夢物語(上)   作:患者

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劇場版の素晴らしさに感化されて、いまさら書き始めた、ラブライブ!。

<物語>シリーズを目標としていますが、別に<物語>シリーズっぽく書くわけではないです。


『プロローグだって、立派な話だろう?』

あれは、高校二年の春が始まりだった。

春から始まった、9人の女神の話。

気がついたら集まっていた、まるで本当の女神のような9人。

 

私なんて精々、女神を敬う民Aなんだろう。

 

でも、あの9人の話はしておきたい。終わりを始めに変えた、あの9人の話を。

 

私なんかには役が重すぎるが、精々語らせてもらいます。だって、私にできることなんて精々その程度だから。

 

終わりもあるように、始まりもある。始まりがなければ、終わりもない。そんなものである。

 

必要なものなど、ただ一つ。

私に出来る、ただ一つのこと。

まるで夢のような物語、夢物語。

それを、語ることだけ、語るしかないだけ。

 

だから、あの春のことから語ります。始まりだって、必要だろう。そして

 

プロローグだって、立派な話だろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

001

 

 

桜満開。

身を焼くような暑さもなく、身を凍えさせるような寒さもない、春。体が弱い私はこの時期の花粉症によく苦しめられる。桜自体は嫌いではないのだが。どの季節にも良いところも悪いところもあるから、別に春だけが特別という訳でもないのだが。まぁ、精々体が弱いなりに、二年生となった学校生活と春も楽しもう。

と、思っていた矢先なのだった。本当に、なんなんだろうと思った。

 

 

【廃校】

 

 

目の前で幼馴染みが気絶していく様子を見ながら、私はいるかもわからない神様を恨んだ。

 

『精々って話でもないよ…本当に…』

 

 

 

002

 

 

 

ガラッ。

と、扉が開く音と共に気絶した幼馴染みが教室へ帰ってきた。その顔は実に暗い。

まぁ、そうなるだろう。彼女ならば

 

「穂乃果ちゃん…」

「ことり、穂乃果は勘違いをしているのです。ことりが思っているような事は思ってませんよ」

「だってぇ!テストとか受けなきゃならないんでしょ!?」

 

短くカットしたが、纏めるとこう。

学校が廃校→他の学校へ行くためテスト→自分は学力が低い→うわぁぁ!

勘違い甚だしいが、彼女の頭は学力と比例して少し水準より低いので、精々責めてあげないでほしい。

とはいえ、それはさっきから言っている通り勘違い甚だしいので、私の口から言うのもどうかと思うが、精々頑張って説明をするとする。何故ならば、このまま行くと彼女が恥を掻いてしまいそうだから。

 

「高坂、それは誤解で勘違いだ。この学校が廃校になるのは精々今の一年が卒業してから、つまり、私達がテストとかで悩む必要はない」

「え?そうなの?なーんだ!」

 

相も変わらず表情が面白いぐらい変わる幼馴染みである。まぁ、私が精々頑張って説明した甲斐があるというもの、あの後パンを美味しそうに食べる彼女からは心配という文字は消え去っていた。

いやまぁ、定期テストとかは普通にあるのだが。今言うのは野暮というものではないだろうか。

 

「いや~、今日もパンがうまい!」

 

単純な奴である。そんな元気が私にも少しでもあればいいのだが。幾分、私は外で動き回るというよかは、室内で一人大人しくTVでも見ているインドア派なのだ。それなのに、元気一杯野原を動き回るタイプの彼女にはよくつれ回されたものである。

話は戻すが。この学校、つまりこの音ノ木坂学院のことだが、廃校になるのである。まぁ、元々そんな感じはあった。

三年は高校にしては少な目の3クラス。二年はもっと少なく2クラス。今年入った一年なんか1クラスである。

3、2、1。つまり次は。なんて、安易の予想出来た事態でもある。少子化なんて言っているが、結局は色々と悪いのだ、立地が。詳しくは面倒だから省くが、近くに全国屈指の人気校があるといえばわかるだろうか。勿論、それ以外にも理由はあるが、まぁ、私が語っても仕方ないことである。

 

「この学校、無くなっちゃうんだ…」

「そうですね…」

「うん…」

「残念だな」

「もー!夢ちゃんもっと危機感もってよー!」

 

そのままの意見だったのだが、プンスカと怒る幼馴染みには不評だったらしい。いやはや、私にとって学校とはあくまで勉学を学ぶところではあるのだが、友人と騒ぐという意味ではとても楽しい場所ではあるのだろう。おや?そう考えると途端に学校が恋しくなってきた。学校サイコー

 

「少しいいかしら」

 

と、学校の事を考えすぎて目の前に人がいるのに気付かないとは、失礼なことをしたものである。金髪の…三年生。その顔には見覚えがある。そう

 

「生徒会長さんが何かようですか?」

 

例え初対面でも、相手は三年生で生徒会長である。敬語は忘れずに、あの穂乃果でさえ上級生には敬語で話すのだから。いるとすればあってみたい。生徒会長に初対面からタメ口で話せる人を。多分居ないだろうけど。

一応、生徒会長の後ろに、もう一人先輩がいるが、関わるようなことはしてないので、割愛する。

 

「私が用があるのは、そちらの南ことりさんよ」

 

南ことり。

私の隣に座っているとても可愛い私の幼馴染みである、が。恐らく真に用があるのは南ではなく南の母親ではないだろうか。ことりの母親はこの学校の理事長であるから、もしかしたら廃校について聞きたいのかもしれない。生徒会長だし。

 

「理事長は何か言ってなかったかしら?」

「いえ…特には、私も今日知りましたので…」

「そう…お手数取らせたわね」

 

そう言って、二人の先輩は去ろうとする。まぁ、それで終わりなら終わりだったのだろうが、生憎、私の幼馴染みは行動力に溢れている。溢れすぎているとも言うが。

 

「あの!」

 

本当に、終わりにしないのが私の幼馴染みである。それが穂乃果の良いところでもあるのだが、真っ直ぐで、正直で、少しお馬鹿。けど、やると決めたらやる奴だ。こんな状況でも動く。

本当に、私と違ってとんでもない奴である。

 

「…何かしら」

「本当にこの学校…無くなっちゃうんですか?」

「……そうさせないためにも、生徒会は全力で阻止するつもりよ」

「なら、精々頑張って廃校を阻止して下さいね」

 

幼馴染み三人が私の方を向く。いや、嫌味のつもりでもなんでもなく、本当に頑張ってほしかっただけなのだが…私の雰囲気のせいだろうか。難儀なものである。

無理だろうとは思っているが、確信めいたものだが、今のままでは廃校は免れない気がする。けど、一応は頑張ってー、と言っておくのが良いのである。それがどんな意味であれ。私の学校ライフの為に頑張ってー。

 

「……言われなくても、そうするつもりよ」

「応援してますので」

「……失礼するわ」

 

私が頑張って言葉を口にしたというのに、生徒会長はどこか苦い顔であった。やっぱり、自分でも気付いているのではないだろうか、このままでは無理だということに。頭も悪くなさそうであったし。

そしたら後ろの先輩も「ほなな」と言って去っていった。どこかイントネーションに首をかしげたくなる関西弁であったが、関西の人はああなのだろうか。テレビのほうが違うのか。

なんて、精々長々の語っているのは、このあと幼馴染みが言うであろう言葉を少しでも先伸ばしにしたいからかもしれない。だって、間違いなく、巻き込まれるから。私はわかっていた。

 

「凄いですね…夢は。三年生にあの態度とは…」

「普通に応援しただけなんだがな」

「そういう風には聞こえなかったよー?」

 

やはり、どこか喧嘩売ってるように聞こえるのだろうか、難儀だ。まぁ、それがわかっただけよしとする。これからは精々それを治す努力をするさ。しないと後々大変そうなのでな。

ふと、高坂の方を見た。やっぱり何か考えている。わかりきっていたが、次言うセリフを予想する。多分、この学校を無くならせたくない、とかから始まるのではないだろうか。

 

「……やっぱり、私!この学校無くならせたくない!」

 

ほれ見ろ。

はぁ…と一つ溜め息をついて、隣の園田にGOサインを送る。園田も一つ溜め息をしてから、穂乃果へ返信をする。

 

「…そうは言いますが穂乃果。この学校を受ける生徒が少ない現状、どうやって学校を無くならせないというのですか」

「それは………そうだ!この学校のこともっとアピールしたらいいんだよ!音ノ木坂はこんなにもいいところですって!」

 

そんなとこだろうとは思った。そう簡単なものではないと思うのだが。まぁ幼馴染みが頑張って捻り出した考えである、上手くいきそうにはなくても、精々手伝ってやるか。どうせ他の案があるわけでもないし、このまま廃校もどうかと思うし。穂乃果は設計図はないけど、やる気ある人間だ。

 

と、瞬きを一つ。

 

 

 

003

 

 

 

「だめだぁー!」

「そもそも、アピールした程度で生徒数が増えるのならもう既に廃校手前にはならないでしょうね」

 

全くもって園田の言う通りである。そもそも、伝統があって、歴史があって、古くからあるって。言い方違うだけで、全部【古い】と言っているだけだ。なんてインパクトの欠片もないのだ、古いだけなら他にもある。

 

「どぉーしよぉー!!」

 

幼馴染みが叫ぶ。こんなときに言うのもなんだが、本当に表情豊かな奴である。豊か過ぎるとも言える。

 

『とりあえず、今日は一旦解散にして、後日また考えましょう』

『お母さんにも聞いてみるね』

 

 

そのあと、二人の言葉によって一旦解散をした私達。

はてさて、難しい話である。確かに、生徒不足で廃校になるのだから、生徒を集めれば廃校を免れる。という、わかりやすいことではあるが、それが一番難しい。園田も言っていた通り、特徴で生徒が集まるなら、今でも生徒は集まっているだろう。

しかし、穂乃果のしようとしてることは間違っているより、寧ろ正しいとさえ思う。生徒不足を防ぐためには人気を上げる、そのために何かをしようとしている。方法はないが、発想は間違っていない。だから、方法を考えるだけでいい。人気のない学校の人気を上げるための方法を考えるだけである。精々、私は高坂辺りが発案するのを待つとする。精々で、散々な私が考えるより、そっちの方がいいと思う。

 

なので、これからおこる出来事の発端になることを、私はこう思う。

 

 

青春は、何かやらなきゃ始まらない。




とりあえず一話。なにか設定おかしなところあったら言って下さい。


あ、セリフ違うのは仕様ですよ?
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