注意!
全編全域、グロ&残酷描写です。
無名の丘にある、古びた廃屋
もはや、誰も住んでいない筈のこの場所に、6人の妖怪が潜んでいた
彼らこそ、今回の里の女性を辱め、殺した張本人達である
今、彼等は酒盛りをして騒いでいた。
「さぁ、今日も飲みまくれ!」
「ヘィ!」
首領と思われる男妖怪を中心に、酒を酌み交わす妖怪達
盛り上がる一方で、先日の一件での話題になる
「ところで頭、そろそろ此処からズラかった方がいいんじゃねぇですか?」
「そうですよ、博麗の巫女も血眼になって探してるって、専らの噂ですし」
「何だ何だ、ビビり過ぎぞ? 此処に移ったのは最近だし、こんな辺鄙な所まで探しに来る奴はいねぇよ」
「でも、気を付けた方がいいですよ、俺達は幻想郷のルールを犯したんですから、念には念を…」
「だが、折角地底から上がって来て自由に出来ないのは癪だろ?」
「確かに、そうだけど…」
「そう心配するな、今度また人間の女一匹犯したら、故郷へ戻ろうや」
「まだ、やるんですか…」
「何弱気な事言ってるんだ! テメェらだって随分と楽しんだだろ? もう後戻りは出来ないんだよ!」
首領の怒声が周囲に響き渡った
だが、彼等はまだ知らない
1人の人間が、外からその様子を伺っている事に…
「此処だな、奴らの根城は…」
河童特製手元ライトで地図をチェックし、妖怪達のアジトであることを確認する
屋敷内からは灯りが漏れており、彼らの騒ぐ声が聞こえる
「それじゃぁ、ショータイムと参ろうか…」
ライトを消し、地図と入れ替える様に博麗札を手に取る
すると、灯りの点った障子戸が開かれる
「おおい、何処に行くんだ?」
「用を足しに行くだけだ」
1人の妖怪がそう言い、部屋を出た
「………っ」
それを見た祐助は、静かに後を追う
「ふう…」
屋敷の敷地内の隅で用を足す妖怪
ついつい気を抜いた時であった
ガサガサガサガサ…
「……っ!?」
物音に驚き、身構えようとした瞬間
『シュッ!』
闇の中から小柄が飛んで来るのが見えた時には、妖怪の掌を貫いていた
「ぎぇぇぇぇ!?」
妖怪の叫びと同時に、草むらから人影が飛び出し
「ウオラァァ!」
持っていた針を、妖怪の額に突き刺す
「―――っ!?」
突き刺した針は屋敷の壁にまで到達、串刺しにされた
妖怪は、白目を剥きピクリとも動かなくなった
それを確認した祐助は、小柄と針を妖怪から引き抜く
それが倒れるのも見ずに、その場を後にする
既に、次の標的を定めていた
「うん? どうした?」
その物音に気付き、1人の妖怪が障子戸を開け、呼び掛ける
だが、返事は無い
「またフラついてコケたのか? ちょっと様子見てくる」
仲間にそう伝え、妖怪は部屋を出る
「おいっ、何処に行った?」
仲間を探すも姿が見当たらない
警戒しながらも、物音がした方へと歩みを進める
すると、廊下の奥で倒れている仲間を発見する
「……っ! どうした…」
慌てて駆け寄ろとした時
「なっ…、何だこれ…!?」
妖怪の足下には無数の札が撒かれており、それを踏んだ妖怪の足を拘束していた
「どうなってんだ! 誰かこんなものを…………はぁっ!?」
後から殺気を感じ、振り向いた瞬間
「うおぁぁっ!」
ベギィッ!
「ゴォヴァァッ!?」
妖怪目掛けて飛び掛かった祐助は、振りかざした警戒棒を頭上に叩き込む
鈍い音と共に頭蓋骨が陥没し、血が吹き出す
妖怪は倒れ、そのまま絶命した
勿論、その叫び声は仲間のいる部屋にも届いていた
「な、何だ? 今の悲鳴は!?」
「おい、お前ら見て来い!」
「「へいっ!」」
異変を察知した妖怪達が動き出す
「おい、どうした? 何かあったのか!?」
「何処に居るんだよ?」
2体の妖怪が暗い廊下を進むと、奥に人影が見えた
「……! 誰だテメェ!」
「俺達の根城に入り込むとは、いい度胸だな!」
2体は、その人影に向かい突進する
「オラ、死ねぇぇ!!」
妖怪が、その人影を切り裂く
だが
「なっ……!?」
「こ、これは…?」
其処には、誰も居なかった
そう、彼らは残像を切り裂いていたのだ
「何をやってるんだ、マヌケ」
「「……っ!?」」
声のした方向を向いた瞬間、既に祐助の攻撃が妖怪目掛けて繰り出されていた
「オラァッ!」
「ぐはぁぁっ!」
一匹の妖怪の首筋に一撃を叩き込み
「おありゃぁっ!!」
「ぐへぇっ!?」
すかさず、もう一匹に回し蹴りを浴びせる
それは、人間とは思えない一撃で、妖怪が吹き飛ぶ
「はぁぁっ!」
仰け反る妖怪に、博麗札を投げつける
ドォーンッ、ドォーンッ!
「うぎゃぁぁぁ!」
妖怪に触れた瞬間、次々と爆発を起こし、妖怪の身体を抉る
「そこで寝てろぉ!」
祐助から放たれた小柄が、その妖怪の心臓を貫く
「―――っ!?」
一撃で仕留められた妖怪は絶命、即死であった
「この野郎! よくもやりやがったなぁぁ!」
残っていたもう1体が怒り狂い、物凄い勢いで祐助に襲い掛かる
「次はおのれか」
それを横目で見た彼は、退く事無く、逆に懐に飛び込む
「殺してやるぅぅぅ!」
妖怪の牙が、目の前に迫った瞬間
「フンっ!」
「がぁぁぁ!?」
逆に祐助の手が妖怪の首を捉え、締め上げた
人間が妖怪を締め上げる、もはや異常とも思える光景であった
「な…何者だ……貴様……?」
「…黙れ」
苦し紛れに問う妖怪に、彼はそう一言 言い放ち
「うらぁ!」
「うがぁぁぁ!?」
足払いを繰り出し、妖怪は倒れ込む
その時には既に、祐助は警戒棒から針に持ち替えていた
「貴様は、成仏出来ないと思え!」
倒れた妖怪目掛け跳び掛かり、針を心臓へと突き立てた
「ぎゃぉぉぉぉぉ!!」
断末魔の叫びを上げる妖怪
少しの間ジタバタしていたが、やがて息絶えた
「………っ」
それを見届けた祐助は、針を抜き取る
そして、もう一匹に刺さっていた小柄も抜き取り、血を振り払う
4体の妖怪を仕留めるまでに、数分しか掛かっていない
その時の彼の表情は、まるで別人の様に冷酷であった
「一体、何が起こってるんだ!?」
その状況に焦ったのは、残された2体の妖怪であった
「お前も行け、舐めた真似をする奴をぶち殺して来い!」
「分かりました、頭!」
命令を受け、その妖怪が部屋をる
そして、その部屋には首領妖怪1体が残るのみとなった
「まさか、もう居所がバレたってんのか? そんな筈が無い…! クソッ…、ふざけやがって…!」
得体の知れない恐怖に、首領妖怪は苛立っていた
「何処だ…何処に居やがる…」
まだ姿を見せていない相手に対し、恐怖を感じながらも辺りを見回す
だが、その妖怪が見たのは敵では無く、骸と化した仲間の姿であった
「そ、そんな……アイツ等がやられるなんて……一体何者が………博麗の巫女!?」
『残念、博麗の巫女はこんな回りくどい事はしないぜ』
「何……っ!?」
バシーンッ!
突然、横の部屋の障子戸が破壊され、妖怪に倒れ掛かって来た
「く、クソッ…何が起こっ…………っ!?」
障子戸を退けた妖怪の視線に、男の姿を確認した瞬間
『ズドーンッ!』
「うぐぁぁぁ!?」
博麗札が妖怪目掛け飛ばされ、触れた瞬間に爆発した
「これは一体……」
「休んでんじゃねぇ!」
「なっ…うがぁぁっ!?」
怯んだ隙を逃さず、祐助が妖怪の脇腹に鋭い蹴りを入れ
「ウォオラァ!」
「ゴォハァァァ!?」
腹部に渾身のパンチを叩き込み
「下がガラ空きだ!」
「がぁぁぁぁっ!」
思いっきり足を踏みつけ
「ウラァ! オラァ!」
「ぐぅぇぇぇっ!」
妖怪の髪の毛を掴み、顔面に膝蹴りを二発かます
そして、戦意を喪失しかけている妖怪の顎を掴み、すかさず後に回り込み首に針を突き付けた
「な、何を…?」
「言え、貴様の首領は何処に居る? 何処なんだ!?」
「か…頭は…、この先の突き当たりの部屋に居る…」
「突き当たりの部屋だな?」
「そうだ……頼む! 命だけは……」
「助けねぇよ」
ザクッ!
「――――っ!?」
振り上げた針を、力一杯妖怪の盆の窪目掛け突き刺す
声にならない悲鳴を上げた妖怪は、やがて大人しくなる
「残るは、あと一匹…」
そう呟き、首から針を引き抜く
同時に妖怪は倒れ、骸と化した
「アイツ等…、まさかやられたのか?」
完全に動揺する首領妖怪
すると、足音が聞こえてきた
コツ…コツ…コツ…コツ…
「……っ!」
無意識に、身構えながら後退りをしていた
そして
『バンッ!』
勢いよく、障子戸が開け放たれた
そこには、多少の返り血を浴びた近藤祐助の姿があった
「テメェ! 何者だぁ!?」
首領妖怪が叫ぶが、祐助は顔色一つ変えない
「俺は、地獄よりの御遣いだ」
「何だと…」
「おのれに殺された、親子に依頼を受け、推参致し候…」
「親子だと…?」
「よもや忘れたとは言わせぬぞ。 おのれが犯し、殺した人間の女と、腹からえぐり出した赤子の事を。 そして、それが原因で女の夫までもが命を絶った…」
「くっ…!」
「その所業、正に悪鬼の極み! 断じて許せん!!」
「……っ!」
「よって、この場にて…貴様の首を貰い受ける」
「貴様…、人間だな?」
「…だとしたら、どうする?」
「人間の分際が…、舐めるなぁぁぁぁ!!」
首領妖怪が、絶叫しながら祐助に迫る
「これは…」
祐助から、瞬時に無数の博麗札が放たれる
「ぐぁぁ…!」
首領に触れ爆発し、攻めて来ようとする動きが鈍る
その隙に、祐助が妖怪に向かい踏み込んだ
「自害した夫の分!」
警戒棒で首領の腕の骨を叩き折り
「うぎゃぁぁ!」
「次は、美咲さんの分!」
首領の股間に、蹴りを繰り出し
『バギッ!』
「ぐえぇっ!」
警戒棒を持った手で
「オラァァ!」
「ぶほぉぁぁぁ!?」
顎にアッパーをぶち込み、その反動で壁に叩き付けられ、顎の骨も砕ける
「これは、貴様にえぐり出しされた赤子の分だぁ!」
『グサッ!』
懐から取り出した針を、首領の目玉に突き刺し抉った
「ぎゃぁぉぉぉぉ!!」
針が刺さったまま、首領はのたうち回る
「貴様に殺された親子の無念、悲しみ、そして怒り…、今この場にて晴らそうぞ!」
彼は、ついに短刀に手を掛け、鞘から抜いた
「幻想郷の禁忌を破った罪は重い…」
首領妖怪目掛け、凄まじい速さで駆け出す
「貴様の命も、今宵限り…」
「……っ!?」
首領妖怪が、祐助の姿を捉えた時には
「冥土への土産だ」
短刀を首に、押し当てられていた
「この地獄の痛みを抱いて、逝けぇぇぇぇ!!!」
『ザッ!』
絶叫と同時に、力一杯短刀を引いた
「ぎぇぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
動脈にまで達していた傷口から、噴水の様に血が噴き出した
その血は部屋中を、そして祐助をも、真っ赤に染めた
断末魔の叫びを上げた首領妖怪は、静かに倒れ息絶えてしまった
祐助は、その様子を無表情で見つめていた
そして、一言こう言った
「浮き世の許せぬ悪鬼、今宵もまた 葬りました…」
だが、それでも構えを解かない
「おのれには、まだ役目があるぞ」
刀をゆっくりと、振り上げ
「はぁぁぁっ!」
絶命した筈の首領妖怪に目掛け、思いっ切り振り下ろされた
全て終わった
1人の人間によって、悪行を働いて来た妖怪達全員が残滅した
しかも、たった一晩で
これが、近藤祐助の裏の顔である
事が全て終わり、彼が廃屋から出た時には、空は明るくなり始めていた
「はぁ………結局、今日も寝れなかったな…」
そう呟く彼の表情は、隠しきれない疲労に満ちていた
そして、フラつきながら来た道を人里へと戻って行く
赤く染まった、風呂敷を片手に持ち…
仕掛人は、地獄よりの御遣い。
主人公は本当に人間なのでしょうか?
多分人間です…。
でも、チート気味かもしれない^^;