投稿します!
いろいろ無茶を放り込みました…(;^ω^)
それではどうぞ!
1月某日…。
「すっげぇ人だな…!」
元誠凛の主将、日向が思わず声が出る。
場所は、昨年末、キセキ達による、最後の大激闘が行われた、東京総合体育館。その会場に、溢れんばかりの人が集まっており、元誠凛バスケ部の日向と伊月が会場に足を運んでいた。
「見ろよ、物販コーナーや屋台まで盛りだくさんだ」
「…っ! マジですっげぇ人の数だ。ホントにここは日本か? コガ達と合流出来んのかよ…」
会場の雰囲気や熱気に驚く2人。今日このイベントには他の誠凛の同級生達も来る事になっており、この会場で合流する約束をしていた。
「伊月、
「そんな無茶な事――ん?」
日向に振られ、周囲を探す伊月、すると、伊月の視界が何かを捉える。
「……おっ? いたいた。おーい! こっちだこっち!」
視界の先の人物が日向と伊月に気付き、手を振りながら2人を呼ぶ。
「今日程、そのデケー図体が役に立った事はねえな」
合流するや否や皮肉交じりに言う日向。
大群衆の中であっても頭1つ以上大きいその人物。元誠凛バスケ部の創設者木吉鉄平。
「日向、伊月も、久しぶり!」
「去年の年末にここで会って以来か」
「(…コクリ)」
他にも、小金井、土田、水戸部の姿をあった。合流した6人は、改めて会場内を歩き始めた。
「しかし、
土田が会場入り口に立てられた看板を見て苦笑する。
第1試合、午前の部 東京ホーネッツ × 大阪シクサーズ
第2試合、午後の部 TEAM MIRACLE × TEAM KAGETSU
「まさか、B1リーグの試合まで見られるとは思わなかったよ」
「けどさ、SNSで発表があってから1ヶ月も経ってないってのに、よくこの規模のイベントが開催出来たよな」
活気に溢れた会場を見て辺りをキョロキョロとしている小金井。
「(…コクリ)」
水戸部も同様の感想を抱いたのか、頷いていた。
「何でも、カントク…じゃなかった、リコの話だと、元々、日本バスケットボール協会は、プロリーグ開催に合わせて、ファンとの交流イベントを考えてたらしくて、そこに、キセキ連中の試合の話が舞い込んで来たから便乗したらしいぞ」
事の経緯を説明する日向。
「ありがたい話だよ。俺は結局、あれからほとんどアメリカにいたから、キセキの世代達の試合を生でほとんで見られなかったからな。…ところで、リコの奴は来てないのか?」
木吉がニコニコしながら尋ねる。
「聞いてないのか? カントクは、カゲトラさんがTEAM MIRACLEの監督に就任した事で、アシスタントコーチに就任したから、一足早く会場入りしているよ」
伊月が疑問に答える。
「しかし…、TEAM MIRACLEとTEAM KAGETSU。どっちが強いのか…」
試合が決まってから、幾度となく考えていた疑問を日向がボソリと呟く。
「キセキの世代と火神の実力は言わずもがな。だけど、一昨年のインターハイ時点では、三杉と堀田の実力は確実にキセキの世代を上回っていた」
「だけど、あれからキセキの世代も確実に力を付けた」
「だが、それはあの2人も同じはずだ」
「神城と綾瀬も、当初はキセキの世代に及ばなかったが、最後にはキセキの世代全員に勝った」
「勝ちはしたが、互角とは思えないかな。才能で言えばあの2人はキセキの世代と遜色はないと思うが、正直、まだ、キセキの世代には僅かに及ばないと俺は思う」
各々が予想で盛り上がっていく。
「ん? あれは…、よう、お前達!」
その時、6人に声を掛ける人物が現れる。
「あれ? 確か、元正邦の!」
小金井が話しかけて来た人物を指差す。そこには、かつて試合をした事もある、元正邦高校の岩村と春日であった。
「オッスー、おひさ~」
続けて春日も声を掛ける。
「来てたんスね」
「当然だ。キセキを冠する者達が一堂に会した試合。気にならないはずがない」
日向の問いに、岩村が答える。
「他にも元チームメイトとか、監督も一緒だぜ。…そういやついさっき、元秀徳の奴らにもあったぜ。あいつらも、桐皇とか、海常の連中を見たって言ってたから、顔見知りは結構来てるんじゃないの」
春日の口から、自分達の他にもこの会場に足を運んでいる事を聞かされる。
「…と、はぐれた津川を探してるんだった。では、また何処かでな」
そう言って、岩村と春日はその場を後にした。
「正邦か、懐かしいな」
同じ、東京都に在籍するチームであり、2人とは2度、試合をしており、それを懐かしむ伊月。
「…さてと、合流も出来た事だし、身動き取れなくなる前に会場に行くとするか」
日向がそう言うと、元誠凛の面々は会場内へと向かったのだった…。
※ ※ ※
『おぉぉぉぉぉぉぉーーーっ!!!』
場所は変わって屋内。会場は、大歓声に包まれていた。
第2Q、残り4分19秒
東京H 37
大阪S 36
コート上では、共にB1リーグで鎬を削る両チームが激闘を繰り広げていた。
「本日は、何から何まで協力をしていただき、ありがとうございます」
コート上を一望出来る、一室にて、花月高校の理事長がお礼の言葉と共に頭を下げる。
「いえいえ、こちらとしても渡りに船の話でしたから、むしろ、こちらが感謝の言葉を申し上げたいくらいですよ」
上品なスーツに身を包んだ初老の男性が手で制する。
彼は、日本バスケットボール協会の会長を務める者であり、今回のイベントの発案者でもある。
急遽、三杉の発案で企画された試合。この話を偶然聞いていた理事長が…。
『やるなら盛大に行いましょう!』
と、私費でこの会場を抑え、さらに、SNSで観戦希望者を募った。すると、観戦を希望する者が、予想を遙かに超える人数となった。整理券の作成、当日の企画運営、警備等、これらをつつがなく行う為、急遽、人員を集める必要性が出てきた。そんな時、花月高校に1本の電話が入った。それは、日本バスケットボール協会からであり、その内容は、是非とも、今回のイベントに、バスケ協会に協力をさせてほしいとの申し出であった。
満を持して、日本でバスケのプロリーグが開催され、バスケ協会としては、バスケをサッカーや野球にも負けないものにしたいと考えており、その為の企画を考えていたのだが、そんな時に舞い込んで来たのが、TEAM MIRACLEとTEAM KAGETSUとの試合の告知。日本のバスケ人気を押し上げる要因となったキセキを冠する者達同士の試合。さらなるバスケファンの獲得の為、集客の為、バスケ協会は、今回の試合を全面的にバックアップを申し出たのだ。
「しかし、本当によろしかったのですか? プロの方々が先の試合で…」
プロのチームが前座のような扱いとして見られかねない為、理事長がおずおずと尋ねる。すると会長はニコリと笑みを浮かべ…。
「元々は、
本来、東京と大阪の試合会場は別の会場だったのだが、今回のイベントに際して急遽、この東京総合体育館に変更となったのだが、試合の順番の話になった時、日本バスケットボール協会側から東京と大阪の試合を先に行うと打診があったのだ。
「
想いふけるように上を向く会長。今でこそ、日本バスケットボール協会会長職を務めているが、かつては日本代表のユニフォームに身を包み、世界と戦い、そして、世界の壁に阻まれた経験を持つ。現役を引退しても尚、日本のバスケの発展の為、自分達が届かなかった世界一の夢の為、尽力を続けていた。そんな時に現れたのが、10年に1人の逸材と称されるキセキの世代の5人と、その彼らを倒した火神大我、三杉誠也、堀田健、神城空、綾瀬大地。会長は、このキセキを冠する者達に夢を見て、夢を託した。
「その為にも、
会長のもう1つの狙い。それは、キセキを冠する者達には、目の前のプロを超え、自分達と、日本のバスケファンに未来を見せ、プロ選手達には、さらなるレベルアップを促す狙いだ。
「今日と言う日が、是非とも日本のバスケの更なる発展へと繋がる事を祈るばかりです」
ニコリと笑みを浮かべながら、会長はそう口にしたのだった…。
※ ※ ※
順調にスケジュール通りに進んで行くイベント。
――バス!!!
コート上では、東京ホーネッツの選手のレイアップが決まる。
『いいぞいいぞホーネッツ!!! いいぞいいぞホーネッツ!!!』
同時に、ホーネッツブースターが沸き上がる。
――ザシュッ!!!
代わって大阪シクサーズのオフェンス、パスでボールを繋ぎ、フリーとなった選手がジャンプシュートを決めた。
『いいぞいいぞシクサーズ!!! いいぞいいぞシクサーズ!!!』
今度はシクサーズブースターが盛大にコールする。
試合は一進一退、互角の様相を見せていた。そして互いに1点差を繰り返しながら試合は進む。
「さすがプロやな。見所ある試合や」
試合を観戦していた元桐皇の今吉翔一がそう呟く。
「かー! 俺もいつかプロ入りしてー!」
同じく、元桐皇の若松も試合を観戦しながら胸を熱くしていた。
試合時間、残り10秒となり、ボールは1点差を追いかけるシクサーズボール。
――ダムッ!!!
ハンドラーとなったシクサーズの司令塔が自ら仕掛ける。
『っ!?』
これまで、プレイメーカーに徹していたシクサーズ司令塔の仕掛けに虚を突かれるホーネッツの選手達。
――バス!!!
そのまま得点を決めた。
『おぉぉぉぉぉぉぉーーーっ!!!』
同時に会場を包み込む大歓声。
『ビ―――――――――――!!!』
ここで試合終了のブザーが鳴った。
試合終了
東京H 80
大阪S 81
試合は、ラスト10秒で大阪シクサーズが逆転勝利で終わった。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
『いやー、熱い試合だったな!』
『手に汗握るって言うのはこういう事だよな!』
『さすがプロだ!』
試合終了後も熱が引かない会場。観客達は選手達がコートから去った後もその余韻に浸っていた。
「確かに試合は白熱してたけどさ、何と言うか、玄人好み? とでも言えばいいのかな。もっと派手な1ON1も見せて欲しかったかなー」
やや不満気な元洛山の葉山。
「小太郎は不満そうね。私は満足したけど。戦術や細かい駆け引きは見てて惚れ惚れしたわ」
対して満足気な同じく元洛山の実渕。
「パワーなら俺も負ける気はしねえ! だがよ、シンプルなぶつかり合いの中にも技術を感じたぜ! 前は小手先の技術なんざ気に入らなかったが、ああいう戦い方もあるんだな!」
プロ同士の卓越したぶつかり合いに根布谷も感心していたのだった。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
プログラムが進んでくと、観客の話題は次のメインイベントの試合へと変わっていった。
『次の試合、楽しみだな!』
『さっきのプロの試合よりレベルが高いかも…』
『いや、さすがにそれは…』
『分かんねえぞ』
観客達は、キセキ達の試合を今か今かと待ちわびていた。
――スッ…。
その時、会場の照明が消え、真っ暗となった。
――ざわ…。
同時にざわつき始める観客。
『大変、長らくお待たせしました!!! これより、本日のメインイベント、TEAM MIRACLEとTEAM KAGETSUの試合を執り行います!!!』
DJによるアナウンスと同時に、大音量の音楽と共にカクテル光線によって会場を照らし出した。
『おぉぉぉぉぉぉぉーーーっ!!!』
『待ってました!!!』
観客達の大歓声が溢れだし、会場内を包み込む。
『試合に先立ちまして、両チームのメンバー紹介を致します!!!』
アナウンスと同時にカクテル光線が消え、再び暗闇に包まれる会場内。同時に、派手なBGMが鳴り響く。
「うおっ! また派手な演出だな」
「さっきのプロの時より目立ってないか?」
ド派手な演出に、元海常の笠松、森山も圧倒されていた。
『まずは、TEAM MIRACLE!!!』
コート内へと繋がるゲートの1つにスポットライトが照らされる。
『4番!!! ガード!!!』
アナウンスと同時にゲートから人影が登場する。
『
『来た!!! 洛山の赤司!!!』
『キセキの世代の司令塔!!!』
スポットライトを浴びながら、胸にMIRACLEと刺繍された白いユニフォームを着た赤司がコートへと向かって行く。
「やれやれ、派手な演出だ」
苦笑しつつも、手を上げながら歓声に応える赤司。
赤司がコート入りすると、再びスポットライトがゲートに当てられる。
『5番!!! ガード!!!』
アナウンスと同時に現れる人影。
『
『お次はキセキの世代のシューター、緑間だ!!!』
『コートの何処からでもリングを射抜く日本屈指のシューター!!!』
紹介がされると、スポットライトに当てられながらコートへと向かう緑間。
「調子は万全、ラッキーアイテムも抜かりない。今日も俺のシュートは、落ちん」
メガネのブリッジを押し上げながら緑間がコート入りする。
『6番!!! フォワード!!!』
ゲートを照らすスポットライト。
『
『お次はキセキの世代、屈指のセンスを持つ黄瀬!!!』
『きゃぁぁぁぁっ!!! 黄瀬君ーーーー!!!』
「ハハッ! いいスね。こういう意気な演出、俺好みッスよ」
ニコリとしながら、観客の歓声に手で応えながらコート入りをする黄瀬。
『7番!!! フォワード!!!』
スポットライトが切り替わる。
『
『来た!!! キセキの世代エース、青峰!!!』
『今日もスゲーの見せてくれよ!!!』
「っしゃ! 今日はトコトン楽しませてもらうぜ!」
ニヤリとしながら青峰がコート入りをする。
『8番!!! センター!!!』
再びスポットライトが切り替わる。
『
『キセキの世代!!! 最後は最強の資質を持つ紫原!!!』
『また規格外のパワーを見せてくれよ!!!』
「ハァー、派手な演出…ま、いいけど」
派手な登場演出にややげんなりしながら紫原がコート入りをする。
『9番!!! フォワード!!!』
照らされるゲート入り口。
『
『待ってました! 1度はキセキの世代の全員を降した、誠凛の火神!!!』
『今日も日本人離れしたダンクを見せてくれよ!!!』
「…おし! 行くぜ!!!」
気合いを入れながらコート入りをする。
『続きまして、TEAM かげ――失礼致しました! 10番!!!』
TEAM MIRACLEのメンバー紹介を終え、TEAM KAGETSUの選手紹介に移ろうとしたDJが訂正する。
『
スポットライトがゲートを照らすが、そこには黒子の姿がなく…。
『あれ、何処だ?』
『何かトラブルか?』
なかなか現れない黒子に、観客達もどよめく。
「黒子の奴、何やってんだ?」
「どうかしましたか?」
「うぉっ!? 黒子、いつの間に来たんだよ!?」
気が付いたら火神の横に立っていた黒子に思わず驚きの声を上げる火神。
ここでようやく黒子の存在に気付いた照明スタッフが慌てて黒子にスポットライトを当てる。
『スゲー!!! いつからコートにいたんだ!?』
『ホントに
『意気な演出してくれるぜ!!!』
意表を突いた演出に観客も盛り上がる。
「? 紹介がされたのでコートに向かっただけなのですが…」
当の黒子は意味が分からず、キョトンとしていた。
※ ちなみに演出ではなく、照明スタッフが黒子の姿を見失っただけであり、スタッフ達は苦笑していた。
『続きまして、のTEAM KAGETSUメンバー紹介を致します!!!』
改めてTEAM MIRACLEの選手紹介が終わり、TEAM KAGETSUの選手紹介に切り替わる。
『4番!!! ガード!!!』
先程、TEAM MIRACLEが登場したゲートとは違うゲートがスポットライトで照らされる。
『
『来た!!! かつて、キセキの世代をも圧倒したアメリカ仕込みのテクニシャン!!!』
『また圧巻のテクニックを見せてくれよ!!!』
「まさか、ここまでのイベントとなるとはな」
苦笑しつつも満足気な笑みを浮かべながら三杉はコート入りをした。
『5番!!! センター!!!』
スポットライトが移動する。
『
『待ってました!!! かつてはあの紫原をも抑えたあの圧倒的なパワー!!!』
『あの激しい肉弾戦をまた見せてくれよ!!!』
「…さあ、行くぞ」
静かに、それでいて熱い気合いと共に堀田はコート入りをする。
『6番!!! フォワード!!!』
3人目の紹介の為、スポットライトが移動する。
『
『地味だがきっちり仕事をこなす仕事人!!!』
『チームの潤滑油として欠かせない、ブルーワーカー!!! 期待してるぜ!!!』
「…ホンマ場違いやな。俺、ここにおってええんか?」
派手な紹介に戸惑いながらもコート入りをする天野。
『7番!!! フォワード・センター!!!』
次の選手の紹介に移り、スポットライトが移動する。
『
『お次はあの紫原と対等に渡り合えた数少ない1人!!!』
『身体能力だけじゃなく、テクニックも合わせ持つジェネラリストの登場だ!!!』
「ハッハッハッ!!! まさかこんな祭りに参加出来るとはのう! 空と大地に感謝じゃ!!!」
豪快に笑いながら三枝はコート入りをする。
『8番!!! ガード!!!』
スポットライトがゲートへと移動する。
『
『待ってました!!! 赤司と双璧となす屈指の司令塔!!!』
『日本でもトップレベルのスピードから繰り出すハンドリングテクニックはなかなか止められないぜ!!!』
「よっしゃよっしゃ!!! 今日もガンガン走るぜ!!!」
時折、その場で両足ジャンプをしながら空がコート入りをする。
『9番!!! フォワード!!!』
次の選手の紹介に移り、スポットライトが移動する。
『
『来たぞ!!! 高い身体能力とスピードで中からでも外からでも点が取れるスコアラー!!!』
『神城とのコンビプレーは日本で止められる奴はそういない!!! また頼むぜ!!!』
「行きましょう!」
軽く屈伸運動をして、大地はコート入りをする。
『10番!!! フォワード!!!』
次の紹介となり、スポットライトが移動する。
『
『誰だ?』
『あんな奴、インターハイやウィンターカップに出てたか?』
紹介されると、見た事のない選手が現れた事に観客がどよめく。
「何だ何だ? 俺の事誰も知らねえのかよ。…良いぜ、今日の試合で俺の名を刻み付けてやるぜ!!!」
サプライズ登場した陸。これまでの選手達と違い、歓声が沸かない事に不満を覚えた陸だが、すぐさま切り替え、気合いを入れた。
全ての紹介を終わり、各チーム7人ずつ、計14名の選手がコートへと並びたった。
「おーおー、派手な演出してくれちゃって。…ハハッ、真ちゃん相変わらず仏頂面だ」
コート上の緑間を指差しながらケラケラと笑う高尾。
「しかし、両チーム、7人しかいないんだな」
「仕方がない。あの戦力じゃ、頭数を増やしても足手纏いになるだけだろうからな」
試合の人数に疑問を覚えた元秀徳の宮地清志。その疑問に大坪が解答した。
「本当に良かったアルか? 確か、TEAM MIRACLEに呼ばれてんだろ?」
元陽泉の劉が隣に座る同じく元陽泉の氷室に尋ねる。
「ああ。参加するより、観戦する方が楽しそうだからね」
笑みを浮かべながら氷室が答える。
「それに……いや、何でもない」
続けて何かを言おうとした氷室だったが、言葉を止める。
「?」
そんな氷室を見て首を傾げる劉だった。
※ ※ ※
選手紹介が終わると、90分程、休憩時間が設けられた。
これは、試合や選手達の準備の為に設けられたものであり、この間、観客は食事やお手洗いを済ませたり、物販コーナーを回ったり等、各々の時間を過ごす。
「やれやれ、俺達プロより派手な演出がされるとはな」
「日本の未来を担う、キセキの逸材か…」
「前座の俺達、プロの試合に飲まれるか、あるいは逆に飲み込むか…」
「どれほどのものか、お手並み拝見と行こうか」
先程試合をしていた東京シクサーズ、大阪ホーネッツの選手達が、試合に注目するのだった…。
※ ※ ※
『待ってました!!!』
『遂にこの時が来たぜ!!!』
試合開始30分前となり、再び両チームの選手達がコートへとやってきて、各ベンチへと移動する。
TEAM MIRACLEの監督には、リコの父親である景虎が付き、アシスタントコーチにリコが、マネージャーに桃井が付く。
対して、TEAM KAGETSUの監督には上杉が付き、アシスタントコーチには、星南中学の監督、龍川が、マネージャーに姫川が付いた。
「さて、そろそろだな…」
「自分が試合をする訳じゃないのに、何だかドキドキするな…」
間もなく開始される試合を前に、日向と伊月も緊張感に包まれていた。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
両チーム、アップが終わり、両ベンチからスターティングメンバーがセンターサークルに向かう。
TEAM MIRACLE、スターティングメンバー
4番PG:赤司征十郎 176㎝
5番SG:緑間真太郎 197㎝
6番SF:黄瀬涼太 195㎝
7番PF:青峰大輝 197㎝
8番 C:紫原敦 213㎝
控え選手
9番PF:火神大我 196㎝
10番 ?:黒子テツヤ 170㎝
TEAM KAGETSU、スターティングメンバー
8番PG:神城空 185㎝
4番SG:三杉誠也 193㎝
9番SF:綾瀬大地 187㎝
6番PF:天野幸次 194㎝
5番 C:堀田健 208㎝
控え選手
7番 C:三枝海 201㎝
10番PF:神城陸 190㎝
「よろしく頼む」
「今日こそは、超えさせてもらいますよ」
にこやかに手を差し出す赤司。対して、空は不敵に笑みを浮かべながら握手を交わす。
「対戦よろしく、綾瀬っち」
「よろしくお願いします」
黄瀬と大地が、共ににこやかに握手を交わす。
「よろしゅー頼むわ」
「ああ。全力で相手するのだよ」
にこやかに手を差し出す天野に対し、緑間は真剣な表情のまま、握手を交わす。
「よう、以前の借りは、今日ここでまとめて返してやるよ」
「ああ。楽しみにしているよ」
拳を差し出す青峰。三杉はにこやかに拳を合わせた。
「何処まで成長したか、見せてもらうぞ」
「…今日は全力で捻り潰すから」
ニヤリとしながら拳を突き出す堀田に対し、紫原は堀田の顔を合わせる事無く、拳を突き合わせた。
整列を終え、ジャンパーを残して散らばる両選手達。
「…」
「…」
センターサークル中央に残る、堀田と紫原。
「…」
審判が2人の中心に立ち、両選手をチラリと目配せし、ボールを構え、やがて、高くボールは上げられた。
――日本の未来を担う、キセキ達の試合の幕が、切って落とされた……。
どうせやるなら盛大に…(;^ω^)
満を持しての神城陸の登場です。作中ではほとんどプレーする場面がなかったので、どうしても登場させたかった…(;^ω^)
陸と三枝に関しては、花月には関係ないのですが、これは戦力と人数の均衡を保つ為のものです。ミラクル側だけ交代要員がいるのは不公平なので。花月にも他にも選手はいるのですが、正直、この戦いには付いてこれないので…(>_<)
選手紹介の際に付けられた各選手のキャッチコピーは自分が独断と偏見で付けました。異論は認めます…(>_<)
各選手達の身長が伸びていますが、これは昨年時より成長した新しい身長であり、誤植ではありませんので悪しからず…m(_ _)m
次話からいよいよ試合ですが、大雑把な展開は既に決めているんですが、細かい詳細がまだ決まってないので、次の投稿は未定です。出来るだけ、早く投稿出来るよう努めます…m(_ _)m
感想アドバイスお待ちしております。
それではまた!