ハイスクールD×D 大空の転生   作:東流

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ドーナシークさんは今回出てきません。

ドーナシークさんと会う筈の夜をぶっ飛ばしてます。

それではどうぞ!


第二話

光る槍。そんな非現実なものが目の前に迫ってきても、ツナは焦ることなく、それを避ける。

 

「…うそ!普通の人間が避けれるわけが…」

 

と言っていても、ツナからしてみればギリギリもいいとこである。今のは何か攻撃が来ると睨み、今までの経験で培った戦闘勘で避けただけなのだから。

 

「(まずい。死ぬ気モードでも無い限り彼女には勝てない)」

 

だが、肝心な死ぬ気丸が今手元には無い。死ぬ気丸を使わないでも、死ぬ気になれないことは無いのだが、『今は』無理だ。それにリングに『炎』を灯せてもツナの相棒であるナッツが出てきてくれない。何かが足りないのだろう。

 

彼女は光る槍をどんどん投げてくる。避けれはするものも、此方から攻勢には出れない。相手は空を飛んでおり、完全に勝ち目がない。向こうも避けられはするが、攻撃が来ないので安心して槍を投げてくる。

 

「…もう、びっくりさせないでよ。いきなり避けるものだから『神器』でも発動させてるんじゃないかなと心配するじゃない」

 

これでは消耗戦だ。ツナはだんだん焦りを募らせ、思考が鈍ってくる。それに体力も長続きはしない。あっという間に限界が達し、そこを狙い撃ちされる。

 

 

 

「…ガハァ…ッッ!!」

 

 

 

光る槍が腹部に突き刺さり、口から大量の血を吐き出す。

 

 

 

「…ふぅ。やっと当たってくれたわね」

 

 

 

彼女、夕麻は髪をかきあげると、ツナの所に降り立つ。

 

「フフッ、気分はどうかしら兵藤一誠君。貴方の『神器』が気になったから、こうやって貴方を殺させてもらったわ。まぁ、ただの人間の『神器』に興味はあまり無いけど…、貴方のは少しヤバそうだから…じゃあ、後少しの命を楽しんでね」

 

彼女はそう言うと、夕日が落ちていく空に消えていった。

 

「(ヤバイ。意識がだんだん遠のいていく。…俺、ここで死ぬ…のか…?)」

 

一度は身を投げたツナだが、こうやって死に直面すると、込み上げてくるのがある。

皆もこういう気持ちでいたのだろう。そう思うと、皆を救えなかった自分に対して腹立たしいものがある。

でも、皆のところに行けるならそれは…いいのかも知れない。

 

ツナの意識はそこで暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

朝。太陽の光が窓から射し込み目に当たる。今日、母親は父親の所へ行っているので当分は帰ってこない。ゆっくり眠れるな、と思った矢先、

 

「………っ!!」

 

バッとベッドから跳ね上がり、自分の腹部を確かめる。自分には大きな穴が空いてる筈だと。

だが、

 

「…傷が…無い…?」

 

傷がどこにもなかった。『昨日』つけられたデカイ穴―――。

 

「…昨日?……あれは夢なのか……」

 

ツナはあの出来事を思い出し、背筋を凍らせる。夢じゃないと。そう自分に言い聞かせる。幻覚?とも思ったが、それも違うような気がする。じゃあ何なのか?

 

「……夢じゃない…。本当の出来事…」

 

ツナは頭を抱えながらう~んと悩むが、何だかベッドの位置がおかしかった。正確には自分がいる位置が。何故か真ん中よりも右寄りになっている。

こんな右端で寝たのだろうか?と横を見ると、

 

 

 

赤い髪の綺麗な女の人が全裸で寝ていた。

 

 

 

大事なことなのでもう一度言おう。全裸だ。

 

「んなっ!!」

 

ツナはベッドから床に倒れながら、後ろへと後ずさる。

久しぶりにこんなに驚いたような気がする。というか、隣にこんな綺麗な女の人が全裸で寝ていたら誰だって驚く。

 

「…んっ、んんっ…。もう朝…?」

 

女の人が起き上がると、大事な所が見えそうだったので、急いで目を逸らした。

 

「なっ、な、何やってるんですか!?勝手に人のベッドに…って!?…貴方…リアス・グレモリー、先輩?」

 

「貴方とは始めましてね…兵藤一誠君」

 

ニッコリ微笑むリアス・グレモリーに目を奪われたが、すぐにまた目を逸らす。

 

何なんだ?この人は。人の家に勝手に上がり込んで……あれ…?まず、何でこの人はここにいるんだ?

昨日は天野夕麻って子に襲われて――。

 

「……っ!!」

 

バッとリアス・グレモリーの顔を見る。自分の勘だが、この人もただ者では無いような気がする。

 

ツナは自分の腹部に手を当て、後ろへ下がるが、

 

 

 

「お腹の傷……もう痛みはない?」

 

 

 

リアス・グレモリーの一言に驚く。

 

「……何で知っているんだ!?」

 

「だって、私が治したんだもの」

 

その事に愕然とする。治した?どうやって?

ツナの傷は相当深いもので、ここまで完全に治すことなんて自分でも不可能だと思っていた。だが、この人は治した。重体にも等しいあの傷を。

 

「…うっ、うーん。さてと、朝食を食べましょうか?」

 

「食パンでよければ…って、まずは服を着てください!」

 

「あら、これじゃだめかしら?」

 

「だめです」

 

ツナがきっぱり断ると、つれないのね、とリアス・グレモリーがフッと笑う。どこから取り出したのか、駒王学園の制服に着替えた。そこで、彼女がふとツナの机の上にある六つの装飾品に目をつける。

 

「…これは?」

 

「……それは……友達の忘れ物で…アハハ」

 

リアスは手に取り、目を細める。

 

「…こんな造形見たこと無いわ、とても綺麗ね。…貴方の友達は何者かしら?」

 

「…さ、さぁ?俺にはさっぱりで…」

 

…ヤバイ。あの人勘がよさそうだ。早くあれから離さないと。

 

「グレモリー先輩。早く朝食食べましょう?学校、遅れますよ?」

 

「……そうね。行きましょうか」

 

 

 

 

 

 

リアスside

 

明らかにこれには魔力が込められている。彼は、友達のだと言っていたけど…、そこのところはどうなのかしらね。あの子には確実に『神器』が宿っているのは確かだから、今日部室で確かめようかしら。

 

「グレモリー先輩。早く朝食を食べましょう?学校、遅れますよ?」

 

…もうちょっと詳しく見たかったのだけど…、まぁいいわ。後でじっくり調べされてもわらうわ。

 

それと、兵藤一誠君。…貴方の事もね。

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

さてと……。何で隣にグレモリー先輩が歩いているのだろう?正直やりにくい。見てください、周りの人達を、めちゃくちゃ注目されてるじゃないですか。

 

「な、なっ、…い、一誠!お前って奴はぁぁぁぁぁあ!!」

 

「ちくしょう!!何で一誠ばっかりぃぃぃぃぃい!!」

 

二人の声が遠くから聞こえてくる。今日入ったら絶対もみくちゃにされそうだ。

周りの生徒達もキャーキャー言いながらこの状況を見ている。それに木場君が見えた。助けてほしいと目で訴えたら、キラキラな笑顔で手を振り返してきた。助ける気は無いようだ。

もう嫌だこの状況。今までの戦いよりも辛いかもしれない。

 

朝、家を出るときに二人で分かれて登校しようと思っていたのだが、一緒に行きましょうと反対された。それに反対する理由も無いのでこうやって登校してきた始末だが、やはりこのような有り様だ。

 

校門まで来ると、グレモリー先輩が後輩を放課後に寄越すから教室で待っていてと、言われた。多分昨日のこと、そして先輩『達』について説明をしてくれるのだろう。

 

「わかりました」

 

それだけ答えると、グレモリー先輩と分かれた。教室へ入った途端、松田と元浜に殴られそうになったが、向こうでは(主にリボーンのせいだが)日常茶飯事なので、普通に避けることが出来た。そのあと散々言われたが、しつこかったのでチョップを頭に喰らわせると二人は机に突っ伏したまま動かなくなった。

 

 

 

 

そして放課後。教室で待っていたら、扉の方から違うクラスの木場君が入ってきた。

それと同時にクラスに残っていた女子生徒が歓喜の悲鳴を上げる。それに松田と元浜が怨念を込めたような目で木場君を見る。こらこら。

 

「一誠君、いいかな?」

 

「…はぁ。まさか木場君がね」

 

「ごめんね一誠君。騙してたつもりじゃなかったんだけど」

 

「別にいいよ。ちゃんとその辺りは説明してもらうから」

 

こういうやり取りに女子生徒達が悲鳴を上げる形で見てくる。そんなに俺と木場君のやり取りが面白いのだろうか?何かを言われる前にそそくさとこの教室から退散した。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

やって来たのは旧校舎の中にある一室。いかにも怪しげな部室だった。

 

「…オカルト研究部…?」

 

扉にはそう書かれてあった。中もオカルト研究部という事だけあって色々怪しい置物や魔方陣やらでいっぱいである。何なんだここは?

 

ソファにはこの前挨拶してきた塔城子猫ちゃん…だったかな?その子がお菓子を食べながら座っていた。

 

「…どうも。一誠先輩」

 

「…ど、どうも?と、塔城…さん?」

 

「子猫でいいですよ。一誠先輩」

 

彼女の表情は何故かわからないが優しそうな表情だった。……面識は無い筈なのだが。

 

「わかった。よろしく小猫ちゃん」

 

そう名前を言うと彼女はうつむき頬を染める。…あれ?

 

「あらあら。小猫ちゃんが『初対面』の子に名前を許すなんて、珍しい事もありますのね」

 

奥から出てきたのは黒髪を後で括ってポニーテールにしている女子生徒で、あの三大お姉さまと呼ばれている姫島朱乃先輩だった。…なんでこんな人がこんな部活に?そういえば朝のグレモリー先輩も三大お姉さまって呼ばれてたんだっけ?松田と元浜から聞いただけであまり知らないけど。

 

「私の名前は姫島朱乃と言います。以後、お見知り置きを」

 

「…どうも。兵藤一誠です」

 

姫島先輩に挨拶をすると、グレモリー先輩がその奥からやって来た。

 

「どうやら全員揃ったようね」

 

グレモリー先輩は皆の前に立つと、こちらへやって来る。

 

「ようこそ、オカルト研究部へ。私達は貴方を歓迎するわ…兵藤一誠君」

 

 

 

 

―――悪魔としてね。

 

 

 

 

「………はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうだったでしょうか?

感想、ご意見がありましたらよろしくお願いします。作者のガラスのハートを壊さないでいただけると幸いですm(__)m

六つの装飾品…ここは正直悩んだんですが、出させていただきました。これが後々どう影響するかは、まだ未定です。

大空のボンゴレリングの方はだいたい決まっています。

後、向こうの世界のツナは死ぬ気丸が無いとまだ死ぬ気モードになれないという設定にしています。

誤字脱字、おかしい所があったらご指摘お願いします。

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