地球最後の告白を   作:初代小人

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予告していた2ルートの内のバッドエンドです。
やっとアップすることができました。亀更新で申し訳ありません。
それでは「地球最後の告白を」
最終幕・悲終、開演です。


悲終

彼女の目に光が戻る。

「ああ、来てくれたのね。こんな姿じゃ、感動の再開も形無しだね…」

君は掠れた声でそういう。

「そんなこと気にしないでいいよ。君に会えただけで僕は嬉しいんだから。」

そんな会話をしていた時だった。怒りが頂点を迎えた自称科学者の男の声がした。

「お、お前達…いい加減にしろよ…このままで済むと思うな…そんなに会いたかったなら…

こうしてくれるわ!」

スピーカーからカチッという、スイッチを入れる音がする。

それに数秒だけ遅れて、彼女が、

「ギャアアアアアアアアアア」と絶叫する。

その尋常ならぬ叫び声に僕はスピーカーに向かって、

「何をした!」と怒鳴る。

「その小娘にかけた洗脳を最大まで強めたまでさ。正気に戻さなければこんなことはせずに済んだのだのに…」

そこでわざとらしくため息をついてから、

「本当は君もウチに迎え入れたかったのだが致し方ない。殺れ。」

ギリギリ我慢している君は、

「に、げ、て。ここ、か、ら。いま、すぐに。あなた、を、殺し、たく、な、い…」

と言っていたもののすぐに目の光が消えて、僕に襲いかかってきた。

その姿はもはや人間のものではなく、獣の方が近いほどであった。

人間の急所である首筋に迷いなく噛み付こうと飛びかかってくる君。

かわされて瞬時にこちらに飛んできて今度は手に持った剣で心臓を突こうとする君。

正気だった頃とは似ても似つかぬ野性の塊。

でも、その顔だけは、苦しそうに歪んでいた。

僕が不甲斐なかったために目の前の想い人は想像を絶する苦しみに襲われているのだ。

カチャリ。僕は彼女を苦しみから解き放つために、高性能爆弾を足元に仕掛ける。

そして飛びかかってきた彼女をかわして、立っている場所を入れ替わり、

爆弾のスイッチを押した。

視界が赤く燃え上がり、すぐに暗転した。

 

※エピローグ※

 

目が覚めるとそこは、ガレキの山で埋め尽くされた、もはや生命というものの存在が感じられない世界だった。

僕はうわ言のように、「君が、好きだった…」とつぶやく。茫然自失で天を見上げ、涙を流す。

どのくらいそうしていただろう。

頭の方で、コツリ、と言う、石が蹴られて跳ねる音がした。

音の方を向くと、そこには依然虚ろな目で、背中を曲げて、腕をブラブラと垂らした君がいた。

「あ、ああ…」どうして失敗したのか、などともはや考えがまとまらずに、呻いていると、突然胸ぐらをつかまれ、君が腕を振って…

気がつけば僕の視界はその辺に転がっていた。顎の下のあたりに激痛を感じる。

首を切られてなお視界があるという異常な状態のなかで、僕は、気を失った。

 

 

気がつけば僕の首はきちんと胴体に繋がっていた。

しかし目の前にはもはや理性などない愛する人がいる。

彼女はまた僕に襲いかかってきた。今度は僕もかわして、反撃をしようとしたが、僕に彼女を傷つけることはできず、またもや彼女に容赦なく喉笛を噛みちぎられて僕は死んだ。またも死の痛みが襲いくる。

そして僕は、誰もいない枯れた世界で、悪戯の意味を知った。

なす術もなく、最愛の人に、永遠に殺され続けることだった。

 

bad end fin…




+α
そして彼は水晶玉を離す。彼とは、僕がマキちゃんと契約するのを止めるために現れた謎の少年である。彼は言う。
「俺もそのマキちゃんってやつに予知能力を与えられた。しかし結果は散々だった。
死にかけるところまで行ったんだ。
あくまでこれは最悪の未来だが、まあいい未来はないだろう。
マキちゃんとは願いを叶えるふりをして相手を最悪の状態に陥れるようなやつなんだ。
それでもいいなら好きにしろ。」そう言って彼はどこかへと行く。
そしてその夜僕は夢の中で拇印を押した。


fin…and To be continued
☆☆☆
これがバッドエンドです。裏話を少しすると、最初に原曲を聴いた時にはこちらのエンドしか浮かばなかったのですが、自分の立場に置き換えてみるとあまりにも悲惨だったので、ハッピーエンドも作ってみました。
ハッピーエンドの方をまだ読んでいない方はそちらも是非是非読んでくださいね。
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