Chinzyuhu produced Waiting Bar Avanti   作:Pubの親父

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今日のAvantiには戦艦扶桑・山城さんの姉妹がご来店のようですよ・・・

って、あれ?
ホストシップのアイオワ級戦艦娘ニュージャージーさんが何が言いたそうでうすうすしながら彼女たちを待っていますよ?

さてさて・・・
なにが起こるのやら??


「扶桑姉妹の回」

Chinzyuhu produced Waiting Bar Avanti

 

紳士「やぁ、またお会いしましたね。あなたも行かれるのですか?では、ご一緒しませんか?北海道は余市町、その片隅にある小さな役所、余市警備府。その一角にあるWaiting Bar Avanti。週末の夕方ともなると鎮守府にいる艦娘・妖精さん・勤務のスタッフで賑わうレストランのウェイティングバーがお目当ての場所です。おや、着きました。私がドアをお開けしましょう。」

 

Chinzyuhu produced Waiting Bar Avanti「扶桑姉妹の回」

 

紳士「やぁ、ベル。いつものを」

ベル「かしこまりました。」

いつもの注文に対して、いつものようにベルが作るファーストドリンクを、いつものようにおいしく飲み干す。いつもの週末の、いつもの時間なのですが・・・

紳士「最近は内地でもこの店の話が広まったらしく、週末にここに寄港して、優雅なひと時を過ごしたいと希望する艦娘が多くて少々司令部が困っているらしいですね。」

ベル「ええ、聞きました。なんでも、東京の本省を通じて各鎮守府に対して、ホストシップの関係もあるから、せめて一週間に一個艦隊の寄港にしてくれ、と異例の要請文をだしたか・・・」

紳士「内地の士官クラブには艦娘は入れず、こちらはみなさんwelcomeだけれども、そもそもキャパとかが・・・ねぇ。」

思わず苦笑する紳士。司令部が出したAvanti開設の条件は2つ。せめて襟付きのシャツを着ようよというのと、スタッフは誰でもwelcomeにしよう。

紳士「なんでも司令が出した最終的な店の方針は、市民への開放とか・・・?」

ベル「おやおや。」

ベルは紳士に、穏やかな笑顔を見せます。

 

紳士「まぁ、そんなこんながいろいろとあって、最初の来航客はなんとあの扶桑姉妹だとか。」

ベル「珍しいこともあるものですね。いったいなぜ?」

紳士「なんでも、今回同行しているのが駆逐艦の「時雨」さんと「天津風」さん、軽空母の「鳳翔」さんに、軽巡洋艦の「大淀」さん、と一緒だとか。」

ベル「あぁ・・・幸運の強そうな艦だらけですね。」

そういって苦笑するベル。

紳士「おや、噂をすれば。あちらのテーブルではその扶桑姉妹とホストシップのアイオワ級戦艦娘「ニュージャージー」がグラスを片手に何か話をしていますよ。早速ですが、聞き耳を・・・」

 

ニュージャージー「まぁまぁ。まずは乾杯と行きましょう。」

そういって、私ことアイオワ級戦艦娘の次女「ニュージャージー」は扶桑級戦艦娘の「扶桑」さん「山城」さん姉妹のホストシップを買って出た。

警備府部内の内規で、基本的にホストシップは同種の艦がすることが決まっていることもあり、来航する戦艦娘の相手は私がすることになりそうだ。まぁ、最先任下士官ならぬ最先任艦娘である私はちょくちょくセレモニーへの出席が求められる。同じ立場のミッドウェイやインディとともによく話すのは、海に出ている他の艦に申し訳ないということ。亀の甲より年の功、というのが日本語にあるそうだが、艦娘として戦うことが本分の私たちにとって、陸でパーティーに出たりレセプションに出席することは正直苦痛だ。

本当に運がない・・・

 

そう思いながら私はグラスをテーブルの上に並べる。すると、グラスを持った二人の手が滑り、落ちて割れてしまった。

私はすぐにウェイターを呼んで後始末をお願いする。ふと、扶桑姉妹を見ると・・・

なんだか物悲しく、あきらめの表情が浮かんでいた。

山城「不幸ですね・・・姉様。」

扶桑「そうね・・・山城。いつになったら私たちは幸せになれるのでしょうか?」

私はウェイターを呼んで、今度はガラス製のものにして割れないように、缶ビールを6本持ってくるようにリクエストを出した。

そんなことを繰り返していたら、幸など来るわけなかろうに・・・・

 

缶ビールが届き、今度は缶が落ちもせず、ビールが泡立っていないのを確認してから、私たちは乾杯をする。

ニュージャージー「ようこそ、余市へ。乾杯。」

扶桑・山城「乾杯。」

さすがは北海道、地元が誇るビールメーカーの赤星。なんでも、あそこで澄ました顔で飲んでいるしr・・・もとい、紳士にクリソツの司令官閣下が直接そこにのりこ・・・違った。談判して、製造から出荷までできる体制を構築して、安定供給できる体制を作ったとか・・・

ついでに缶ビールの製造ラインも作って、自家製ラベルでの缶ビールを供給している。

酒飲みにしつこさ、ここに極まれり、ですね。

 

扶桑「ここは活気があっていいですね。」

ニュージャージー「ええ、Avantiは私たち余市の艦娘の社交の場ですから。」

そういうニュージャージーさんはなぜか、米海軍の正装をしています。英米海軍艦娘の正装に、最近知った日本の海上自衛隊やロシア海軍の艦娘もそれぞれの正装をして、妖精さんやhumanスタッフはみんなスーツ姿です。私たちはよくわかりませんが、社交の場というのはこういうことなのでしょうか?

扶桑「今回の任務が決まった時には、正直な話幸運だとは思いました。ただ、これで運を使い切ったのではないかとの不安があって・・・」

ニュージャージー「どうしてそう不運だ、不運だと思うのですか?」

ニュージャージーさんが不思議そうな表情で私たち姉妹を見つめます。

扶桑「私たち姉妹は、金剛型の次に超弩級戦艦として建造されました。しかし、そもそも設計や火力などに問題があり、第二線級として扱われてきました。あの戦争でも、他の戦艦が南方戦線に送られる中、私たち姉妹は本土にとどめ置かれることになりました。」

 

ニュージャージー「しかし、あなた方はあのレイテに、スリガオに行くことになった。私もあの時、場所は違えど同じ戦場にいました。あの、ブル・ハルゼーの“ブルズ・ラン”がなければ、クリタの艦隊と私たちは殴り合いをしていたでしょう。」

そういって、ニュージャージーさんは静かにビールを口に運びます。その仕草は非常に優雅に私には見えます。

扶桑「あのスリガオでも、私たちは不運でした。私は弾薬庫に誘爆、真っ二つになって撃沈。妹の山城も、魚雷艇や駆逐艦、巡洋艦の攻撃に火だるまになって撃沈。最後の最後まで、私たち姉妹は任務を全うできませんでした・・・」

ニュージャージー「任務、ですか。」

あれ、そういったニュージャージーさんの表情が少し、歪んでいます。

 

ニュージャージー「少し、私の話をしましょうか。私は1944年にあなた方日本艦隊の戦艦と殴り合うために生まれました、アイオワ級戦艦四姉妹の次女です。ハルゼー提督やスプルーアンス提督の元、空母機動部隊の護衛艦としていろいろな戦場を回ってきました。きっと、内地にいる艦娘の中には、私の護衛する艦隊で撃沈された艦を素体にしたものも多いでしょう。私がこの警備府に配属され、そのことを考えたときから、憎まれてもしょうがないと思っています。それが私の当時の任務でした。」

 

そういって、ニュージャージーさんは静かにビールを口に含みました。どうしてでしょうか、だんだん表情が・・・

ニュージャージー「正直、私はあなた方と戦っていることは楽しかった。レイテでクリタの艦隊と、ヤマトやムサシやナガトと殴り合いをしたかった。オキナワで空母部隊がヤマトを沈めたと聞いた時には、正直に言うと、悔しさで胸が張り裂けそうでした。」

ニュージャージー「本当のことを言うとね、当時はもちろんあなた方に対して、“kill Jap!!”と叫んでいましたよ。」

そういってニュージャージーさんはウィンクをしました。

ニュージャージー「でも、大戦後、私たちを待っていたのは、自己否定の何物でもない現実ですよ。冷戦に伴う核戦略の構築に、空軍の新設に、軍事費の縮小に、海軍部内の混乱もありました。ただ、一番大きかったのは、敵の戦艦と殴り合うために生まれてきた私たちが、その殴り合いをする敵がどこにもいなくなってしまったということです。結局、私たちはその後、朝鮮半島で朝鮮人と中国人を殺し、ベトナム戦争でベトコンを殺すしかできませんでした。16インチ砲の斉射でね。」

だんだん、ニュージャージーさんの表情が歪んできます。目に涙が浮かんできました。

 

ニュージャージー「一番酷かったのは、ベイルートでの砲撃でした。テロにあった兵士の報復として、私はゲリラの陣地に砲撃をしました。ですが、そのことが当時国連平和維持軍として展開していた米海兵隊へのテロ攻撃として跳ね返って、結果的に240名以上の兵士を殺すことになりました。その後、ある人物に言われましたよ。その方法は間違っていたってね。そのあとは、砂漠でイラク人を殺して、そして・・・ですよ。」

怒涛のように、ニュージャージーさんは話つづけました。

ニュージャージー「私はあなたがたが羨ましく、妬ましくてたまらない。あなた方は、立派に自分の任務を果たすことができた。戦艦という艦種が、歴史から消滅していくありさまを経験しないですんだ。一緒に戦ってきた仲間たちが、自己の矛盾にさいなまれながら消えていく様を見ずに済んだ。私は、わたひはね・・・うぅ・・・」

ニュージャージーさんは叫びだすような声で、いや泣き叫びました。

この時、私たち姉妹は初めて知ったのです。戦火を交えた相手側の艦もまた、自分と同じ悩みを抱え、葛藤しながら生きてきたことを。そして、歴史が大きく変わっていく中で、自分の存在意義について悩み続けてきたことを・・・

 

ニュージャージー「すみません。取り乱しました。」

しばらくしてのち、私はそういって、私は扶桑姉妹に頭を下げます。二人は気にしていないようです。それにしてもよかった・・・

ずっと、自分の中で抱えてきた不満や悩みが、彼女たちを見たときに爆発してしまいました。彼女たちは、戦艦として最も幸福な生き方ができたというのに・・・なぜ、不幸だとか不運だとか言い続けるのでしょうか?

お詫びの意味を兼ねて、私はウェイターを呼びとめてオーダーを出します。

ニュージャージー「これを持ってきてください。あと、氷と水も。グラスは3つで。あと、この選曲をお願いします。」

注文を待つ間、少しの静寂が訪れます。

ウェイター「お待たせしました。」

そういって、ウェイターがウィスキーのセットを持ってきました。

私はそれを受け取ると、ウィスキーのボトルキャップを開けます。

ニュージャージー「食事前ですからね、薄く作りますね。」

そういって、私はグラスに静かに氷を置き、ウィスキーと水を入れてステアします。

ニュージャージー「どうぞ。いただきましょう。」

そういって、私たち3人はグラスを合わせて、静かに乾杯をしました。

 

ニュージャージー「このウィスキーはですね、テネシーウィスキーというのです。バーボンとは違うのですよ。合衆国のテネシー州でしか製造されていないウィスキーでしてね、まぁ、手には入れやすいです。」

そういって、ニュージャージーさんがボトルを見せました。そこには、ジャック・ダニエルと書かれています。確かによく見るお酒です。

ニュージャージー「この州の名前を持つ戦艦がいましてね。あなた方姉妹とスリガオで戦っているのですよ。彼女の除籍が決まった日、たまたま私はそのテネシー婆さんと話すことができました。その時にこういっていましたよ。“スリガオで戦ったニシムラの艦隊は良かった。あいつらはこれから海軍が変わっていくありさまを見ずに死ねた。私はね、除籍になるような話があって以来思っているのだ。彼女たちは幸せだった。これから、戦艦という艦種はもう生まれないだろう。その最後の戦いをすることができたのだからね。あいつらは最後の海の勇者なのかもしれないなぁ・・・”とね。」

 

ニュージャージーさんが今度は静かに話します。それを聞いて、私も山城も、だんだん胸が熱くなってきました。スリガオのあの戦場で互いに砲火を交えたその相手が、私たちを幸せと言っていたのです。波があふれてきました。

ニュージャージー「お願いですから、幸せな艦娘である貴女方が不幸だなんて思わないでください。あなた方は、戦艦の中でも幸せな時代を生き、敵艦と撃ち合ってそして死ねた。少なくとも、私のように、「プレゼンスを保つ」という理解できない目的ために展開し、自爆テロの報復として砲撃を行い、さらなるテロを招きそして、それは意味がなかったと断罪された、そんなことにはならなかった・・・」

そういって、ニュージャージーさんは自分で作ったジャック・ダニエルの薄い水割りを一気に呷りました。

 

ニュージャージー「あの大戦後、航空戦力の優位により戦艦は完全に死人になりました。もっと言ってしまうと、戦艦は金も人でもかかるうえに効果が期待できない存在になってしまいました。死人ですよ。完全に・・・その死人からすると、活躍できるうちに死ねたあなた方が羨ましい。スリガオで戦ったテネシー婆さんもメリーランド婆さんもみなそういっていましたよ・・・」

そういってニュージャージーさんが今度は自分用に濃い目に作ったジャック・ダニエルの水割りをあおりました。周囲の艦娘もだんだん不穏な空気を察し始めたようです。いざとなったら、止められるような体勢になってきました・・・

 

ニュージャージー「すみません。愚痴った上にくだをまいてしまって・・・」

私は反省せねばなりません。賓客に絡んでしまいました。明日は始末書ものでしょう・・・

扶桑「そうですね・・・私たちは戦後、アメリカの戦艦が歩んできた道を知りません。ある艦は記念館になったと聞きましたが、その数は多くはないと聞いております。標的艦となったりスクラップになったりしたのでしょう。それを思うと、私たちは幸せだったのかもしれません。」

山城「姉さん・・・」

扶桑「私たちは中途半端な設計と運用思想で前線に出ることがありませんでした。最後の最後で出た戦場があのスリガオ海峡です。私は弾薬庫に誘爆、妹の山城は射撃の的になって沈みました。そのことを私たちはずっと、不幸だと考えてきました。でも、気を悪くしないでください。あの戦争で、私たちは沈んでよかったのではないかと今は思います。」

扶桑「海上砲台と聞こえはいいですが燃料がなくなって放置された伊勢・日向・榛名そして長門。彼女たちの話を私たちは聞いてきました。それでも守るべきものを最後まで彼女たちは守れたのではないかと・・・」

山城「でも、そうではなかったのですね。ニュージャージーさん。なまじあの戦争を生き抜いて、解体も記念館にもされずに前線に投入され、時代の進歩に戦艦が取り残された結果、自己のアイデンティティまで喪失しかかるなんて・・・私たちは知らなかった。」

 

思えば、ニュージャージーさんの慟哭は当然かもしれません。

私たちは“戦艦が戦艦であるうち”にフネとして終えることができました。

しかし、彼女はどうなのでしょう?それを考えると、私たちは自分たちが“不幸だ”と言えることができるのか、私は疑問が出てきました。

確かに、鳳翔さんのところで豚の角煮を食べ損なるなど、不運なことはよくあります。しかし、私たちは本当に不運だったのでしょうか?

 

42型駆逐艦娘シェフィールド「Some things in life are bad,They can really make you mad

Other things just make you swear and curse」

ヘリ空母娘アトランティック・コンベアー「When you're chewing on life's gristle,Don't grumble, give a whistle」

ロサンジェルス級潜水艦娘バトン・ルージュ「And this'll help things turn out for the best...And...」

全員「...always look on the bright side♪」

Avantiにいた全員が合唱を始めました。艦娘もhumanスタッフも妖精さんも関係なく、全員が肩を組んで歌っています。

私も海軍所属の艦娘の端くれです。英語はわかります。

しかし・・・この歌はどういう曲なのでしょうか?聞いたことがありません。

 

紳士「always look on the bright side!」

ベル「紳士もノリノリじゃないですか?」

紳士「まぁ。この曲は私も好きですからね。」

全員に交じって紳士もベルも大合唱です。

扶桑さん姉妹が戸惑っていますが、それは歌詞に関してなのか、この状況に関してなのかわからないですけど・・・

扶桑さん姉妹の来店が決まった時、この曲を歌って元気づけたいと言い出したのは誰だったのか・・・

ただ、覚えているのは、シェフィーとアンティが最初に歌うのはだれかで揉めたことです。

結局は、元が元なので、シェフィーが最初を、次がアンティがその次が本当にツキのない潜水艦娘のバトン・ルージュが歌うことで決着しました。

彼女たちも本当に運がない娘たちですから・・・

 

合唱が終わりました。自然と、自分の中に勇気が湧いてくるのを感じます。おそらく、扶桑姉さんも同じことを思っているのでしょう。涙がなぜか止まりません。

ニュージャージー「今日はですね、戦艦が戦った最後の海戦に加わった勇者を歓迎するということで話をしたのです。来店者するやつは全員スーツ以上を着用とね。集合をかけたわけではありませんが、非番の艦娘は全員ここにきて飲んでいますよ。」

ニュージャージーさんの話を聞いて再度店内を見渡すと、全員礼装かスーツ以上の服装をしています。

ニュージャージー「全員!勇者に敬礼!人生の明るいところだけ見て生きていきましょう!」

その場にいた全員が私たち姉妹に対して礼をしてもらっています。私たちはそんな存在ではないのに・・・

ただ単に、あの戦争の戦艦の記憶があり、深海棲艦と戦うだけの存在なのに・・・

 

礼が終わるとみなさん元の状態に戻ります。

私たちは幸せです。ここでの皆さんは、私たちを温かく歓迎していただいています。私たちは不幸なんかじゃありません。とても幸せです。

ニュージャージー「さすがに飲みすぎました。さて、これ以上飲まないうちに、食事にしますか。チェックをお願いします。」

その言葉を合図に、私たちは席を立って、奥のレストランの方に向かいました。

 

紳士「自分は幸福か不幸かと考えるのは、結局自分次第なのでしょうねぇ?」

ベル「そうかもしれませんね。紳士はあの、“allways look on the bright side of life”の歌ができた経緯を知っているでしょう?」

紳士「ええもちろん。イギリスの伝説的コメディグループ、モンティ・パイソンの79年の映画のエンディング・ソングでしたよね。詳しくは言いませんが・・・」

ベル「しかし、ニュージャージーさんもあの歌詞の歌いだしをシェフィールドさんとアトランティック・コンベアさんにさせるとは・・・ですね。」

紳士「それがニュージャージーさんなりの気遣いじゃないですか?しかし、3番目をバトン・ルージュさんが歌うとはねぇ。彼女の方が扶桑姉妹よりもはるかに不幸だと思いますよ。さて、私はそろそろいかないと・・・ベル。チェックで。」

ベル「かしこまりました。」

 

Chinzyuhu produced Waiting Bar Avanti

This program presented by Chinzyuhu

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




酒の話でもなければ、扶桑姉妹の話でもなかった・・・
結果的には。

変な意味で戦艦として美しく死ねた扶桑と山城。
勝者にはなったが、大戦後に大きく変化した技術そして政治経済環境に翻弄されて結果的に不本意な最後となってしまったニュージャージー
どちらが戦艦として、幸せだったのでしょうね・・・

ちなみに作中、ニュージャージーがベイルートへの砲撃をある人物に非難された、とあるのは本当の話。
以下、コリン・パウエル著「マイ・アメリカン・ジャーニー ワシントン時代編」(2001年 角川文庫)の98ページよりの引用
「8/29、空港のトラック爆弾の前に、海兵隊員2人がイスラム教徒の迫撃砲に殺された。9/3にまた2人、10/16にもさらに2人が殺された。ワインバーガー(当時・米国防長官)に抗議に対してマクファーレン(当時・安全保障担当補佐官)は大統領を説得して戦艦『ニュージャージー』に命令を発し、ジャウフ山地に向けて16インチ砲による砲撃を開始させた。まるで太平洋のどこかの環礁にたいし、侵攻に先だって浜辺での抵抗を弱めるかのように、第二次世界大戦のようなやり方をしたのである。そうした状況にあって我々が見逃しがちなのは、他の人びとも我々と同じように反応するということである。シーア派の上に砲弾が落ち始めたとき、彼らは「レフリー」役のアメリカが敵側についたと思い込んだ。そして戦艦までは力が及ばないので、彼らはもっと攻撃しやすい目標、すなわち空港にいる無防備の海兵隊を見つけたということである。」

1982~83年のレバノン情勢は複雑怪奇で、イスラエル軍の侵攻と当時ベイルートに本部を置いていたPLO(パレスチナ解放機構)の追放、シリアに支援を受けたシーア派民兵(ヒズボラ)が入り乱れる状況。そこに仲介役で介入したアメリカとフランスだったのだが、上記のようなことになり・・・
241名がなくなった「ベイルート・アメリカ海兵隊兵舎爆破事件」が発生。

大戦前は国家の象徴だった「戦艦」が、その攻撃により新たな攻撃を生み出したということを彼女はどう考えていたのでしょうか?


今回の登場した酒は“赤星”と“ジャック・ダニエル”
前者は北海道道都ビールのラガー
後者は言わずと知れたアメリカン・ウィスキーの王者。

ジャックは一時期愛飲していましたよ。
特に、東南アジア某国の河内というところに駐在していた時には・・・
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