インフィニット・ストラトス IS〜ヒロインは簪さん   作:如月睦月

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平穏を下さい

簪との関係を千冬姉に話して、はや1ヶ月。

2つ変わった事がある。1つ目は

「お邪魔します」

「おう、簪。いらっしゃい」

必ず週末には簪が俺の家に泊りがけで来るようになったこと。

理由は俺の試験勉強の為だけに来てくれるのだ。

本当に簪には感謝だ。

ここで試験勉強の一部を教えよう。

「一夏、ここ違う」

「えっ、俺ここかなり自信があったのに……」

「はい、やり直す」

「あああ…待って公式まで消さないでくれっ……」

「一夏ちゃんと覚えてるなら出来るはずだよ?」

数式と公式がすべて消され、やり直しをくらう。

……簪先生は厳しいです。

 

そして2つ目は、

「ただいまぁ…」

「お、お帰り千冬姉……」

「お帰りなさい、お義姉さん……」

最近、週末に千冬姉がやつれて帰ってくることが多くなったことだ。

平日はどこかに住み込みで働いているのか帰ってこない。

だからこうして週末には帰ってくるのだが

「一夏ぁ…ビールを……」

「と、とりあえず風呂行ったら?千冬姉」

「お前が先に行ってていいぞ……」

「え、でも」

「私は大丈夫だぁ……さっさと行けぇ……」

「………はい」

あんなダラダラになってる千冬姉を見たのは初めてだ。

俺はビールを千冬姉の前に置いておき風呂に向かった。

 

一夏が風呂に向かった後、私はお義姉さんに話を聞く。

「えっと、お義姉さん何があったんですか?」

そう聞くと突然お義姉さんは頭を抱えだし

「うおおぉ……義妹よ……聞いてくれぇ……」

お義姉さんは話を始めた。要約すると…

 

・日本政府にIS学園の教師になれと命じられた。

・拒否権なし(遠まわしに言っていた気がしたらしい)。

・慣れない職業で疲れとストレスが溜まっている。

・こんな弱音を一夏の前で言えない。

らしい。

「……酷すぎません?」

「そうだろ!分かるか義妹よ!この苦痛が!」

流石にこれは無茶ぶりすぎる。分かる気がする。

とりあえず聞いておこう。

「あのー、もしかしてお義姉さん。軍人方式でやってませんか?」

「……なぜ分かった」

「……何となくです」

「軍人方式ではダメなのか?」

「ダメですね」

「……ストレートすぎて、私は傷ついたぞ」

「本当のことですから……」

「……教師という立ち振る舞い方を教えてくれ、いや教えて下さい」

千冬はなんと簪に土下座をかます。

さすがの簪もこれには驚きを隠せない。

「え、ちょ、お義姉さん!?やめて下さい!」

「頼む!私に教師の普通のあり方というのを……!」

「一夏に見られたらどうするんですか!?」

「今は関係無い!頼む!本当に教えてくれ!」

(ものすごく怖いんだけど!?)

まるですがるかの様に簪に近づいていく千冬は、今の簪にとって恐怖以外に感情は出ない。

そして千冬は簪に近づいて行き、ついに簪の近くに来たところでー

「風呂お先に上がったぜー!」

「「うわぁ!?」」

突然の一夏の声に驚き、千冬は簪に押し倒してしまう形となってしまい、

 

ドンッ!!

「……」

「……」

現在の簪と千冬の状態。

・簪が下で千冬が上に乗っかっている

そこに

「なんか今すごい音がー………」

「あ」

「い、一夏……」

大きな音がした事で慌てて飛び込んできた一夏に見られたのだ。

「……千冬姉、簪に何してんだ?」

「い、いや、何もしておらんぞ!?たまたまこんな形に……」

「なぁ、千冬姉」

一夏の声はトーンが一つ下がっている。

現行犯で見られた千冬はもう申開きはできないと観念したようだ。

「…はい」

「明日のビール、全部無しな」

「えっ」

「それからおつまみも。あ、それから千冬姉が好き嫌いを無くすように野菜たっぷりのー」

「やめてくれええええ!!!」

こうして一夏(台所の帝王)を怒らせた千冬はその後1時間に渡り、帝王を説得し、なんとか野菜たっぷりの料理は逃れたという。

 

そんなことがあって、数日後。

「…なんで俺が姉を怒らなくてはならないんだ」

「不幸体質?」

「絶対違うからな?簪」

数日後もぼやいていた一夏は気晴らしに、とテレビをつけると

ピッ

『速報!!篠ノ之束博士が世界初男性操縦ー』

プツッ

「………」

「………」

「……見間違えだ、絶対」

「現実から目を背けちゃダメ」

「いや、今この時だけは目を背けてもいいと思うんだ」

一夏は確認にもう一度テレビをつける。

ピッ

『速報!!篠ノ之束博士が男性操縦者の存在を発表!!』

「……」

「…現実から目を背けちゃダメだよ?」

「なんでこうなるんだ……!!」

「一夏は不幸体質だから?」

「そんな体質いらねぇよ…」

もう現実から目を背けられなくなった一夏であった。

 

 

 

 

ー太平洋海上某所、束の秘密のラボ内ー

「あのー、りょうくん?」

「なんでしょうか?」

「なんで私は帰ってきた途端に正座させられてさらには束さんもびっくりな量のピーマンがあるのかな?」

「なんででしょうねぇ?」

「えっとまさか……」

「はい。そのまさか、ですよぉ?」

「あ、あ、あ……」

「さぁお食事(お仕置き)の時間ですよ?た・ば・ねさん♥︎」

「いやぁぁぁぁぁ!!!!」

その時の亮介の目は全く光を灯していなかった。

それを遠くから見ているクロエは

(お父様っ、その目はいけませんっ。ああ、でもなんかその目も……イイッ……!!)

クロエはどこかしら、亮介に向けていた目はおかしかった。

 




どうも、如月睦月です。
……最後のクロエが、壊れた……。
どうしてこうなった・・・。


男性操縦者だと束にバラされた一夏。
一夏が操縦出来ることをバラした束の真意とは?
次回、『束の真意』
「なんでバラしたんです?」「なんとなく、かな?(テヘペロ)」

※次回タイトルは変更する場合があります。
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