『終わり』というものは、大抵『始まり』とセットにされます。『始まり』があって『終わり』がある、つまり始まりがないと終わりはないって類の話。ですが、終わりが無くても、始まりはある場合はあります。例えば未完の作品とか。その場合は始まりの次は終わりではなく『続く』、ということになるのでしょうか。なんだか変な話ですね、『終わり』は『始まり』が必要なのに、『始まり』は『終わり』を絶対的に必要とはしないのです。むしろ『続く』の方が重要視されてるときました。ならば『終わり』は必要ないのでしょうか?そう聞かれると頭をかしげなければならないのが、さらに少し変です。好きなモノに終わって欲しくない、なんて願望からくる妄想というか、屁理屈なのかもしれませんが。
しかし、漢字で見てみると『終』と『続』の部首が糸です。『始』が仲間外れです。糸だけに『繋げる』、なんて意味なんでしょうか、ならば『始』は糸を繋げる役割なくて、『続』『終』には次を繋げる役割があるということでしょうか。『終わって』るのに?でも、『終』は糸と冬、『続』は糸と売、からなる漢字です。ならば糸、なんて関係はなく、本当はそんな深い意味はなくて、たまたま仲間外れが出来てしまったんでしょうか?そう考えると、日本語って難しいなと思います。
それでは、長くなりましたが、終物語……ではなく、『夢物語』一四話目です。『始』はすれど『続』すらなくて『終』、なんてことのないよう頑張ります。
044
お久しぶり、と言うべきか、それともすまない、と言うべきか。私にはそんなことわからないけれど、とりあえずこれだけは言わせて下さい。
━━━花陽ちゃんは可愛い
全く関係ないだろって?いやいや、そもそも今私話してる相手は誰だよ、自分の脳内だろうが。つまり何を言っても自由だ、脳内まで監視とかやってられないだろう。
口調が安定しない?仕方ないさ、私は語りべには向いてないんだから。この物語だって、何処に間違いがあるか、なんてわからないんだぜ?気楽に行こう。
閑話休題
…前文はエラーが発生しました、削除します━━━なんて言っても信じてもらえそうにないから、何時も通り進めるとする。
何時も通り、適当で、いい加減な、千里川夢による物語の語りが始まるだろう。つらづらと、サラサラと。さながら川のように、語るだろう。
さながらサブタイトルを付けるなら、『せんりドリーム』、だろうか。
…自分の名前を入れながらだが、ダサイことこの上ないのだった。
というか、変だ。
少々恥ずかしいが、久々でテンションが上がっているようだ、おそらく044番は私の脳内だけで終わるだろう、許してくれ。
誰に、だろうか?最近電波が酷いものだ。私の脳内を覗き見する不敬な奴でもいるのだろうか、いるとすれば神様か…同じ人間か…もしやもしやのどんでん返しで、宇宙人とかだろうか。とすれば下手なことは考えられない…花陽ちゃんであーんなこと(比喩)やこーんなこと(比喩である)を妄想する私の脳が世間様に晒されてしまうじゃないか、逮捕ものである。
普通に言って、窮屈。下手に言って、迷惑。
まぁ、そんなことはないだろう。そんな妄想(見られてる云々)は中学の時に卒業した。そんなの只の自意識過剰である。自虐も含んでるから、自虐識過剰かもしれない。
…笑えん冗談だ。
まぁまぁ、仮に見てる人がいるなら、こう言ってやりたい。
━━━女子高校生の脳内見て楽しいかい?
もうちょっと他にやることないのかな?暇なのかな?時間をもて余してるのかな?もて余らしているのかな?ほら、例えば恋人作るとか、仕事するとか、結婚するとか…そういう幸せなことだ。幸せになれよ?なんて言うつもりは勿論私にはないわけだが、勘違いのないように言っておくと。
でもまぁ、時間を有効活用したまえ、ということだ。
……。
………。
…………。
……………。
…さて、今何人残ってるかな?さっきの暴言で時間を惜しんで観覧してくれてた人がこぞって居なくなった感じがしたが…まぁ、過ぎたことだ。
関係ないし、歓迎ない。
さてさて、では此処に残っているのはこんな私の語りを聞こうとしてくれてる人なのかな?あ、返事はいらないよ。
本来ならば最初にすべき注意だけど、だったのだけど、まぁ仕方ないね。狐に騙されたとでも思っていてくれ。いや化かされた、だったかな?
それはどっちでもよいので、次に進めさせてもらうが·…いいんだね?念を押すようで申し訳ないのだけど、一応、ね?
……ふむふむ、ふむふむ。よし、じゃあよさそうだし進めるとしよう、物語の続きを、お話の続きを、語りの続きを。存分に、見ていって下さいな。
━━━勿論、私の脳内を覗き見する奴がいればの話だけど。
045
「アイドル研究部、というものがあるわ。アイドルに関係する部活が2つもあるのは駄目、たださえ生徒数不足で部活の乱立は避けたいの」
「ダンス部とかじゃ駄目ですかね」
「それだとアイドルじゃなくなっちゃうよ夢ちゃん」
「駄目か」
「駄目です」
「諦めて頂戴」
駄目だった。
全方向からの否定で非常に深い悲しみを背負った気がする。
気がするだけだが。
「じゃあ合体とかならええんとちゃう?アイドル研究部と合併して。……あっちは部員もあれやし」
横から、やはり関西弁のイントネーションがどこか変な副会長からのお言葉だ。
だが、前向きに検討というか、それしかない気がする(普通にやっても生徒会長に邪魔されそうな為)。
…そういえば、関係ないけど生徒会長の情報集めはまだやっていなかったことを思い出した。最近暇だし、やってみてもいいかもしれない。それに、学校内の情報なんて意外と学校内だけで集まるものだ。
「アイドル研究部かぁー、どんなところなんだろー」
「ですが…どうやら部員は一人のようですよ」
「部長さんが一人なんだよね、どんな人なのかなぁー」
「意外とちっちゃいかもな」
そういう経緯があってアイドル研究部へ向かっている最中。
いやいや、別に事情なんて入ってない。断じてだ。私はあくまで、そうかもなぁ、というイメージを口に出しただけだ。他意はない。
本当だ。
「なら大きい人かもしれないにゃー」
「こ、怖い人だったら…」
「花陽ちゃんは私が守ってあげるよ」
花陽ちゃんの言葉に間髪入れず発した私の言葉に何故か皆少し引いていた。
何故だ。
何故なんだ。
私は善意で言っただけなのに。ああ悲しきかな、理解されぬ正義ほど空しいモノもあるまいに。
━━━なーんてこと言っちゃうから私は引かれるのかもしれないのだった。
「あ、ありがとうございます…?」
花陽ちゃんも少し困惑しながらお礼を言うのだった。やめて、傷つく。というか、傷ついた。
「あー駄目だー生きる気力がどんどん失われていくー、自殺したくなってきたぜ」
「はいはい、わかりましたよー」
む。園田の奴適当に流しやがって、私のフリを。まぁ、このネタは数えること一五度目だから飽きられても仕方ない。
━━━次はもっと面白いネタを作らねば。
密かに決心したのだった。
「あ、ここだ、アイドル研究部」
高坂がいる場所には確かに、アイドル研究部と書かれた扉。間違いなく此処が、我々の目的地であるアイドル研究部の部室なのだろう。私が前々から入り浸っている場所だ。
━━━いやまぁ、知らなかったと言えば嘘になるけど…この雰囲気で言うのはちょっと……
「ちょっと、そこで何やってるの」
誰だ!私の内心のちょっとに被せて口を挟んできた奴は!場合によってはセリフ被せ罪だぞ!
勿論、そんな罪もなければ相手に非もない。あるのは誰に聞かれるまでもなく一人ツッコミしている私の内心だけだった。
けど、この声の主ぐらいはわかるとも、最近聞かない日も少なかったしな。
「げっ、あんた達…」
声の主もわかったように後退り。
後ず去り。
「あー!?前の…」
と、高坂が言い切る前に、相手は駆けた。
━━━ふふふ、それは甘いですよ先輩(内心)。と呟き、想定していたように命令を下す。
「行け!星空凜ちゃん!君に決めた!」
「凜はポケモンじゃないにゃー!」
「なら名前をつけてやろう、君の名前は今日からニャースだ!」
「もろにポケモン!?凜は小判つけないし爪も伸びないにゃ!凜は凜だにゃー!」
「分類ならこねこポケモンかな?」
「エネコでもないにゃー!」
はっ!?そんなことしてる間に先輩が逃げている!なんてこった!
「もー!夢ちゃんー!」
「すまない!」
私達は(私のせいだが)謎の先輩を追って学校を走る羽目に(そもそも走れないが)なりそうだったが、謎の先輩は体力がなかった為簡単に捕まった。
捕まったというか、逮捕に近い構図だった。
「ぐぐぐぐ···」
とまぁ、一先ずこれで話ぐらいはできそうだった。気分も乗ったので連行される謎の先輩に私は一言言ってやった。
「なんだか先輩、捕まった宇宙人みたいですね」
「誰が宇宙人よ!」
ツッコミのキレの良さはいつも通りだった。