東方双雲録   作:天白雲

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はいっみなさんお久しぶりです

天白雲と申します。
さて、いつまでもゆーっくりと続いてるこのシリーズ。
100話で終わるかなぁ?

まぁ、終えれると考えたら今回ふくめて残り4話!
すこしばかりペース上げないといろいろ書けてないのもありますからね
ちょっとペースあがって・・いけたらいいな。

それでは今回も!
「ゆっくりしていってねっ!」


第97話-幻想防衛戦線!

「双覇! 良かった・・。

ちゃんと・・・戻ってきてくれたっ。。」

 

ソラを斬り裂いたその瞬間、背中に暖かいものが触れた。

俺の護りたかったもの。 その一部、でも何よりも護りたかったもの。

 

「んっ。。 文っ!ずいぶん長いこと留守にしちまったな悪い。。」

 

俺がそう言って謝りながらその身体を抱きしめるとこちらを見上げて、

笑いかけてくる。

 

「ふふっ。ほんとですよ双覇?こんなに美人な奥さんになにも言わずに

どこか行っちゃうなんて・・こんどお仕置きしちゃいますっ。 覚悟してくださいね?」

 

お仕置きときたか・・ どんなお仕置きが来るものかとちょっぴり震える。

 

「あややっ そんなに怖がらなくても大丈夫ですよ。

・・・二人目覚悟してくださいね?」

 

そういってお腹のあたりをつついてくる嫁に、心底敵わないなって思う。

 

「たはは・・わかった。 文も覚悟しろよ?

愛してる。 俺が『どこに居た』としても絶対にお前を守り抜く。

絶対にだ。」

 

俺の思いつく限り最悪の方法。 実行したくは無いけど・・・っ!

この気配っ。。

 

「えっ・・どこに居てもって。 双覇・・・?

「文。しっかり捕まっておくんだ。全速力でここを離れるっ」きゃっっ!! 

・・! この気配っ。。」

 

しっかりと抱き抱えて、飛び立つ。

文も気付いたな。。ち・・やっぱり『倒せて無かったか』。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うー・・痛い痛い。 まさかこんなにすぐ殺されるとはね。

でも、主人公・・・敵が不死身なんて今じゃボスですらない奴が持ってるくらい。。

テンプレだよねぇぇ!?」

 

解ってた。が、もうかっ・・・

早過ぎる・・とにかく全速で逃げるっ。

 

「ふふっ・・良いよ行きな。 恋人を巻き込みたく無い~なんて

さすがに主人公。。 いやそれともボクに人質にでもされるのを恐れたかな?

・・・ん?」

 

ドゴォッガッボッドーンッ!!!!

 

 

「特性の・・霊力爆弾か。やるじゃんっ・・・

そういえば、機転は回るって設定だったなぁ。。 律儀にイザナギの力まで。

ほんと・・・・むかつくなぁぁぁ!!」

 

支配を司る程度の能力

少しは再生に手間取ってくれると良いんだがなッ。。

 

 

 

・・・・(少年少女離脱中)・・・・

 

 

「はぁっはぁっ・・なんとか離脱できたな。。」

 

ここは・・だだっ広い草原だな。。

・・っ血の匂い。

 

「ここも・・戦場か。。

戦場・・・になっちゃった。。。」

 

俺が、転生して此処に来た。

あいつとの因縁は此処に来る前生まれた瞬間からだし、

もし外の世界で遭遇してしまっていたら俺は強くなれずに・・

外の世界を守れずに死んでいただろう。

 

「でも・・・ここを戦場に。。」

 

ソラの言っていた・・・『忘却の悪魔』

大量に生み出され続けるソレが幻想郷の地を荒らし、空を汚す。

戦場と変わった地に生々しく傷跡を残す。

 

「双覇。 今は、とりあえずこちらに加勢しましょう。

私たち以外のみなさんも双覇の力を受け取って食い止めているようですっ

貴方のせいでは無いですよ双覇。 思い出して下さい。

 

この幻想郷の傷以上に貴方が救ってきたものを。

貴方は独りじゃない。 私たちが居ます。 この幻想郷も必ず

必ずまた戻りますっ 私と貴方が居るんです世界くらい救えますよ!」

 

そう言われて、肩を叩かれる。

 

「んっ・・ また弱気になってた。

あぁ! 救って見せる。幻想郷を・・またあの綺麗な姿に戻す!」

 

その意気です!と向けられた笑顔。

本当に元気になる。 なんでもやれるって気分になる。

 

「ん・・? あれはっ!

文っ俺はあっちの方を行ってくる!文は反対側を頼む。

それと・・・片付いたと判断したらソラのところに向かう。

 

俺が飛ぶのが見えたら・・一緒に来てくれ。一緒にあいつと戦おう。」

 

返答は聞かずにすぐさまうち合わせた方向に跳んだ。

聞かなかったのは・・答えが決まってるのを感じていたから。

 

 

 

 

・・・・(祥磨・魔理沙・霊夢サイド)・・・・

 

 

「ぐっ・・『光符』ホープスパーク!」

 

「たくっ・・キリが無いぜ。。『恋符』マスタースパーク!!」

 

「なんか、強くなってる気もするし・・いずれにせよこのままじゃ

スタミナで負けるわね。。『霊符』夢想封印!!!」

 

 

霊夢、魔理沙、祥磨っ間に合った!

 

「大丈夫か?3人ともっ。 こいつら・・

パンドラの箱の中で感じてたより強くなってる。。」

 

余計な消費を抑えるために、多重契約解放と『神の贋作』

を解除こそしてるけど『焔の型』は殺傷力重視なんだけど・・・

自信無くすなぁもう。。

 

「「「双覇っ!?・・おかえりっ。」」」

 

突然現れた俺に、三者三様に声を上げる。

なにか言いたそうにもしてるけど今がそんなときじゃないのを理解してか

それ以上はなにも言ってこない。 

 

「首をふっ飛ばしても蘇生・・か。 ・・・ぐっ!!?」

 

速いっ。。 くっ吸血鬼並みの再生力に、鴉天狗並みの速度。

腕を武器に変化させることまで出来るようになってる。。。

 

「白雲流『雷火の型』! 全部間に合わない速度でたたっ斬る!

・・・死の境地に達した今なら。。きっとやれる。アイツ用に力を残しつつ

こいつらを切り抜けるにはこれしかない。

 

契約解放っ 『炎狐王の右腕』『氷狐王の左腕』」

 

部分開放っ・・今までよりも繊細な集中力が必要だな。。

慣れるのに少しかかるか。。

 

「『白雲流』焦天の流星!」

 

輪廻を分裂させ焔の力を纏わせてあたり一面の奴らを斬り裂くっ

氷柱の炎は概念すら焼き尽くす!

 

「俺はこのまま攻撃し続ける! 霊夢、魔理沙、祥磨!

広範囲攻撃で薙ぎ払え!こいつらはもう蘇生できないからっ。」

 

俺と顔を見合わせて、頷く三人。

 

「「『双魔砲』デュアル・・・スパァァァァク!!!」」

 

「『霊符』夢想・・封印!!」

 

祥磨が掌の先に魔法陣を展開し、魔理沙が八罫炉を重ね合わせる。

二人の手を重ね合わせて二人分の魔力を流し込んで放つ特大の魔砲。

 

霧雨魔理沙のラストスペル ファイナルマスタースパークよりもさらに強大。

 

「霊夢の夢想封印もさっきより明らかにでかい。。

あいつ、攻める機会が来るまで敢えて温存してたな・・・」

 

『靈夢』さんに似て、神がかった戦闘センスと才能だな。

・・・・靈夢さん?

 

「・・思い・・出した。」

 

 

・・・博麗靈夢さん。

歴代最強の博麗の巫女。

 

「霊夢っ! 陰陽玉っ少しだけ貸してくれ!」

 

「はぁっ? 何言ってんのこんな時にっ!」

 

「いいからっ早くっ」

 

手早く霊夢から陰陽玉を受け取り・・

うん。 見えたっ!

 

「『封断刀』 この封印を断つ!

今、貴女の力が必要だ! ぐっぬぬぬ・・・うおぉぉぁぁぁぁ!」

 

 

博麗の巫女に伝わる博麗の秘術を扱うための宝具。

『陰陽玉』の奥・・懐かしく頼もしい霊力。 それを解き放つため俺は・・

力を縛りつけていた糸を断ち切った。

 

そして・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴンッ!!!!!!!

 

爆発的な霊力と神力の奔流、土煙のその中から彼女が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・んっ。。 これは懐かしい空気。でも、

おかしな空気が混ざってますね。あれからどれくらい経ったのでしょう。」

 

最後に見たあの日より大人っぽくなってる。

20代後半くらい・・かな。

 

「おかえりっ靈夢さん。。 その髪。。。」

 

「・・ん? これは。。懐かしいお久しぶりです主よ。。

いえ・・・ただいま。ですね!」

 

久しぶりに、本当に久しぶりに会った彼女の髪は紫から白に変わっていた。

おそらく・・神力の影響か。

 

「封印の中、自らの中に何かいつも使ってる霊力と感覚の違うものが

送りこまれてくるのを感じていましたが・・なるほどこれが神力ですか。。。

使い方も霊力とほぼ同じ見たいですね。

 

髪の色・・また変わっちゃった。。。」

 

なんか、しょぼんとしながら髪の毛弄ってるな。。

うーん。

 

「まぁまぁ、前の髪も今の髪も似合ってるから大丈夫ですよ。

それより・・・今は目の前に集中しましょう?」

 

 

 

「ちょちょちょ・・ちょっと待って!

その人・・一体。。こんな澄んだ霊力いままで感じたことも。。

いやっそれよりも、どうして陰陽玉から。。」

 

あ、霊夢達をなかば空気扱いしてた。。

 

「落ち着け霊夢。 とりあえず、周りのこいつらを・・て、うお。。」

 

これは・・・俺達に近づいてくるやつらが片っ端から吹き飛んでる。。。

再生能力消せて無い個体だから再生してるけど。。もしかしてこれは・・・・

靈夢さんの霊力と神力の圧で消し飛んでるのか・・・!?

 

「れいっ・・いや貴女は・・。 当代の博麗の巫女ですね?

私は『博麗靈夢』。貴女の・・・何代前でしょうね。 まぁご先祖様という

ところです。」

 

「ご先祖様・・!?名前、おんなじ。。」

 

 

「ふふっ。。そうね。 でも・・ご先祖様でもあるけど

今は神様でもある。霊夢・・やっぱりこっちの方が呼びやすいわね。

さっきは初めて会ったみたいな反応をしたけど実は私は貴女のことを知ってるの。

 

ううん。貴女だけじゃない・・陰陽玉を通して歴代の博麗の巫女を見てきたわ。

霊夢。貴女は間違いなく歴代最強の巫女よ。」

 

「・・・博麗の巫女になってからいろいろあったけど。

こんなにも奇妙な出会いは流石に初めてね・・。ご先祖様。

貴女がどういう存在かは正直興味無いわ。私生活を見られてたのは

腹立つけど干渉してくるわけでも無かったしね。」

 

貴重で、奇妙で、奇跡の出会い。

それでも全く。いつもと変わらぬ調子でかの博麗の巫女 霊夢は言う。

 

 

「歴代最強なんてものも別に欲しくない。

私は、私にしかやれないことをやる。変わりが立てれるならこんな仕事さっさと

やめてるわ全く。 ご先祖だか神様だか知らないけどとりあえず・・いつも通り居間でお茶飲みたいから手貸しなさいっ!」

 

「ふふっ・・本当に。。歴代ここまで『自然体』の巫女見たこと無い。

霊夢・・・貴女には背負うなんて似合わないわねっ!」

 

 

息を合わせてるわけじゃない。むしろこの二人ほど我の強い人など

居ないだろう。でもそんな二人のコンビネーションはまさに阿吽の呼吸・・

 

正直、負ける姿が想像できない。

 

 

「魔理沙、祥磨ここは離れるぞっ」

 

 

「へ?なんでだ。二人も博麗の巫女が居るんだし叩くのは今だろっ?」

 

俺の声に先に反応したのは魔理沙。

次に祥磨が

 

「魔理沙。あの二人の戦闘はあの二人だから合わせられる呼吸が

多すぎるんだ・・ 俺たちが無理に入っていくとピンチを招きかねない。」

 

それに俺が。

 

「それに、あの二人は正直に言って切り札だ。

最高クラスの切り札が二枚あるここはもう大丈夫ほかの防衛に回ったほうが

効率がいい。」

 

ジョーカーは切るべき時に切るべき場所で切る。

じゃないと、ここを守りきれない。

 

「なるほど、そういうことならっ霊夢ー!

私たちはほかのところの奴らと戦ってくる! ここ任せても平気か!?」

 

魔理沙が大声で確認をとると、霊夢は当たり前よっと叫び返してきた。

本当にいいコンビだなこの二人。。

 

「よしっ。ならこっから東に飛ぶぞ!」

 

「東?ここから、東っていうとたしか妖怪の山のあたりか。」

 

妖怪の山は、博麗大結界に干渉することのあるポイントの一つ。

ほかには博麗神社に彼岸。

 

「あぁ。幻想郷が結界で覆われてまもないころたまに迷い込んだ外来人は

その三か所に現れたんだ。当然俺や文や靈夢さんや紫みんながすぐに気付いて

外に返したりしたんだけどな。

 

おそらく、その三か所はなにかの原因で結界の綻びがでやすくなってるんだ。

アイツはたぶんそれを使って、結界を破り幻想郷を破壊する気だ。」

 

幻想郷を破壊するには、戦争より結界という弱点を突くのが速い。

それは確かだ・・だからきっとこれまでよりももっと仕掛けてくるはず。。

 

「なるほど。内側で喧嘩するよりよっぽどでかい弱点が有るもんな。

・・・双覇っ!あれ!」

 

祥磨の指す方向を確認するとやっぱり、さっき相手してたやつより

獣・・おそらく狼天狗の性質か。 っ!この妖力。

 

「急いで行くぞ! この妖力・・天狗の皆や鬼の皆も闘ってる。」

 

焔に萃香、勇儀・・・他にもこんなにたくさん。。

地上と地底は不可侵のはずだけどこんな例外の事態には

さすがに地底の協力も仰いだってとこか・・さすがに状況判断が適切だ。

 

 

 

 

 

・・・・(少年少女移動中)・・・・

 

 

「焔!萃香!勇儀!椛!陽葉! 皆無事かっ!?」

 

天魔と鬼子母神を筆頭に、鬼や天狗ほかにも獣妖怪が多めか。。

はては河童なんかの本来戦闘に向かない種族まで・・

 

「「「双覇(さんっ)!?」」」

 

おぉ・・やっぱり驚かれたな。

こっちに意識を回す余裕はあるらしいな。

 

「おうっただいま! さて・・数が多すぎるな。

皆っ!俺が攻撃するそうしたら各自最大限範囲の広い攻撃で一掃してくれ!

『炎狐王の右腕』性質焼却! 『氷狐王の左腕』物理凍結!」

 

こいつらの今まで得た力を焼却して、凍結で身動きを封じる!

 

「「「はぁぁぁぁぁぁっ!!!」」」

 

剣をふるい、閃光が走り、燃え盛り、爆発しありとあらゆる攻撃がそこらから

飛び交った。周囲への被害は俺が逆方向の群れにつなげて数を減らす。

 

「ふぃー・・流石にすごいな。。このあたりは一気に全滅。

さてと。。次に行くか!」

 

 

残すところはあと二つ。。

さっさと鎮めて、あいつとの戦いを終わらせてやるっ!

 




今回は、幻想郷屈指の実力者で聖人
『博麗靈夢』さんがついに復活!紫色の髪が双覇と同色に。

老いてますます美しさと強さに磨きをかけた
博麗の女神様です。

そんな女神さまと現博麗の巫女の共同戦線。
むしろ相対したものが可哀想になるほどのジョーカーとジョーカー。
まぁ、彼女らに負けは無いでしょう。

祥磨とも再会して、目指すは幻想郷防衛&『忘却の悪魔』全滅。
ですが正直作者力を使いすぎてしまったようだ(苦笑)

次回更新はまた結構遅くなるかもです(ぺこり)

それでは次回もっ!
「ゆっくりしていってねっ!

PS、感想ください(涙)

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