とらなのVRMMO ~魔法はゲームの中だけなの~   作:戯言紳士

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ご愛読ありがとうございます。

会話はテンポ良く進めていきたいと思っているので、本作品では、掛け合い中、あまり地の分によ
る解説や、風景描写はしないつもりですので、上手い具合に脳内補完して下さい。
もちろん、その掛け合いの中で伝えたい事を伝えられるように書いていくつもりです。

脳内補完するにあたり、作者の脳内では主人公の鏡刻也君のCVは櫻井孝弘さんっとなっていま
す。強制するつもりはありませんが、参考までに。
ちなみに、なのはちゃんは、どちらかというととらハ3のイメージなのでCVは北都南さんです。
作者は田村ゆかりさんも大好きです。


前回のあらすじ
刻也がSLOをやっていると知り、なんとか手に入れようとする彼女達。そして、アリシアの発言に
より彼女の母親に電話をする事になった。(完)



第2話    6月13日 土曜日②

 俺が士郎さんの所から連れ戻され、彼女達の話を聞いた所、彼女達はSLOを入手するため、ゲー

ムの開発者の可能性が高い、テスタロッサ姉妹の母親、プレシア・テスタロッサに確認、あわよく

ばゲームを入手出来ないかと思い立ち、プレシアに電話をする事になったらしい。こんな身近に開

発関係者がいるかもしれないとは、なんとも狭い世の中だ。

 

 

「それじゃあ、掛けるよ。」

 

 Prrrr.... Prrrr.... Prrrr....

 

「どうしたのよアリシア。仕事中に電話掛けてくるなんて珍しいじゃない。」

「あのね、お母さんに聞きたいことがあるんだけど。」

「なにかしら?」

「お母さんってさ、ivoryって会社に勤めてるんだよね?」

「そうよ。」

「お母さんそこで Second Life Onlineってゲーム作ってない?」

 

「あら、教えたかしら?そうよ、だってそのゲーム開発のために引き抜きにあったんだもの。」

「お母さんは何にも言ってないよ。今日ね、刻也がそのゲーム始めたって聞いてね。それで、みん

 なもやりたいって話になったの。でも、1万本しか出回ってないし今入手するの不可能に近いっ

 て分かって。」

「もしかして...アリシア。」

「うん、お母さんならどうにかなるんじゃないかなぁ~って。お願い!!」

「ちょっと難しいわ。それにあなたMMOなんてやった事ないじゃない。こう言っては悪いのだけ

 れど、ああいう所にはゲームを楽しむ事が目的じゃない不純な動機でプレイする人達もいるの

 よ。そんな環境に自分の娘を送り込むなんて出来ないわ。」

 

「(これは、私だけじゃ無理かも)でも、アタシだけじゃなくてフェイトもお母さんの作ったゲーム

 やってみたいって言ってるよ。っね?フェイト。(パス!)」

「フェイトもそうなのかしら?」

「えっと、うん。さっきまでお母さんが何を作ってるか知らなかったんだけど、みんなと一緒に出

 来るなら大丈夫だと思うし、お母さんが作ったゲームだったら私もやってみたいって思った。ど

 うにか出来ないかな?お母さん......。」

 

 フェイトよ、潤んだ瞳での上目遣いとそのセリフの組み合わせは破壊力が凄まじいぞ。周りの同

性客ですら顔を赤らめているじゃないか。直に向けられたプレシアさん、ご愁傷様です。

 

 

「お母さん?」

「………………っは!そ、それでもね、聞いてフェイト。不純な動機でプレイする人がいる事も確

 かなのよ。お母さんが作ったモノでは、あるのだけれどね。開発者はプレイヤーを選ぶ事は出来

 ないの。問題を起こしたプレイヤーを処罰する事は出来るんだけど、それを未然に防ぐ事は、と

 ても難しい事なのよ。」

「でも、刻也さんもいるよ?」

「私もフェイトやアリシアの口から、その刻也さんって人の事は何度も聞いているわ。話を聞く限

 りでは、その人は信用出来る人だと思うわよ。でもね、親として直接話をした事もない人に娘を

 任せる事は出来ないの。」

「それじゃあ、今から変わるね。」

「「っえ!!」」

 

 フェイトさん、急すぎませんか?。向こう側のプレシアさんと声が被ってしまったじゃないか。

いきなり親御さんと何を話せというんだ。

 

「ふぇ、フェイト。ちょっと待ちなさい。そこに刻也さんって人もいるのね?」

「っえ?いるよ?」

「そうよね。あなたはそういう娘ですものね。いいわ、私がその刻也さんが信用たる人物だと判断

 したらSLOの方も何とかして上げましょう。」

「お母さん!それ、本当!?」

「本当よ、アリシア。」

「やった~!お母さん、大好き!!」

「はいはい、私もあなた達が大好きよ。でもまだ、了承したわけじゃないからね。」

「刻也なら絶対大丈夫。はい、お母さんが刻也とお話したいって。」

 

 偉くハードルが上げられているのは、気のせいではないんだろうな。すごく気が重い。これが娘

さんを僕に下さいと彼女の実家に頭を下げに行く時の感じなんだろうか。状況的に強ち違うとは言

い切れないんじゃ...。

 なによりも、今の彼女達の視線の方が恐ろしい。これは絶対に失敗は許されない状況だ。

 

「あなたが刻也君?」

「はい、俺..じゃなくて、自分が鏡刻也です。娘さんお二人には大変お世話になっております。」

「そう。私があの娘達の母親のプレシア・テスタロッサです。こちらこそ話を聞く限り、刻也君に

 は随分とお世話になっているみたいね。あと、口調なら無理しなくていいわよ。」

 

「いえ、目上の方に対する礼儀は一通り叩き込まれましたので大丈夫です。」

「本当に高校2年生とは思えないくらい、しっかりしてるわね。...それに外見も悪くないわね。

 あの 娘達も男を見る目は、ちゃんと磨かれているたね。」

「えっと...ありがとうございます。」

「あら、聞こえていたかしら?」

「はい。プレシアさんも2児の母親とは思えない程、お美しいですよ。」

「あら♪ありがとう。お世辞でも嬉しいわ。それで、フェイトに聞いたのだけど、刻也君って忍者

 と侍どちらなのかしら?なんでも、とても美しく剣を振るえて、目では追えない速度で動いたり

 出来るんですって?」

「確かに、小さい頃から鍛えて貰っているので、人よりは多少動けはしますけど、忍者でも侍でも

 ないです。あえて名乗るとしたら、自分は御神の剣士です。」

 

「御神の剣士っていうのは、どういったものなのかしら?」

「簡単に言ってしまえば、古武術"永全不動八門一派・御神真刀流小太刀二刀術"を修める武芸者の

 事です。御神の剣士は自身の大切な者を守る時には、絶対に負けません。また、完成された御神

 の剣士は銃を装備した100人の兵士にも勝つと言われています。自分はまだ未熟ですけど。」

「凄いのね。それで、御神の剣士である刻也君の大切な者の中に娘達は入っているのかしら?」

「2人は大切な友人です。2人の事は未熟な身ではありますが、全力で護ると誓えます。」

 

「そう(大切な友人か)。刻也君になら娘達を任せても大丈夫なようね。」

「っえ!?」

「あら、問題でもあるのかしら?」

「いえ、思っていたよりも早く了承して貰えたもので、失礼しました。」

「良いわよ。貴方が御神の剣士について語っている時、貴方の瞳はとっても綺麗で澄んでいた。私

 はそんな貴方なら信用出来ると判断しただけよ。」

「その...恐縮です。」

「ふふ、これからも娘達をよろしくね。」

「分かりました。」

「それじゃあ、アリシアかフェイトに変わって貰えるかしら?」

「はい。プレシアさんが変わって欲しいって...ってどうした?2人とも顔が赤いぞ?」

 

「「刻也(さん)のせい(だよ)(です)!」」

「(あらあら、今日は早めに帰りましょう)楽しみだわぁ。」

 

 俺が失態を犯した訳ではないのだけど、ここで言い返した所で良い方向へいかない事は経験上知

っている。良い男の条件に、女の不条理をある程度受け入れなければならないと、士郎さんはさっ

き俺に教えてくれた。過去に恭也さんも団結した女性に男は絶対に勝てないと身をもって証明して

くれんだ。俺が、そんな尊敬する先人達の教えを無下にする事は絶対にしない。

 あと、プレシアさん。心の声が途中から漏れてますよ。

 

「刻也さん。私達も護ってくれますよね?」

「当たり前だろ。君達は俺が護るよ。特に恭也さんからなのはに変な虫が付かない様に言われてい

 るからね。碌でもない奴には、士郎さんからも武力行使しても構わないって許可も出てる。」

「お義兄さんらしいですね。」

「恭也お兄ちゃんは、なのはのこと心配し過ぎなの。」

「それだけ、大切にされてるのよ。」

「みんなにこんな感じで納得されてる恭也さんってなんなんやろ?」

「「「重度のシスコン(だね)(なの)(よ)!!!」」」

「恭也さんも愛されとるんやな。」

 

 

「それより、早く出てやれよ。プレシアさん待ってるぞ。」

「っあ!そうだった。」

 

「もしもし、お母さん?」

「そっちは賑やかね。いつもそんな感じなのかしら?」

「そうだよ。でも、みんな4日振りに刻也に会えたからいつもよりはしゃいでるかも。」

 

「そうなのね。まあ、聞こえていたと思うけど、刻也君が一緒っという条件下だったら認めます。

 それで、何人分必要なのかしら?」

「えっと、アタシとフェイトでしょ。あと、なのはとアリサとすずかにはやてだから6人だよ。」

「わかったわ。可愛い娘の頼みだし、何とかしましょう。」

「わぁ~!!ありがとう、お母さん!みんな、お母さんが人数分用意してくれるってぇ!」

 

「「「「本当!?」」」」

 

「うん!」

 

「「「「アリシア(ちゃん)とフェイト(ちゃん)のお母さん!ありがとうございます!!」」」」

 

「どういたしまして。(本当に家の娘に負けないくらい可愛い娘さんばかりなのね)そうね、今日

 持って帰るから、出来るのは明日になるけど問題ないかしら?」

 

「「「「「「問題ありません!!」」」」」

 

「そ、そう。それじゃあ、これで切るわね。これからも、家の娘と仲良くしてね。」

 

「「「「もちろんです!!」」」」

 

「ふふ。あと、アリシアとフェイト。恋敵は多いようだけど頑張るのよ。応援してるから。」

「お、お母さん!!って切れちゃったよ。」

「最後にお母さんは、なにを応援してくれたのかな...姉さんは分かる?」

「そ、それは自分で答えを見つけ出さなくちゃいけないことなんだよ、フェイト。」

「そうなんだ...。」

 

「コホン。でも、これで私達もSLOが出来るのよね。」

「せやな。ここまでうちら全くと言って良い程空気やったし、やったるでぇ!」

「はやてちゃんの発言は色々と問題のような。それに出来るのは明日になってからだよ。」

「私、今日は眠れないかもしれないの!」

「うちもや。あと、アリシアちゃんは絶対に先にやったらあかんで!抜け駆けはなしや!」

「いくらアタシでもしないって。それに、私達だけじゃ結局出来ないよ。刻也がいないとお母さ

 ん許可しないし。たぶん今、ヘッドギアにそういうプログラム組み込んで気がする。」

「お母さんだったら、普通にやりそう。というよりやるよ。」

 

「って事は、明日の刻也さんが翠屋の仕事が終わるまで、なのは達はおわずけなの...。」

「おわずけじゃなくて、おあずけだよ、なのはちゃん。」

「今はそんな事どうでもいいの!」

「いや、中3にもなってその間違いは問題よ。なのは。」

「語学系は苦手なの...。」

 

「ひとまず、なのは弄りは良いとして。刻也は明日何時に終わるのよ?」

「さあ?いつも通りなら16時過ぎじゃないか。今日だってそうだったろ?」

「そうだけど、ちょっと遅いわよ。明日1日くらい融通聞かせなさいよ。」

「俺にそれを言われても困るんだけど。士郎さんと桃子さんに相談しない事にはどうしようもない

 事だからな。」

 

「トキ君。明日1日くらい休んでも良いわよ。」

「っえ!?」

「私達にも聞こえていたわ。トキ君、週末ずっと頑張ってくれてるもの。1日くらい休んでも、私

 達は構わないわ。」

「僕も前に言ったはずだよ。今しかない大切な時間を好きなように過ごしなさいってさ。確かに、

 こうして手伝ってもらって僕達はとても助かっているけど、たまには遊び呆けてもいいんじゃな

 いかい。君だってまだ高校2年生なんだからさ。」

「えっと...そう言って頂けるのでしたら、お休みを頂きます。」

 

「もう、硬すぎるわよトキ君。こういう時は、ありがとう、お義母さんでしょ♪」

「じゃあ、僕にも、ありがとう、お義父さんって言って貰おうかな♪」

「はは、わかったよ。ありがとう、父さん、母さん。明日はみんなと遊ぶ事にするよ。」

「本当にいい子に育ったわね、士郎さん。字は違うようだけど。」

「そうだね桃子。僕としてはどっちでもいいさ。」

 

 

「なんやあれ。めっちゃ親子しとるで。知っとるか?あれ、血の繋がりないんやで。」

「血の繋がりなんて関係ないの。どれだけ一緒に過ごしてきたかが重要なの。」

 

「「「「そんな!?さっき言い間違えたなのは(ちゃん)が凄く良い事を言ってる..だと。」」」」

 

「みんなひどいの...ふぇ~ん、フェイトちゃ~ん。」

「大丈夫だよ、なのは。みんな、なのはの事大好きなんだから。」

「あんた達、そのまま付き合っちゃえば良いんじゃないかしら?」

「女の子同士じゃ、結婚は出来ないんだよ?アリサ。」

「し、知ってるわよ、そんな事くらい。あんた達が余りにもアレなものだから言っただけよ!」

「アリサ、アレってなに?」

「………………。」

 

「アリサの負けだね。」

「フェイトちゃんの無双回か今回は!ウチの無双回もあるんやろうな!」

「さっきから発言が危ないよ、はやてちゃん。」

 

「アリサ?」

「フェイト。アリサは、なのはとフェイトがあまりにも仲が良いから、ちょっと嫉妬しちゃっただ

 けなんだよ。」

「そうなの?」

「もうそれで良いわよ。」

「私はアリサの事もなのはと同じくらい好きだからね。」

「………私もよ。」

 

「ほんまになんやねんこれ!」

「うん、はやてちゃんはとりあえず落ち着いて、正気に戻ろうね。」

 

 

「漫才は終わったか?」

「っあ!刻也さん。いつの間に戻ってきたの?」

「ん?なのはがフェイトに抱き付いた所あたりかな。」

「ほとんど最初からじゃない。」

「あの後すぐに士郎さんと桃子さんが2人の世界に入っちゃったからね。」

「だったらすぐに、声掛けてくれればよかったのに...。」

「漫才の邪魔しちゃ悪いだろ?」

「漫才なんてしてないわよ!」

 

「まあ、なんにせよ。これで明日はオフになったからな。明日の予定決めないか?俺もあっちでや

 っておこないといけない事もあるからさ。」

「そうなの?」

「ああ。向こうで落ち着いて話しが出来る所を完成させないと、色々面倒事が起きそうだから。」

「それじゃあ、さくっと決めちゃいましょ。その方が刻也も助かるみたいだしね。」

 

「集合場所はアリシアちゃんと、フェイトちゃんの家でいいと思うの。」

「家で問題ないよ。それに複数持ち歩いてたら変なのに絡まれそう。」

「次は時間ね。10時くらいで良いんじゃないかしら?」

「ウチはもっと早くても大丈夫やで。」

「あんたが大丈夫でも家主が早すぎたら困るでしょうが。どれだけやりたいのよ。」

「ん~、家だったら9時くらいなら大丈夫じゃないかな?」

「姉さん、その時間に起きられるの?日曜日はいっつも12時まで寝てるけど...。」

「心配いらないよ。フェイト。アタシはやれば出来る女だよ。」

「それじゃあ、9時にテスタロッサ家に集合で良いかしら?問題ある人はいる?」

「「「「「「問題ない(よ)(で)!」」」」」」

 

「お昼は作って食べましょうか。お願いね、刻也。」

「俺か?まあいいけど、女子としてそれでいいのか?」

「うぐっ。」

「大丈夫やで、ウチも作るから。」

「私もお手伝いなら出来ます。」

「わ、私もそれくらいなら出来るの。」

「私も、もちろんお手伝いします。」

「わかったわよ。みんなで作りましょう。アリシア!アンタもよ!!」

「アタシは食べる専門でも問題n「いいわね!」はい。」

 

 

 明日の予定も決まり、俺は翠屋を出て明日の準備をする事にした。彼女達はまだ、翠屋で話して

いる。あのメンバーでPTを組む事になるのだから、役割分担とか色々話のタネは尽きなだろう。

 

 ソロで活動するのも今日までかな。今まで気ままに出来て良かったんだけど、あのメンバーだっ

たら周りが騒いでも、仲間内で揉める事はないだろうし、また違った楽しみ方が出来るだろう。

 それにSLOのPT上限は6人だ。7人で行動するとしても、俺は結局ソロPTになるだろうし、戦

闘スタイルが変わる事はないだろうしな。ユニオンっていう複数のPTが共闘出来るってシステムも

あるみたいだし、大丈夫だろ。

 

 さて、早く帰って俺の拠点(ホーム)を今日中に完成させるとしよう。

 




いかがでしたでしょうか?
またもやさっさと許可を取り、集合する段取りを行う件までたどりつくのにやたらと長くなってし
まいました。必要か?と問われれば、ほぼ要らないでしょうが、それでも書きたくなってしまう素
人思考。どうしようもありません。6000字以上行くとは思わなんだ...。
でも、これでようやく舞台が整ってきました。

次の話は、家に帰り作業する刻也君のお話になります。なので原作キャラは登場しないはずです。
では、また次話でお会いしましょう。

お願い
各キャラの口調の乱れはある程度、甘く見て下さい。

※今回もスキル説明はありません。
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