ヱヴァンゲリヲンFIS-もしシンジがイノベイターなら-   作:るーしー

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サブタイトルは、ミュージカル『オズの魔法使い』の劇中歌“Over the Rainbow”=『虹の彼方へ』のもじりです。
sparkle=火花、閃光、あるいは輝きの意。


第3話 Over the Sparkle

リツコに夕食を奢って貰った翌日、シンジは更新されたIDカードを渡す為、レイの住むマンションを訪れた。

肝試しに使えそうな位老朽化したその建物は、どうやら取り壊しが行われつつあるようで、レイを除き住人はいないようだ。

シンジの十倍以上の保安部(ネルフ)の人間が固めているが、こんな場所で独り暮らしをさせる位なら、ジオフロントで野宿させた方がまだマシなのではと思う。

 

棟と部屋の番号はリツコから聞いていたが、一部は既に解体され殆ど廃墟のような状態ではあまり意味をなさなかった。

結局、唯一の住人の脳量子波(けはい)を頼りに居場所を特定して、階段を上っていく事になった。そして今、シンジは402号室――何号棟かは不明――レイの部屋に辿り着いた。

 

 

インターフォンは壊れていたが、脳量子波の感じからレイが起きている事は分かったので、取り敢えずノックをするが反応がない。おまけにノブに手を掛けてみると鍵も開いていた。

仕方がないので一言断ってドアを開けると、年頃の少女の住処としては、目を覆いたくなるような惨状があった。

黒いカーテンで遮光されて薄暗く、明らかに掃除をしていない埃の堆積した床、澱んだ空気は窓を開けた事があるのかも怪しい。

シンジも独り暮らしをしており、疲れている場合などは結構ものぐさ(・・・・)になるが、最低限の生活スペース位は見れるようにしている。

しかしこれは、不衛生とか汚いとか云うレベルすら超えているような気がした。

 

三和土に上がって部屋の奥を覗くと、小さなタンスと病院のそれを連想するパイプベッドには血の付いた枕が――カバーやシーツを交換しているのだろうか?――あった。

ベッドの横にある靴と、床の足跡の形状から、レイは土足で生活しているようだ。

 

 

部屋の主に倣って、シンジも土足で部屋に上がると、ふとタンスの上にある物が目に付いた。置いてあった黒縁の眼鏡はどうやら遠視用らしいが、レイには似合わないだろう。

それに男性向けのデザインな気がする。

 

「(ん……男向け!?)」

 

フレームが歪みレンズがひび割れた眼鏡を手にとって観察すると、『G・IKARI』のイニシャルが

蔓に刻印されていた。

 

「(あの人の物が何故!? ……熱による変形? 零号機の事故の時か?)」

 

その時、背後で物音がしたので振り返ると、そこには天使が居た。

 

いや、シャワーを浴びていたのか全裸のレイ立っていた。

水を弾く妖精のような肢体は透けるように白くシミ1つ無い。首から下には産毛以外の体毛は一本たりとも存在せず無垢なまま、なのに胸や腰はふっくらとした優美な曲線を描いていた。

 

普段の習慣で、ポータブルプレイヤーのイヤホンを、着けっぱなしにしていた故の失態であった。

屋外を歩いていたので、音量を大きめにしていた事も手伝い、浴室の水音に気付けなかったのだ。

今流れている曲は『瑞樹ナナ』の『永久(とわ)(ほむら)』、サビ部分の「君は僕の天使」というフレーズが妙に耳朶に残って頭を反響する。

 

シンジはまるで女神に出会った猟師(アクタイオーン)の様に、レイに見取れていた。

神話で月の女神(アルテミス)が激怒した様に、シンジの目の前にいる女神(レイ)も怒りを滲ませて大股で近づいてきた。

一糸も纏わぬ状態で、そんな動きをすれば、大事な場所の更に内側(・・・・)さえ見えかねない。

 

「ちょッ!?」

 

動揺して情けない声を上げるシンジだが、僅かに残った冷静な部分が、脳量子波を介して伝わるレイの感情に目を向ける。

シンジが手に持っているゲンドウの眼鏡に、レイの意識は向いていた。彼女は、毛布を奪われたライナスの様に、大切な物を取り返そうとしている。

 

「こ、これ?」

 

思わず畏まって、両手に壊れた眼鏡を乗せて差し出すと、レイは引ったくる様にそれを奪い返して、大切そうにケースにしまった。

 

 

 

 

ネルフ本部へ続く、ジオフロントにあるメインゲートにて、レイはカードを取り出して読み込ませるが、エラーメッセージが表示されてゲートは開かない。

シンジが横合いから、カードを通すとゲートが開いた。

 

「渡しそびれちゃってごめん」

「……」

 

差し出された更新カードを無言で受け取り、レイはゲートを潜った。

 

 

レイに追従する形で通路を進むシンジは会話の切っ掛けを探していた。レイが羞恥を感じて(おこって)いない事は分かっている。

 

「その……き――」

 

綺麗だったと云おうとして、シンジはとっさに口を噤む。

蒸し返して自爆してどうするのかと自問し、灰色の脳細胞をフル回転させ、別の話題を脳内検索。そう云えば訊きたい事が1つある。

 

「――君は、何故エヴァに乗るのが怖くないの?」

 

その問いに、ほぼフラットだったレイの感情が揺れ、その漣はある人物を形成した。

 

「……信じているから」

 

抑揚のない回答は、まるで台本を棒読みしたような響きだった。

しかしそれはただそこに在る、唯一の真理の如く――脳量子波を介して伝わるあの男(ゲンドウ)のイメージは――純度100%のダイヤモンドの固さを持っていた。

唯1人――いや、よりにもよってゲンドウなど――に捧げられている頑なさに、シンジの心がざわめいた。

 

零号機の(あんな)暴走事故があったのに?」

 

仕組まれた零号機の暴走、理由は分からないが、あの事故がゲンドウが指示した狂言である事は間違いのないのだ。

それをレイは知っての上での事だろうか。

 

「……お父さんの仕事(こと)が信じられないの?」

 

それは、誰もが知っている常識を聞く様な純粋な疑問であった。つまり、レイは1ヶ月前の真相を知らない。

 

「…………」

 

ざわめきがザラつきに変化していき、シンジはこの真っ白で脆いものを汚してしまいたい衝動に駆られる。やる事は単純、レイに真実を告げるだけだ。

洗いざらいをぶち撒けて、あれが狂言であり、ゲンドウに初めから裏切られていたと思い知らせてやりたい。

 

「わたしが信じているのは、この世で碇司令だけ……」

「(!! …………今、僕は、なにを考えた?)」

 

レイの言葉に我に返る。そんな事は、とてもじゃないが出来ない。幼気な少女の心の拠り処(たからもの)を、どうして壊せるものか。

綾波レイと云う少女は、きっと誰よりも真剣に生きているのだ。強い言霊のように、シンジの心に突き刺さった言葉が証明している。

 

息が詰まり、彼女を傷つけようとした自分を殺したくなる。

足を止めたシンジに構うことなく、レイは零号機再起動実験の為に、本部の奥へ歩いていった。

 

 

レイの姿が見えなくなると、シンジは壁に寄り掛かり、苛立ちを無機物に叩き付ける。自己嫌悪でどうにかなってしまいそうだった。

 

「僕は、僕が……最低だ」

 

シンジは基本的に大人が嫌いだ。必要悪の場合もある事を理解していたが、彼らの持つ汚さには辟易していた。

シンジは基本的に人間が嫌いだ。ハイエナのように他者の弱点を探し、残忍な戯れに興じる下衆共を嫌悪している。

それが蓋を開けてみればどうだ。自分の中にこんな醜い代物が隠れていた事実に愕然とする。

本部は適温に保たれているはずなのに、凍えそうになり震える身体を抱きしめる。

 

 

どのくらい時間が経ったのか、1時間も経過していない事は理性では分かっていても、情緒的に時間の感覚は曖昧だった。

 

「う、ぐす……――!!」

 

嗚咽を漏らすシンジに、突如暴力的な脳量子波が浴びせられた。直後に使徒襲来を知らせる警報が鳴る。

 

「総員第一種戦闘配置、総員第一種戦闘配置、パイロットは搭乗機にて待機せよ」

 

使徒との戦闘は一歩間違えればあの世行きだ。

シンジと云えども、戦闘の度に多大なストレスを受け、前回の戦闘では丸1日程無気力状態になっている。

それでも、今回の使徒襲来は有り難かった。

グチャグチャの気持ちを、命懸けの戦いで忘れる事が出来るから。

 

 

 

 

 

 

 

 

心身共に深く傷ついた少年は夢の中にいた。記憶という名の深い海に沈んでいく夢。

それは約1ヶ月前に見た憶えていない夢の再現であり、その続きでもあった。

抜け落ちた記憶のページが眠る海の底へ、シンジは静かに沈んでいき、やがて海底へと到着する。

 

光すら届かない深海に、通常海中には存在しない物――合成樹脂(プラスチック)と軽金属で作られた自動ドア――があった。

片サイドに開閉スイッチのあるそれは、ネルフ本部施設に無数に存在する物に酷似しているが、今目の前に在る物はどこか古めかしい印象を受ける。

 

こと此処に至るにいたって、漸くシンジは現状を朧気に理解し始めた。

 

「僕は、負けたのか……」

 

再生され(よみがえ)る灼熱の記憶、エヴァが地上に出た瞬間を強力な加速粒子(ビーム)砲で狙い撃ちされて、釜茹刑の憂き目にあったのだ。

シンジの機転を受けた発令所が、地上の一区画ごと落下させる事によって強制回収しなければ、それこそ骨すら残らなかっただろう。

 

心的外傷(トラウマ)になりかねない記憶が、簡単に想起されるこの場所は、きっと無意識と云う水の深さなのだろう。

死んでもおかしくなかったが、今はまだ生きていると云う現実感のない現実が此処にある。

海面(めざめ)に向かって、浮上しよ(およご)うとしたシンジは、下方に足を引っ張られた。見れば足首に如何にも(・・・・)と云った鉄球付きの鎖が巻き付いていた。

これでは目覚める事は出来ない。

 

「この鎖は、僕の――――僕が初号機に相応しくないかも知れないって思いが形になったもの?」

 

レイを傷つけかけた挙げ句の果て、戦闘に集中せずに、無様を晒した自分への不信感が具現化されたものらしい事が、何となく分かる。

足枷には鍵穴があり、外すには鍵が必要らしい事が分かったが、当然の如く鍵など見当たらない。

いや、鍵がありそうな所が1つだけある。古めかしい自動ドア、ネルフ本部のそれに比べ洗練されていない扉の向こうだ。

 

今まで意識的に目を逸らしていた自動ドアを見る。

脳量子波の獲得によって強化された直感とは違う、もっと基本的で本能的な直感が、この扉を開いてはいけないと訴えている。

しかし、シンジはこの扉をあけて中を確認しなければならないと感じた。

 

 

精神の防衛本能によって、無意識の海に沈められた記憶の扉の向こうに、鍵があるとは限らない。

この先に忘れておかなければならない(・・・・・・・・・・・・・)と脳が判断したモノが存在している。

シンジはまるで蛇に唆されたイヴの様に、禁断の扉を押し開けた。

 

 

 

扉を開くと、そこはネルフの実験管制室とよく似た部屋だった。

壁面ガラスの窓に貼り付いているのは幼い自分、ガラスの向こうにあるものは、装甲を纏っていないがエヴァンゲリオンで間違いはないだろう。

 

「僕は……エヴァを知っていたのか?」

 

シンジが辺りを見回すと、モニターに映っているレイに瓜二つの女性に目が付いた。

彼女が身に纏っているゴテゴテしたボディスーツは、プラグスーツの原型だろう。バイザー部が透明な素材のヘルメット――インターフェイスヘッドセットの原型?――を今は脱いでいる。

 

「――ユイ君、何も君が被験者にならなくても――それに子供まで――」

 

壮年の男性と思われるが、字幕を見るように聞こえない声が断片的に聞こえる。恐らくこの男性は、当時の自分にとって、印象的ではなかったのだろう。

 

そんな事より壮年の男性の口から出た名前だ。ユイと云う名は、シンジの母親の名前だった。

 

「母さん……」

 

顔も声も思い出せなくても、名前だけは憶えていた、身罷った母親がそこにいる。

湧き上がる懐かしさにシンジの頬を涙が伝った。

 

「――この子には、未来を見せておきたいんです」

 

レイに似ているが、彼女に無い、確かな力強さを持った声。だが、シンジはその笑顔に、云いようのない不安を掻き立てられる。

 

 

血液(LCL)と機械油のにおい、サイレンと管制室に集まった人たちの怒号、幼いシンジが憶えていられたのはそれだけだったらしく、封印されていた光景は真っ暗になった。

 

母親が死んだ時の記憶、それが深い海の底に沈めたものだった。しかし。

 

「母さんは本当に死んだのか? それに綾波レイは何者なんだ?」

 

母親を消したエヴァは初号機であるのは間違いない。ある意味シンジは、10年以上前に初号機に乗る資格を得ていたと云えよう。

むしろ資格云々でなく、シンジとレイ以外では、初号機は反応しないと云った方が、適切になるかも知れない。

 

綾波レイが碇ユイと同一人物ではない事は確かだが、無関係ではない事もまた明らかである。

つまり、シンジとも無関係でなく、その関係性は血縁――兄妹――に近い可能性もあるのだ。それにゲンドウのあの執着は、単に細君に生き写しと云うだけでは、少々不自然な気もする。

 

「母さん……僕は、どうすれば良い? 母さん……」

 

過去を垣間見たところで何も変わらない。気付けばシンジは海岸に打ち上げられていた。

空は真っ暗な曇天で、彼の心を現しているようだった。

 

 

 

 

シンジのベッドの傍らには、彼が目覚めたら作戦を伝えるよう命令された綾波レイがいた。

幸いにも初号機が受けたダメージの割には、シンジは軽傷だったが、今は深い眠りに落ちているようだ。

 

シンジの閉じられた目から、涙が流れて枕を濡らした。

 

「……母さん?」

 

涙に滲む視界に最初に映った人物は、当然母ではなく、今一番会いたくなかった少女だった。

かなり大人しくなっている――理由は不明だ――が特徴的な脳量子波から、使徒はまだ倒されていない事がわかる。

 

米噛を押さえながら横たわっていた身体を起こすと、レイがヤシマ作戦のスケジュールを読み上げ始めた。

メモを読み終わるとレイは、ワゴンに載っている食事を摂るように云う。

 

「ねえ綾波……僕は初号機(エヴァ)に乗って良いのかな?」

 

こんな事をレイに訊く事に、今の自分が心底弱っていると自覚できる。

 

「嫌ならここで寝ていればいい。初号機にはわたしが乗る」

 

単純な事実を告げる言葉だった。

だがヤシマ作戦はエヴァ1機では遂行できないだろう。

決して力強いわけではないが、真実のみを告げるレイの言葉で、心の裡に小さな闘志が灯る。

 

釜茹にしてくれた件につき、使徒ラミエルにお礼参りをしなくては。あの巫山戯た青い八面体はブッ潰す。

 

「作戦の内容は?」

「現地、双子山にて説明されるとの事よ」

 

気怠げに髪を掻き上げた手の平で、片目を塞いだシンジの問いは、虚しく宙に消え目が点になる。

 

「…………は?」

 

現地で説明って、そんなに簡単な作戦なのだろうか。

 

「現地、双子山にて説明されるとの事よ」

「分かった……」

 

取り敢えず、急いで食事を片づけて、説明責任を放棄したミサトをとっちめに行こう。

 

 

 

 

夜の双子山、リツコと頭にコブを作ったミサトが並んで立ち、パイロットと対峙している。

 

「ではもう一度確認するわね。本作戦の内容は試作型陽電子狙撃砲(ポジトロンスナイパーライフル)で目標のATフィールドを貫いてコアを破壊する事よ。シンジ君が砲手(オフェンス)、レイが防御(ディフェンス)を担当するのはさっき言った通りよ」

「通常目標のコアの正確な位置は判らず、攻撃をする(ビームをうつ)時のみ確認が出来るわ。陽動部隊へ攻撃している時を、見逃さないように。それと陽電子は地球の磁場や重力の影響を受けるから、マニュアルに従って誤差を修正するのを忘れないでね」

 

ミサトの言葉を、リツコが補足する。

不敵な表情で説明を聴いていたシンジだが、実の処は虚勢だ。

 

「了解。あのハリボテの風通しを良くしてやりますよ」

 

使徒を斃したいと云う意思は本物であるが、エヴァに乗る事についてはまだ迷いがある。

不遜ですらある物言いは、自身を奮い立たせる自己暗示でもあった。

 

「わたしは初号機を守ればいいのね」

 

一方レイの言葉は単なる事実確認だ。そこには何の気負いもなく、ただ命令を遂行するという意思のみがあった。

 

 

 

 

対称な構造をしている仮設タラップの上、自分の機体の正面にパイロット達は並んで座っている。

会話をするには遠く、孤独を望むには近い位置関係は――それぞれのスタンスの上に立って居る――2人の距離感を現しているようだった。

 

ジオフロントへの掘削作業が順調な事に気を良くしているのか、第6使徒(ラミエル)の脳量子波は非常に静かなものになっている。

ヤシマ作戦の為に、彼らの居る場所も含め地上の(あかり)は大半が消えているが、天に輝く満月のおかげで暗くはない。

 

「(確か、初めてエヴァに乗った日も満月だった。この街に来てから、丁度1ヶ月くらい経ったのか)」

 

満ちた月――厳密には幾望(きぼう)になるか?――を見上げるシンジは、波瀾万丈と云える1ヶ月弱を振り返る。

 

存在すら忘れていた父親からの手紙に――当初封筒の中身(・・)から、悪戯の類だと誤解し――何事かと思い、少し思案して退屈な日常へのスパイスを求めて、召喚に応じた。

訪れた第3新東京で『白い少女のイメージ』に始まり、エヴァ初号機そして綾波レイとの運命的な出会い。

レイを助ける為に初号機に搭乗しろく(・・)に説明も訓練も受けないまま、使徒(サキエル)との実戦を経て、白い少女を探す為とレイを放っておけないが故に、ネルフに残る事を決めた。

それから半月程は特に事件は無かったが、使徒シャムシエルとの戦闘では、新兵器(サンダースピア)でコアを串刺しにした直後、背面から光のムチで攻撃され肝を冷やしている。

 

そして今、シンジは迷っていた。使徒と戦う事に関しては構わない。

だが、あの『白い女性(しょごうき)』に相応しい人間であるのか。シンジはエヴァに乗る理由を見失いつつあった。

 

 

パイロットをする理由だけでなく、自分自身すら見失いそうな沈黙に耐えかねて、シンジは口を開いた。

 

「綾波、少し……聞いて欲しい事があるんだ」

「なに……?」

「僕が初号機(エヴァ)に乗っていた理由」

 

視線を正面から動かさないレイに倣って、シンジは満ちた月を見上げながら語り始めた。

 

「――崇高な理由じゃ無い。初めて君と逢う少し前に感じた脳量子波の持ち主を捜す為に、ここに残ったんだ。彼女がエヴァやネルフと関係があると思って……」

「……今は違うの?」

 

素っ気ない言葉と意識、しかし不思議と真摯である事が脳量子波から感じられた。

 

「今は……分からない。使徒を斃したいって気持ちは本当だけど、自分に初号機(エヴァ)に乗る資格があるとは思えないんだ」

「そう……」

 

傷付けようとした少女に、心情を吐露する事の厚顔さを自嘲しながも、言葉は止まらなかった。

 

「悪意が渦巻いている世界が嫌いで、何事にも無気力で……諦めてた。何もせずに腐っていく自分を、他人事みたいに眺めていたんだ」

 

とは云ってもそれなりに好き勝手して(たのしんで)来たけどと、シンジは苦笑する。

 

「そんな僕でも、彼女(・・)に逢えば、何か変わるかも知れないって思ったんだ。でも今は……いや、僕には――」

 

彼女に逢う資格がない、と喋らずにシンジは口を噤み、少しの沈黙の後、重たげに吐き出されたのは懺悔であった。

 

「――僕は……君を、傷付けようとしたんだよ。そんな、酷い事が出来る様な人間なんだ。彼女に会わせる顔が無い……」

「あなたから……わたしは何もされていないわ」

 

単純な事実を告げるレイの言葉は穏やかであった。シンジを責める理由が無いと云う、意思が感じられるような気がした。

いつもと変わらない平坦な脳量子波。これはシンジの希望を含む錯覚かもしれないが、心なしか受け入れられている様な雰囲気があった。

 

「ありがとう……もう少し、話してもいいかな?」

「好きにしたら……」

 

段々と当初の話題から乖離し、エヴァに乗る理由から身の上話に移っていった。

そして、

少しから沢山へと、紡がれた言の葉が積み重なっていった。

 

母親(ユイ)が死んだ後の事や、以前の生活についての事など、シンジは静かに語り続けていた。

 

「(何故僕は、綾波にこんな事まで話しているんだ?)」

 

あの告解がなされた時点で終っても良かったのに、未だに話し続けている。

自分を理解して欲しいなんて望んではいない。

理由は分からないけど、ただ知って(きいて)欲しかった。

 

 

月明かりに照らされた静謐な時間の終わりを、無粋な電子音のアラームが告げた。

 

「時間よ。行きましょう」

 

並んで座っていた2人は同時に立ち上がり、エントリープラグ(コクピット)のハッチに登った。

自分ばかりが一方的に話していた事に悔いが残っていたシンジは、沸き上がる衝動的な想いに駆られ、エントリープラグの中に入ろうとするレイに声を掛けた。

 

「綾波! 君がエヴァに乗る理由を、教えてくれないか?」

「他に何もない私の……絆だから」

 

その時、ゲンドウのイメージが(・・・・・・・・・・)伝わって来ない(・・・・・・・)事に、シンジは執拗とさえ云える程に話し続けた理由を理解した。

 

「あの人……司令との絆は無いのか!?」

「とっくに時間よ。さよなら……」

 

レイは答えず、エントリープラグの中に消えた。

 

 

 

 

シンジは初号機のエントリープラグ(コクピット)で、あんなにもレイが真剣になる理由を噛み締めていた。

レイの直向(ひたむ)きさは孤独の裏返しだ。少しでもそんな彼女の慰めになればと、シンジは言葉を紡ぎ続けていたのだ。

孤独故に、レイは自らの存在意義を問い続け、真剣に実践を続けているのだろう。そんな彼女が防御を担当する作戦だ。レイは間違いなく命を掛けて命令を遂行する。

 

とびきりの気合いが入った。

試作型陽電子狙撃砲(ポジトロンスナイパーライフル)のチャージ時間は約20秒、零号機(レイ)の持つ盾の耐久時間は約17秒だ。

初撃、最悪でも第2射目でラミエルを斃さなければレイは死ぬだろう。

 

「(絶対に、勝つ!)」

 

そして、午前0時00分、ヤシマ作戦がスタートした。

 

 

日本中から集められた電力が試作型陽電子狙撃砲(ポジトロンスナイパーライフル)に注ぎ込まれていく。

 

「シンジ君、日本中のエネルギーあなたに預けるわ」

「了解……」

 

答えたシンジの双眸は金色に輝いていた。

今日は出し惜しみはしない。全身全霊を以て難攻不落(あの)要塞(シト)を打倒する。

 

四方八方から撃ち込まれる陽動部隊の攻撃は苛烈を極めていたが、正八面体から砂時計・紡錘(ぼうすい)形などに目紛(めまぐ)るしく変形して、使徒はビームを放ち、ことごとくを迎撃する。

更に各種の砲台や攻撃機を次々と破壊していった。

 

「チャージ完了まで20秒、撃鉄おこせ」

 

伏せ撃ち体勢の初号機がボルトアクション式の撃鉄を操作し、陽電子砲の雷管となる巨大なヒューズを銃身に送り込んだ。

シンジの頭部を狙撃戦用ヘッドマウントディスプレイが覆い隠す。モニター上には、誤差修正用も含め10以上のデータが表示されていた。

陽動部隊の攻撃によって露見したコアの位置、読み取ったデータから丁寧に照準と誤差を修正する。

だが、発射5秒前の時点で、それまでの調整が無意味になった。

 

「目標に高エネルギー反応!」

 

本命に気付いた使徒は、初号機に狙いを定め、折り紙で作った造花の様な形に変形しコアの位置も変わる。

 

「(先に撃てるか!?)」

 

先に撃てれば勝機はあると云うミサトの賭けじみた思考を嘲笑うかのように、シンジは恐るべきスピードで反応する。

 

「対応する!」

 

即座にそれまでのデータを破棄し、新たに読み取ったデータを脊髄反射以上の速度で照準に反映させていく。

そして発射(チャ-ジ)まで後1秒と云うところで、ロックオンを完了させた。

 

「発射!」

 

チャージ完了の瞬間――ミサトの号令より早く――シンジは引き金を引いた。

 

試作型陽電子狙撃砲(ポジトロンスナイパーライフル)から陽電子のビームが発射された直後、使徒もまた加粒子砲を発射した。

 

 

1億8千万キロワット以上の電力、エネルギーに換算して約400万メガジュール、単位当たりの威力はN2兵器数発分にも匹敵するであろう加速された陽電子(ポジトロンビーム)は、使徒のATフィールドを突破しその身を貫いた。

 

「(外れた!)」

 

減光フィルターの掛かった視界(モニター)から捉えた事実にシンジは歯噛みする。

使徒の攻撃による大気状態の変化、着弾前に発生した高出力のATフィールド、それらの要素により僅かに弾道が逸れたのだ。

幸いにも敵の攻撃も逸れて直撃を免れているが、至近距離に着弾した衝撃は強烈で、カートリッジ(ヒューズ)の交換すらままならない。

 

 

着弾の衝撃をやり過ごすと、シンジは使用済のカートリッジ(ヒューズ)を予備と交換する。それと連動したシステムが、自動的に陽電子砲の発射準備(リチャージ)を開始した。

過熱した銃身の冷却、新たに生成した陽電子の薬室内(チェンバー)へ再充填、粒子加速装置の再励起準備、人類の英知を集約した高度で複雑なシステムがその牙を研いでいく。

 

「目標に再び高エネルギー反応!」

 

だが、敵の方が早い。コアへの直撃は免れたとは云え、その身を貫かれた使徒は海栗(ウニ)の様な形状になって暫く硬直した後、反撃してきた。

が、その対応は遅い。既に陽電子砲の再発射まで10秒を切っている。零号機の盾の耐久時間は17秒だ。7秒の差で使徒のコアは撃ち抜かれるだろう。

 

「目標に変化! コアの位置が判別できません!」

 

使徒の体表面の状態が不規則に変化し、コアの場所を隠してしまう。生き残る為の環境(きょうい)への適応だった。

後、10秒で盾が融解する。

 

指揮所(そっち)でコアの位置は判りますか!?」

 

どこか皮肉げな普段のシンジからは想像できない程、切羽詰まった悲痛な叫びだった。

盾の耐久時間、後6秒。

 

「現在MAGIで解析中! 20秒で解析できるわ!」

「(20秒! チャージは終わってるのに!)」

 

シンジと初号機が加粒子砲に耐えられたのは10秒にも満たない。初号機より装甲が薄い零号機と、女の子であるレイが、倍の時間に耐えられる訳が無い。

 

「もういい! 逃げろ、綾波!」

 

レイは答えない。答える余裕が無いのかも知れないが、彼女は命を投げ出す気でいる事が判った。

後3秒。みるみる盾が熔け出していった。

 

「(何か……何か、手が存在する(ある)筈!)」

 

零号機が、レイの命が蒸発し(とけ)ていく、走馬燈の速度で回転する思考の中、シンジは天啓を見出した。しかしそれは諸刃の剣であった。

後2秒。

自ら脳量子波を発して、初号機に呼びかける。

 

「脳量子波の遮断を解除しろ!」

 

初戦以来、沈黙を保っていた初号機から、困惑のイメージが伝わって来た。

後1秒。盾が一気に融解する。

 

「頼む!」

 

後0秒。零号機の盾が完全に蒸発し、シンジの意識は光の奔流に呑み込まれた。

 

 

コアとは、使徒にとって心臓であり、また脳髄そのものであり、すなわち使徒の脳量子波の発信源そのものだ。

最初の(サキエルとの)戦闘以降、初号機は使徒の脳量子波を遮断している。それは凄まじい濁流の如き暴力的な脳量子波が、シンジの脳に多大な負荷を与える為だ。

今回は逆に遮断を解除し、脳量子波の発信源たるコアの場所を特定しようとしているのだ。

しかし、それは余りにも無謀な行為であった。

 

「が……ぁ!」

 

外敵を排除するという明確な意思をもって発せられる、極めて強力な脳量子波は、膨大な悪意の刃となってシンジの全身を切り刻んだ。

烈風や激流どころか衝撃波(ソニックブーム)で、インテリア(コクピットの)シートに押し付けられて、指一本すら動かせない。

虹彩が金色に輝いている眼は限界まで見開かれ、口は半開きになり呻きが漏れている。

 

そんな中、一瞬だけ感じた使徒以外の脳量子波が伝えたもの。半日前に自分が感じた以上の熱と、初号機を守るという強固な意志。

吹き飛びかけていた闘志が、烈火となって燃え上がる。力の抜けていた両手が握り拳を作る(レバーをにぎる)。ブラックアウトしていた視界を無理矢理戻す。

 

「ぅ……うおぉお!!」

 

あの少女を孤独なまま死なせはしない。

無意味な情報なんか受け流せ、使徒の(この)脳量子波(ひかり)向こう(さき)へ。

 

際限なく上昇する血圧と心拍に、毛細血管が頭部のそこかしこで断末魔の悲鳴を上げる。

 

真っ直ぐに進め。この奔流を遡って征け。ただ真っ直ぐ前に、未だ見えない未来を求めて。

奴の居場所(コア)を突き止めろ!

 

「見つけた……」

 

そして遂に、朱く染まった視界の中で使徒のコアの位置(レイがたすかるきぼう)特定し(みつけ)た。

 

 

仮設指揮所のミサトは唇を噛んでいた。

レイを犠牲にしなければならないこの状況と、それを肯定し、(あまつさ)彼女(レイ)ならば最後まで(しんでも)命令を遂行するだろうと考えている自分に。

 

「基準点設定、キャリブレーション――ポジトロンライフル発射をする」

 

その時、双方向通信回線から聞こえてきたシンジの声に、いち早く反応したのはリツコだった。

 

「待ちなさい! まだ解析は――」

「――構わないわ! 撃ちなさい!!」

 

射撃の敢行を止めようとするリツコを遮り、奇跡を信じてミサトは叫んだ。

 

 

インダクションレバーとコンソールをシンジの手が奔り、コアの位置を手動で入力。データに従い、システムが全ての照準データを表示する。

極限まで集中したシンジは、照準と誤差修正(すべて)を1秒にも満たない刹那に完成させた。

 

「初号機、目標を狙い撃つ!」

 

使徒の加粒子砲から、両手を広げて初号機を守る零号機。

その脇から、400万メガジュール以上の高エネルギー収束帯が解き放たれ、夜を切り裂いて進む一条の光は、見事使徒のコアを撃ち抜いた。

 

 

使徒の脳量子波を受け止めた影響で、鼻血と血涙を流し息を荒げているシンジの目に、装甲が焼け焦げて倒れ込む零号機が映った。

 

「くッ!」

 

即座に零号機の後首の装甲を引っ剥がし、LCLが緊急排水されたエントリープラグを掴んで地面においた。

初号機のエントリープラグを半射出(イジェクト)させて、開いたメンテナンス用の大型ハッチまで泳ぐ間に、瞬きをしながらわざと(・・・)鼻息を荒げ、LCLで鼻血と血涙を洗い流す。同時に大きく息を吐いて肺の中のLCLを少しでも減らしておいた。

 

ハッチの縁に手を掛けると一気に身体を持ち上げ、初号機の首筋から地面まで20メートル以上の高低差をムササビの様に一気に駆け下りて、零号機のエントリープラグに取り付いた。

 

 

内部からレイの脳量子波が感じられない事に、最悪の想像が脳裏を過ぎる。

 

「今、助けるから!」

 

ハッチの把手(ハンドル)を握り締めて、足を踏ん張り一気に回転させる。プラグスーツの掌部分から煙が上ったが不思議と熱さ(いたみ)は感じなかった。

直ぐに開いたハッチより、中に飛び込むと、シートに身体を投げ出して意識のない様子のレイがいた。

 

「綾波! しっかりしろ!」

 

ぐったりとしているレイの肩に手を着いて軽く揺すると、彼女の目蓋が僅かに動いた。外と内の温度差に因って吹き込んた涼しい夜気を、レイが無意識に吸う。

生きている。その様子を見て、絶望に囚われていたシンジの心が、歓喜に変わる。

 

「よかった。本当に、よかった……」

 

レイが生きている事に、シンジの頬を温かい涙が流れ落ちる。

 

程なく意識を取り戻したレイが見たのは、俯いて嗚咽を漏らすシンジだった。

レイは思う。作戦が成功したらしい事は何となく分かるが、それならば何故シンジは泣いているのだろうと、疑問を覚える。

 

「なぜ、泣いているの?」

「……君が生きていてくれて、嬉しいから」

 

存在を無条件に認め祝福する言葉に、レイは心が温かくなるのを感じた。そしてこの温かさ(ぽかぽか)をくれた相手(シンジ)に、何かをしてあげたいと思う。

しかし、何をすれば良いのか、何が出来るかさえ分からなかった。

 

「ごめんなさい。こんな時、どうすれば良いのか分からない」

 

その事が申し訳なかった。

 

何となく、レイが困惑しているような雰囲気を出している事に気付いたが、シンジはその言葉を聴くまでその理由が分からなかった。

もっと早く気付けていればフォローが出来たのにと――そしてそんな簡単な事も分からないレイに――シンジは優しく目を細め口元に微笑を浮かべる。

 

「笑って欲しい――笑えば、いいと思うよ……立てる?」

 

そう云って差し出した手を、レイが取った時だった。

 

反則だと思った。よりにもよってこのタイミングで、そんな微笑(かお)をするなんて。

だが、そのタイミングは必然だった。暖かな体温を感じたレイが、自然と微笑むのは当然の事だった。

 

「(そうか、僕は綾波(この子)が好きなんだ)」

 

一瞬にして心の全てを攫われたシンジは、漸く理解した。

好きだから嫉妬し、好きだから守りたいと想い、好きだから相互に理解し合いたいと願ったのだ。

 

 

エントリープラグの外に出ると、レイに肩を貸して指揮所に向かおうとしたが、どうにも彼女の足元が覚束なかった。

 

「ちょっとごめんね」

 

そう云ってシンジは、レイを抱き上げる。左腕で背中を、右腕で足を持ち上げたのは、母親が赤子に鼓動を聞かせる為だと、見聞きした事があったからだ。

持ち上げたレイの身体は、以前と同じでとても軽かったが、とても重く感じた。決して落としたりしないように、シンジは腕に力をこめる。

 

指揮所に向かって、シンジはゆっくりと歩いていた。レイは温もりを求めるように、少年の薄い胸板に頭を預けている。

 

「(僕は君が好きだ。でも暫くは――彼女に逢うまでは――この気持ちを伝えないでおくよ)」

 

白い少女(イメージ)と逢うまでは、告白は保留する。それにレイとは兄妹かもしれない。

諸々の事に決着が着くまでは、想いを伝えるべきでないと、シンジは決めた。

 

「(でも……)僕たちは、きっと家族になれるよ」

「どうして、そんな事が云えるの?」

ちょっとした(・・・・・・)カン(・・)だよ」

 

レイの疑問に対して、穏やかに……でも愉快そうにシンジは言い切った。

 

 

ニヤニヤ顔のミサトと、ポカンとした顔のリツコを尻目に、救護班のストレッチャーに抱き上げたレイを乗せる。

レイは名残惜しそうな雰囲気を出したが、これ以上は専門家にバトンタッチするべきだろう。

 

ニヤニヤを通り越して、最早下品のレベルにまで顔を崩したミサトが近寄ってきた。

思考を読むまでもなく表情だけで、彼女の行うであろう事が分かった。疲れている現状で、アホの相手は御免被りたい。

ミサトから離れようとした時、急に地面が(・・・)波打って(・・・・)近づいてきた(・・・・・・)。同時に視界も黒く染まる(ブラックアウト)

 

倒れ込んでいく身体が、意外な力強さと柔らかさで受け止められた。

 

「お疲れ様、シンジ君。後は私達に任せてゆっくり休みなさい」

 

頭上から振ってきたミサトの声は、夢で見た母親(ユイ)の様に優しかった。




旧版の「第4話 白い傷跡、黒い鮮血」と「第5話 眩い闇を越えて」を一纏めにしました。

しかし改めて見返すとシンジは中々にけしからん少年です。
リツコとのデートに始まり、お約束のラッキースケベ(笑)をこなし、レイをお姫様抱っこ。最期はミサトの胸にダイヴとか(笑)。

さて、ロックオンの決め台詞や、某カリスマ歌手について話すのは、以前と同じで芸がないので、
次回予告でもしてみます。


次回予告~。
レイを助けた代償に、脳量子波を失ったシンジ。急低下したシンクロ率。
大幅に弱体化した初号機で、戦力低下を補う新システムの実験が開始される。

一方、遠く離れたEU。
地中海に使徒出現の報を受け、ネルフユーロのエースが愛機と共に飛び発った。

次回、ヱヴァンゲリヲンFIS第4話、
『智慧のつくりし炎』

なんちゃって。
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