インフィニット・ストラトス IS〜ヒロインは簪さん 作:如月睦月
今回は一夏壊れる。そして……
今回は長文&若干R-15が入ります。
それでは本編をどうぞ。
「……」
今日は学校は休み。
だが俺は自分の部屋にいた。というより部屋から極力出たくないのだ。
俺は一人で暴走し簪を傷つけた。そして挙句の果てに嫌われた。
たまに部屋の外で簪と会うが俺は離れた。
今の俺に……簪と話す資格なんてないからな……
今扉の外では刀奈さんの声がするが俺の耳に朧げにしか聴こえない。
「…ちゃんが……こないの!!…から…」
何を言ってるんですか?刀奈さん。
俺の耳には何故か声は入ってこなかった。
そうしてボーッとしていると
『ドカン!!』
部屋の扉が壊されてそこから刀奈さんが入って来た。
「一夏君!」
「……」
「いい加減にして!いつまでウダウダしてんの!?」
「…放っておいてください」
「一夏君あなたはそんな事いつまで引きずるの!?そんな事よりー」
「…そんな事ってなんだよ」
「え?」
俺は気付くと刀奈さんの頬を叩いていた。
「な、何するの!?」
「うるせぇ!!俺は…俺は…簪の気持ちを考えずに…それで俺は簪を傷つけた!それをそんな事だと!?よく言えるな!俺の今の気持ちも知らないで!!」
俺はありったけの声で刀奈さんに向かって叫んでいた。
「…ごめん一夏君……」
すると刀奈さんは謝ってきた。
「…?」
「実はね?私簪ちゃんから相談を受けてたの。『一夏と仲直りしたい。』って。でも一夏君が距離をとって話すら出来ないって言われてね…だから私が来たの。貴方が簪ちゃんと話すための中継役として」
「…そう、ですか……」
俺にとっちゃもういい事だった。
だってもう俺の気持ちは簪に言えないんだから。
「でも簪ちゃんが帰ってこないの。いつもならもう帰ってるのに……」
「…?」
どういう事だ?俺は考え始めたその時俺の携帯が鳴った。
相手は…簪だった。
「…もしもし?」
『…アンタが織斑一夏かい?』
電話で聞いた声は聞いた事もない女の声だった。
「誰だお前」
『ふん、言うつもりはないね。あーそうそうこの携帯の主預かってるから。返して欲しかったら金持ってきな」
「…いくらだ?」
『ざっと1000万かな?金持ちなんだしそれくらい端金だろ?じゃ一時間後に持ってきな』
それを言った途端に通話は切れた。
「……」
「い、一夏君?」
俺は恐ろしく冷静になった。さてと
「…刀奈さん。さっき頬を叩いてしまってすみません。それとお願いがあるんですが」
「え、ええ。それくらいいいわ。で、用件は何かしら?」
「今の電話、クズからの電話だったんですが…簪が拉致されてます。その電話どこからかけてきたか分かりますか?」
「ええ。分かるわ。数分で」
刀奈さんからも殺気が満ち溢れ始めた。
「一夏君私も…」
「俺一人でいいです。刀奈さんはIS学園に入るんですから汚れ役は俺が。それで刀奈さんには事後処理を頼みたいんですが…」
「…分かったわ。それよりも事後処理は私なんかよりも…」
「…そうですね」
俺は意図を理解し「あの人」に電話する。
『もすもすひねもすー?いっくん、どしたのー?』
「束さん頼みたい事があります」
『ん?なにかなー?新しい武装?』
「…簪を拉致したク『束さんに任せてよ』助かります」
俺が言い切る前に束さんは了解してくれた。
『まさかさーちゃんを拉致るなんてねー…束さん久しぶりにおこだよ?』
「ではお願いします。お礼は今度ご飯を作りに行きますんで」
『ホント!?じゃ束さん頑張るよ!!』
そうして俺は電話を切った。
「それにしても…篠ノ之博士、簪ちゃんの事気に入ったのね」
「そうですね。束さん曰く『発想が面白くて飽きない』そうです」
「確かに。簪ちゃんはロボット関係なら凄いからね」
そうやって話していると
「…一夏君。場所が分かったわ。そいつらがいるのは簪ちゃんの学校よ」
ここからは少し離れているが問題ない。
「じゃあ行ってきます」
俺は窓から飛び降りて走っていった。
一方簪を拉致している
「な、なぁ姉御流石に金はマズいんじゃ…」
「別にいいんだよ。今の世の中知ってるか?女が優先なんだよ。さっき電話した男にワザと殴られて訴えりゃアタシ達の勝ちだよ」
「そうっすね!姉御の言う通りっす!!」「怖がらなくていいのよ!」
総計して8名。この後地獄を見るとはまだ知らない。
「……」
私は今手足を縛られて椅子に座っている。
また身体も傷だらけ。
また…お姉ちゃん達に迷惑かけちゃった……
(私なんて…いなければいいのかなぁ……)
そんな事しか頭に浮かばなかった。
「さててめぇ等には地獄を見せてやる」
俺は学校内に入っていった。
するとスピーカーから
『金は持ってきたかい!』
「……」
『なんか言えよ!男の癖に!!』
「…簪はどこだ?」
『ヒーロー気取りか!安心しな!お姫様なら『ピンピン』してるぜ!』
「さてそれがてめぇの遺言だ」
『な、何をー』
その直後スピーカーからは甲高いハウリング音しかしなくなった。
「どういう事だ!?」
「分かんないよ!突然で…」
女達が喚き始めたその時だった。
『な、なんだよ!お、女に手ェあげー』
『黙れ』
『や、やめーぎゃあああ!!』
その直後
「てめぇか?簪を拉致したってのは……」
凄まじい殺気を放った「悪魔」がそこにいた。
「あ、アンタ…一体ここまで来たんだい!?」
女の記憶ではここまでに来る道には近隣のヤンキー達がいたはずだった。
がその「悪魔」はこう言った。
「今頃全員ションベンちびってるんじゃね?一人ボコボコしてやったら蜘蛛の子のように逃げてったよ」
女はその言葉を信じられなかった。あの近所じゃ有名のヤンキーを……
だが女はさらに驚く。
目の前に「悪魔」がいたから。
「さて言い残す事は?」
「…舐めんじゃないよっ!」
女は素早くナイフを取り出し「悪魔」に向ける。
「ははは…いくらあんたでもこれにはビビるだろう!?」
「はぁ…」
「悪魔」は女の手首を素早く掴み捻り上げる。
「ギャアアア!?」
女はナイフを落としてしまう。そして
「おい最後のチャンスだ。簪はどこだ?」
首筋にナイフを当てられ震えながら隣の教室を指差す。
そして「悪魔」は女から離れていった。
一夏は隣の教室の窓から中を覗く。
そこには手足を縛られ椅子に座っている簪を見つける。
一夏は教室のドアを蹴破り中に入る。
「簪!」
「いち、か……?」
「もう安心しろ。あいつ等はもう来ない」
一夏はさっき拾ったナイフで簪の手足を縛ってあったローブを切った。
「帰ろうぜ簪」
簪は動かない。
「どうした?」
「…わ、私は……いて迷惑でしょ?」
「何も言ってるんだ?」
「だって!私は…誘拐されたり…今日みたいに拉致されて……私がいて本当は迷惑なんでしょ!?」
簪は泣きながら叫ぶ。
「なぁ簪」
「何!?」
「…俺は迷惑じゃねえよ」
「嘘!だって…」
「嘘じゃないし俺の本心だ」
「私はあなたの何!?」
そう聞かれる。……言ってしまおう。俺の気持ちを。
「簪は……俺の、大切な人だ」
「……え?」
「はっきり言うぜ簪。俺はお前の事が好きだ」
「う、嘘でしょ?どうせ私を慰める意味の…」
「それなら嘘の告白なんてするか?慰めるなら別の事を言う。俺は簪が好き、これは俺の嘘偽りのない本心だ」
言ってしまった。こんな状況で…でも後悔はない。
「……」
「か、簪?」
簪は黙っている。やっぱ場違いか……そう思っていると簪は泣き始めた。
「お、おい!?簪どうした!?」
「ち、がうよ…嬉し涙、だよ…」
え?嬉し涙?どういう事だ?
「私も…一夏の事が好き。大好きなの」
「ほぇ?」
思わず変な声を出してしまう。
「あの時私…さっきの人達に虐められてたの。だから…一夏に対して酷い事を言っちゃったの…ごめんなさい」
「そうだったのか…」
まさか簪が虐められてるとはな…だから日に日にやつれて見えたのか。
「でも一夏こんなとこで…」
「…つい勢いで……」
「いいよ。私も一夏と同じ気持ちでよかった」
簪は笑顔でそう言ってくれた。
俺はこの後刀奈さんに連絡して全て終わった事を伝えた。
帰る時簪が腕に抱きついてきてそのまま帰ったので刀奈さんに質問攻めされたのは言うまでもない。
どうでしたでしょうか?
ついに一夏と簪が付き合い始めました。
ですがやはりあんな場所じゃダメですよね……
次回初デートか?
また次回お会いしましょう。