)がうるさくてすまんな」

「お早う二人共、およそ2ヶ月ぶりくらいかな? 学校ではクラスも違うし、翠屋でしか出会さないからねぇ」

 

 なんだ、木村君はもう二人と知り合いだったのか。 翠屋に通っているとか言ってたし、当然と言えば当然か。

 

「ほら、立て。 いつまで寝ている」

 

 倒れていたオレを拳君が無理矢理起こす。 起きますよへーへー。

 

 オレは立ち上がり再度すずかちゃんに頼む。

 

「すずかちゃんおはよう。 ちょっとメイド服着さしてくんね?」

「あはは……霧刀君もめげないね……」

 

 メイド服を拝借したいオレになのはちゃんが静かに突っ込む。 そんなオレに木村君が最もらしい事を言う。

 

「そも、君の様な子供が着れるサイズがあるとは思えんが?」

「それはどうかな?」

 

 オレはデュエリストの様に言葉を返す。

 

「すずかちゃんなら自分がメイドさんになって拳君とにゃんにゃんする計画ぐらい立てているはずだ!」

「え!?」

『にゃんにゃん……?』

「ほぅ、なるほどな」

 

 オレの発言にすずかちゃんは露骨に反応し、なのはちゃんとアリサちゃんと拳君はにゃんにゃんの意味が分からない様子。 木村君は察したようだ。 離れた所でノエルさんが困惑している。

 

 オレがすずかちゃんに頼んでいると、奥の扉から女性が一人こちらにやって来る。 綺麗な人だなぁ、ちょっちすずかちゃんに似てんなぁ。 すずかちゃんが大人になったらこんな感じなんかな?

 

「いらっしゃい、朝から賑やかね」

「あ、お邪魔してます」

 

 この人はすずかちゃんのお姉さんで、名前は(しのぶ)さん。 見た目18〜19くらいの年齢だろうか。 おっと、女性の年齢を考えるのは失礼だな。

 

「君が拳君ね、妹から聞いていたけど中々カッコいい子ね」

「どうもはじめまして、本日はお邪魔させてもらいます」

 

 拳君と忍さんがそれぞれ挨拶を交わす。 どうでも良いけど拳君自分がカッコいい事は否定しないのね……

 

「眼帯を付けている君が心悟君ね」

「はじめましてお姉さん、この眼帯は別に病気でも何でもないのでご心配無く」

 

 木村君も忍さんと挨拶を交わす。 さりげなく眼帯について説明するとは、やるな。

 

「君が……霧刀君ね? 大分やんちゃしてたって聞くけど、妹と恭也から聞いたわ。 何でも記憶喪失なんですって?」

「あ、はい。 ……恭也さんから聞いた?」

「あら? 恭也から私の事聞いてないの?」

「いえ、特には」

「…………そう」

 

 忍さんが一瞬恐ろしい表情を浮かべていた。 あ、ふーん。(察し)

 

「今日はみんなとお菓子作るって聞いているわ。 何か困った事があったら言ってちょうだい」

 

 ん? 今何でもするって。(聞き違い)

 

「忍さん! オレ、メイド服を着たいです!!」

「え?」

「子供サイズのメイド服を貸してもらえませんか!」

 

 オレのお願いに忍さんは困惑している。 だが今のオレを止められる者はいない!

 

「た、確か子供サイズのメイド服をこの前すずかが買ってたような……そうよねノエル?」

「え!? は、はい……確かにすずか様が買っておられました」

「ふ、二人とも何言っているの!?」

 

 よし!(マジキチスマイル) やはりメイド服を買っていたなすずかちゃん!

 

「オナシャス! メイド服を着さしてください!!」

「わ、分かったわ……ノエル、案内してあげて」

「わ、わかりました……」

 

 good!! オレはノエルさんの後に続く。

 

「お前ら! オレがメイド服着てから始めっから! 準備しとけよ!」

 

 イィヤァッフゥゥゥゥゥ!! オレは堪らず叫ぶ。 楽しみだなぁ、メイド服!

 

 

 

「変わった子ねぇ……」

「すずか、あんた何でメイド服なんて買ったのよ?」

「それはぁ……えぇっと……」

「彼のメイド服か……所々楽しみだねぇ」

「え!? 心悟君、楽しみなの?」

「お前頭オカシイぞ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オレは君たちに問いたい。 君たちだよ、スクリーンを覗いている君たちにさ。

 

 君たちは忘れてないか? 都君の外見を。

 

 忘れているなら再度確認しよう。

 

 腰まで伸びた白髪、整った顔立ち、左右異なる色彩の目。 正直な話、化粧したら女の子にも化けることが可能だ。

 

 ここまで確認した君たちに問いたい。 そんな見た目のオレがメイド服を着て、化粧までバッチリしたらどうなるか?

 

 答えは簡単ーー

 

 

 

 

 

 オレは着替え終わった姿をみんなに見せる。

 

「ショタメイド! 爆☆誕 !」

 

 

 

 

 ーー薄い本に出てそうなショタメイドが誕生するのだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オレたちお菓子組はキッチンに移動し、拳君と木村君とユーノ君は月村家で飼っている猫と遊んでいる。 ユーノ君大分もみくちゃにされてたけど、生きてっかな……

 

 あと木村君がオレに、 「化粧に失敗してブサイク面になればよかったんだが……」 っとほざいてた。 君は変なところで欲望に忠実だね……

 

 にしてもここのキッチン広いなぁ。 オレ興奮してきたぞ!!

 

 そんなオレにエプロン姿のアリサちゃんが話しかける。

 

「あんた本当にその格好でやんの?」

「応ともさぁ!」

「……男の癖にメイド服が似合うって訳わかんないわねぇ」

「アリサちゃんも着るか? 結構動きやすいぞ」

「遠慮しとくわ、私にそういうのは似合わないし」

 

 確かにアリサちゃんがメイド服を着て拳君に奉仕してもコレジャナイ感がハンパないな。

 

「今絶対失礼なこと考えたでしょ」

 

 知らんな。 オレは答えながら髪をくくりポニーテールに仕上げる。

 

「所で何作るの?」

 

 なのはちゃんがオレに聞いてくる。 なのはちゃんのエプロン姿が何だか愛らしい。

 

「今日は簡単なバナナケーキを作ろうと思います!」

「バナナケーキ?」

「それ知ってる! 前にお母さんが作ってた!」

「意外に普通のチョイスね」

 

 そら、(初心者のなのはちゃんの為にやるんだから無難になるのは)そうよ。

 

 材料はオレが持ってきたものとここのキッチンに置いてあるもので足りそうだ。 困ったらノエルさんに頼もう。

 

「それじゃあ、はい、よーいスタート」

 

 オレたち三人でなのはちゃんをサポートしながら作業をする。 所で二人と一匹は何をしているのだろうか……

 

「ーーそこに砂糖を加えるのよ」

「分かった!」

「な、なのはちゃん! それ砂糖じゃないよ!?」

 

 やべえやべえ、オレもなのはちゃんのフォローに回らなくては。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 四人の子供たちがキッチンで悪戦苦闘をしている中、とある部屋の一室に二人の男の子とフェレットに似た小動物が猫と戯れながら待っていた。

 

「ここには猫が沢山いて楽しいねぇ」

「俺の側には猫が寄ってこないのだが……」

「君は怖い雰囲気を出しているからねぇ、少し彼を見習ったらどうだい?」

 

 眼帯を付けた少年、心悟は数匹の猫が群がる場所を指差した。 数匹の猫の群がる先にはフェレットに似た小動物、ユーノが猫に弄ばれていた。

 

「キュ! キュー! (助けてぇ!)」

 

 ちなみにユーノは人の言葉を喋る事が可能だが、誰が見ているかも分からないので鳴き声のみあげている。

 

「彼みたいに愛くるしい雰囲気をだせば自然と猫達は寄ってくるよ」

 

 心悟は両手で猫を撫で回しながら言う。 ユーノのSOSはスルーする……

 

「どうすればいいのだ? まさか俺にあのひらひらした服を着させるつもりか?」

「そうは言ってないさ、その怖い目付きをどうにかすればいいだけだよ」

「む、難しいな……」

「キューーーーーーーー!! (誰でもいいから助けてぇー!)」

 

 小動物の鳴き声は虚しく響き、二人の少年はそれに反応せずに談笑を続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれからおおよそ一時間、バナナケーキは無事完成した。 ……疲れた。

 

 だってなのはちゃんってば新しい作業に移るたびにミスをしようとするんだもん! しかも本人は自覚してないし、三人体制でようやく出来上がるって中々恐ろしい事実だな……

 

 今現在の時刻は11時くらいだ。 どーすっかな、もうそろそろお昼じゃん。 オレは三人に聞く。

 

「お昼ってどうするんだ?」

「お昼はうちで食べてって」

「およ、そうなのか」

 

 すずかちゃんが答え、それに納得する。

 

「ならご馳走になろう。 ケーキは冷やしておくか」

 

 ノエルさんにケーキを冷やしてもらうようにお願いし、オレたちは拳君達の所に戻る。

 

 その途中で意外な人物に出会う。

 

「あり? 忍さんと……恭也さん?」

 

 なのはちゃんのお兄さん、恭也さんが何故かいた。 どうやら元々恭也さんもすずかちゃんの家にお邪魔する予定だったが、先日の化け物騒ぎのせいで病院に行かざるを得なくなったようだ。 検査の結果、特に体に異常はないみたいで、 さっきまで病院にいて、その足でこちらに来たそうだ。

 

 オレ達は話しながら拳君達がいる部屋に入る。

 

 二人は猫と遊んでいたが、こちらに直ぐ気づいた。

 

「む、終わったのか?」

「お疲れ様だね、君達も猫と戯れたらどうだい?」

 

 二人が話しかけてくる。 その二人に恭也さんは反応する。

 

「君は一昨日うちに来た子、そして君は……」

 

 ほんの少し目付きが鋭くなる恭也さん。 あり? 木村君はよく翠屋に行くって言ってたから顔見知りだと思ってたんだけど。

 

「ああ、彼はね……」

「構えなくても大丈夫ですよ、あの子は木村 心悟君、オレの友達です」

 

 恭也さんに木村君の事を説明する。 忍さんも話しかけていたけどオレがそのまま話し続けちゃった。

 

「そうなのか、すまない。 つい警戒してしまって……」

「いえいえ、知らない人物を警戒するのは至極真っ当な反応です。 お気になさらず」

 

 そのまま自己紹介に移る二人、そんな中忍さんがオレに話しかける。

 

「にしても霧刀君、よく恭也が構えている事が分かったわね」

「え? ああ、そりゃ分かりますよ。 なんかオレそう言うの見慣れているみたいです」

「見慣れているって、記憶喪失になる前の君は一体……」

 

 忍さんがオレをジロジロ見る。 記憶喪失だから見慣れているって感じるだけなんだけどなぁ。

 

 木村君と挨拶を済ませた恭也さんがオレに話しかける。

 

「すっごい今更なんだが……なぜお前はメイド服を着ているんだ?」

 

 恭也さんの質問にオレは答える。

 

「可愛いからです!!」

「そんな堂々と答えるよ……」

「でも実際可愛くないですか?」

 

 オレはその場でクルクル回る。

 

「確かに可愛いとは思うが……」

 

 そう呟く恭也さんに忍さんが反応する。

 

「……恭也?」

 

 忍さんの声に少しドスが効く。

 

 オレはそれを見逃さない。 ニヤァ。

 

 オレは木村君にアイコンタクトをとる。 すると木村君は頷きながら笑う。 ……フハハ、恭也さん悪く思うなよ。

 

「時に都、君の下着は今男の物なのか? それとも女の物なのかい?」

「ふふふ、秘密」

 

 唐突に行われるオレの下着談義に、女の子三人は少し顔を赤らめ、拳君は呆れた顔をしている。 そして恭也さんはオレに質問する。

 

「まさか本当に女性物の下着を履いているんじゃないよな……」

「あら? 気になりますか」

「……まあ気になるな」

「見たいですか? ほらほら」

 

 オレは恭也さんの前で少しスカートを上げる。 そして声色を変える。

 

「いや、教えてくれるだけでいいんだが……」

「いいんですか? もしかしたら女性物の下着かも知れませんよ……? それに……わたしは恭也さんになら見られてもいいですよ…………?」

 

 オレは妖しく笑う。 周りからは女性だと思わせるように……そんな妖艶な雰囲気を醸し出す。 女の子三人は顔真っ赤だ。 でも拳君はよく分からんようだ。

 

 そして恭也さんはーーーー

 

「……ゴクッ」

 

 生唾ごくりものだったようだ。

 

 ……そしてそんな恭也さんに向かって放たれている恐ろしい怒気。

 

「きょぉぉぉぉうぅぅぅぅぅやぁぁぁぁぁ!?」

「し、忍!?」

 

 その怒気の正体は忍さんであった。

 

「ちょーっとこっち来なさい……!」

「ま、待て忍! は、話を……」

「黙って私の部屋までついて来なさい!!」

「ま、待てくれ! た、助けてくれなのはぁぁぁぁーーーー」

 

 そのまま恭也さんは何処へ消え去った。

 

 恭也さんをイジる目的が達成され、オレは思わず木村君と熱い握手を交わす。

 

「ひゅー! さっすが木村君だぜ! 一度の合図で的確にやってのけるなんて!」

「なぁに、あれくらいどってことないさ」

 

 そんなオレ達を見て、女の子三人は呟く。

 

『げ、ゲスい……………………』

 

 拳君は一人事態を飲み込めていないのか、オレにこんな質問をしてくる。

 

「なぜ月村 忍は怒ったのだ?」

 

 うん、拳君はそろそろ女子力から女心を学ぼうね。

 

 

 

 

 

 

 さて、お昼まで暇だし何してよっかな〜。 ーーーーお? どうしたユーノ君、君生きてたのか。

 

「きゅー! (助けて霧刀さん!)」

 

 何やら必死の形相でこちらに駆け寄ってきたユーノ君。 その後を追うように猫の大軍がこちらに迫ってくる。

 

 しょうがねぇな、ユーノ君を頭に乗せ、おもちゃが置いてある窓際に近づく。 猫はユーノ君を追って後について来る。 まるでハーメルンの笛吹きだ。

 

 ……ちょっと楽しくなってきた。

 

 みんなが猫で遊んでいるとノエルさんとは別のメイドさんが入ってきた。

 

「失礼します、そろそろお昼の御用意が出来ますので食堂へご案内します」

 

 そのメイドさんはノエルさんとは違って小柄な印象を受ける。 オレは近くにいたなのはちゃんに聞く。

 

「なのはちゃん、あのメイドさんは……」

「あの人はファリンさん、ノエルさんの妹さんだよ」

 

 はぇー、姉妹揃ってメイドとはたまげたなぁ。

 

 オレがそう思っていると脳内に誰かの声が木霊する。

 

『なのは! この猫ジュエルシードを持っている!』

『ふぇ!? 急に頭の中にユーノ君の声が……』

『これは念話と言って……詳しい説明は後でするから今はジュエルシード回収を優先して!』

『わ、分かったの』

 

 え……何これは。 念話? 何それテレパシーか何か?

 

 ……ってあ!

 

「ユーノ君オレから降りちゃあかんでしょ」

 

 きっとユーノ君は強い使命感に駆られていたのだろう。 オレの頭から飛び降り、ジュエルシードは回収できた。 ……出来たのだが。

 

「…………にゃあ」

「あ…………」

 

 飛び降りた先には猫が一匹、目と鼻の先に捕食者がいるのだ。 それに気づいたユーノは……

 

「きゅ〜〜〜!? (うわぁぁぁぁぁ!)」

 

 あ、こらユーノ君! オレの方に逃げるならまだしも、こ↑こ↓ は二階ーーあ、落ちてった……ついでに猫も一匹。

 

「ユーノ君!? 私ユーノ君見つけてくる!」

 

 なのはちゃんは部屋から出て、玄関から追いかけるつもりだ。

 

 オレも行っとくかなーーどうした木村君?

 

「今の念話は僕も聞いた。 面白そうだから僕も行こう、君はどうだい?」

 

 木村君が拳君に話を振る。

 

「……お前ら転生者が行くなら行っておくか」

 

 拳君も付いて来てくれるようだ。

 

「ここは二階だったな、この高さならここから行っても平気だな」

 

 拳君が窓から身を乗り出す。 するとアリサちゃんとすずかちゃんの声が聞こえる。

 

「ちょっとあんたたち! 行くにしても玄関から行きなさいよ!?」

「それにそっちは防犯装置とか一杯ある森だから危ないよ!」

 

 二人はオレ達を止めに入るが、オレ達はどうやって降りるか話し合っていて、聞く耳を持たない。

 

「あそこの枝とかよくないかい?」

「そうだな、お前らならぶら下がって降りれるだろう」

 

 二人が降りるルートを見つけてくれた。 ……正直こう言うのに憧れていたんだよね、二階から飛び出す的なのに。

 

「んじゃ行ってくっから! 先飯食ってていいぞー!」

 

 オレ達は窓から飛び出す。

 

「あっ! こらあんた達!!」

「ひとまず防犯装置を全部切って!」

「は、はい! ノエルお姉様ーーーー」

 

 後ろからそんな声が聞こえた気がする、何せ集中しててよく聞こえなかったからね。

 

 拳君は木に近づくと下に向かって木を蹴り、その反動で別の木に近づき、また蹴る。 まるで忍者のように素早い動きで地面に到着する。

 

 木村君は木の枝を掴み、衝撃を殺し、また飛び降りて別の木の枝を掴む。 最後に地面に落ちていき、着地の瞬間に体を前方に転がし、着地の衝撃を殺す。

 

 二人は完璧な動作で無事地面に着地する。

 

 え? オレ?

 

 木村君と同じ事しようとしたら体重を支えきれなくて落ちたけど何か?

 

 思いっきり背中強打したけと何か!?(涙目)

 

 それから呼吸を整えること一分、オレ達はユーノ君と猫を追って走り出した。

 

 走っている最中、木村君がオレにこんな事を言ってきた。

 

 

 

 

 

 

「恐らくだがーーーーこの先で魔導師に出くわす筈だ」

 

 

 

 ……どうやらユーノ君と猫とジュエルシードを回収するだけで終わらなさそうだ。




次回ようやくフェイトちゃん登場! ……アニメの9話ってなのはとフェイトがそろそろ一騎打ちするくらいですね……あと何話で終わるのか私にも分かりません。 完成までは考えたのですが、ネタを入れると話数が増える増える……

今回も誤字脱字等の箇所がありましたらコメントでお教えください。

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