人生はループする~一度では終わらせない幻想郷~   作:滝上 齋

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今回は視点を変えて都市側目線で書いていきます。
例によって色々原作無視ですが仕様です。。
しばらくはほぼオリジナルみたいな感じになると思います。


都市と神

私は薬剤師だった。

昔から化学が好きで、出来るだけそういった道に進みたかった。

薬を毎日扱いながらの仕事は楽しかった。

同時に、企業の意向で作られない薬があることへの不満が募っていった。

そんな毎日を送っていたある日、私はこう願っていた。

「どんな病気でも、どんな患者でも、治せるような薬を作りたい」と。

 

 

 

「・・・一体何があったの…」

この世界唯一の都市、その中心にある最も巨大なビルが削れている。

その光景を彼女、八意 永琳は驚きを隠せない表情で見上げていた。

「センタービルを抉る程の衝撃って…何があったらこうなるのよ…」

「何者かがセンタービルに突っ込んできたようですね。

運がいいことに怪我人は数人の清掃員のみらしいです。」

「敵襲ですか!?

いや、でも映姫によればこの世界にはまだこの都市しかないのでは…?」

「その映姫から先程「新しい住人をぶん投げた」と連絡があったので敵襲ではないです。」

「(映姫…後で説教ですね。)

じゃあ都市の警戒は解除しますよ。

あと、ビルの改修をお願いします。

…貴女ならば二日もあれば十分でしょう岡崎?」

「ええ…もちろん。

ついでにどこかにいっちゃった住人も探しとくように指示を出してありますよ。」

「流石ですね。では今回の件は任せますよ。」

そう言って永琳は自らの研究室へと帰っていった。

「さて、そろそろ何かしら動きが…「夢美様、大変です!」どうしたの?」

「あそこを見てください!」

「!?

あれは…森?」

彼女が驚くのも無理はなかった。

この世界にはいわゆる「自然」はこれまで殆どあって無いようなものだったからだ。

「私はあの森へ向かいます!

改修作業は続けておくように!」

そう言って夢美は森へと向かっていった。

 

 

「森なんて前の世界の子供の頃以来だわ…」

そう言いながら夢美は森の入口と思われる所まで来ていた。

「明らかに足跡が付いてる…

この中に何者かがいるのね…」

そう言って彼女は躊躇せず、その森の中へ足を踏み入れた。

 

 

彼女…岡崎夢美は昔から男勝りなくらいに活発な女の子だった。

そんな彼女が学問の道を歩むきっかけとなったのは、当時の自宅近くにあった森でのある出来事だった。

彼女の友達の男の子が度胸試しに丘から飛び降りる、という遊びをしていた。

当然彼女は彼らが止めるのも意に介さず、丘から飛び降りた。

しかし、熟練の彼らとは違い、なにも考えずに飛び降りた彼女は放物線を描き落下、左足を骨折するという大ケガをしてしまった。

落下し、動けない彼女が考えたのは「痛い」や「怖い」ではなく、「どうしてこんな落ちかたをしたのだろう」という事だった。

それ以来、彼女は「なぜこうなるのか?」という事だけを考え、生きていたらいつのまにか教授として教鞭を振るっていた。

しかし、そんな彼女も老いてしまっていた。

もうかつてのような思考は出来なかった。

そんな時、彼女はこう願った。

「どんな人も世界の理も越えていける知が欲しい。」と。

 

 

現在、夢美はその知を生かし、永琳と共に都市の頭脳として働いていた。

そのため、この世界の神との交流が少なからずあった。

その経験から、彼女は神というものがどのようなものか把握しているつもりだった。

ところが、彼女が森の奥で見つけた青年は、彼女の知っている神々しさとはまた違う何かを持っていた。

一人で何かをしている彼を、夢美はしばらく眺めていた。

 

その日の天気は晴れだった。

 




教授が出てくる二次創作って少ないですよね。
というわけで永琳と夢美さん登場です。
これから登場キャラは徐々に増えていくと思います。
それでは次話もよろしくお願いします。
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