仮面ティーチャー the NEXT ~交差する幾重の絆~ 作:白宇宙
前回の仮面ティーチャーthe NEXTは強さに拘り自分の邪魔となりえる仮面ティーチャーに苛立ちを募らせるキリト。
そんな彼がなぜ強さに拘るのか、金造は不思議に思い彼の真実に迫ることに決めた。
そして、彼が知った真実とは……。
遂に幕を開ける、OVER5の一人キリトと仮面ティーチャーの対決!
さあ、生徒指導を始めよう!
「舞台は整った」
人だかりの中、ある一人の人物が今まさに激突しようとする軍勢と、一人の人物に目を向けた。
それぞれの武器となる、角材や鉄パイプ、金属バットを振り上げる者、拳を握り真正面から立ち向かう者、喧嘩の仕方に違いはあれど戦う意思があればそれは軍勢だ。
例えそれが屈強な戦士ではなく、ただの不良の学生だとしてもだ。
戦う意思を持っている以上、巻き込まれればただでは済まないのは必至。
不良生徒たちの群れに目を向けていたその人物は声を上げてまっすぐに軍勢が向かっていく先、多くの人数が揃う群れにたった一人で立ち向かおうとする仮面の人物に目を向ける。
仮面ティーチャー。
彼こそが、本来の目的……。
この舞台を整えたのも、すべては彼を知るため…。
ブレザーのポケットに忍ばせておいたデジタルカメラを取り出し、電源を起動する。
そして、電源が付いたのを確認したその人物はカメラのレンズを向ける。
わざわざ彼が出てきやすいように、OVER5のキリトを焚きつけ、さらには10万の金と用心棒を二人分雇っておいたのだ。
ここまでの根回しをしたのだから、彼にはしっかりとその実力を見せて貰わなければ割が合わない…。
カメラを構えたその人物はそのまま仮面ティーチャーに向けてズームアップしていくと、シャッターボタンを押し、まず最初の一枚を撮影する。
太陽の陽光を反射する眩い金色と、純白のラインがその存在を主張する仮面ティーチャーの仮面で包まれた顔の部分がデジタルカメラのメモリーの中に写真データとして記録される。
「さて、お手並み拝見と行こうか………仮面ティーチャー」
白の仮面ティーチャーをじっと見つめながら、その人物はにやりと笑みを浮かべた。
迫りくる不良生徒たちの群れ、普通なら誰しもが逃げ出してもおかしくない恐ろしい光景だが、この男は違った。
白の革製グローブに包まれた手を強く握りしめた彼、仮面ティーチャーは恐れることなく地面を生き良い良く蹴り真正面からその不良たちの群れの中に突撃を仕掛ける。
我先にと仮面ティーチャーに先手を打とうと前に出る不良生徒達、何せ仮面ティーチャーを袋叩きにし、その仮面を剥いだものには賞金として10万円が手に入る上にこの学校においてもっとも高い権力を持つOVER5の次世代の椅子が約束されている、またとない絶好のチャンスに他ならない。
故に不良たちは決断するという概念を持たずに他よりも早く前に出ようとした、だがその統率のとれていない動きが大きな隙を生む。
まっすぐに不良生徒たちに向かって走っていた仮面ティーチャーが突然横に跳んだのだ。
勢いそのままに走り続ける仮面ティーチャーは追ってくる不良たちよりも早く木箱やドラム缶などの上を次々と跳び移るようにして移動し続け、三回目の跳躍でより高く跳び、廃材置き場の周りを囲うコンクリート塀の上に飛び乗った。
そこから下を見下ろす仮面ティーチャー。
「テメェ、降りて来いコノヤロ-!」
「ビビってんのかぁ! 仮面の下の顔をばらされんのが怖ぇんだろ!」
「きっちりボコッてやっからさっさと来いオラぁ!!」
挑発の意味を込めてか、下から彼を口汚く罵り言葉を上げる不良たちに対し、仮面ティーチャーは今度は廃材置き場の周りで事の成り行きを見守っている他の生徒達に目を向ける。
その中で彼は、ある人物の姿を確認し、目があった。
そして、仮面ティーチャーは一つ首を縦に振るとその人物もまた首を縦に振った。
(さて……行くぜ)
再び意志を固め、仮面ティーチャーは不良たちを再び見下ろす。
「さあ、生徒指導の時間だ…」
コンクリート塀の上から勢いよく飛び下りた仮面ティーチャー、空中で身を翻し前転宙返りを切って不良生徒の群れの中に飛び込む。
衝突を避けてか、彼の着地点となる場所から不良達が少し距離を開けた。
仮面ティーチャーはその中に難なく着地すると、案の定不良生徒の一人が早速攻撃を仕掛けてきた。
金属バットを振り上げ迫ってくる生徒、だが仮面ティーチャーは慌てる様子を見せない。
「ハッ!」
身を屈めた状態から右手を地面につき、側転を切る要領で足を振り上げる。
振り上げられた足は不良生徒が攻撃として振り下ろした金属バットを弾き飛ばした。
だが、それだけで攻撃は止まない、続けて二番三番と次々に不良達が追撃を仕掛けてくる。
(右からは角材持ち………後ろは素手か…)
素早く自分に迫る不良の攻撃方法を先読みした仮面ティーチャーはすぐさま対応に転じる。
先に接近してきた角材持ちに対しては斜めに振り下ろしてきた角材を鋭いアッパーカットをぶつけて叩き折り、動揺した所を足払いを掛けて転倒させる。
そしてそのままぐるりと体の向きを180度後ろに反転した仮面ティーチャーは素手で殴りかかってきた生徒の拳をあっさりと受け流し、相手の鳩尾に向けて拳を打ちだす。
だが、当てはしない、これはあくまで威嚇だ。
効果は覿面の様であっさりと攻撃を受け流された上に鋭い拳を寸止めで撃ち出されたそん不良は動揺で動きが止まった。
「死ねぇ!!」
再び横合いから不意打ち、しかし仮面ティーチャーは威嚇で動きが止まった不良を横に流し、奇襲を仕掛けてきた不良の鉄パイプによる攻撃を避け、そのまま近くに置かれていたドラム缶に向けて駆け出す。
ドラム缶の上を側転して乗り越えた仮面ティーチャーはその先に待ち構えていた不良の顔面に向けて着地と同時に、威嚇の拳を放つ。
だが、しゃらくさいとばかりにすぐに反撃に出た不良生徒、威嚇として突き出した自分の拳を払われ逆に撃ち出されたその拳を身を屈めて回避すると今度はアッパーを打ち、顎のすれすれの位置で止める。
さすがにこれは当たれば一溜りもなかったと感じたのか、不良生徒は後ろに後退する。
その後も、次々と迫る生徒の攻撃を受け止め、回避し、あるいは武器を破壊して無力化して不良達の群れと戦う仮面ティーチャー、その様子を周りの生徒たちはそれぞれの反応を示しながら食い入るように見つめている。
もちろんその中にいるなのはとはやても同様で、目の前で繰り広げられている不良達と仮面ティーチャーの激突を固唾を飲んで見守っている。
「すごい………」
「…さすがは都市伝説になるだけはあるっちゅうわけやな」
あれだけの数の不良達を相手にして、その攻撃をまったく寄せ付けずにその攻撃を捌いていく仮面ティーチャーの姿はもはや圧巻と言っていいだろう。
一体どれだけの場数を踏んできたのだろうか、経験も実力も桜庭高校の生徒以上なのは目に見えて明らかだ。
しかし、同時にそれが彼女たちの不安を煽っていた。
「やっぱり、目的はキリト君なのかな?」
「……まあ、そうと見て間違いないと思うけど」
都市伝説において、“仮面ティーチャー法”によって各学校に派遣された仮面ティーチャーは素行の悪い生徒や問題児を制圧するという目的を持っている。
そして、そのやり方は徹底的な力による制圧。
そのやり方が本当なら、かつての友であるキリトが仮面ティーチャーによってどんな目にあわされるか……なのはとはやてはそれを危惧していた。
「………やばかったら、わたしキリト君助けるわ」
「え、でもそんなことしたらはやてちゃんが…!」
「確かにわたしもやられるかもしれへんけど……それでも、明日菜先輩の泣き顔見るよりかマシやから……」
「あ……」
無謀な行動を使用とするはやて、その覚悟を決めた彼女の目になのはは一瞬戸惑いを見せた…。
いつも明日菜のそばにいた彼女だからこそ、彼女の辛さを理解しての行動なのだ…。
それに引き換え、自分は……変わってしまった彼を、見て見ぬふりをして……。
自分が巻き込まれるのを無意識に避けていたなのはは、彼女の言動に対しどう反応していいかわからなかった。
(私………)
途惑うなのは、ここで自分も一緒にはやてとキリトを止めに入ったとして、力を持たない自分に何が出来るのだろうか。
彼女の中で迷いばかりが渦巻いていく…。
と、その時……。
―――バガンッ!!
とても大きな衝撃音が聞こえ、反射的に二人は目を再び廃材置き場の方に向けた。
その音の原因は横倒しになり、壁にぶつかったと思われる、踏み潰された空き缶のように“ひしゃげたドラム缶”によるものだった。
一体どうしたのか、それは不良達があまりのことに動揺し見つめる視線の先にいる一人の不良と、その前に立つ仮面ティーチャーを見ればわかることだ。
横薙ぎに振られた鉄パイプによる一撃をしゃがんで回避した仮面ティーチャーはそのまま足払いでその不良生徒を転倒させ、そのまま身を持ち上げて後ろ回し蹴りを放ち、その蹴りは丁度転倒した不良の上を横切り背後にあったドラム缶に命中したというわけだ。
どれほどの脚力を持っていればドラム缶を蹴り飛ばせるというのか、やはり仮面ティーチャーの力は圧倒的すぎるとなのはは再確認した。
「………や、やっぱ、無茶なんかな?」
「……たぶん、そうだと思うの」
さすがにこれには、はやても応えたようだ。
あんな力を見せられては無理もない…。
やはりこうなった以上、仮面ティーチャーの制圧を止めはせずに事を見守るしかないのか…。
なのはとはやてがそう思い始めた時…。
「…大丈夫、あの人は…あの仮面ティーチャーなら……」
「あ、明日菜先輩!?」
「なんでここに……連絡はしてなかったはずなんやけど?」
いつの間にか、二人の隣には明日菜がいた。
彼女は視線を不良達が形成する輪の中で、悠然と立つ仮面ティーチャーに向ける。
そんな彼女の右手にはある物が握られていることを、程なくしてなのはは気づいた…。
圧倒的な力の差をこれでもかと見せつけ続ける仮面ティーチャー、今の所まともな攻撃を受けていないがもし彼が本気で自分たちを制圧しに来たら、そう考えたら不良生徒達は身がすくみ次第に戦意を失いかけ始めていた。
なにせ、仮面ティーチャーは悠然と攻撃を避け、さらにはこれでもかとその実力を見せつけている。
対する自分たちはまだ一撃も仮面ティーチャーに攻撃することが出来ていない。
これ以上戦ってもこちらが体力を消耗するだけで、一向に勝ち目がない…。
「何をしている! 報酬が欲しくないのか!」
一人離れた位置で屈強な男を二人引き連れているキリトが戦意を失いかけている不良達に野次を飛ばす。
「……う、うるせぇよ! だったらテメェがやってみろよ!!」
「そうだそうだ! 高みの見物ばっかり決め込んでねぇでテメェも加われや!」
それに対し、不良達は出された無茶難題に対しての苛立ちを言葉としてキリトに投げつける。
それを聞いたキリトは軽く舌打ちをすると左右にいる二人に視線を送る。
「……使えねぇやつらが……おい」
キリトはこうなればと、鉄砲玉であるとっておきを早くも導入することにした。
この男たちは見た目もそうだが、実力もかなりある。
10万円が用意されていた場所に既にいたこの二人は実際に金さえもらえればこのような用心棒としての仕事をこなしているという。
当然ながら、大人はやはり学生の自分たちよりも経験が上な場合が多い。
この二人の大人を相手取ればさすがの仮面ティーチャーも学生達よりも苦戦するはず…。
キリトはそう高を括っていた。
見た目的にも、体格は明らかに仮面ティーチャーよりも屈強に見える。
この二人が仮面ティーチャーを押せば、次第に戦意を失いつつある他の不良達も再び火をつけるはず、そうなれば後は袋叩きにすればいいだけの事…。
キリトの作戦を遂行すべく、二人の男がゆっくりと不良達の間を抜けていき仮面ティーチャーに迫る。
「………大人か」
ふと、仮面ティーチャーがそう呟いた。
「らぁっ!!」
そして次の瞬間、男の内の片方が仮面ティーチャーに早速殴り掛かった。
学生よりも明らかに太いその腕がまっすぐに仮面ティーチャーの仮面に包まれた顔面に迫る。
「なら、徹底的に相手してやる」
だが、その拳が届くよりも先に仮面ティーチャーは素早いステップを踏み、男の懐に潜り込んだ。
そして、仮面ティーチャーのストレートパンチが男の鳩尾を、正確に、そして確実に捉え、打ち据えた。
その一撃がどれほど重かったのだろうか、男はそれだけでよろけてしまった。
あまりにも突然の事態に、キリトを含め不良たちは動揺を隠せず、目を見開く。
「……シュッ」
さっきまでの威嚇による力の見せつけから打って変わり、仮面ティーチャーは本格的な攻撃を開始した。
よろけた男の左頬にジャブを撃ち込み、鋭い右フックで男の顔面を打ち据えあっさりと男を地に伏させてしまった。
さらに、後続で迫ってきたもう一人の男が殴りかかってくるが、仮面ティーチャーはその攻撃を次々と受け流し、一瞬の隙をついて鳩尾に蹴り込みを入れる。
大きく身を曲げて後ろに後退った男、そこへ仮面ティーチャーのとどめの一撃が繰り出された。
地に伏せた一人目の男を飛び越え、鮮やかに放った跳び回し蹴り。
それが見事に男の顎を横薙ぎに打ち据え、蹴られた男はそのまま横に吹き飛び、廃材の山の中に突っ込んでいった。
不良達の攻撃を物ともせず、いとも簡単に大人二人を倒した仮面ティーチャー。
「ば、化け物かよ……!」
「こんなの勝てるわけねぇ…!」
その姿に不良生徒達は完全に戦意を喪失し、武器を投げ捨て一目散に廃材置き場から逃げ出して行った。
最初に比べて一気に静かになった廃材置き場、そこに唯一残るのはOVER5のキリトと仮面ティーチャーのみ…。
キリトは戦うことを放棄し、逃げ出した不良達、そしてあっさりとやられた大人の男たちを見据えると苛立ちを募らせ、怒りの表情を浮かべながら持っていた木刀を強く握りしめる。
「なんでだ……なんでお前は倒れないんだよ!」
木刀の先を仮面ティーチャーに向けながら、キリトはそう言い放つ。
「………それは、今のお前が“弱い”からだ」
それに対して、仮面ティーチャーが返してきた言葉を聞いた瞬間、キリトの中の何かが弾けた気がした。
「俺は……俺は強者だ!! そこらの弱者なんかとは違う! OVER5の一人なんだ!! その俺が弱いだと? ………ふざけんなぁ!!」
自分の強さを否定されたキリトは激昂し、木刀を構えて仮面ティーチャーに向かって駆け出す。
一気に距離を詰め、木刀の必中範囲に仮面ティーチャーを捉えた瞬間木刀を次々に振るい始める。
片手で握る木刀を休みなく連続で叩きつける戦法はキリトの得意な戦法の一つだった。
だが、縦横無尽に駆け巡るキリトの木刀は一撃も仮面ティーチャーには届かなかった。
横薙ぎに振られた攻撃は後ろに下がって、縦に振り下ろされた攻撃はサイドステップでと、難なく次々と襲い掛かってくるキリトの木刀を躱し続ける。
「おおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」
咆哮を上げて袈裟懸けに木刀を振り下ろすキリト、だが仮面ティーチャーはその木刀を回し蹴りであっさりと弾き飛ばす。
空中を舞いながら廃材置き場の壁に当たり、乾いた音を響かせた木刀、得物を失ったキリトはそれ以上の木刀による攻撃を続けられなくなったが彼自身の怒りは収まらないのかしばらくして、拳を握り仮面ティーチャーに殴りかかってきた。
「………ぁぁぁぁぁぁああああああああ!!」
仮面ティーチャーの胸部に向かって突き出された拳、だがそれも仮面ティーチャーにあっさりと片手で受け止められる。
引き戻そうにも、がっしりと捕まれて動かすことのできない拳をキリトはさらに押し込もうとするがやはり微動だにしない。
なぜ敵わない、なぜ自分の強さが通用しない…。
キリトの中で浮かび上がり始めていた気持ちは、次第に大きくなり始めた。
「俺は……俺は強くなくちゃいけないんだ……! 俺はもう、弱い俺でいたら……いけないんだよ……だから俺は!」
募る気持ちを言葉として出したキリト、その眼にはうっすらとだが涙が浮かび上がっている。
彼の拳と共にその言葉を受け止めた仮面ティーチャーは受け止めていた拳を押し返すと、仮面の奥でキリトを見つめた。
「お前には生徒指導じゃねぇ………特別な“授業”を用意してある」
「………授業、だと?」
「この問題、お前自身の手で解いてみろ」
仮面ティーチャーはそう言うと、視線を一度後ろに向けて何かを確認すると、再びキリトと向き直る。
「さあ、“課外授業”を始めよう……」
そう言うと、仮面ティーチャーはキリトの視界から外れる様に移動した。
そして、彼がいなくなったキリトの目の前にある人物の姿が飛び込んできた。
「………アスナ」
「………キリト君」
そこにいたのは、明日菜だった。
突然現れた彼女に、キリトは警戒する。
一体何のつもりなのだと仮面ティーチャーを睨み付けるが、程なくしてキリトの目の前にた明日菜が彼に近づいてきた。
「……これ、キリト君宛てに」
「………なんだ、これ」
彼女が手渡してきたのは、一枚の手紙だった。
キリトは差し出されたその白い封筒で包まれた飾り気のない手紙を見下ろし、受け取ると誰が自分にあてた手紙なのかを確認するために裏返す。
「っ!」
その瞬間、キリトの目が大きく見開かれた。
「………“
封筒の裏側に記載されたその名前にキリトは動揺と驚きを隠せなかった。
それは、もう会うこともない彼にとって大切だった存在からの手紙だったから…。
「………去年の夏、キリト君がいじめられていた事、私知ったんだ……その後、君に何があったのかも……」
時は今から数十分ほど前に遡る。
金造に連れられてある場所にやってきた明日菜、一体どこに向かうのか、そこがキリトにとってどんな関係があった場所なのか気にしつつ、たどり着いたのは…。
「お墓…?」
様々な名前が刻まれた石の下で、既にこの世を去った者たちが安らかに眠る場所である墓場だった。
一体ここが彼に何の関係があるのか、彼女は疑問を抱きつつも金造に連れられてある一つの墓石の前に辿り着いた。
何の変哲もない、よく見る形の墓石、誰かが取り替えたのだろう、まだみずみずしく、生き生きとした花が供えられたその墓石の正面には、この墓石の下に眠る者の名前が刻まれている。
―――朝比奈 幸恵。
聞き覚えのない名前だった。
この人物が彼と何か関係があるのだろうか、明日菜がさらに疑問を深めていると金蔵が静かに口を開いた。
「……去年の春休み、あいつはある人とネットゲームで知り合ったらしい、何気なく交流が始まり、同じゲームで遊んでいるうちに仲良くなったそのプレイヤーとキリトはあるきっかけで実際に会おうという約束をした、そしてその時に仲良くなったプレイヤーの名前は、“サチ”……ここに眠っている朝比奈 幸恵のネットゲームでのアバターの名前だ」
「え……?」
知らなかった、いつの間にかキリトがそんな友人を作っていたこともそうだが何よりその存在さえも…。
春休みならまだ自分と交流があった時期なのに、彼はなぜそれを隠していたのか…。
「………桐ケ谷が出会ったその人は、白血病を患ってたんだ………もう後どのくらい寿命が続くかもわからない、そんな状態だったらしい」
「そんな………」
「ネットゲームの中で予定した集合場所、それは彼女の入院していた病室だった……その日から彼女と……白血病で友達がいなかった彼女の友達としての桐ケ谷の関係が始まったそうだ………だが、それも長くは続かなかった」
金造はそう言うと、幸恵の墓の前で手を合わせて静かに黙祷をささげてから重い口を開いた…。
「……その年の夏、幸恵の容体が急変した、よく病院に顔を出していた桐ケ谷は幸恵の親からの連絡でそれを知ってすぐに病院に向かおうとしたらしい、だが運が悪いことにその年の桐ケ谷はいじめを受けていて、その時にいじめをしていたグループに捕まった……」
すべてのピースが、この時明日菜の頭の中で組み合わさった気がした。
「唯一の友達が死にかけているのに、あいつは不良達に邪魔されてすぐに病院に向かうことが出来なかった……ボロボロな状態になって、やっとたどり着いたときには……もう既に幸恵は、息を引き取っていたそうだ…」
「キリト君……」
彼のそばにいた彼女ならわかる、彼は誰よりも友達を思う性格だということを…。
ゲームで知り合った仲とはいえ、幸恵の唯一の友達になったのなら彼にとってその出来事は決定的な物だったのだろう。
彼女の最後の瞬間、別れの瞬間に立ち会えずに友として見送ることが出来なかった辛さ、恐らくそれが彼を不良の道に誘った心の闇を生み出した原因。
明日菜はそれを悟ると、金造と同じように幸恵の墓に手を合わせて黙祷をささげた。
そんな彼女の姿を見て、金造はある物を彼女に差し出した。
それは、一枚の手紙……朝比奈 幸恵からキリトに宛てられた手紙だった。
「武原先生、これって……」
「幸恵が亡くなって桐ケ谷が病院に来なくなった後、病院の看護師が彼女の病室で見つけた手紙だそうだ……このことを調べて、病院で話を聞いたときにそれを貰った」
金造はそう言うと、彼女に自分のスマホの画面を向ける。
そこには、今まさに学校でキリトが新しいゲームを開こうとしていることを伝える書き込みのあるSNSの内容が表示されていた。
これ以上、キリトに辛い思いはしてほしくない、そう感じた明日菜はすぐに学校に向かおうと踵を返し走り出そうとする。
「武原先生、ありがとうございます!」
お礼も忘れずにそう言って金造の前から去って行った明日菜、その背中を見送った金造は彼女とは違う方向に向かって歩き出す。
金三が向かった先、墓場から少し離れたところに隣接された駐車場。
そこには、一台の白銀のバイクが置かれていた
そのアクセルには白と金の仮面がひっかけられている。
「………ここからは、こっちの出番だな」
墓場から走り出した明日菜は来た道を駆け足で戻りつつ、真っ先に学校を目指していた。
だが、ここから学校だとそれなりの距離があるため到着には結構な時間がかかる。
しかし、立ち止まるわけにはいかない……。
彼と向き合うために、気付くことが出来なかった彼の心の闇に向き合うために……明日菜は走り続ける。
すると、突然彼女の前に横合いから出てきた一台のバイクが止まった。
そのバイクを操縦しているのは……。
「仮面ティーチャー……?」
体を白い一触の衣服で身を包んだ、白と金色の仮面を被ったその姿は紛れもない桜庭学園高校に突如として現れた仮面ティーチャーだった。
仮面ティーチャーは明日菜の方に仮面で包まれた顔を向けると、バイクの後ろの部分を親指で指さす。
それが、後ろに乗れと言う意味が込められた言葉と言うことはすぐに理解できた。
だが、なぜ? 明日菜が首を傾げると仮面ティーチャーは少し籠った声を出した。
「行くんだろ? お前の大切な奴を、救いに」
「え………」
「俺も手伝ってやる、だから乗れ、もう時間はねぇぞ」
そう言われた時、彼女は無我夢中で仮面ティーチャーが跨るバイクの後ろに乗った。
「サチ………!」
明日菜から手紙を受け取ったキリトは信じられないと言いたげな表情を浮かべ、無意識の内に手に持っていた封筒を開けてその中身を取り出した。
中には多くの文字がつづられている白い紙、キリトはそれを取り出すとそれに目を通していく。
―――キリトへ、この手紙をキリトが読んでるってことはもう私はこの世にないってことだね。 まずは、最初にありがとう、私の最初で最後の友達になってくれて、うれしかったよ、そしてすごく楽しかった。
―――何となくでやり始めたネットゲームの中でキリトと出会って、実際に会って、まさか友達になれるなんて予想もつかなかった。 本当、世の中何が起こるかわからないよね。
―――キリト、あなたは知らないと思うけどね、私はあなたにいろんな勇気をもらったんだよ? いつ死ぬかもわからない日々の中で、私は一人死んでいくんだって諦めかけていた私にあなたは手を差し伸べてくれた、真っ暗な暗闇の中、ひとりぼっちだった私の光になってくれたんだよ。 ゲームでのあなたのアバターは黒一色だったけどね?
―――そのおかげで、私はいつ死ぬかもわからない日々の中で強く、前を向いて生きて行こうっていう気持ちになれました。 いつ消えるかもわからない命なら、せめて毎日が輝かしくいれるようにしようって……。 だから私、あの後いろんなことをやってみたんだ、病院での交流会で同じような病気を持った患者さんの前で歌を歌ったりとかね、その歌がね? みんなすごく気に入ってくれて私初めて誰かを笑顔にできたんだよ!
―――こんな私でも、こんな風に新しいことをできた、これも全部キリトのおかげ……いつ死ぬかもわからない私に会いに来てくれるキリトのおかげ……。
―――私ね、もし生まれ変わることが出来たらキリトみたいな強い人になりたいんだ。
―――私みたいな弱い人に手を差し伸べてくれる、キリトみたいな強い人に………。
―――ありがとう、キリト。 私と友達になってくれて、私に勇気をくれて。
―――本当にありがとう、さようなら。
―――朝比奈 幸恵 サチより
弱い自分が嫌だった、あの時不良にいじめられ何の抵抗も出来ずに弱い自分をひた隠しにすることしかできなかったどうしようもない弱者だった自分が…。
だからこそ、許せなかった。
大切な友が、サチが死ぬ瞬間に別れを言えなかったことが……不良達になすすべなくやられ続けた弱い自分が……。
だからこそ、強さを欲した。
他者を乗り越え、踏みにじり、見下ろす力が。
もう、弱い自分にはならないと……誰よりも強い自分でいたいと、彼は己を強くしようと実家の剣道を自分なりにアレンジして夏休みの間に鍛錬を重ね、今の自分になった。
でも、だからこそ、今こうして涙を流している自分が本当に強いのかどうかわからなくなってしまった。
サチの言う強さと、自分が目指した強さ、彼はどれが本当の強さなのか、自分が目指すべき強さが何なのかわからなくなってしまった。
止めどなく目から流れ出る涙がキリトの頬を伝い、地面に落ちていく。
「サチ…! 俺は強くなりたかった……けど、お前の言う強さは……俺は持ってない……持ってないんだ……!」
その場に崩れ落ち、膝をついて泣き続ける彼にそっと明日菜が寄り添った。
「……そんなことないよ、キリト君」
「………アスナ」
「あなたにはもう、十分強いよ……キリト君は私のことを救ってくれたよ? 余裕がなくて、家の都合に合わせて振る舞うだけの生活をしていた私に自分らしく生きる道を教えてくれた……同じ年頃の学生なのに、こんなこと出来るの、私はキリト君しか知らないよ…」
明日菜はそう言うと、そっと彼の体を優しく抱きしめた。
「だからもう、自分のことを弱いって責めないで……あなたはもう、十分に強いから」
その瞬間、キリトの中の何かが崩壊した。
声を上げて泣き出すキリトを、明日菜は優しく抱きしめ続ける。
弱さをひた隠しにし、強い自分であろうとした少年が流した本当の涙。
その姿はまぎれもない、キリト、いや、桐ケ谷 和人その者の姿なのだ。
互いに抱き合って泣き続けるキリトと明日菜、だがそこに………。
「明日菜先輩! キリト君! 危ない!!」
突然なのはの声が聞こえた、すると用心棒であった男の一人が不良達が手放していった鉄パイプを拾い上げて明日菜に殴りかかろうとしていた。
振り下ろされたその攻撃を、キリトはとっさに明日菜を横に引っ張って外させるとすぐにその男と距離を取る。
「やめろ! もういい、もうあんたらの力は必要ない!」
「ああ!? こっちは金のためにやってんだよ……それなのにこのままやられてたら後払いの報酬もなしになるんだよ!大人を舐めんじゃねぇぞクソガキがぁ!!」
激昂した男はキリトと明日菜に再び鉄パイプを振り下ろそうとする、キリトの手には得物の木刀は握られていない。
咄嗟に彼は後ろにいる明日菜を庇おうとする。
目を閉じ、歯を食いしばるキリト。
だが、痛みは来なかった。
「俺の生徒に、手ぇ出すんじゃねぇ!」
二人の様子を見守っていた仮面ティーチャーが鉄パイプを持つ男の腕を受け止めていたからだ。
仮面ティーチャーはその腕を押し返すと、容赦なく男を連続で殴りつける。
仮面ティーチャーの拳を数発浴びた男が後ろによろけた瞬間、仮面ティーチャーは身を屈めて高く跳躍する。
そして、そのまま右足を前に突き出し、勢いをつけた跳び蹴りを男に見舞う!
仮面ティーチャーの跳び蹴りをもろに受けた男はそのまま後ろに吹っ飛び、もう一人の男が突っ込んだまま気を失っている廃材の山の中に叩きつけられ、もう一人と同じように気を失った。
二人に手を出そうとした男を返り討ちにした仮面ティーチャーはキリトと明日菜の方に振り返ると一歩前に出る。
「本当の強さっていうのは、腕っ節の強さでも、誰かを利用する強さでもねぇ………ここだ」
仮面ティーチャーはそう言うと、自分の右手で握り拳を作ると自身の心臓の位置を二回たたいた。
「心………誰かを思う“心の強さ”が、何よりも勝る本当の強さなんだよ」
“心の強さ”、キリトはそれを反復するように自分の心臓の位置に手を当てると仮面ティーチャーはこくりと頷き、踵を返した。
「“課外授業”は以上だ……その強さを知れば、今度こそお前は強くなれる」
最後にそう言い残した仮面ティーチャーはそのまま二人の前から去って行った。
彼の“課外授業”を受けたキリトはその場をしばらく動かず、右手を心臓の位置に添えたまま何かを考えていた。
自分がこれから、何を目指すかを……。
後日、平日の昼休みにキリトはOVER5のたまり場に顔を出した。
既に集結していたOVER5達、そこにキリトが現れた瞬間待ち構えていたかのように一夏が彼を殴りつけた。
殴られ、そのまま壁に叩きつけられるキリト。
「テメェ、仮面に負けたのによくのこのこ顔を出せたな……あ?」
倒れるキリトを見下ろす一夏、だがキリトはそんな彼を睨み返すと口元をぬぐって身を持ち上げた。
「……一夏、あんたの拳は痛くねぇな」
「……なんだと?」
「……お前の拳には“心”が籠ってない……そんなパンチ、痛くも痒くもねぇよ」
「………上等だオラァ!!」
キリトの言葉に一夏は怒りをあらわにすると彼の胸ぐらをつかみ上げて無理矢理立ち上がらせる。
再びキリトを殴りつけようとしたその時…。
「うるせぇんだよ、一夏」
OVER5の元締め、隆行が一夏に静かにそう告げた。
その言葉に振り上げた拳を止めて、隆行へと視線を移した一夏は気に入らないと言いたげな表情を浮かべて今度は隆行を睨み付ける。
「なんだよ、邪魔すんなよ隆行!」
「弱ぇ奴を殴って満足なのかお前は? それとも、お前は弱い奴しか殴れないのか?」
「何だと? ………上等だ、なら今度は俺がやってやるよ、俺のチーム……“I.S”の力であの仮面ティーチャーをぶっ潰してやる!!」
一夏はそう言うと、荒々しく部屋の扉を開けて外に出て行ってしまった。
一難去ってまた一難、再びこの学園に波乱が巻き起ころうとしていた…。
その後、たまり場を後にしたキリトは一人なんとなくで校内をぶらついていた。
あれから彼は喧嘩ゲームを開いてはいない、これ以上やる理由もないと考えたからである。
これから自分が目指そうと決めた強さに、そんなゲームは必要ない…。
彼はそう割り切るともうゲームの開催はしないと決めたのだ。
「キリト君」
いつの間にか後ろにいて、自分を呼んだ彼女のためにも。
「………なんだよ、驚かすなよアスナ」
「ぼ~っとしてると、転んじゃうかもしれないでしょ? 意外とキリト君そそっかしいところがあるから」
「そんなことねぇよ!」
自分を茶化してくる明日菜にキリトは抗議すると、明日菜は小さくくすりと笑う。
すると、いつの間に明日菜の後ろにいたのかなのはとはやてもキリトのそばに寄ってきた。
「よかった、キリト君すっかり前のキリト君に戻ったみたいやな?」
「……なのは、はやて……お前ら」
「……また私たち、友達になれるかな?」
なのはの言葉に、キリトは少し小恥ずかしそうに髪を掻き上げる。
そしてややあって、こくりと頷いた。
その返答に、なのはを含め、はやてと明日菜も微笑みを浮かべる。
かつての仲間、まだ自分には彼女たちがいる。
今度は彼女たちとの関係を大事にしていこう、心を強くして……こんどこそ……。
(サチ…俺、もっと強くなるよ……お前の言う強さを持った、強い心を持った人間に……)
そうキリトが心に決めると、ちょうど四人のいる廊下の近くにある階段の上からある人物が降りてきた。
今日も教員用のスーツに不釣り合いな金髪が特徴的な金造だ。
金造は早速四人を見つけると、右手を上げて挨拶をする。
「よっ、お前ら何してんだ? こんな所で」
「……うるさいな、別にあんたには関係ないだろ」
素っ気なく返しながらも、その表情はどこかやわらかいキリト。
彼の表情を見ると、金造は満足そうに微笑んだ。
「………桐ケ谷、お前いい顔になったな」
「……は? なんだよ突然、気持ち悪いぜ?」
「そんな事ねぇよ、前に比べるとだいぶマシな顔になった」
金造はそう言うと、笑みを浮かべてみせた。
それ程表情に出ていただろうかと、キリトが若干気にするようなそぶりを見せるがどこかまんざらでもなさそうな表情を浮かべる。
変わりつつあるのだろうか、キリトがそう思い再び金造の方に目を向けると……。
金造が右手で握り拳を作り、自身の胸を二回たたいた。
キリトはその瞬間、金造のその姿とある人物の姿が重なって見えた。
それは自分に心の強さを説いた、あの仮面ティーチャーと同じ仕草だったから。
金造のその姿に見入ってしまったキリト、金造はそのまま階段を降り、四人の間を抜けて廊下の先に歩いて行ってしまった。
「じゃあな、まあ、お前ら……仲良くやれよ?」
そう言い残した彼の背中を、キリトは見つめ続ける。
「………まさか、な」
偶然出会ったキリトと明日菜たちの様子を見届け、その場を後にした金造は一人、廊下を歩き続けていた。
あの様子を見る限り、もうキリトの心に闇は存在しないだろう。
彼を心の闇から救い出せたことに、金造は満足げに微笑みを浮かべた。
「武原先生、ちょっといいですか?」
すると、そんな金造を呼び止める者がいた。
その声に反応した金造は足を止めて、丁度廊下の曲がり角にいた一人の生徒の方に向き直る。
そこにいたのは前を開けたブレザーに赤いシャツを着た一人の男子生徒だった。
髪型をオールバックにし、人当たりのよさそうな笑みを浮かべている彼の袖には“新聞部”と書かれた腕章がついている。
この学校にも新聞部と言うものがあったのか、と思いながら金造はその生徒の顔をじっくりと見つめる。
その顔には見覚えがあった、確かこの生徒は自分の受け持つ2年D組の生徒の一人だったはずだ。
「確かお前、うちのクラスの……名前は確か……」
「十文字、俺の名前は“
“十文字 隼人”、そう名乗ったその生徒は金造に一歩近づくと胸のポケットに忍ばせておいたデジタルカメラを取り出す。
そして、電源を入れてカメラを操作すると一枚の写真を金造に見せた。
「ちょっと、武原先生に聞きたいことがあってね」
「………お前、これ」
その写真は先日、廃材置き場で現れた仮面ティーチャーの戦いの様子だった。
金造はそれを訝しげに見つめると、隼人は人当たりのい笑みを浮かべてそのカメラを再び胸ポケットにしまい込んだ。
「政府が考案した“仮面ティーチャー法”、その中には“仮面ティーチャーはその正体を生徒並びに学校の重要関係者を除く一般教師に知られてはならない”、と言うのがあるそうですね? そして、その正体が発覚した場合、その仮面ティーチャーは“仮面ティーチャー免許を剥奪される”…」
「………何が言いたい?」
「別に、なんでもありませんよ……ただ、気になるじゃないですか……この学校に現れた仮面ティーチャーが何者なのか……」
そう言って金造に見た目の割に人のよさそうな笑みを向ける隼人、金造はこの時表情には出していなかったが目の前にいるこの生徒が何かを考えていることだけは直感的に理解した。
武原金造、彼の教師としての………いや、仮面ティーチャーとしての仕事はまだ最初の小さな闇を消しただけ…。
彼の戦いは………“生徒指導”と“課外授業”はまだ始まったばかり。
如何でしたか?
少々間が空きましたがやっとこさこっちの方を投稿できました…(汗
さて、次回は一夏が本格的に動き始めます。
それでは、次回でお会いしましょう。
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