滅竜魔法と妖精3大魔法を貰って人外世界へ   作:白の牙

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第12話

 

 

 

 

 

 

 「は?」

 

 「だから君の名前はって聞いてるの」

 

 新しい家族、ハッピーを朱乃に紹介する為に姫島神社にやってきた夏は、離れに住んでいるという朱璃の知人の子を見るために朱乃と共に離れにやってきたのだが、その途中仕掛けられていた罠の数々に度肝を抜かれ、疲れて座っているとウサ耳のカチューシャを付けた少女に声をかけられた。そのそばにはぬいぐるみを抱えた少女もいる

 

 「まったく、束さんの仕掛けた罠を全部潜り抜けた子がどんななのか見に来たって言うのにこんな間抜け面の子だったなんてね」

 

 夏の顔を見るなり失礼なことを口にする少女

 

 「束さん、それは言い過ぎだと思う。・・・その子、いきなりの状況に思考が付いていけてない」

 

 「これだから凡人は」

 

 その言葉に夏は頭に来たのか勢いよく立ち上がり、束と呼ばれた少女を睨みつける

 

 「さっきから黙って聞いてれば何様のつもりだてめぇ?」

 

 「凡人を凡人って言っただけだよ。少し興味あったけどなくなっちゃった帰っていいよ」

 

 早く帰れと言わんばかりに束は追い払うように手を動かして言う。その行動にさすがの夏もきれてしまい

 

 「調子に乗ってんじゃねぇぞこら――!!」

 

 竜のような叫び声をあげながら、炎を纏わせた拳を地面に叩き込んだ。拳が当たると、大きなクレーターが出来上がり、更に衝撃波が生まれた

 

 「「・・・・・」」

 

 束はその怒号とクレーターに唖然として目をぱちくりしており、もう一人の少女は叫び声を聞いて気を失っていた

 

 「はぁ、はぁ(あ~~~くそ、一般人相手に何やってんだ俺は)」

 

 怒号の叫び声をあげ、幾分か頭が冷えた夏は自分がやったことに罪悪感を覚えていると

 

 「す、凄い!凄い!どうやって炎だしたの?どうやったらあんな大きな声出せるの?」

 

 さっきとは打って変わり、目をキラキラさせた束が夏に詰め寄ってきた

 

 「(な、なんだこの変わりよう?)」

 

 「夏君!一体どうしたの!?」

 

 どうやってこの状況を打破した者かと夏が考えていると、ハッピーを頭に乗せ、お盆を両手に持った朱乃が慌ててやってきた

 

 「おぉ、あーちゃんじゃないか」

 

 「こんにちは束お姉ちゃん。何で紫ちゃんは気を失ってるの?それになんで地面に大きな凹みが出来てるの?」

 

 「きっと夏がやったんだよ」

 

 何気ないハッピーの一言に夏は体を震わせ冷や汗を流す

 

 「・・・夏君」

 

 「は、はい!」

 

 「いまハッピーちゃんが言ったこと本当なの?」

 

 「い、いや、そのこれには深いわけが」

 

 「本当なの?本当じゃないの?」

 

 「本当です!」

 

 自分の意見を言おうとした夏だが、朱乃の凄味のある笑顔に叶わず、姿勢を正して肯定した

 

 「ふふ、これはお仕置きが必要みたいね」

 

 夏の答えを聞くと朱乃は笑いながら電気を放電する

 

 「あ、朱乃ちゃ・・・・あばばばばば!?」

 

 本能でやばいと思った夏はこの場からすぐ逃げだそうとしたが、それよりも早く、朱乃が放電させた腕を夏に近づけ、電気を浴びせた

 

 「うふふ、ちゃ~~んと反省するまで続けるからね」

 

 「あばばばばばー―!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お、おぉぉぉぉ・・・」

 

 朱乃の放電によるお仕置きは数分続き、髪がアフロになって麻痺した夏が地面に寝っころがっている

 

 「夏~~大丈夫?」

 

 「こ、これが大丈夫に見えるかハッピー?」

 

 「あい、見えません」

 

 「だろ?くそ、体が痺れて動けねぇ」

 

 「・・普通は喋れもしないと思う」

 

 夏が動けないでいると、ぬいぐるみを抱えた少女が夏に近寄ってくる。少女は地面に座ると、夏の頭を自分の膝の上に乗せた

 

 「・・・何してるんだお前?」

 

 「タイルに頭を乗せるより・・・こっちの方が良いと思ったから。それから私の名前は紫。よろしく」

 

 「(別の意味で調子狂うな)俺は夏だ、よろしくな。それはそうと紫。お前、俺の事が怖くないのか?」

 

 「最初は驚いたけど、危なそうな匂いがしなかったから」

 

 「匂いで怖いか、怖くないか判断するのかよ」

 

 「夏~~助けて――!」

 

 「この子可愛い!!」

 

 「動けねぇから自分でどうにかしてくれ」

 

 「そんな~~」

 

 ハッピーが夏に助けを求めてきたが体が痺れて動けないので自分で切りぬけろと言い夏はしびれが捕れるまで紫の膝の上でしばしの休息を取ることとした

 

 

 

 

 「うぅう~~もうお嫁に行けないよ~~」

 

 夏が回復するまで束に抱きしめられボロボロになったハッピーはナツの頭の上で項垂れていた

 

 「お前の場合は嫁じゃなくて婿だろうが」

 

 そんなハッピーに突っ込みを入れる夏

 

 「さて、ご飯も食べたし、君の事を詳しく教えて貰うよ。話してくれないと雁字搦めにしてから体の隅々まで調べるからね」

 

 束は両手をわきわきさせながら言う

 

 「(さてどうしたもんかね)」

 

 例え拘束されても力を使えば逃げる事はたやすいと考えた夏だが、その場合、話すまで追いかけてくるイメージが浮かび上がった。話して興味を持たれ、覚悟も無しに自分の居る世界に来られても

 

 「夏君、話してもいいじゃないかしら?」

 

 夏がどう答えようか困っていると、朱璃はいつの間にか来ていた

 

 「朱璃さん、どうしてここに?」

 

 「叫び声と大きな爆音が聞こえたから何があったのか気になって見に来たの。それと夏君、開けた穴は後で埋めて貰うわよ」

 

 「はい」

 

 朱璃の了承も得たことで夏は束と紫にこの世界の事を話し始めた

 

 

 

 

 「悪魔、天使、堕天使、妖怪、魔法使いその他諸々。まさかこの世界に束さんが知らないことが一杯あったなんて」

 

 話を聞いた束は顔を俯かせ、体を震わせる

 

 「じゃあ、じゃあ、夏君はこれが何なのか解る?」

 

 束が手を掲げると、一本の杖が何処からともなく現れ、束の手に収まった

 

 「何っすかそれ?」

 

 「束さんにもよく解らないんだよね~~。一年ぐらい前にポッと出てきたんだ」

 

 束もこれが何なのかよく解らないらしい

 

 「そいつは神器だ」

 

 すると、後ろから髭を生やした着物姿ワイルドな男とごつい男が話しかけてきた

 

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