地球最後の告白を、第四幕開演です。
彼女がこの世を去ってから一月ほどが過ぎたある日、亡霊のように彷徨う僕を、メガネをかけてスーツを着た一人の男性が訪れた。
その男性は、とても業務的な冷たい口調で、
「貴方が自称不老不死という少年ですね?私は一月ほど前に亡くなったある少女の代理人なのですが、遺言状に、「私の机の上から二番目の引き出しの手紙を、どこかにいるはずの不老不死の少年に渡してください。」と書かれていたのでその手紙をお届けにあがりました。」
と、面倒なことはしたくないと言う顔でぬっと手紙を突き出す。僕はそのびっしりと全くズレなく折られた手紙を受け取った。
「では私はこれで、失礼します。」と、代理人の男は帰っていった。
僕は手紙を開いた。彼女が最期にくれた手紙だ。何が書いてあるか気にならないわけがない。
そしてその白い紙には、黒いインクの、丁寧に形の整った字が並んでいた。
「拝啓 君へ。
この手紙を貴方が受け取っているということは、私は死んでいるんですね。私は長生きしましたか?おばあちゃんになって、しわしわになった姿を君に見られるのは少し恥ずかしいけどそんなこと言ったら君に笑われちゃうかな?
明日、私は親が勝手に決めた結婚相手の元へ嫁ぎます。でもこの結婚は本意ではありません。きっともう君には会いに行かないでしょう。ごめんなさい。
ただ、私には結婚したい人がいました。それは君です。いや、君でした。でもそれはなりませんでした。
私は君が好きでした。でも、私は君に嫌われるのが怖くて、言いだせませんでした。
あの雨の日、まあ覚えてなかったらいいんですけど、とにかくあの雨の日、私は君を探していました。
もとい、君が死んだと君のご両親から聞いたときからずっと探していました。見つけたら告白するつもりでした。
でもいざ見つけてみたら、寒くて、口が思うように動かなくて…私は情けない女ですね。
私は死んだ後に君に好きだったと伝えるくせに明日、違う人の元へと嫁ぎます。
こんな卑怯な女、うっとうしいですね。忘れてもらって結構です。怒ったならこの手紙をぐしゃぐしゃに破ってしまってください。化けて出たりはしませんから。ただ、少しだけ、ほんの少しだけ、言い訳をさせてください。」
この辺りから、所々に、インクがにじんでいる所ががあった。
「私は、君がいなくなってから、中学生になりました。放課後は、すぐに街に出て君を探しに行きました。クタクタになって家に帰ってから宿題をしていました。
そんな日々が数年続いて、やっと君を見つけたあの日は、本当に嬉しくて、涙がこぼれました。
そして私は君と何度も会いましたね。本当は君が好きだと伝えて、一緒に住もうと言うつもりだったのに、誰かさんの意気地なしが移っちゃったのかな?
そして君に会ってる時間は幸せでした。ですが幸せは長くは続かないものですね。
ある日突然母に〇〇財閥の御曹司と見合いするんだよ。と言われました。反対しましたがそもそも拒否権がありませんでした。このとき、初めて気づいたんです。私は、母が地位を築くための道具でしかないということを。
でもそれはあまりに遅すぎたようで、私は止むを得ず〇〇家に嫁ぎます。
最期の最期に君の優しさに甘えます。
私はこれから〇〇様と子供を作るでしょう。いくら望まない結婚でも、子供には罪はありません。きっと私にとって大切な大切な宝物になるでしょう。そこで君にしかできないお願いをします。私の、愛しい愛しい子孫を、私の血が入った末裔を見守ってあげてほしいのです。
嫌なら諦めます。手紙も燃やしてください。君が私のことを許してくれていたら嬉しいな。
P.S 私の子孫とあなたがいつまでもあり続けますように。」
僕は、死にたくても死ねず、彼女が死んでしまって、生きる目的をなくしてしまっていた。
最期まで僕の生きがいだった女性は、僕に死んでなお新しい生きがいを与えてくれたのだった。
To be continued…
あーー女言葉むずい‼︎やっぱムリ‼︎できてない‼︎余裕があったら書き直します。
今回はこれで。
第四部閉幕です。