モンスターマスターが往く   作:トッシー

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遅くなりました。
続きをどうぞ。


バーン様はオレのモンだ 其のニ

勇者ダイsaido

 

オレの、いやオレたちの目の前で信じられない光景が広がっている。

オレや仲間たちが束になっても、まるで歯が立たなかった大魔王バーン。

あの恐ろしい大魔王と、スライムが激しい戦いを繰り広げている。

 

「凄いだろ?オレが鍛えたんだ」

 

いつの間に移動したのか、オレの直ぐ隣で黒髪の少年が得意げな顔でオレを見下ろしている。確かタケルっていったか。仲間たちも困惑の表情で。

 

「さすけ!ぶちかませ!」

 

タケルがスライムに指示を出す。

バーンは、凄まじいまでの暗黒闘気を研ぎ澄まして振り下ろす。

不味いっ!あれは『カラミティエンド』だ。

竜闘気に覆われたオレの身体を容易く切り裂いた手刀だ。

しかしスライムはバーンの手刀を掻い潜りながら、顔面に体当たり。

いつの間にかスライムの身体の形が大きな『拳』に変わっていてバーンは殴られているかのようだ。

 

「ぐはっ!」

 

効いている。

オレの最強の技『ギガストラッシュ』でさえ、少しのダメージしか与えられなかったというのに、スライムの単純な体当たりでバーンは身体をぐらつかせて後退した。

しかもスライムはその隙を逃さず連続で殴りまくる。凄すぎる…。

 

「ぶっ!?ぐはっ!お、おのれっ」

 

「どうだ!攻撃力877の『爆裂拳』は!?効くだろう!?」

 

攻撃力877?それって凄いのか?

よく分からないけど、あのスライムの強烈過ぎる攻撃を見ていると納得がいく。

じゃあオレの攻撃力ってどれくらいだろう…。

 

「その剣も入れて308だな」

 

「え?」

 

オレが首を傾げていると、考えていることが分かったのか?

タケルがドヤ顔でオレの疑問に答えてくれた。

それにしても308か…。これってオレの攻撃力ってやつが低いわけじゃないよね。

あのスライムが異常なんだ。

ていうか何でオレの攻撃力を知っているんだろう…。

 

「おいおいダイ!こんな得体のしれない奴の言う事、まともに取り合うなっての!」

 

「ポップ…」

 

「そりゃ、こいつらの乱入で少しは勝ち目が見えてきたのは認めるけどよ、コイツのさっきの言葉を思い出せって!こいつは大魔王バーンを仲間にしようってんだぞ!?」

 

…あ、そうだった。

オレたちからしてみれば全く理解できない行動だ。

あの恐ろしい男を、地上を滅ぼしてしまおうと考えている魔王を仲間に?

 

「おいっ!てめえっ!タケルっていったな!?」

 

「お?おお。そういうお前は大魔道士ポップだな」

 

「何でオレの名前を…」

 

「ますます得体がしれん…。貴様、異世界から来たといったが…。何故ほかの世界から来た貴様が我等の事を知っている」

 

大魔王に受けた傷を抑えながら立ち上がったラーハルトとヒムがやって来た。

 

「まぁ、そりゃ当然気になるわな…けどそれは後にしてくれ。今は」

 

タケルはそう言ってオレ達から戦いへと視線を移した。

その戦いを見て驚愕したのはオレだけではないだろう。周りの仲間達は口をあんぐりと開けて驚いている。

なんと大魔王バーンが一方的にスライムに滅多打ちにされているのだ。

スライムは既にオレたちには捉え切れないほどのスピードでバーンの周囲を高速移動しており時折現れたかと思うと、バーンの身体が弾けるように蹌踉めく。

 

「おのれぇっ」

 

次の瞬間、バーンの姿が消えた。

 

「ルーラ?」

 

ポップがいち早くバーンの使った能力に気づき声を上げた。

ルーラによってスライムの猛攻から逃れたバーンが次に現れたのは。

 

「許さんぞ!小僧っ!」

 

オレたちの、いやタケルの目の前だった。

危ないっ!オレは咄嗟にタケルを庇おうと剣を構えて。

 

「GAAAAAAAA!!」

 

「ぬぅっ!?」

 

しかしオレの行動よりも早く、一体の影が猛然とバーンに襲いかかった。

真紅の鬣を炎のように揺らめかせて飛び込んできた大虎の獣。

また見たことの無いモンスターだった。

 

「バムウレン!」

 

タケルは嬉しそうにその怪物の名前を呼んだ。

バーンはバムウレンの体当たりを受けて吹き飛ぶが、身を翻して床に着地した。

 

「よしよし!ありがとな!前もってお前を出しておいて良かったよ」

 

あの恐ろしいバーンは正直オレも慄えるほど怖い。

しかしタケルの表情は終始笑顔を絶やさない余裕な表情だった。

それは自分と共に在る怪物たちに対する絶対的な信頼なんだ…。

仲間たちは乱入者であるタケルに不信感を顕にしている。

けどオレは不思議と嫌な感じがしなかった。

その理由が解った。この人はデルムリン島で過ごしていた頃のオレに重なるんだ。

普通の人は怪物に対して多少なりとも敵意や嫌悪感を顕にする。

けどこの人は魔物に対して常に自分と対等に接しているんだ。

だからこそモンスターマスターなんだ。

 

勇者ダイsaido end

 

 

 

 

タケルsaido

 

 

「まさか他の魔物を控えさせていたとは…」

 

「まぁね…。念には念を入れないと」

 

バーンは憎々しげにオレを睨みつけている。

バムウレンはオレを庇うように前に出てバーンを威嚇している。

 

「また余の知らぬ魔物…」

 

「『キラーパンサー』のバムウレンだ。強さはさすけと同格だ」

 

「…何だと」

 

「更にお前の知らないモンスターの登場だ」

 

オレは再び魔法の筒を2つ取り出す。そして呪文を唱える。

 

「デルパ」

 

魔法の筒から現れたのは『にじくじゃく』と『グランスライム』だ。

オレの真の主力であり、現時点のさすけを更に上回る最強の仲間だった。

バーンもこの二体の魔物の威圧感を感じ取ったのだろう。

汗を滲ませて後退する。

 

「慌てるな。さっきも言ったけど、お前の相手はさすけだ」

 

「なに…」

 

「ここでコイツらの力を借りてお前をタコ殴りにするのは簡単だ。けどそれじゃあ意味が無い。オレはどうしてもお前が欲しい。だからこそお前には自分で納得してもらって仲間に入って欲しい」

 

「……貴様は」

 

「ん?」

 

「本当に貴様は余を侮辱しているわけでない様だな」

 

「当たり前だろ?むしろ大ファンだし。尊敬しているし。是非仲間になってほしい」

 

「そうか…」

 

「それにお前の目的は魔界に太陽の光を齎す事だろう?それなら別に地上を滅ぼさなくても出来るぞ」

 

「何だと!?どういうことだ!?」

 

バーンは驚いたように目を見開いた。

 

「星降りの大会で優勝すれば良い。優勝者は褒美としてどんな願いも叶えてくれる。ウソじゃない。その為に様々な異世界から強力なモンスターマスター達が集い戦うんだ。オレも優勝するために此処に来たわけだし」

 

オレの言葉にバーンは腕を組んで思考する。

そして正面からオレを見据えて言った。

 

「……先にルールを破ったのは余だ。しかし、まだモンスターバトルとやらは継続中か?」

 

「ああ。当然だ。俺がどうしてもお前が欲しい」

 

バーンはオレに背を向けるとさすけの前に移動する。

 

「ならば是非もない。見事、余を勝ち取ってみせよっ!」

 

「ああ!俺も命を賭けよう!さすけっ!」

 

「ピキーッ!」

 

そして戦いは再開された。

バーンは自らの暗黒闘気を高めてさすけに意識を集中している。

油断も慢心も無く、さすけをスライムと侮ってもいない。

自分が魔王である事すら忘れているかの様に。

唯の、いち魔族の戦士として全力を出そうとしている。

これは間違いなく手強い。

 

「いくぞ!さすけ!」

 

もはや唯のスライムなどとは呼ばない。

バーンは全力を持って相対する。

先制攻撃として放ったは『カイザーフェニックス』だ。

同時に前に突っ込む。

 

「さすけ!『だいぼうぎょ』して耐えろ」

 

オレの指示と同時にさすけの全身が凄まじいまでの熱風に包まれる。

 

「カラミティエンドォッ!!!」

 

そこに間髪入れずにカラミティエンドが決まる。

 

「まだまだぁ!」

 

バーンは高く跳躍するとさすけに向かって『イオナズン』を連発して落としてくる。

凄まじいまでの轟音と激震の連続。

もはや戦いの場を視認することさえ出来ず、上空のバーンのみ姿を確認できる。

 

「やったか?」

 

バーンは宙に静止した状態で爆心地をじっと睨みつけている。

そして-

もくもくと上がる砂埃を一筋の黒い閃光が貫きバーンへと伸びた。

 

「ぐっ!?」

 

バーンは咄嗟に身をひねったが、回避しきれずに脇腹を黒い光線が刳った。

それは一点に収束されたドルマ系の呪文ドルマドンだった。

さすけには敵の大技を防ぐと同時に、こちらもやり返すように仕込んであったのだ。

 

「さ、流石だ…。余の攻撃をアレほど受けたにもかかわらず…、これほどの反撃をしてこようとは…」

 

だがこのまま終る大魔王ではない。

バーンは地面に降り立つと、左右の手を上下に構え不動の構えを取る。

まるで空手の天地上下の構えみたいだ。

 

「ピーキーッ」

 

バーンにむかってさすけは一気に飛び出す。

しかしあれはダメだ。あの『構え』に不用意に手を出すのは危険過ぎる。

 

「さすけ!待った!」

 

オレの指示にさすけは動きを止めた。

バーンが動かないなら、その間はコチラは戦闘力の強化だ。

 

「さすけ!『マホカンタ』だ!」

 

「なんだとっ!?『マホカンタ』だと!?」

 

オレの指示に忠実にさすけは『マホカンタ』の呪文を唱えた。

さすけの前に光のバリアが形成される。

 

「続けて『まもりのきり』だ!」

 

さすけの身体を翠色の霧が包み込む。

 

「何をしている!?」

 

バーンは困惑の表情で疑問を口にしつつも構えを解かない。

 

「その構え、『天地魔闘の構え』だろ?」

 

「なるほど、ダイ達との戦いで見ていたか」

 

「ああ、その技ってさ相手に先手を打たせて放つカウンター技だろ?」

 

「っ!?」

 

「つまり此方から手を出さなきゃ問題ない。こっちはその間に補助魔法や特技で戦力強化させてもらうさ」

 

「くっ…」

 

バーンは悔しそうに構えを解いた。

さすけもスライムなりの構えでバーンに相対する。

おそらく次の攻撃で終わりだろう。

『天地魔闘の構え』を封じられたバーンは自身の中で最強の攻撃力も持つ技で勝負する気だろう。それは間違いなく闘気を高めて放つ事が出来る『カラミティエンド』だろう。

『カイザーフェニックス』も有り得るが、さすけは『マホカンタ』を使っているから無いだろう。

『フェニックスウィング』の防御力は鉄壁だが、この後に及んで守りには入らないと思う。

それに守っていては勝利はない。間違いなく攻撃してくる筈だ。

だったら此方も最強の手札で勝負するのみ。

 

「往くぞっ」

「来いっ!」

 

思った通り。バーンは自身の闘気を、命を燃やして高めていく。

おそらく先程の『天地魔闘の構え』によって溜め込んだ闘気も費やし更に気勢を高める。

此方の『天地魔闘の構え』に対する警戒を知ってか、バーンも自分の闘気を存分に高める。

何故なら現時点では何時でも『天地魔闘の構え』を取る事が出来るのだ。

そしてバーンの闘気が最高潮へと高まる。

凄まじいまでの漆黒のオーラがバーンの周囲の空間を振動させている。

 

「…来るぞっ!」

「ピキーっ」

 

「受けよ!余は大魔王バーンなりっ!」

 

バーンの全精力を込めたカラミティエンドが振り下ろされた。

同時にオレは力の限り叫んだ。

 

「さすけぇっ!!『マダンテ』だぁっ!」

 

―――『マダンテ』!!!!!!

 

瞬間、世界から音が消え去った。

同時に眩い閃光がバーンバレス全てを飲み込んでいく。

光の奔流はバーンの放った巨大な漆黒の斬撃を飲み込み、唖然とするバーンを包み込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

最終決戦のダイのつよさ

 

レベル:55

 

ちから  :158

すばやさ :188

たいりょく:223

かしこさ :95

うんのよさ:142

 

さいだいHP:462

さいだいMP:166

 

こうげき力:308

ぼうぎょ力:126

 

そうび

 

Eダイのつるぎ

Eまほうのとうい

パプニカのナイフ

 

 

 

さすけ

 

レベル:??

 

こうげき力:877

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




さすけ強すぎましたか?
しかしダイの強さは竜闘気によって倍増されるのであの程度ではないはず?
しかしスライムでもあの高みに登れるのがモンスターマスターですよねww
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