インフィニット・ストラトス IS〜ヒロインは簪さん 作:如月睦月
あれから昼食を食べた後ギリギリで教室に入ったものの
「織斑、ギリギリ入るとは感心しないな……」
「え、えっと……」
スッパーン!!
「痛ったぁ!?」
「昼食くらい時間にゆとりを持って食べろ馬鹿者」
「はい、すみませんでした…」
織斑先生による鉄槌(出席簿)を頂きました…。
メッチャ痛かった……。
あれから授業は滞りなく進み放課後。
俺が教室から出ようとすると
「一夏」
「簪、来てくれたのか」
「うん、一夏私のクラス知らないよね?」
「あ」
「本音から聞かなかったの?」
「忘れてた…」
「一夏……」
「ごめん…」
『よ〜こ〜せ〜…ブラックコーヒーを寄越せぇぇえええ……』
『ブラックコーヒー寄越せぇぇえええ……』
『あ、貴女達落ち着きなさい!コーヒーはあそこにあるから!!』
『『『コーヒー寄越せぇぇえええ……』』』
相変わらずのゾンビぶりの1年1組の面々であった。
「簪これからどこに行くんだ?」
「アリーナ。ISを動かしたかったから予約してた」
「いいのか?俺も入って」
「1人より2人の方がいいからね」
「ありがとな簪」
そう言って俺は簪の頭を撫でる。
「えへへ…」
「…可愛い」
「あ、ありがとう…」
簪は顔を真っ赤にしてお礼を言う。
ああ、可愛い…。
「織斑君、ここにいましたか」
簪の顔を見て幸せに浸っていると
「あ、山田先生どうしたんですか?」
山田先生が声をかけてきた。
「織斑君、実はですね今日から寮に入ってもらうことになったんですよ」
「えっ俺聞いてないですよ?今日から1週間は家から通うことになってたんですけど」
「政府の通達なので……突然でしたから伝えそこなってごめんなさい」
山田先生が頭を下げる。
「い、いえ!山田先生が頭を下げる必要はないですよ!」
俺は慌てて頭を下げる山田先生に言う。
「伝えそこなったのは私の責任ですから」
「寮に入るのは分かりました。でも俺の荷物…」
「安心しろ織斑」
後ろからする声。って
「千冬姉!?いつの間に!?」
「ここでは織斑先生と…いうところだがもう授業はないしな特別に許してやろう」
「あ、ありがとうございます…でも俺の荷物」
そう言うと千冬姉は俺の前に見覚えのあるバックを置く。
「分かるように置いてあったからすぐ持ってこられたぞ。なんだ?誰に教わった?」
「虚さんからだよ。必要な物は簪と楯無さんから聞いたよ」
「なるほどな。今いるか?」
「いや今からアリーナに行くんだ」
「そうか……」
ん?何故千冬姉は遠い目をしているんだ?
「どうしたんだ?千冬姉」
「いや…一夏、アリーナで起きている事をしっかり受け止めろ」
「???」
「更識妹も同じく受け止めろ、いいな?」
「は、はい?分かりました」
千冬姉は簪にも同じことを言う。
俺達は千冬姉の言った言葉の意味がよく分からないままアリーナへ向かった。
「………」
「な、なぁ簪…」
「何?一夏」
「あれはなんだ?」
「おそらく人外」
「は、ははは…」
俺と簪が見たのは…
「ハァハァ……」
「お嬢様、そんなにも単調では直ぐにやられますよ?」
「も、もう一度お願いします!」
「ではかかって来てください」
ISを展開しているクロエがレーザーブレードを呼び出し亮介さん(上の服が半袖のシャツ、下がジャージ)に切りかかる。
が亮介さんはそれを難なくかわす。
「大振りでは……こうなりますよ!!」
「グッ!?」
「お嬢様、まだまだですよ?」
と言ってISを展開しているクロエを蹴り飛ばしていた亮介さんだった。
「えーっとそこにいるのは一夏君、でいいのかな?」
「「!?」」
俺達はさらに驚く。
だって俺達のいる場所はアリーナの観客席で最前列で覗くように見ていた。
下から見れば死角で見えないはずなのに。
俺達は顔を出す。
「と、その隣にいるのは誰かな?」
そう言って亮介さんは簪に顔を向ける。
……どうでもいいけど亮介さんのシャツに『貧乳はステータスです!希少価値なんです!!』
とでっかく書かれているのは無視でいいんだろうか?
「わ、私の名前は更識簪です……」
「簪さん、だね。私の、いや僕の名前は佐宮亮介。よろしくね」
「は、はい」
「て、何で亮介さんここに?」
「それは後でね」
「え、どういう事ですか?」
「お嬢様の相手をしなくちゃ行けないから、ね!!」
そう言うと亮介さんは突然何も無いところに拳を突き出した。
すると
「……流石ですね」
そう言ってクロエが何も無いところから現れる。
ブレードを振りかぶった状態で。
「殺気が隠せてないですよ?」
そう亮介さんがにっこりとして言う。
「君達も早く着替えて降りてきたらどうですか?」
そう俺達に向かって言ってくる。
「い、いや…あんなもの見せられたら…」
「う、うん…」
「躊躇っちゃうか…」
「「はい」」
だって操縦者をISごと蹴り飛ばすとか、なんだかうさ耳つけたあの人しか出来ないイメージだしな……。
「さあ早く着替えて降りてこようか。時間はもう少ないしね」
そう亮介さんに言われて俺達は下に向かった。
どうも、如月睦月です。
亮介さんのあの強さ。
もちろんあの人が関わっています。
ちなみにあのTシャツはクロエが
『お父様!!これを着てください!!』
と頼み込んで着てもらったのです。
その時のクロエの顔は必死の形相だったそうな。(亮介談)
それではまた次回お会いしましょう。