今回少し短いです。あと、タイトル変わりました。
038
今日の私はすこぶる機嫌が良かった。
理由としては、あの小泉花陽一年生が眼鏡を外していたからだ。
いやぁ、可愛いかった。
朝錬の場所へ来たら、可愛い美少女がいた、それはそれは驚いた。
人は眼鏡を外すと魅力的に見えると言う、凹レンズと凸レンズの関係で眼鏡を外すと目が大きく見えて可愛く見えるらしいからだ。
ただ、ね?眼鏡を着けてた小泉花陽一年生も可愛いかったよ?でもね?眼鏡外したその姿…綺麗な花のように愛らしかった(花陽だけに)
これには私のドキが胸胸、じゃなく、胸がドキドキしちゃって心のカメラで保存しました。
え?長い?心の内心が何を言うか、小泉花陽一年生の可愛い談義はまだまだ続けさせて…
「うん!眼鏡外した花陽ちゃん、可愛いかったよね~」
「わかってくれるか高坂、やはりお前は私の親友だよ」
「照れるよ~」
「夢のは何か違う気がしますが…」
なんだと園田、いい度胸じゃないか。
「高坂の家でアイドルの練習してたのバラすぞ」
「何故そのことを!?」
「私を舐めるなよ園田、お前のことならなんでもは知らないが、知ってることだけ知ってる。何からバラしてほしい?饅頭食べ過ぎて増え気味の体重か?それともウェストか?ヒップか?それともそれとも、最近大きくなってないバストか?それとも…」
「も、もういいですぅ!!やめて下さいぃ!?」
「ははは!お前には負ける気がしないぞ園田!」
…って、これじゃまた園田を苛めて終わってしまう。同じネタもそう何度も受けない、何か別のオチを...うーん…セリフでもいい…なにか…そうだ!
「私は悪くない」
「!?……ことりぃ…」
「夢...ちゃん?」
…泣かせてしまった。
ううむ、このセリフ、自分で言っといてなんだが、凄いウザイ。記憶にもない見知らぬ学ラン先輩には悪いがこれからは自重せねば……
あー、すまない園田、饅頭でもケーキでも奢るから許してくれ、南の視線が怖いんだよー。
え?また太る?ならカロリーメイトでも……
039
適当に授業の時間はスッ飛ばし、放課後の屋上。
何時もの練習場所、私は園田に連れられ屋上へ、車椅子は高坂が。
「本当に迷惑かけてすまないな」
「いいんですよこれぐらい」
優しいなぁ、お前らは。朝のことがあったのに、私涙出ちゃうよ
「はいはい…あ、今日は少し日差しが強いので気をつけて下さい」
「はーい、と」
見事な気配りだと感心するがどこもおかしくないな、うん。
さて、と…私は屋上では下に敷かれたシートの上で皆の練習を見ているのだが(ちなみに今日は一年生は初めてなので今日は本格的な練習は休憩なのだ)…皆楽しそうだなぁ、私も参加したいなぁ、と少し思ったり。
「でもダンスは…」
そうだよなぁ、私踊れないんだよなぁ。すっごい残念です。本当に残念です。
「なら…夢ちゃんは歌おうよ!一緒に!」
「歌…だと?」
それは考えなかった。踊れないなら歌えと、そういうことだろう。
「でも、邪魔にならない?私が歌ったらテンポとか崩れないか心配なんだが」
「大丈夫じゃないかなぁ?夢ちゃん歌上手だし。ねぇことりちゃん」
「うん♪夢ちゃんのお歌、すっごく上手だし、邪魔じゃないと思うよ?」
あらやだ過大評価、そこまで上手くないよ私は、お前らのほうが上手いって絶対。
そう言うが、もう既に歌わなきゃいけない雰囲気になっていた。逃げ場はない。
「私も気になりますねそれは」
「君もか真姫ちゃん…」
「はい、あと先輩からのちゃん付けは違和感あるので止めて下さい」
…自信はないけれど、そこまで期待されてるならしょうがない、皆に合わせて私も歌うことにしよう。なにより暇だったしな
「うん!よーし、それじゃあいっくよー!」
ラジカセ?から曲が流れて…とりあえず、適当なタイミングで歌ってみることにする
「悲しみにーとーざされてー、泣くだけのーきーみじゃなーいー♪」
…上手いか?これ。と人は自分の歌の上手い下手はよくわからないのだった。
040
歌は意外の好評だった。あの真姫ちゃんからもok貰ったので大丈夫だと思う。
…私にも歌の才能が…!
なんて思ってることにする。心なしか今日は声もよく通ってた気がするし、咳き込んだ時は心配されたが
「ただいまー」
家。
私がこの世界で一位二位を争うほど居心地の良い場所。とは私の談。父親はよく仕事柄家にはいないが(よくは知らないが、外国に行く仕事らしい)、敬愛すべき母親がいる(母親は主婦だ)。しかも自分の部屋もある、あぁなんと素晴らしきかな我が家。
「おうお帰り」
「父さん、帰ってたのか」
家の居間にはさっき言った私の父親がいた。髭を剃ってあるようだが、髪がボサボサだ。まぁ、汚いというわけではない。
「淡白だなおい、もうちっとなんかないのか?」
「キツいのをお所望か?」
「いいや、遠慮しとくよ。ご所望したって仕方ない」
「それもそうだ」
今日は久しく父さんが帰っていため、母さんの姿が見えないのはテンションが上がって買い物長引いてるとかだと思う。
そういえば
「今回は土産あるのか?」
「おう、外国のソファーだ。俺が今座ってるやつな」
ほほう、いやなに、中々座り心地のよさそうなソファーではないか。良い買い物をしたな…でも、お高いんでしょう?
「はっは、それがよ、9800円で買えたぜ」
「それはそれは」
随分お安いですな。
しかし、今更ながら父さんと会話していると、どうも同級生の友人と会話している気分に陥る。ブランクと言うか、親しみやすいというか、子供っぽいと言うか。そんな感じだろう。
「しっかしまぁ、会話が女らしくないなお前。久々だけどそう思うわ」
「あんたら両親二人を見てきたんだから当たり前だよ、お父様?」
「やめろやめろ、むず痒い」
父さんは嫌々そうに手を振って、一旦言葉を止めた。
この顔は、言うか言うまいか悩んでる顔だ。何を、かはわからないが、この時の父さんは少し真剣な話をすることが多いのだ。
少なくとも、今みたいな会話をしてるときには決してしない顔だ。
「……いいか、言っちまおう」
決まったようで何より。
「お前の足を治せるかもしれねぇ医者が見つかった…かもしれん」
「…随分、曖昧な表現だな」
「俺の知り合いからの伝でな、どうやら外国にいるらしい。詳しい話はまだわからん、今回帰ってきたのはそれを含めての話をしたかったからだ」
…どうでもいいが、父さん、今までのキャラで一番喋ってないか?使ったワード一位じゃないか?
…本当に、今はどうでもいいのだけど
「…まぁ、それは母さんが帰ってきてからにしよう、でも、少しは考えといてくれ、その足」
「…わかったよ」
随分と、心を揺さぶってくるものだ。
「…でもさ、私は知ってるんだぜ」
父さんが言い渋るのは、私の幸せの時間がなくなっちまうからだって…
全くもって…
「どうにかなんないかなぁ、難儀だ」
私は部屋から出つつ、キメ顔でも全然ない顔でそう言った。