とらなのVRMMO ~魔法はゲームの中だけなの~   作:戯言紳士

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ご愛読いただきありがとうございます。
プロローグを読んでいなくても問題ない内容になっています。(逆に問題でしょうか?)

では、前回のあらすじ
主人公の鏡 刻也(かがみ ときや)がゲームをするために必要なキャラクターを作りました。
                                   以上です。

それでは本文もよろしくお願いします。



第1話    6月13日 土曜日①

 日本某所に存在する海鳴市の藤見町。そこに地元で有名な喫茶店が存在する。その喫茶店の名

前は翠屋という。そこのマスターの入れるコーヒーはとても深みのある味わいで、チェーン店と

は比べようのない程であり、そこで食べられるシュークリームもまた絶品という話。一度食べた

ら少なくともコンビニレベルのシュークリームでは満足出来なくなるとか。そんな話が口コミで

広がり最近ではよく雑誌にも取り上げられ、リピーターが後を絶たないらしい。

 さらに休日になると、あるサービスが行われる。洗礼された動きの執事様が給仕してくれるの

だ。しかし、この執事様は常にフロアに出ている訳ではない。彼は基本厨房で調理をしているか

らだ。さらに夕刻には上がってしまうらしい。そんな希少価値まで付いた執事様の給仕を受けた

いがために、毎週やってくる女性客は後を絶たないとか。また、その執事様は不定期に喫茶店に

置かれたグランドピアノを演奏するという。プロではないのは明らかだが、なぜか聞き入ってし

まうらしい。その執事様は「ただ、知り合いの子にお願いされて弾いていただけです。」と質問

したお客さんに言ったそうだ。

 さまざまな話題が溢れる喫茶翠屋の情報を我々は皆さまに提供していきます。

                                ※某グルメ雑誌より抜粋

 

 

「トキ君、8番テーブルでご指名よ。今日は上がっていいから、いってらっしゃい♪」

「分かりました。それにしても、あの娘達他にやることないんですかね?中3にもなって毎週土

 日はここに集まってません?」

「私としては売上に貢献してくれてる訳だから問題ないわよ。」

「別に閑古鳥が鳴いている訳じゃないじゃないですか。むしろ、日に日にお客さん増えてますよ

 ね?それに、その内の1人は桃子さんの娘さんですよ?」

「本当に嬉しい悩みだわぁ♪」

「娘さんに関してはスルーなんですね。」

「いいから、早く行ってあげなさい。さっきからこっち見てるわよ。」

「それじゃあ、お疲れ様でした。行ってきます。」

「これ、差し入れね♪あっちでみんなと食べなさい。」

「ありがとうございます。」

 

「6年前の恭也を見ているようだわぁ。これからが楽しみね♪うちの娘には頑張ってもらわない

 と...ライバルは多いわよ、なのは。」

 

 最後に桃子さんが何か言っていた気がするけど、スルーしていいだろう。あれは突っ込んでは

いけないと感が告げている。さっさと着替えて行くとするか。

 

 

「遅いわよ!刻也。お客様を待たせていいのかしら?」

 

 開口一番に文句を言ってきたのは、アリサ・バニングス。彼女とは小学生の頃からの付き合い

だ。習い事帰りのなのはを迎えに行った時に、なのはの友達だと紹介されてから親交を深めてい

った。最近じゃ、アリサの母親の頼みという事で一緒にモデルの仕事みたいな事をたまにしてい

る。正直俺で良いのかと思い聞いてみたのだが、「問題ないわ」とアリサの母親に言われたので

大丈夫なんだろう。それに着た服は貰えるし給金も入るから俺は文句はない。

 

「残念だったな。今はもうオフだ。あと、これは桃子さんからの差し入れだ。」

「むぅ...。」

「アリサちゃんは、刻也さんに接待して欲しかったんですよ。」

 

 そうフォロー?を入れたのは、月村すずか。彼女も小学生の時にアリサと一緒になのはから紹

介されてからの付き合いだ。それに彼女の姉はなのはの兄で俺の兄弟子である恭也さんと結婚ま

でしている。昔は良く彼女の家のお茶会になのはと共に行ったのだが、姉が海外に行ってしまっ

た事もあってか、以降こうして翠屋でお茶会をするようになった。

 

「そうなのか?でも、アリサにはリアル執事の冴島さんがいるじゃないか。」

「わかってへんな、刻也さんにっていうのが重要なんやで。」

 

 次に返ってきた言葉は、八神はやてのものだ。彼女は小さい頃から足が不自由だったらしい。

外国に居るという叔父の紹介で外国で有名な病院で手術を行い、リハビリを経て日本に戻り復学

した際になのは達と知り合い、俺にも紹介された。それが6年くらい前の話だ。ノリはこの集団

の中で一番だ。勝手にネタに走り自爆する事もあるが、それでも続ける心を俺は評価したい。

 

「それに、刻也さんの淹れる紅茶ってすごく美味しいですよ。」

「そうそう。あの紅茶飲んじゃったら最後だね。刻也の紅茶しか飲めなくなっちゃうよ。」

「そういって貰えると嬉しいな。コーヒーじゃ士郎さんの足元にも及ばないし、デザートも桃子

 さんと比べるなんておこがましいレベルだからさ。いろいろ勉強したんだよ。」

 

 俺の紅茶を褒めてくれたのは、テスタロッサ姉妹。彼女達は双子で最初の言葉が妹のフェイト

で次が姉のアリシアだ。彼女達は3年前、なのは達が中学生になってすぐに外国から引っ越して

きた。姉のアリシアは元々の性格からだろうすぐに親しくなった。しかし、妹のフェイトは少々

人見知りで異性という事もあったのかもしれないが、最初はどこか遠慮というか壁を感じた。し

かし、ちょっとした切っ掛けで俺達の稽古を見学する事があり、そこで何かが彼女の琴線に触れ

たのだろう。以降物凄く懐かれ壁が一切なくなった。

 

「まったく、刻也はこうやって翠屋に貢献しているのに、その娘であるなのはは私達とお茶して

 て良いのかしら?」

「なのはだって、平日はちゃんとお手伝いしてるんです。ってアリサちゃんは知ってるよね?

 もしかして、刻也さんの八つ当たりをなのははさr「黙りなさい」にゃぁ~~!!って、痛い

 の!アリサちゃん、ぽっぺた引っ張らないでぇ~。」

「「「「なのは(ちゃん)、一言多いよ(んや)」」」」

 

 今、頬っぺたを引っ張られているのが、高町なのは。翠屋を営んでいる夫婦の娘さんだ。彼女

とはお互いに小さい頃から俺が高校に行くようになるまで、一緒の家で過ごしていた。というよ

りも、俺が高町家でお世話になっていた。それまでは本当に家族同然のような付き合いだった。

物心付いた頃には俺が居たからだろう、呼び方も今では刻也さんだが、ちょっと前まで刻也お兄

ちゃんだった。俺は以前と同じ様に呼んでも構わないと行ったのだが「私の意識の問題なの」と

言われ以降、刻也さんと呼ばれるようになった。

 

「って、止めてよ。なのはがこんな目に合ってるのは刻也さんのせいなんだよ。」

「そうか、なのはは平日手伝っていたのか。」

「えへぇ~、そうなんです。なのはhってアリサちゃん力強くなってるよ。なんでみんなも助け

 てくれないのぉ。」

 

 よしよしと頭を撫でると、なのはの顔が綻んだが今だ頬を引っ張られたままで、なんとも面白

い顔をしている。皆もそんななのはの顔が面白いのかまったく手助けする気がないようだ。だが、

その事になのはは不満なようすで...。

 

「そろそろ止めてあげなアリサ。今度はちゃんとやってやるから。」

「分かれば良いのよ、まったく。」

「うぅ、ひどい目に合ったの。」

 

「それで、今週まったく翠屋にもこないで刻也はいったい何をしていたのかしら?」

「それは私達も気になっていました。刻也さん別に部活動とかしてないしどうしたのかなって。」

「せやで、ウチが彼女でも出来たんやないかってボケたらえらい目に遭うたわ。」

「「「「「それは、はやて(ちゃん)の自業自得だよ(なの)!」」」」」

 

「っで、何をしていたのよ。私達に言えないことじゃないわよね?」

「まあ、ゲームだな。Second Life Online って知ってるだろ?」

「あれやな、今まで小説の中だけの存在で、ゲーマーの夢とまで言われとったVRMMOゲームがそ

 んな名前やったはずや。刻也さん手に入れとったんかいな。」

「しかも、日本国内限定でまだ1万本しか出回ってないの。予約開始と同時にどこも即予約締め

 切っちゃってて、ネットじゃ小規模のサーバーは落ちたって話を聞いたの。なんで入手したこ

 と教えてくれなかったの、刻也さん!!」

「ちょっと、あんた達は落ち着きなさい。」

「つまり、刻也さんはこの1週間そのゲームをしていたから、私達の所には来なかったという事

 ですね?」

 

一同(すずか(ちゃん)、その笑顔怖いです(よ))

 

「そう言う事になる。」

「という事は、今後も刻也さんはそのゲームを続けるわけですから、必然的に私達と一緒にいる

 時間は減るわけですよね」

「まあ、特別になにかあるわけじゃなければそうなるのかな。土日は変わらず翠屋に来るけど。」

「分かりました。」

 

 そう言うとすずかちゃんは、なのは達とこそこそと話始めた。

 

「アリサちゃん。私達の力で今すぐそのゲーム手に入れよう!」

「急すぎるわよ、すずか。それに今から手に入れるって聞いた限り無理じゃないかしら?」

「大丈夫。月村とバニングスの力があれば何とかなるよ。それにみんなもやってみたいでしょ?」

「「もちろん(や)(なの)」」

「うん、なのはちゃんとはやてちゃんはそう言ってくれると思ってた。」

「アリシアちゃんもフェイトちゃんもやりたいよね?」

「………………。」

「私はみんなと一緒ならやってみたいかな。」

「アリシアちゃん?」

「っあ、うん。そのゲームの開発会社の名前って分かる?」

「たしか、"ivory"と"JANIS"ってとこが共同で開発してたはずやで。それがどうかしたん?」

「もしかしたら、私達のお母さんそこで働いてるかもしれない。」

「「「「「っえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」」」」

 

「周りに迷惑だから、あんまり大きな声は出すなよ。」

「「「「「「ごめんなさい!」」」」」」

 

 突然、大きな声を出した事を注意すると、また彼女達はこそこそと話し始めた。

 

「って、なんでフェイトも一緒に驚いてるのよ。」

「フェイトはお母さんがゲーム開発してるって知らないからね。会社名聞いても分からなかった

 んでしょ?」

「うん。日本の会社で技術者をしてるって事しか知らなかった。」

「っで、確かめてみないと分かんないけど、お母さんが本当にそこで働いていたら、ワンチャン

 スあるかもしれない。」

 

「「「「どういう事(なの)(よ)(や)」」」」

 

「お母さん世界で屈指のプログラマーなの。だから開発に関わっていたら、それなりに高い役職

 に就いているはず。たぶんヘッドハンティングされて入社したからこの確率は高い。っで、お

 母さんは、アタシとフェイトのお願いにとぉぉぉっても弱い。ここまで言えばわかるでしょ?」

「アリシアはんも悪い人ですなぁ。」

「いやいや、はやて程じゃあないよ。」

「あんた達、馬鹿やってんじゃないわよ。とりあえずアリシアとフェイトは早くお母さんに確認

 とって、実際に関わってるなら私達の分もお願いしちゃいなさい。」

 

 (・∀・)ニヤニヤ (*゚ー゚)ニヤニヤ ( ̄ー ̄)ニヤリ ((◎゚-ω-)ニャ

 

「なに、ニヤついてんのよあんた達は!」

「いやー、アリサちゃんだって本当はめっちゃやりたかったんやな。(・∀・)ニヤニヤ」

「乗り気じゃない振りして本当はやりたかったんだね、アリサちゃん。(*゚ー゚)ニヤニヤ」

「実際はゲームの方じゃなくて、刻也と一緒に出来るかも知れないからじゃない?( ̄ー ̄)ニヤリ」

「本当にアリサちゃんは素直じゃn「えいっ」にぎゃぁ~!なんで、なのはだけ抓るの!!」

「あんたのニヤケ顔がなんか一番ムカついたからよ!文句ある?」

「文句しかないの!!」

「落ち着いてアリサちゃん。とりあえずアリシアちゃん達にやってもらおうよ。駄目だったら次

 の案、考えないといけないんだし。」

「わかったわよ。」

「うぅ。どうして、なのはだけぇ。」

 

「それじゃあ、電話するね。お願いの貯蔵は十分かフェイト。」

「えっと、私はなにをすればいいのかな?」

「うん。フェイトはいつもの様にお母さんにお願いすれば問題ないよ。TV電話にすればフェイト

 の武器は十分に発揮される。」

「わかった。頑張るね。」

 

 

「フェイトちゃんってなんかズルいよね。」

「素でやってるんやであれ。国で保護せんとあかんレベルちゃうん。」

「親はひとたまりもないわね。これは勝ったわ。」

「フェイトちゃん...あざといの。」

「「「なのは(ちゃん)は、人の事言えない(よ)(で)(わよ)」」」

「解せないの。」

 

 

その頃の刻也は?

 

「どうやら話がひと段落ついたみたいだよ。」

「ようやくですか。士郎さん、コーヒーご馳走様でした。」

「刻也君には十分手伝ってもらっているからね。これくらい問題ないよ。」

「あの中に男子が俺だけって結構辛いんですよね。翠屋内だったらあんまり感じないけど、周り

 からの嫉妬の視線とか凄いですよ。彼女達、何気にボディタッチも激しいから余計です。」

「それは、持つ者の贅沢な悩みって奴だよ。それくらいの事を当たり前に出来なければ良い男に

 はなれないのさ。」

「僕も若い頃は似たような経験をして大変だったさ。それが恭也へと続き、今回はキミに出番が

 回ってきた。ただそれだけさ。」

「俺に高町家の血は混じってないんですけどね...。」

 

彼女達が話し込んでいる間に士郎の元へ移動し、こういった会話を続いていたそうな...。

 

 




公言通り原作キャラ登場です。
しかし何故でしょうか、
当初の構想ではさくっと到達する予定だった件(電話を掛ける)までやたらと時間が掛かった上に
次の話まで持ち込む形になってしまいました。

まあ、こういった他愛無いやり取りも大切です。
私が良く手にするラノベの類も伏線を張りつつ3分の2程度はこういった日常回みたいな感じだし。
この話に伏線を張っているかは別ですけどね。

なんでいきなり土曜に飛んでいるのかという質問に対する答えは、
早く原作キャラを出したかったからという回答しかありません。

ちゃんと、水曜~土曜までのストーリーも書くのでご安心?下さい。

※今回はスキル説明はありません。

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