俺と精霊の運命の物語(シックザール・エアツェールング)   作:どこぞの委員長

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どうも、どこぞの委員長です。

武器召喚士、5か月ぐらい更新してないのに新作とか作ってすみません・・・

両方、ぼちぼちやっていくつもりなので、よろしくお願いします。


精霊の少女

カチャリ・・・

「そこを動かないでもらえるかしら!」

夜も深まり、あたりはもう真っ暗だった。人気のない道を歩いていると異様な音とともに声がした。俺は古宮 神也(ふるみや しんや)、近くの学校に通うごく普通の学生だ。だから、なぜこうなっているのかは分からない。確かに今日は遅くまで学校に残っていたけれど、銃を向けられるようなことはしていないはずだ。とりあえず、俺は両手をあげて敵意のないことを示し、なぜこのようなことをするのか聞いてみることにした。

「なあ、どうしてこうなったんだ?」

「どうしてこうなったかですって?あなた、自分の立場を分かっているの?F-1999番」

何だろう、よくわからないがキレられた上にわけの分からない番号で呼ばれてしまった。だが、こんなところで折れていたらどうにもならない。

「F-1999番だったか、何なんだそれは?」

「はぁ、あなた自分が指名手配されてるって知らないの?」

「何のことだよ!俺が何をしたっていうんだ!」

自分で言うのもなんだが、一応まともな人生を歩んできたつもりだ。だからこそ、こんな状況はありえないはずだったのだが、次の一言は俺に留を指すのに十分だった。

「あなた、三日前に人を殺してるでしょ・・・しかも、殺したのは大手会社の社長。まぁ、あなたは覚えてないかもしれないわね。目撃者によると、犯人、つまりあなたは 眠っていた(・・・・・)らしいわ」

言われた通り三日前の記憶は俺にはなく、そしてその間にその会社の社長が死んでいるのは事実だ。俺もテレビや新聞で見たから間違いはないだろう。それゆえ、俺はすぐに返答できなかった。だが、それは俺が犯人ですと言っているようなものなのだ、ということに気が付いたときにはすでに遅かった。

「そういうことで、あなたにはここで消えてもらうわね」

その声が終わると同時に、パシュというサイレンサーを付けた銃の発砲音が聞こえた。その時、俺の頭の中ではこれまでにあった出来事が浮かんでは消えた。走馬灯ってやつだ。俺は声が届くはずのない両親へ感謝と謝罪を述べ、この世から消えた・・・・・はずだった。

だが、もう俺にあたっていなければおかしい位の時間が経っているはずなのに、一向に銃弾は俺に当たらないどころか2mほど先で止まっていた、否・・・止められていた(・・・・・・・)、俺の目の前に現れた少女の手によって。俺はそこから目をそらすことが出来なかった。銃弾が止まっていたから、否・・・その少女があまりに美しかったからだ。たとえるなら月だろうか、後姿なので顔は見えないが腰まで伸びた白銀の髪は夜の月光を受けて幻想的な雰囲気を醸し出していた。

「銃弾を空中で止めたですって!あなたはいったい何者なの!!」

その少女は、それには答えず俺を撃った奴のもとへ一瞬で移動すると、そいつの胸に手を当て少し力を入れた。それだけで、そいつは3mほど吹き飛び、コンクリートの壁にぶつかって気を失った。俺が呆気にとられていると、その少女がこちらを振り返った。その瞬間、俺はまたそこから目をそらせなくなってしまった。前から見るとさらに綺麗だったからだ。スタイルは良いし、顔だちも整っている、それに加えてあの白銀の髪なのだ。目をそらせというほうが無理というものだ。

「あの、私の顔に何かついていますか?」

小首を傾げながらそういう少女は、とても可愛かった。その言葉を聞いて、俺はずっと少女を見ていたことに気付いた。そのことに関して謝罪すると、構わないとのことだった。もちろん声が可愛かったのは言うまでもないだろう。

「それで、どうして俺を助けてくれたんだ?」

「そのことですか。主を助けるのは、私たち精霊の使命ですから・・・それとも迷惑だったでしょうか?」

俺は夢でも見ているのだろうか。いや、絶対に夢だろう。だって、こんなことが科学技術が発達した現代社会でありえるはずがないのだから。だが、夢であってほしくないと心のどこかで思っているのも事実だ。だから、俺は夢かどうかを確かめるために頬を引っ張って見ることにした。

「おお、痛くない。何だ夢か、びっくりさせるなよ」

「いふぁいふぇふ・・・ふぁにふぉすふぅんふぇすふぁ」

「いや、夢かどうか確かめようと思ってさ。でも、痛くなかったから夢だよね」

俺は夢だったのだと思い、安心するようなちょっと残念なような気持ちで手を離した。もちろん、前にいる自称精霊の少女の頬から・・・

「へぇ、そうなんですか・・・ってそれなら自分の頬でやらなきゃダメじゃないですか!ということで、えいっ!」

「痛い、痛いからやめてくれ!」

「痛いですか、なら夢じゃ無いんじゃないですか?というか信じてくださいよ・・・私はここにいるんですから・・・」

今、頬を引っ張られて痛かったことから、これは夢ではないことが分かってしまった。だが、はいそうですかと信じるわけにはいかない。あれこれ考えたうえ俺は一つの結論を導き出した。

「なあ、自分が精霊だって証明できるか?」

「もちろんできますよ、できますけど・・・」

なぜだろうか、頬を赤らめながらうつむいてしまった。何もそんな風になるようなことは言っていないはずなのだが・・・

「なんか俺まずいこと言ったか?言ったなら謝る、すまん」

「いいえ、あなたが謝る必要はありません。ですが・・・ですが、私が精霊であることを証明するためには、私と、け、契約していただかないと・・・」

「え、何をするって?」

「契約です、け・い・や・く!二回も言わせないでください・・・」

「すまん、それで俺はどうすればいいんだ?」

「・・・」

なぜか、またうつむいて黙り込んでしまった。目の前で手を振ったり、呼びかけたりしてみたが、何も反応がないのでどうしようか考えていると、五分ほどたってやっと少女は口を開いた。

「あの・・・えっと・・・き、キスをしてください・・・」

「はぁっ、き・・・むぐぅ・・・」

次の瞬間、俺は手で口をふさがれていた、しかもものすごい力で。当然息ができるはずがなく、目の前が白くなり始めたところでやっと手が離れた。

「はぁ・・・はぁ・・・し、死ぬかと思った」

「すみません、大声を出さないでください。恥ずかしいんですから・・・」

「悪い」

「で、では、ここにお願いします」

そういって少女は、右手を俺の前に差し出した。

「え、あ、あぁ、そういうことね。右手の甲にすればいいんだな」

「え、は、はい・・・もしかして、あっちだと思ってたんですか?そんなわけないじゃないですか!私は構いませんけど・・・」

「最後、なんて言ったんだ?」

「いえ、何も・・・」

「そうか、じゃあ行くぞ」

「はい」

そして、俺は少女の手を取りその手の甲にキスをした。すると俺が青色、少女が赤色に光はじめ、その光が一点に集まり、相手の光が互いの胸のあたりから体の中へと入っていった。そうして俺と少女の右肩に何かの文様が浮かびあがった。俺は今起こったこの現実離れした現象に驚いていたのだが、少女の変化には思わず声をあげてしまった。

「おまえ、それ・・・羽?」

「ええ、これが人間と契約を結んだ精霊に与えられるものです。これで証明になりましたか?」

「ああ、もちろんだ。認めよう、お前が精霊だということを・・・」

「ありがとうございます。」

「それで、おまえはこれからどうするんだ?」

「私ですか?あなたと契約が完了した以上、私はあなたから半径100m以内でしか行動できません。ですから、うちへ連れて帰っていただけるとありがたいのですが・・・」

「俺は構わないんだが、親が許すかな・・・っていうか100mしか離れられないんだったら、俺が学校に行っている間どうするんだ?」

俺の家から学校までは電車で3駅先にあるのだ。距離にして大体2kmほど離れている。100m範囲にしかいられないんだったら、俺が学校にいる間、家にいることは不可能だ。

「親御さんなら心配いりません。今日から、あなたの家にやっかいになる者だと記憶に刷り込ませます。学校のほうは私も転入しますので心配はいりません」

「でもさすがに、その羽はどうにかならないか?目立つとまずいからな」

「これですか?大丈夫です、服の中に入るサイズまで縮められますから」

「そうか・・・そうだ、俺は古宮 神也だ。これからよろしくな!」

「クレア=ニュンフェです。これからよろしくお願いします、神也」

「おう、じゃあとりあえず、家に帰るかクレア」

「はい!」

そうして、俺たちは家へと歩みを進めるのだった。だが、この日、精霊と契約した俺は色々なことに巻き込まれていくことをまだ知らない・・・




最後まで読んでいただきありがとうございました。

新作はこんな感じです。

また、よければよろしくお願いします!
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