ていうか更新してほしい連載の小説ってありますか?
男が一人、茶髪を揺らめかしながら、宇宙という暗黒の海を漂う
「父さん……、母さん……、エイミー……」
全身はボロボロで、宇宙から身を守る為のパイロットスーツは所々破れかけており、そこから出血した血が辺りに浮いている。
そんな死にゆくしかない状況の中、男──ロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)─はただ家族の事を思い続けた
「分かってるさ……、こんな事したって、変えられないかもしれないって、元には戻らないって……」
どんなことをしようとも、過去を変えることなんてできない。ロックオンもそれは分かっていた、分かっていたが、それでも、仇をとらなければ自分は前に進めなかった、世界とも向き合うことはできなかった。
「…それでも……、これからは……明日は……ライルの……生きる未来を……」
ゆっくりと薄れていく意識の中、ロックオンは自分の双子の弟─ライル─の未来を思う。
そんな中、此方へと緑色の粒子を撒き散らしながら、白色のロボット─ガンダムエクシア─がロックオンを救おうと今だせる最大速度で向かってくる
「刹那ァ……答えは…出たのかよ……?」
体がゆったりと回り続け、視線を左に向けると、軌道エレベーターによって大量の線だらけになり、本来の姿を失った地球が煌々と輝いていた。
ロックオンはそんな地球に向けて、指を向ける
「よぉ……お前ら……満足か…? こんな世界で…」
ロックオンは今、この世界に生きている人々にそう問いを投げる。
この問いがどういう意味を示しているのかは分からない、だが、ロックオンのこの言葉には悲哀さを感じた
「…俺は……嫌だね……」
そこまで言い切ると、ロックオンのすぐそばに浮いていたGNアーマーtype-dの一部が爆散した。
「ロックオン・ストラトス………! アアァァァ!!!」
爆発による煙が晴れると、そこには先程までいた緑色のパイロットスーツを着た、ロックオン・ストラトスの姿はどこにもなく、そこにはただ、爆発した機器類の破片が虚しく浮かぶだけだった。
この瞬間、ロックオン・ストラトスはこの世界から完全に消滅したのだ。
◆ ◆
「ロックオン、ロックオン……」
トレミーの帰還ルートへと入ったデュナメスは、その主人なきコックピットの中で、ハロが一心不乱に主人の名を呼び続ける
「ロックオン、ロックオン…」
たとえどんなに呼ぼうとも、主人は帰って来ないというのに、それでもただロックオンと呼び続ける。
「ロックオン、ロックオン…」
一時的に戦いを終えた空間の中、そのハロの声はうるさい程に響き渡った
「そんな……!」
「……嘘だ……!!」
マイスター達はロックオンの死に、静かに涙を流した。
「ロックオン、ロックオン…」
ハロの無き主人を呼ぶ声は、未だに止むことはなかった……。
だが、彼らは知らない、ロックオン・ストラトスの魂はまだ生きているということを……。
成層圏の向こう側まで狙い撃つ男は、新たな世界で生を得る