短い文字数でひまなときなどに数多く投稿予定です!
どうかお楽しみいただければ幸いです。
依頼を受けた後、俺はすぐに標的が潜んでいるという廃屋へ足を運んだ。
情報によると、標的は中級悪魔の眷族であった転生悪魔で力に溺れ、主を殺して逃亡したらしい。
そこまでは問題なかったのだが、夜な夜な人をおびき寄せ食らうことで力を高められるという性質を利用して、上級悪魔ほどの力を得ているらしい。
あえて廃屋の入り口、サビが侵食しているドアを蹴飛ばして侵入した。
大きな物音とともに大きめの声で叫んだ。
「我ははぐれ退治として雇われた傭兵だ!
はぐれ悪魔、ゲーシャル!!貴様を生け捕りにせよとの命令が下されている!
早々に投降せよ!さもなくば、抹殺させてもらう!」
仕事用の黒い戦闘服に着替えた俺は、廃屋をゆっくりと歩いていく。
そしていつものように、前に手をかざしこう唱えた。
「来たれ《アデアット》」
わずかな光とともに黒い手帳型の俺の神器が姿を表した。
常闇の黒い革で覆われた手帳はそれ自体からは何の力も発さないが、俺の戦いはこいつがいないと始まらないのだ。
この手帳の名前は「千の絆《アルフ・レガーメ》」。
転生時に得た力であり、天の知識書によるとこの世界では未確認の神滅具である。
能力は「英雄、英霊の力の自身への投影」である。
生前自分が知っていた英雄などや天の知識書で知った英雄の能力をカンタンに言うとコピーできるというものだ。
もちろん、厳密にはかなり、細かいルールがいくつもあるのだが、俺は工夫を凝らすことでデメリットをほぼ気づかなくさせている。
俺が、低額依頼をたくさん受ける理由は様々な相手と闘うことで、単純に戦闘経験値を得るためといろいろ英霊を投影して、自分の持ち手を増やすためだったのだ。
手帳を開き、右側に入っているカードをスライド展開する。
180°展開した15枚の英霊が描かれたカードから最適なカードを選択し左側のホルダーに挿入する。
ちなみに英霊のカードは天の知識書を参考に自分で創造したものがほとんどだ。
その行程も複雑なのだが、ここでは省かせてもらおう。
「さあどーすっかな……まずはこいつにするか。」
俺は右側のカードから一枚を選び、素早い手つきで左側のホルダーへ挿入する。
「英霊装填《セットオフ》」
機械音にも似た音声が手帳から発せられた後ふわりと宙へ浮かび俺の目の前に移動し、表面についた虎のシルバーの目が紅く輝くと共に手帳全体が強く輝きだした。
「投影開始《トレースオン》」
光が収まったとき、黒い戦闘服に身を包ん零自身には変化が見られないが千の絆は消え、
代わりに零の手には中央に音符のようなマークがついた鮮やかな銀色に輝く大剣が握られていた。
主人公の神滅具、千の絆は元ネタはネギマの主人公のアーティファクトです。
千の絆で画像検索していただければイメージしやすいかと想われます。
零の場合は描かれている英霊の能力全体を使用可能になる能力です。