「(にゃんだが、良い匂いがするにゃ。それに、にゃんだが暖かいにゃ)」
ガララワニに追われていた黒髪の少女はいい匂いと、頭から伝わってくる暖かさで目を覚ました
「っお!目が覚めたか」
少女が目を開けると見知らぬ少年の顔が映った
「あ、貴方は誰?」
「俺か?俺の名前は龍宮夏だ。そう言うお前は?」
「私?私の名前は黒歌にゃ。そ、それより、白音、白音は何処にゃ!?」
互いに自己紹介をすると、黒歌は夏に自分の妹、白音は何処に居るのかを尋ねた
「あの子なら、あそこだ」
夏の指さす方に顔を向けると
「・・・・・・・!!」
一心不乱に夏の焼いたガララワニの肉を食べていた
「肉が焼けた直後に起き上がってな。自己紹介した後、食べ始めたぞ。よっぽど腹が減ってたんだな。さてと、白音ちゃん、お姉さんが起きたぞ」
「姉さま」
夏に声をかけられた白音は食べるのを止めて、黒歌に抱きついた
「良い絵だなこりゃ」
二人のやり取りを見ていると夏の腹が盛大に鳴った
「・・・・くくく、にゃ~~ははは、何にゃ今の音は」
「空腹のときに鳴った、私の音より大きいです」
夏の腹の音の大きさに黒歌と白音が笑っていると、夏の腹の音に負けない大きさの音が黒歌の腹から鳴った
「くくく、お前も人の事言えないな」
「っ!!」
腹の音を聞いた夏は笑い返し、黒歌は恥ずかしかったのか顔を真っ赤にして俯かせた
「まぁいいや、一緒にこいつを喰おうぜ」
夏は焼けたガララワニの肉を黒歌に渡すと、自身も食べ始めた
「んで?何で二人はこいつに追われてたんだ?」
肉を食べながら夏が二人に尋ねた
「好きで追われてたわけじゃないにゃ」
黒歌は夏に、親を病気で失い、妹である白音と共に彷徨っていた所でこの森から良い匂いが漂ってきたらしく、入ったのだが、入った瞬間、ガララワニの遭遇して命の危機を感じ、逃げていた
「そりゃあ大変だったな」
「あの時、夏が助けてくれなかったら、私達は餌にされていたにゃ」
「・・・助けていただきありがとうございます」
「ははは、如何いたしまして。それで二人はこれからどうするんだ?」
「・・・解らないにゃ。私は白音と一緒に居れればそれで充分にゃ」
「・・・私もです」
「・・なら一緒に住むか?」
『・・・え?』
夏の案に二人に一瞬だけ思考が停止した
「って言っても、家って言ってもあれだけどな。まぁ、少なくても寝る場所は確保出来るぜ」
夏は張ってあるテントを指さして言う
「どうするかは二人が決めろ。住むって言うなら俺は大歓迎だぜ」
夏が笑みを浮かべて言うと、二人は顔を俯かせた
「迷惑じゃないのかにゃ?」
「俺はそんなの気にしないぜ。寧ろ俺がかけちまうかもしれないし」
『・・・・』
夏の話を聞いた黒歌と白音はしばし無言で互いを見ていると、頷き合った
『それじゃあお世話になるにゃ/なります』
そして、夏と一緒に暮らすと口にした