お待たせしてしまって大変すみませんでしたm(_ _)m
ひとまず、これで一区切り、といった感じですね。
まだ消えません。少なくともこれは完結させたいと思っております。
今回は珍しく、かがみちゃんがフル稼働です(←
かがみちゃん、主人公なのに………。仕方ない(キリッ←
それでは、お楽しみください( *´∇`)_●
暫く、誰も何も言わなかった。
否、何と言えば良いかが分からなかった。
それほどまでに、かがみの発言は古明地姉妹にとって衝撃的だったのだ。
「…そんなに、人間のことがきらいなの?」
驚愕の色を隠せないまま、こいしが口を開いた。
「いいえ、酷く憎んでいるだけ。私自身も、どこか他人事みたいな、すごく、不思議な感覚でいるんです。…ふふ、自分の事なのに他人事なんて、どうしてこんなにも矛盾しているのでしょ?」
先程とは打って変わって、涼しい笑顔を見せる。
心を読むさとりだけはそうもいかないのだが。
「お姉さま方は、人間や他の妖怪からの仕打ちを嘆いてここに来た。だけど、私は『人間』として生まれて『化物』として扱われたの。だから、もう、いっそ『本物の化物』になってしまいたかった…」
「だからといって、自ら『覚妖怪』になる必要はないわ。いいえ、なれない、というのが正しいかしら」
さとりは、少しだけ考える素振りを見せた。
こいしは俯き、何も言わない。
「………どうして、『なれない』なんて決めつけるの、お姉さま?」
おもむろに立ち上がったかがみは、姉妹に背を向け、上を見つめる。
僅かに間を置き、
「私の目的はそこにあるの。誰が何と言おうと、私はなるわ」
そのまま、かがみは部屋を出た。
取り残された二人は、顔を見合わせ、ため息をついた。
「…しばらく、眠れない日が続きそうねぇ………」
さとりの呟きは、虚空に消えた。
───────────
その後、かがみは特に何も起こすことなく、誰かの干渉もなく、数日が平和に過ぎていった。
そのうち、かがみを避けていたペット達も、徐々に懐きはじめた。
燐だけはまだかがみを警戒しているようだが。
───────────
かがみが地霊殿に来てから、外の世界でいう二週間が過ぎた頃、書斎にて─────
「お燐、かがみをここに呼んでくれるかしら」
「さとり様、やけにいい笑顔してますね~。何かいい事ありました?」
「早く」
「!?!?!? すすすすすぐにお呼びしますぅっ!」
穏やかな笑顔のまま第三の目を光らせ、さとりは燐を急かした。
その足元には、小さな籠が置いてあった。
───────────
さとり様がお呼びですよー、かがみ様!
猫又?が私の部屋に入ったと思ったら、お燐だった。突然人形になったから、びっくりしたわ…。
そういえば、さとりお姉さまが、地霊殿のペット達の内、人形になれる子達はみんな怨霊を喰べて妖怪になったのよって言ってた気がする。
…あ。お燐が私をじぃっと見てる。急用なのね…。
「どうしたの?」
「さとり様の元へお急ぎください!失礼しましたっ!」
バタン………って。こいしお姉さまもだけど、戸は静かに閉めてほしいものね…。
さて、行きますか。何かはわからないけど、何やら切羽詰ったようだし。
私はさとりお姉さまの待つ書斎へ急いだ。いい事があると信じて。
────────────
「さとりお姉さま、私です」
「待ってたわ。入って」
扉をたたいてみたら、さとりお姉さまの機嫌がすごくいいのがわかった。声もそうだけど。
さとりお姉さまのお許しを受け、部屋に入った。
─────今日の用事は、すごくいい事ね。私がずっと願っていた──
「…ご名答、さすがね。かがみ、ここへいらっしゃい」
………やっぱり、さとりお姉さまには敵わない。また読まれちゃった。
ちょっとうきうきしながら行ってみる。さとりお姉さまの前、私の目の前には小さな茶色の籠が置いてあるのがわかった。中から、ごそごそと音がする。
もしかして、もしかすると…!?
「ずっと、欲しがっていたでしょう?偶然、地上から来ていたみたい。貴女の事を話してみたら、ぜひともペットになりたいって」
「あ、開けても、、開けて見ても……」
「もちろん、いいわよ」
許可をもらったから、恐る恐る籠のふたを開けてみた。
かっ、………かわいいいいいいいい!!!!!
私が、私がずっと欲しいって言っていた、念願の、私専用のペット!!!
くりくりした黒色の目!ふわふわしていて、先がくるんと丸まったしっぽ!毛並みの整った茶色の毛!つっつきたくなるぷっくり膨らんだほっぺ!これはまさしく、まさしくっ!
子 リ ス !
もふもふもふもふもふもふもふもふもふもふ………。
………あ。
「さとりお姉さまっ!?そんな目で見ないでくださいよっ!?」
「嬉しそうねぇ…。まぁ、喜んでもらえて良かったわ」
どうしよう…、リスちゃんからもさとりお姉さまからもドン引きされてる…。そんなつもりじゃないの。
「わかってるわよ。…ふふっ、ちゃんとお世話してあげて?その子、貴女をひどく気に入ったみたいだから」
「はいっ!ありがとう、お姉さま!」
見よ!これが私の、満面の笑み!………あんまりかわいくないけど。
あ、さとりお姉さまも嬉しい、って顔してる。私がすごく喜んだからそれが嬉しいのね、きっと。
私は子リスちゃんを籠に戻し、籠を持って足早に書斎を出た。
「………どうなるかしらねぇ…」
一人呟いたさとりの独り言は、誰の耳にも届くことはなかった。
───────────
珍しく、私の部屋に着くまでに誰にも会わなかった。ひきこもり気味のさとりお姉さまはもちろん、ふらふら歩くこいしお姉さまや、動物ペットにも妖怪ペットにさえも。だから、お屋敷はすごく静かで、私しかいないのかな、って思ったくらい。足音さえもしなかったから。
私の部屋は、異国風の壁紙と明かり以外はまだまっさら。荷物は元々ないから、ものはほとんど新品みたいにきれいだけど。でも今あるのはべっどとかーぺっと?と箪笥くらい。箪笥に入っているのは、もちろん私の服と寝巻きの着替え。他は期待したら負け。
私はまだものが少ない部屋のかーぺっとに座って、子リスちゃんの籠をそっと置いた。そして、ゆっくり開けて、
「出ておいで、今日からここがあなたのお部屋なの。私と共用のね。
───おいでリリィ、何も怖くないわよ」
心からの笑顔を浮かべて手を広げた。そしたら、、、
私を見て手のところまで走ってくれたの!ああああああリリィかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい!
これは、癒しね!人生最高の癒し!地霊殿に来るまで癒しが幻想郷縁起を読むことしかなかったのに!………寂しい子ね、私。気にしてないわ。
「リリィ、ここにはあなた以外にもたくさんの動物さんがいるの。中には妖怪になった子もいるけど、みんなとっても仲良しなの。だから、リリィもみんなと仲良くしてね?約束!」
私は笑ってリリィに小指を出してみた。リリィはそんな私を見て、ちょっと首をかしげたの!かわいいいいいいいい!!!私、リリィのためならこんな人生簡単に投げ捨てれるわ!…さとりお姉さまとこいしお姉さまは怒るだろうなぁ………。
そういえば、リリィは他の動物たちと遊びたいって思わないのかな?今は見守ってるだけだけど、扉に少しも興味を示してないの。近くに行ったりしてるのに…。あ、きっと、まだお部屋の探検が終わってないのかも!しばらくはリリィの好きにさせてあげよっと。
そう決めた私は、さとりお姉さまに借りた本を一冊手に取って、べっどに座って読み始めた。
………うん、やっぱりおもしろい。さとりお姉さまが選んだ本だもの。おもしろくない訳がないわね。
───私は、そのまま本を読み耽り、いつの間にか眠ってしまった。
──────────
かがみが部屋で夢を楽しんでいる頃、書斎にて───
「さとり様、本当に私でよろしいのですか?さすがに不安です」
「貴女でいいの。いいえ、貴女でないといけないの。何故かは、わかるわね?」
さとりと一人の少女が薄暗い部屋でひっそりと話している。
少女は何かを恐れているようである。さとりも、顔色がすぐれていない。
「…はい。───もう、遅い時間です。今日はこれで…」
「そうね、また明日、同じ時間に来てちょうだい。おやすみ」
「おやすみなさい。失礼致しました」
静かに扉は閉められ、部屋に静寂が訪れた。
さとりはベッドに座り、
「……頼んだわよ、貴女に全て…とまではいかないけれど、大きなものが懸かってるの───」
と呟いた。誰かに縋るような、そんな呟きであった。
数分と経たず、書斎は闇に包まれた。
いかがでしたか?これで第一章はおしまいです。
ここまででほぼほぼ地霊伝キャラは出たと思います(*´-`)
次が第一章のまとめ的な何かになるか、第二章に入るかは未定です(←
ストーリーは少なくとも第三章の終わりくらいまで大筋はできてるので、あとは脱線しなければ大丈夫です(←
それでは、次回の更新をお楽しみに~(^-^)/
(続きをお待ちしてくださっていたら嬉しいです
(*´-`) )