謎な腐女子です。
腐女子というからには、BLとか入れてくると思いましたか?
ところが!
私はBL要素があまり好きではないのです!
……え?
それって腐とは言わない??
細かいことを気にしたら負けです。
前置きが長くなりました。
それでは、第1話です。
どうぞ!
第1話 馬鹿と冷血人間
「チッ……気にいらねぇ」
青髪の少年は、体育館に寝そべりながら、コートに立ち、他の部員に指示をする黒髪の少年を睨みつけていた。
青髪の少年の名は、青峰大輝。
この強豪校、帝光中学校の男子バスケットボール部の一軍レギュラーの1人でありながらエースの彼は、『キセキの世代』としての才能を開花させ、一際目立つ存在となっていた。
しかし、彼に唯一対抗できる黒髪の少年―――真白秀叶は、彼とは違い二軍に所属していた。
「なあーテツー」
秀叶たち二軍とは違う、青峰が寝そべる体育館のステージのすぐ手前で、練習していた影の薄い少年に青峰は声をかけた。
青峰の声に反応した少年―――黒子テツヤは、ついていたバスケットボールを片手に、
「何ですか?」
「アイツ……真白っつったか? 何で二軍なんかに埋もれてんだよ」
「なぜ僕に聞くんです?」
「だってお前、アイツの幼馴染なんだろ」
「まあ……そうですけど……」
青峰の最もな言葉に言葉を詰まらせる黒子。
「僕に聞かないで下さい。ただでさえ、秀叶君は怖いんですから」
「はぁー」
真面目腐った顔で言った黒子に、青峰はつまらなそうに寝返りを打って背を向けた。
「つまんねぇ……」
そう言った青峰の表情は、どこか悲しげだった。
◆◇◆◇◆◇
「勝負してくださいっス! 真白っち!!」
帰り道、丁度ストリートバスケ場の前を通った彼の視界に、金髪の少年―――黄瀬涼太がひょっこりと顔を出した。
「断る」
即答した秀叶は、即座に黄瀬を避けてそそくさと帰ろうとする。
しかし、そんなことで黄瀬が食い下がるわけでもなく、しつこく再び彼の視界に黄瀬が映った。
「何でなんスか? 青峰っちはいつも相手してるのに……」
「アイツは別だ。強引に話を進められてこっちはやらされているだけ。俺は面倒なことは嫌いだ」
「じゃ!」
秀叶の言葉に、黄瀬の顔はぱぁっと輝く。
「俺も強引に話しを進めればいいんスね!?」
「馬鹿か。俺は帰らせてもらう。じゃあな」
再びすたすたとその場を立ち去ろうとするも、黄瀬にその腕をつかまれて、ずるずると引きずられながらストリートバスケ場に入らされた。
「ふざけるな」
しかし、彼の冷静すぎる講義も空しく、黄瀬はどんどん事を進めていく。
気がつけば、黄瀬と秀叶はコートに立ち、黄瀬は制服の上着を脱いでいる。
そして、その片手にはバスケットボールが抱えられていた。
「はぁ」
秀叶は「しょうがない」とばかりに黄瀬同様、上着を脱ぐと丁寧にたたんでベンチに置く。
「じゃあ、3本だけだ。3本中2本先に取れたほうが勝ち」
「いいっスね! じゃ、それでいきましょう!」
自信ありげに黄瀬は鼻を鳴らすと、バスケットボールをつき始めた。
「行くっスよ!!」
勢いのある走りと共に、秀叶に向かってドリブルをする黄瀬。
しかしそのドリブルは、一瞬にして黄瀬の手から消えた。
「!?」
「馬鹿か。馬鹿だな。そんな馬鹿正直に突進してきても、どうせボールを取られるのがオチというものだ」
気がつけば、黄瀬の背後にボールを持ってゴールへ向かう秀叶の姿があった。
「させないっスよ!」
黄瀬はボールを取ろうと、秀叶に向かって走る。
黄瀬と秀叶は対峙すると、
「へぇ、黄瀬。お前、また力をつけたな」
秀叶はニヤリと黄瀬を睨みつけながら、笑った。
「こんなの、まだまだっスよ! 真白っちに比べたら……っ!!」
突然、秀叶はやや前方へ、高くボールを上げた。
「面白い事、するじゃないっスか!!」
黄瀬の言葉に、フッと笑うと、
「貴様に言われたくない」
その前方気味に舞っていたボールを取ろうと、黄瀬は躍起になったが、秀叶がやや上に跳び、そのボールは秀叶の手に渡った。
そして、秀叶は正確なシュートを、ゴールネットに通す。
「チェッ、1本取られちゃったっスね」
黄瀬はがっかりするように肩を竦めると、一瞬のでその目つきを変える。
「次は、行かせないっスよ!」
秀叶はそんな黄瀬を見て、「へぇ」と笑った。
「じゃあ、これはどうだ?」
秀叶はやや挑発気味に走り出す。
しかし秀叶は突然、胸を強く抑え、ボールをその手から逃がしてしまった。
「っ……!」
僅かなうめき声と共にうずくまる。
秀叶の異変に気が付いたのか、黄瀬は秀叶に駆け寄る。
「どうしたんスか!?」
秀叶はゆっくりと起き上がると、コートにただ一つ設置してあったベンチに重い足取りで腰かけた。
黄瀬もそれにならってベンチに腰掛ける。
「どうしたんスか、突然?」
「……いや、何でもない」
秀叶は深呼吸を繰り返しながら黄瀬に返答した。
黄瀬は納得ができない、という風な表情をしていたが、それ以上は問わなかった。
「……もしあっても、お前が拡大解釈しすぎるし、口が軽いから言わん」
……秀叶が毒を吐くまでは。
案の定、黄瀬は肩を震わせ、秀叶を睨みつけている。
どうやら、怒っているようだ。
「どういう意味っスか! それ!!」
「どういう意味も何も、そのままの意味だ」
「ひどいっス!」
「煩い。お前が馬鹿なだけだ」
黄瀬は止まぬ秀叶の毒の嵐に、項垂れてしまった。
それを見た秀叶は、たたんでおいたジャージを手に取り、
「帰る」
それだけを簡潔に告げ、ストリートバスケ場を後にした。
黄瀬も、先ほどの秀叶の様子を見てしまったからか、それを止めようとはしなかった。
……しかし、彼ら以外にその一部始終を見ていた人物がいた。