バトルスピリッツ アナザースターター   作:謙虚なハペロット

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気付いたら年が明けて三が日も過ぎていた…。これもモンハンクロスと艦これのイベントってやつの仕業なんだ…。
ともかく超遅れました。


2016年1月30日に烈火伝第4章、2月20日にはディーバブースター【戦乱魂歌】、3月19日にはコラボブースター【ウルトラ怪獣超決戦】とサイフのライフがマッハな3ヶ月になりそうですね。

テーマパック第22弾 リバイバルブースター【龍皇再誕】発売中!!(今更)


Step.08 『話だけではなんだろう?』

 

 

「凛々は激怒した。かの邪智暴虐の山田を殴らねばならぬと」

「やめろ」

「暴虐の山田ってなんですか!」

「リンリンはバトスピ初心者である」

「やめろ。あとリンリン言うな」

「けれども仲間想いの優しい女の子なんだよね〜凛々ちゃん♪」

「やめてくださいしんでしまいます」

 

 何かいきなり勝負しかけて来た山田さんに勝ったと思ったらこの仕打ちは何だ。思わず顔から火が出そうになり両手で顔を覆う。このままでは私の羞恥心がストレスでマッハだ…。

 

「も、もう一戦!もう一戦しましょ!次は山田が…」

「くぉおらあァッ!!山田ァ!!」

「はひぃ!?」

 

 私の了解を得ずに再戦しようとする山田さんに、遂に店長さんの雷が落ちた。

 

「お前お客さんとバトルするならまだしも、展示品や店の品に手ぇ出すとはそこまで許可した覚えはねぇぞ!」

「ひ、ひいぃぃ…! だだだってぇ!」

「だってもクソもあるか!」

「ああ!山田のデッキが…あだっ!?」

 

 どうやら山田さんのデッキはお店の商品をくすねたものらしく、一応傷を付けないためにスリーブというもので守っていたらしいが、店長のげんこつ一発。山田さんの頭に直撃。

…そういえば…。

 

「いったーい!店長暴力はんたーい!」

「ったく…」

「あ、あの…」

「ん?なんだい?」

 

 少し気になることを店長に聞いてみる。

展示品のカードって言っていたが、どれの事なんだろうか。…切り札とか言ってたあれとか?

 

「ああ。これだよ」

「…Uサジット、ですか?」

「これね、イラストが違うんだよ」

 

 山田さんから取り上げたデッキから、1枚のカードを抜き出し、私達に見せてくれた。

やはり、あの《アルティメット・サジット・アポロドラゴン》だった。…舌噛みそう。確かに特別な感じになってる…ような?

 

「失礼。……これは」

「すごっ!イラストが違う!」

「加工の仕方も左下のマークも違ってる。アニメのとも違うんですね」

 

 イラストが違うUサジットを早苗深緒羽月がそれぞれの感想を述べる。…元のはどんなだったのか。

 

「すげぇでしょう。まぁこれレプリカなんだけどね」

「山田も!山田とりっちゃんも説明します!したいです!」

「え、ええ…?」

「山田は黙ってろ。代わりに理絵ちゃんが説明してくれるかな?」

「え、あ、はい…!」

 

 黙ってろと制された山田さんを横目に店長さんがそのカードを理絵に手渡す。それを受け取り、おずおずと説明を始めてくれた。

 

「えっと…。これは、“灼熱”さんへ特別に公式が作ってくれた、カードなんです」

「っ!? “あの人”の!?」

「嘘マジで!?」

 

 早苗と深緒が素で驚いた。

人目も憚らず本当に驚いたようだ。…灼熱って、称号がどうのこうの言ってたやつだっけ? 称号持ってる人に作るのなら皆こういうの持ってるんじゃないの?

 

「はいはいこちらにちゅうもーく」

 

 すると、店長さんがどこかからともなくショーケースを引っ張ってきた。中にはカードが飾られていて、どれも光っている。これ全部レアものなのかな。

 

「わぁ!すごい!」

「本邦初公開さ」

 

 羽月が感嘆の声を漏らす。

私には何が凄いか分からないが、お店にいた他のお客も何だ何だと寄ってきた。

 

「ここにあるのは全部レプリカだけど、あの灼熱が使ったカードが全て新規イラストの特別仕様でお目見えするってことさ。ただし、販売は無し。灼熱個人用さね」

 

 周囲からどよめきが起こる。

全部新しくしたってこと、だよね?

 

「ということは店長、コモンやアンコモン、マジック、ネクサス、ブレイヴも全て?」

「その通り。ほら、ここの《リューマン・クロウ》とか《リューマン・ドシャット》、《ガイナロック大渓谷》もそうさ」

 

 店長が指差すところを見る。

…これか。私のUアークと同じようなキラキラな加工とイラストが全体になっている。効果の部分を見てみると、確かにルクスと似たような効果だけだ。

 

「新規全面イラストに箔押しXレア仕様。あのケチ臭い公式がこんな…」

「キャンペーンで店舗によって貰えるカードが違うとか言っときながらたまに最終弾でそのかキャンペーンカード全部を枠に捩込むあの公式が!?」

 

 早苗と深緒の公式に対する愚痴は置いておくとして、口ぶりからしてこれは異例の事らしい。

羽月からの補足だと、こういう目覚ましい成績を残した人のデッキをプレミアムとかいうので販売するんだとか。

 

「そのときに使われたカードのXレアてか以外は全部Mレア仕様で、右の系統の上辺りにマークが付くんだよ」

「へぇ…」

「でもこれは違う。本当に初めてなの。しかも個人用カードなんてGXナンバー以来じゃないかな…」

 

 羽月でもこの驚きようだ。余程の事なんだろう。

…でもこんなの作られるなんて、その灼熱って人は趣味が悪いんじゃないの? こんなキラキラさせてさ。成金趣味というか。

 

 

 

「ここなら話せるか」

「は、はい」

 

 あの展示品の場所から少し離れた場所に理絵を連れ出し、話せる場所を確保する。あのざわついてる状態じゃゆっくり話もできない。他の四人もカードに夢中だし。

 

「えっと、凛々お姉さんのデッキに、白を組み込めるか、でしたっけ」

「うん」

「では、デッキをちょっと、広げてもらえますか?」

「了解」

 

 理絵に言われデッキをテーブルに広げる。そういえば誰かに見せるのは初めてだったな。そう思ってくると緊張してきた。一応、姉さんと早苗との突き詰めた結果だから、弱いと言われたら泣きそう。

…いや、山田さんとの時は下に見られたから怒ったんだけど、第三者に診断されてバッサリ斬られるのは別だ。

冷や汗をかきながら広げ終わり、理絵がじっくり診断見ている。

 

「………」

「………ふむ」

 

 大体このデッキでやることはさっきの対戦で見た通りだから、特に言う事は無い…ハズ。にしても緊張する。

 

「…はい。ありがとう、ございます」

「どうかな」

「そう、ですね…」

 

 理絵は左手を軽く口元に置いて少し難しい表情をしたのち、一言。

 

「白が入る余地は、無いかと思います」

「っ…」

「この、前のめり上等の赤青デッキに、白は不純物になりかねません」

「不純物…」

「たぶん、早苗さんに、言われていると思いますけど、今のデッキですと、白は《絶甲氷盾》や《アルティメットウォール》に抑えておかないと、この絶妙なバランスが、崩壊してまいかねません」

「ああ、うん…」

 

 挟む余地は無い、か。

そこを何とかならないかと頼むのは欲張り過ぎか。

 

「う〜ん………。ちょっと待ってくださいね。今、いくつか探してみますので」

 

 そういうと、理絵が眉間に皺を寄せて目を閉じ考えだした。…まさかカードの情報が全部頭に入ってるの?

 

「……………はい。いくつか、持ってきます」

「う、うん。お願いします」

 

 まとまったのか、席を立ち、小走りでカウンターの方へ消えて行ってしまった。

…ここからデッキを動かす。白も混ぜて攻防両立を目指すのはやっぱり無謀か。

 

 

「お待たせ、しました」

「おかえり」

 

 少しして、軽く息を上げ理絵が戻ってきた。大事そうにカードを抱え、頬は軽く赤くなっている。急がせるつもりなんてなかったんだけど…後で何か奢らなければ。

 

「とりあえず、これらをピックアップしてきました」

「おお…」

 

 広げたデッキを片して脇に寄せ、理絵が探してきてくれたカードを並べる。

当たり前だが全部白…いや、1枚青が紛れてる。

 

「はい。では、1枚ずつ、説明しますね」

「うん。……理絵の教えてバトスピ講座、か」

「?」

「あ、いや。気にしないで」

「…? はい。では、この《アルティメット・イグア・バギー》に、ついて、です」

 

白 アルティメット

《アルティメット・イグア・バギー》

コスト3 軽減白2青赤 <新生・機獣>

【召喚条件:自分の赤/白スピリット1体以上】

<1> Lv3 BP5000

<2> Lv4 BP6000

シンボル:極

Lv3・Lv4『自分のメインステップ』

自分の究極シンボルすべてを赤/白のシンボルとしても扱う。

【Uトリガー】Lv4『このアルティメットのアタック時』

Uトリガーがヒットしたとき、相手のスピリット1体を手札に戻す。

 

「凛々お姉さんが使ってる、Uエルギニアスと同じ、コスト3で、アルティメットに色を持たせるカード、です」

「これは白と赤になれるんだ」

「はい。Uエルギニアスと合わせれば、メインステップ中なら、赤青白の3色に、なれます」

 

 なるほど。アルティメットなら退かされにくいから、こっちの番なら赤のアルティメットを含めて3色軽減できる。コストも3だからガクルックスやエルナトの合体条件も満たしてる。

 

「いいね。採用したいな」

「え!? で、でも、ここから何をするかが、問題ですから…!」

「ああいやさ、ルクスでも出せるからこのまま採用してもいいかな〜なんて。とにかく次お願い」

「は、はい…。では、こちらです」

 

 次に理絵が指差したのはまたアルティメット。

 

「これは、“アルティメットバトル06”に収録された《アルティメット・シリマナイト》、です」

「おおっ、厳ついしかっこいい」

 

白 アルティメット

《アルティメット・シリマナイト》

【召喚条件:自分の白スピリット1体以上】

コスト4 軽減白1極1 <新生・甲竜>

<1> Lv3 BP6000

<3> Lv4 BP10000

シンボル:極

【Uトリガー】Lv3・Lv4『このアルティメットのブロック時』

Uトリガーがヒットしたとき、このアルティメットをBP+5000する。

【クリティカルヒット】:ヒットしたカードがスピリットカードなら、さらに、このアルティメットをBP+5000する。

Lv4『相手のアタックステップ』

自分のライフは、シンボルが1つの相手のスピリットのアタック/効果では減らない。

 

「防御一辺倒のアルティメットか」

「トリガー効果で、BPを上げられれば、1万6千のブロッカーに。更にレベル4からは、シンボルが1つだけのスピリットから守ってくれます」

 

 理絵が言うにはこのUシリマナイトレベル4時からの効果。

そのテキスト通り、相手スピリットからのダメージをシャットアウトしてしまう強烈な効果。…欲しい。

 

「今、凛々お姉さんが入れられるアルティメットは、この2枚、かと」

「これだけ…」

「はい。でも、スピリットの方も、ありますから」

 

 2枚は少ないなと思ったけど、実際問題デッキに余裕が無い。なら2枚あっただけ儲け物と考えよう。

そして理絵が指差すスピリットカード。

 

「赤青白の潤滑役になってくれる《スタードライアン》。

自分のメインステップに、白のシンボル2つ追加する《ゲッコ・ゴレム》。

私も使いました、白の<剣使>《英雄剣聖シグルド》。

大体この辺り、でしょうか」

 

 理絵に示されたカードは、私にはどれも魅力的に見えた。

赤青白になれるやつ、白のシンボルを増やすやつ、更に新しい<剣使>を持つやつ。全部入れたい衝動に駆られるけど落ち着け。じっくり考えて、どれとどれを入れ換えるか見定めなきゃならない。

 

「……理絵なら、どう入れ換える?」

「そう…ですね。これをこことこことを換えて、いっそこれと換えてしまっても、いいかも知れません」

「なるほど…」

「その分、マジックによる防御が薄くなりますが、これで何とか持たせるのが目的、です」

「その辺は私次第ってことか」

 

 前向きに考えれば使い方次第で攻防両立出来て有利に進められるはず。…そうとなれば沸いてくるのは試運転したいという思い。

 

「理絵、このカード全部でいくらになる?」

「え? 買われるん、ですか?」

「うん。全部」

 

 懐が厳しくなるけど、背に腹は何とやら。必要経費に授業料だと思おう。

 

「え、えと、これは、私の私物なんですけど…」

「そうなの? ならお店のを見繕ってもらえるかな」

「いいん、ですか?」

「理絵にも協力してもらったし、糸目は付けないことにした」

「…じ、じゃあすぐ持ってきます…!」

 

「その必要は無いよ」

 

「…! 店長さん!」

 

 理絵が意気込んで探しに行こうとしたとき、いつの間にか店長さんが近くに来ていた。

しかもその手にはカードが握られている。

 

「話は聞かせて…いや、盗み聞かせてもらったよ」

「盗み聞いたんですか」

「まぁそこら辺は気にしないでおくれ。それより、お探しのはこれでよろしいかなお客様?」

 

 店長さんが持ってきたのは、今さっき理絵が出したカード達。

 

「ウチの山田が迷惑掛けたから、格安で譲ってあげるよ」

「本当ですか…!」

「ああ。ただそのかわりと言っちゃ何だが、お使いを一つ引き受けて欲しいんだな」

「…お使い?」

「身構えなくとも難しいことじゃないから安心しておくれよ」

 

 う〜ん…。店長さんが安くしてくれるって言ってくれているんだから引き受けてもよさそうだけど、内容次第じゃ普通に買うことにしようかな。難しい事じゃないっていう言葉は大体が難しい内容だったりするんだから。

 

 

 

 ————翌日。

結局店長さんの依頼を受けることになり、現在理絵を引き連れ電車に揺られながら隣町へ移動中。

 

「………」

「………」

 

 私も理絵も言い知れない不安を少なからず感じている。

何故か。依頼された事がなんというか、アバウトと言うか…。

 

 

『依頼内容はね、シロちゃんのお使いに同行してもらいたいのさ』

『…それだけですか?』

『いんやもう一つ。そこに“出没”するだろう“姪”に伝言をお願いしたいのがある』

 

 

 “姪への伝言”。

そんなの携帯やら文明の機器があるのにどうしてなのかと問えば

 

『私が掛けても出ないし、まぁ…ちぃーっと仲が、ね?』

 

 と、仲がよろしくない様子。

お互いに不器用なのか、距離を感じているようで。

そして、その言付かったのは……と、駅に着いたようだ。

 

「理絵、目的の場所って…」

「はい。えっと、私も、初めて行くんですけど…駅からすぐ近くの、“満足場”だそうです」

「………なに?」

「? カードショップ、『満足場(サティスファクションファクトリー)』…だそうです」

「………」

 

 一つ駅を跨ぐだけでまるで毛並みが違うというか、近付いては行けない雰囲気が店名から感じ取れる。

一応護身術を(かじ)ってはいるが、束になられるとキツい。店に着く前に脱出経路の確認といつでも理絵を逃がす用意はしておいた方がいいかも知れない。

 

(安請け合いしちゃったかな…)

 

 とりあえず軽い変装…というには程遠いけど、私は伊達眼鏡に髪を後ろで軽く結わい、理絵にはヘアピンでちょっと髪型を変えただけだが印象が違って見えるからこれでよし。

 ———で、その店の前なんだけど…。

 

「何で看板が西部劇チックなのか」

「さ、さあ…」

 

 もう既に引き受けた事を凄まじく後悔し始めている。しかし引き受けてしまった以上覚悟を決めて行くしかない。

意を決し、理絵を傍に寄せていつでも守れるようにし、店内へ入店する。

 

 

「俺のこの《冥犬ケルル・ベロス》により最高に高めたフィールで、狩らせてもらうぞ!貴様の《渚のトリックスター》を!!」

「ふん!ケモナーのフィールなどたかが知れている! 俺の《[プリティーガール]ラビィ・ダーリン》によるフィールで、貴様の推しメンを“シャイニーハーツ”へ変えてくれる!!」

 

「レジェンドールこそ最高のトップアイドルチームだ!」

「貴様、LDC《レジェンドールクラスタ》だな…?」

「何だお前は!」

「チーム間のサポートがまるで無いチームなどチームでは無い!」

 

「“姫ヒドラ”のループだって…!? 止めろォッ!こんなのバトスピじゃない!!」

「はぁ?バトスピだよ!こんなバトル、ウエハース食べながらだってできる!」

「飲食禁止ですよ」

「あっはい」

 

「アルティメットはアルティメットを対象に取る記述が明記されていない限り、対象に選ぶ事はできない。よって《白蛇帝アルデウス・ヴァイパー》のコアシュートは無効」

「何!? フィールド対象は場に出ているカードすべてを指すから対象に取れるのでは無いのか!?」

「公式Q&Aで回答済みだ」

「あんな『いいえ、できません』など投げやりな回答に…!」

「回答済みだと申した!!」

 

「場の動きを見ればわかる。それは“レオワイパー”」

「!?」

「しかし装甲青を付けなかったがために《キングスコマンド》に引っ掛かり無限アタックすることができなくなってしまいました。悔しいでしょうねぇ」

「テメェ!何で俺に気持ちよくワイパーさせねぇんだ!」

 

「耐えた…耐えたぞおおおっ!! 俺の場に<衣装>詩姫が5種類並び、ネクサス《ディーバステージ》レベル2の条件は満たし、《黄金の鐘楼》も配置している! これで特殊勝利して満足勝利するしかねぇ!!」

「《戦機皇ライドフェンサー》の合体バトル時効果でディーバステージを手札に戻してBPをプラス5千します」

「何故だ!?どうしてディーバ達のオンステージを邪魔するんだ!答えろ!答えてみろ!」

 

「ところで友人、こいつはお前の仕業か?」

「何のことだ?」

「バトスピ次元と他TCG次元の融合。これ程ふざけた茶番など悪ふざけしか有り得ない」

「俺は知らねえ!」

「確実に存在する…このバトスピ次元も、遊戯○次元も!」

 

 

 

「帰ろう」

「え!? で、でも、頼み事は…」

「いい。定価で買う。こんなところに女二人でいる方が危ない」

 

 悟った。もう約束事とか知らない。管轄外になった。今。

店長さんには申し訳ないが私には荷が重すぎたんだ。そう思おう。

 

「あら、見ない顔のお客さん」

「っ!?」

 

 理絵の手を取り一刻も早く店を出ようと踵を返したその時、突然目の前に大人の女性が立っていた。

見れば、店の名入りのエプロンを着けていて、右胸の辺りには名札…副店長のネームプレートがあった。

ショートヘアで目の細い、ふわふわしたような印象を受ける。

 

「ごめんなさいねぇ騒がしいお店で」

「い、いえ」

「何かお探しかしら?」

「えと、あの、織部(おりべ)店長さんからのお使いで」

「あら。あっちの?」

 

 織部店長というのは私らがよく通うカードショップの店長さんの名前。…今初めて知った。

 

「…人を捜してるんです。店長の娘さんを」

「ああ、あの娘ね。ちょっと待っててね。あっちの奥で“物色”してるから呼んでくるわね」

 

 別の店の人すら知ってるってことは有名人なんだろうか。…意味としてはこれから会って考える。

 

 

 

(せい)さーん、お客さんですよー」

「客? 待たせておいてください今この袋とじを…」

「お母さんからのお使いみたいだけど」

「なら尚更待たせてくださいよ。どうせロクな」

「可愛い女の子二人よ。高校生と幼女の」

「女の子、幼女!?」

 

 

 

「やっぱ帰ろうか」

「…えと、会うだけ、会ってみましょうか」

 

 店の奥から聞こえた会話に身の危険を感じ取れる。

メリケンやスタンガンくらい持ってきておくべきだったか。

 

 

「待たせて申し訳ない。君達が母からの?」

「………」

「……あなたが?」

「ああ。私が“織部 風巳(おりべ かざみ)”の娘

 “織部 星(おりべ せい)”だ」

 

 私と理絵の前に現れたのは…一言で言えば露出の多い美人。

真っ白い振袖のような服装なんだけど、膝上丈が極端に短い。スリットまで軽く入っていて、ちょっとでも動けば見えてしまうほど。しかも胸元まで開いていてこちらも下手したらその憎たらしいまでに大きい胸が零れるんじゃないか。

遊郭の人間かお前は。

 

「痴女」

「初対面なのに容赦無いねキミ。一応年上なんだけど」

「そう」

「ふふっ。その敬遠するような表情も可愛いね」

 

 不意に出てしまった悪態に笑って流す星さん。

…理絵は目のやり場に困ってるみたいだから、私が切り出さなければ。

 

「店長さんから伝言預かってる」

「ふむ、立ち話もなんだ。そちらの方で詳しく聞こうか」

 

 星さんが指差したのは隅っこの席。

本人が聞かれたくないのか何なのかは知らないけど対した伝言では無いはずだ。暗がりに誘って…なんて事を企んでいたりするのか。

 

「そう警戒せずとも大丈夫だ。人目があるのだからね」

「無ければ?」

「それはご想像にお任せするよ。さ、そちらのお嬢さんも」

「え…」

 

 理絵にも促されたが明らかに警戒して私の服の裾を掴み後ろに隠れた。

だって今理絵を見る目が明らかに違った。

 

「…そんな隅っこよりこっち側がいいかな」

「警戒されてるね。まぁいいさ」

 

 壁際だってことに変わりは無いけど人目に触れやすいし、副店長さんがいる場所から目が届く。

 

「さて。母からの伝言とは何かな」

「『帰ってこい』だってさ」

「は?それだけの為に二人を寄越したのかい? …まぁ何か考えがあるんだろうけど、自分から来ればいいのに」

 

 …お互い不器用なんだな。

 

「用はそれだけ」

「ああ。迷惑掛けたね」

「お母さんと仲良くね」

「善処はしよう」

 

 二言三言話した程度だけど悪い人じゃない気はする。服装が痴女レベルだけど。

 

「それじゃあ」

「おっと、そう急ぐこともない」

「ん?」

「初対面のバトラーが交わすのが、挨拶だけではなんだろう?」

 

 話を切り上げ立ち去ろうとしたら、星さんに止められた。そして不敵な笑みと共に袖から何かを取り出し、こちらに見せてきた。

…深緑色をしたデッキケースだ。

 

「どちらか私のお相手を頼みたいな」

「どうします? 凛々さん」

「……いいよ。私がやる」

「君か。リリとはまた可愛らしい名前だね」

「どうも」

「素っ気ない態度もまた良いね。すまない此江(このえ)さん、プレイマットとコアを貸していただきたい!」

「は〜い。少々お待ちを〜」

 

「凛々さん、何だか分からないですけど、頑張って、くださいね!」

「…テキトーに頑張る」

 

 

   VS 織部 星

    【???】

 

 

「さて先攻は…」

「譲る」

「なら有り難く先攻をいただくよ」

 

<星・先攻第一ターン>

(リザーブ4)

(手札4→5)

 

「メインステップ。さて、まずはネクサス《戦場に息づく命》を配置だ」

(手札5→4)

(リザーブ4→0)

(トラッシュ0→4)

 

「更にバーストをセットし、ターンエンド」

(手札4→3)

{星バースト:なし→セット}

 

 緑…。

コアを増やされて押し潰される前に何とかできればいいかな。

 

<凛々・後攻第二ターン>

「ん。スタートステップ」

(リザーブ4→5)

(手札4→5)

 

「メイン。……ネクサス《大地穿つ石剣》を出すよ」

(手札5→4)

(リザーブ5→1)

(トラッシュ0→4)

 

「ふむ、赤かな」

「次に《リューマン・ルクス》をレベル1で出す」

(手札4→3)

(リザーブ1→0)

[リューマン・ルクス コア1 レベル1 BP1000]

 

「赤…アルティメット中心か」

「バーストを伏せて、ターン終了」

(手札3→2)

{凛々バースト:なし→セット}

 

 お互いネクサスとバーストを出しての牽制しあいから始まった。

星さんがここからどう展開してくるかが怖いところではある。

 

<星・第三ターン>

「さてさて、スタートステップ。コアステップに戦場に息づく命の効果。コアを増やさず1枚ドローに変換する」

(手札3→4)

(手札4→5)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ0→4)

 

「メインステップ。《ウスバアゲハ》を召喚」

(手札5→4)

(リザーブ4→1)

(トラッシュ0→2)

[ウスバアゲハ コア1 レベル1 BP2000]

 

「…見たことないやつだ」

「おや、そうかい? 召喚時効果でリザーブに1コアブーストだ」

(リザーブ1→2)

 

「更にネクサス《発見されし世界樹》を配置する」

(手札4→3)

(リザーブ2→0)

(トラッシュ2→4)

 

緑 スピリット

《ウスバアゲハ》

コスト3 軽減緑1 <刃虫>

<1> Lv1 BP2000

<2> Lv2 BP3000

シンボル:緑

Lv1・Lv2『このスピリットの召喚時』

ボイドからコア1個を自分のリザーブに置く。

Lv2

系統::<殻人>を持つ自分のアルティメットがバトルしている間、相手はバーストを発動できない。

 

緑 ネクサス

《発見されし世界樹》

コスト4 軽減緑2

<0> Lv1

<3> Lv2

Lv1・Lv2

自分の緑のネクサスが破壊されたとき、このネクサスのコア1個を自分のトラッシュに置くことで、破壊されたネクサス1つを同じ状態で自分のフィールドに戻す。

Lv2

自分のスピリットが破壊されたとき、このネクサスのコア3個をトラッシュに置くことで、そのスピリットを疲労状態で自分のフィールドに戻す。

 

「ここまで。ターンエンド」

「そんな動かないか…」

「ふふっ、お楽しみはこれからってね」

 

<凛々・第四ターン>

「お楽しみ…か。スタートステップ」

(リザーブ0→1)

(手札2→3)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ1→5)

 

「メイン。《アルティメット・エルギニアス》を出すよ」

(手札3→2)

(リザーブ5→3)

(トラッシュ0→1)

[アルティメット・エルギニアス コア1 レベル3 BP5000]

 

「…おお、赤青なのか」

「これが私のデッキだから。次に《ネオ・ダブルドロー》を使う。アルティメットがいるから3枚引く」

(手札2→1)

(リザーブ3→1)

(トラッシュ1→3)

(手札1→4)

 

 よし、巡りは悪くない。

後は順次出して行けば…。

 

「キミの手札が増えたとき、バースト発動!《エグゾーストエンド》!」

「っ!?」

{星バースト:セット→発動}

 

「増えた手札1枚につき、ボイドからコア1つをリザーブに追加する。今増えたのは3枚。よってコア3つリザーブに追加だ」

(星リザーブ0→3)

 

「マジで?」

「マジさ」

「欲しい」

「はははっ!正直だねぇ。しかしあまりオススメはしにくいな」

「…何で?」

「あの、凛々さん」

「え、何?」

「私も初めて見たカードですけど、相手に依存しきりのカードなので、私からも、ちょっと…」

 

緑 マジック

《エグゾーストエンド》

コスト3 軽減緑2

【バースト:相手の効果によって相手の手札が増えた後】

このバースト発動時に増えた相手のカード1枚につき、ボイドからコア1個を自分のリザーブに置く。

その後コストを支払うことで、このカードのフラッシュ効果を発揮する。

フラッシュ:

相手の手札2枚につき、相手のスピリット1体を疲労させる。

 

 理絵と星さんが言うには

相手を選びやすいカードらしく、手札をガンガン増やすタイプ…赤紫青などなら最低でも2コアは期待できる。

ただ、緑白黄など手札をまとめて増やす事がないようなタイプには腐らせやすく、1コアだけで妥協するしかない場合があるらしい。

 

「よく採用される赤の《双翼乱舞》やら紫の《妖華吸血爪》を使ってるならいざ知らず、それに頼っている間が勿体ない。しかも“相手自身が効果で増やさなければ”発動できないのもネックのひとつだ」

「リターンがそれなりなら、枠に割いてでもいいんですが、バーストが外れるのと、ブレがあり最低1コアが、増えた相手の手札と釣り合うのかと言われたら…」

「バーストは相手に警戒心を抱かせる見える地雷だ。はっきり言って、今みたく3つも増えれば釣り合うが、1つだけの妥協を考えるならば別のカードをオススメする。…まぁ結局、デッキよるとしか言えないが」

 

 難しい…。

 

「まぁ深い話は後々、そちらの“白雪”の彼女に教授してもらうといい」

「え…」

 

 星さん、理絵が二つ名持ちだって知ってた…?

 

「バトルに戻ろう。そこからどうする?」

「……ターン終了」

 

 服装や趣味がぶっ飛んでるけど、思った以上抜け目ないというか、色々食えない人だ。

 

<星・第五ターン>

「ではスタートステップ」

(戦場に息づく命効果 手札3→4)

(手札4→5)

(トラッシュ4→0)

(リザーブ3→7)

 

「メインステップ。ネクサス《翡翠の剣刃探知機》を配置」

(手札5→4)

(リザーブ7→5)

(トラッシュ0→2)

 

「また知らないネクサス…」

「更に《翠鳳凰ニックス》をレベル3で召喚だ」

(手札4→3)

(リザーブ5→2)

(トラッシュ2→4)

[翠鳳凰ニックス コア1 レベル3 BP10000]

 

「っ、アルティメット…」

「驚くのはまだ早いよ。

 《閃の剣聖ドルサリス》をレベル1で召喚! レベル維持にはウスバアゲハから頂戴する!」

(手札3→2)

(リザーブ2→0)

(トラッシュ4→6)

[ウスバアゲハ コア1→0 消滅]

[閃の剣聖ドルサリス コア1 レベル1 BP4000]

 

「剣聖…!?」

「ドルサリスの召喚時効果。私の手札にある緑の<剣刃>ブレイヴ1枚をノーコストで召喚できる。《星獣槍シリウス》をノーコスト、ドルサリスへ直接合体で召喚だ!」

(手札2→1)

星獣槍シリウス

  ↓ 直接合体

閃の剣聖ドルサリス

[コスト:5+4=9]

[BP:4000+3000=7000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

 

「シリウスの召喚時効果でリューマン・ルクスには休んでいてもらうよ」

「<剣刃>と一緒に一気に展開してきた…」

「未確認の、カード…」

 

緑 スピリット

(せん)の剣聖ドルサリス》

コスト5 軽減緑2極1 <剣使・殻人>

<1> Lv1 BP4000

<3> Lv2 BP6000

<4> Lv3 BP8000

シンボル:緑

Lv1・Lv2・Lv3『このスピリットの召喚時』

自分の手札にある系統:<剣刃>を持つ緑のブレイヴカード1枚を、コストを支払わずに召喚できる。

Lv2・Lv3『このスピリットのアタック時』

相手のスピリット1体を疲労させる。

【合体時】Lv3『自分のアタックステップ』

このスピリットの「相手への疲労効果」の対象をスピリットからアルティメットに変更できる。

 

「最後にバーストをセットしてアタックステップ」

(手札1→0)

{星バースト:なし→セット}

 

 星さんが手札を使い切った。

あのバースト、またさっきのだったらまた差を付けられてしまいそうだけど、生憎あれを確かめるカードも退かせるカードも持ち合わせていない。

 

「ドルサリスで剣刃合体アタック。シリウスのアタック時効果によりボイドからリザーブに1コア追加」

(リザーブ0→1)

 

「何も無い。通す!」

(凛々ライフ5→4)

(リザーブ1→2)

 

「ターンエンド。まずは1点だ」

 

<凛々・第六ターン>

「まだライフを1つ失っただけ。スタートステップ」

(リザーブ2→3)

(手札4→5)

(トラッシュ3→0)

(リザーブ3→6)

 

「メイン」

 

 さてどうする…。

エグゾーストエンドとかいうのを見た以上、2枚目のネオ・ダブルドローを使うのを躊躇ってしまう。加えて知らないネクサスが2つ。どう進めるべきか。

…エグゾーストエンドはさっきみたくまとめて引くとヤバいなら、1枚ずつ引けばさほど脅威では無いって言ってたから、ここは…。

 

「《星騎槍ガクルックス》をUエルギニアスに直接合体させて出す」

(手札5→4)

(リザーブ6→4)

(トラッシュ0→2)

星騎槍ガクルックス

  ↓ 直接合体

アルティメット・エルギニアス(合体)

[コスト:3+4=7]

[BP:5000+3000=8000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

 

「ガクルックスの召喚時効果でBP4千以下のスピリットを破壊するけど、対象がいないから不発」

「確かに不発だが、その召喚時はいただくよ」

「っ!?」

「相手のスピリット、ブレイヴの召喚時効果によりバースト発動。《双翼乱舞》。バースト効果で2枚ドローさせてもらう。追加コストは支払えないからそのまま」

{星バースト:セット→発動}

(星手札0→2)

 

 手札を増やされた…。

ちょっと警戒しすぎたかもしれない。だけどバーストが無くなったから好きに動ける。

 

「この隙に石剣をレベル2に、Uエルギニアスをレベル4に上げる!」

(凛々リザーブ4→1)

[大地穿つ石剣 コア0→1 レベル1→2]

[アルティメット・エルギニアス(合体) コア1→3 レベル3→4 BP5000→7000+3000=10000]

 

「まぁそうなるな」

「アタックステップ。Uエルギニアスで攻撃。まずガクルックスの効果で1枚引いて、トリガーを使う!」

(手札4→5)

 

「——コスト1、《ホソアカクワガー》」

「よし、ヒ……」

「ホソアカクワガーの効果発揮。こいつが相手のUトリガーによりトラッシュに送られたとき、そのトリガーをガードする」

「なっ…!?」

 

緑 スピリット

《ホソアカクワガー》

コスト1 軽減0 <刃虫>

<1> Lv1 BP1000

<3> Lv2 BP2000

シンボル:緑

このスピリットカードは、相手のUトリガーによって自分のデッキからトラッシュに置かれたとき、そのUトリガーをガードとする。

フラッシュ【神速】

手札にあるこのスピリットカードは、召喚コストの支払いと上に置くコアをリザーブから使用することで召喚できる。

 

「トリガーカウンターじゃないのにガードするカード…」

「それ系を採用してる方、初めて見ました」

「まぁそうだろうね。成功率は低いわ場所取るわで良いとこ無しだったが、こいつは【神速】を持っている。いざと言うときはマッハジー大先生のように使えるのさ」

 

 くっ、引けなかった。

このままだとニックスと相討ちになりそうだけど、星さんだってここでニックスを失いたくはないはずだ。防御に回してくることはしないだろう。

 

「アタックはライフで受ける」

(星ライフ5→4)

(リザーブ1→2)

 

「ターン終——」

「おっと、翡翠探知機の効果発揮だ。相手のアタックステップ中に私のライフが減ったら1枚ドローさせてもらうよ」

(星手札2→3)

 

「また手札が増えた…!?」

「《命の果実》とかと似た効果…」

「その通り。命の果実より範囲が狭くなったけど、レベル2からは探知機の名の通り緑の<剣刃>ブレイヴを探せる効果もあるんだ」

 

緑 ネクサス

翡翠(ひすい)の剣刃探知機》

コスト4 軽減緑2

<0> Lv1

<1> Lv2

シンボル:緑

Lv1・Lv2『相手のアタックステップ』

自分のライフが減ったとき、自分はデッキから1枚ドローする。

Lv2:フラッシュ『お互いのアタックステップ』

このネクサスを疲労させることで、自分のデッキを上から2枚オープンする。

その中の系統:<剣刃>を持つ緑のブレイヴカード1枚を手札に加える。

残ったカードは好きな順番でデッキの下に戻す。

 

「…ターン終了」

 

 まずい、私が引くどころか向こうに3枚も引かせてしまった…。これは危ういかも。

 

<星・第七ターン>

「巡ってきたな。スタートステップ」

(戦場に息づく命効果 手札3→4)

(手札4→5)

(トラッシュ6→0)

(リザーブ2→8)

 

「メインステップ。ではまず

 碧雷の極天が一つ、《雷極天サンダー・ウルフ》をレベル3にて召喚!」

(手札5→4)

(リザーブ8→5)

(トラッシュ0→2)

[雷極天サンダー・ウルフ コア1 レベル3 BP9000]

 

「雷極天の召喚時効果、ボイドからコア2つをリザーブに置く」

(リザーブ5→7)

 

「コア差が開く…」

「そして更に、私のフェイバリットカード《夜蝶剣聖モルフォナイト》!

 レベル1で推参!」

(手札4→3)

(リザーブ7→5)

(トラッシュ2→3)

[夜蝶剣聖モルフォナイト コア1 レベル1 BP3000]

 

「フェイバリット…?」

「いずれ分かるさ。次にシリウスをニックスへ換装させる」

星獣槍シリウス

  ↓ 換装

翠鳳凰ニックス(合体)

[コスト:5+4=9]

[BP:10000+3000=13000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

 

「そして

 閃け、勇ましき翠獣の刃!

 《星獣刃プロキオン》を雷極天へ直接合体!」

(手札3→2)

(リザーブ5→4)

(トラッシュ3→4)

星獣刃プロキオン

  ↓ 直接合体

雷極天サンダー・ウルフ(合体)

[コスト:6+3=9]

[BP:4000+2000=6000]

[合体時:追加]

[シンボル:追加無し]

 

「プロキオンの召喚時効果。ボイドからコア1つを私のアルティメット、ニックスへ置く」

[翠鳳凰ニックス(合体) コア1→2]

 

「次にニックスをレベル4へ引き上げ、バーストセット」

(リザーブ4→3)

[翠鳳凰ニックス合体 コア2→3 レベル3→4 BP10000→14000+3000=17000]

(手札2→1)

{星バースト:なし→セット}

 

「更にマジック《ハンドリバース》。手札を全て破棄して、そちらの手札と同じ枚数ドローさせてもらう。現在リリ君の手札は5枚。よって5枚ドロー」

(手札1→0)

(リザーブ3→0)

(トラッシュ4→7)

(てふだ0→5)

 

「0から一気に…」

「アタックステップ。まず雷極天で剣刃合体アタック! プロキオンの合体アタック時効果、相手スピリット1体、リューマン・ルクスを疲労させる!」

[リューマン・ルクス 回復→疲労]

 

「そしてここで華蝶…いや夜蝶仮面の効果発揮!」

「仮面…?」

「…夜蝶剣聖の効果発揮! 私のカード効果によって相手スピリットを疲労させたとき、ボイドからコア1つをリザーブへ置く!」

(星リザーブ0→1)

 

緑 ブレイヴ

《星獣刃プロキオン》

コスト3 軽減緑1極1 <剣刃>

<1> Lv1 BP2000

<0> 合体 +2000

Lv1『このブレイヴの召喚時』

ボイドからコア1個を自分のアルティメットに置く。

【合体条件:コスト3以上のスピリット/アルティメット】

【合体時】『このスピリットの合体アタック時』

このスピリットをBP+5000する。

【合体時】『このアルティメットの合体アタック時』

相手のスピリット1体を疲労させる。

 

緑 スピリット

《夜蝶剣聖モルフォナイト》

コスト4 軽減緑3 <剣使・怪虫>

<1> Lv1 BP3000

<4> Lv2 BP6000

シンボル:緑

Lv1・Lv2『お互いのアタックステップ』

自分の効果によって相手のスピリットを疲労させたとき、ボイドからコア1個を自分のリザーブに置く。

Lv1・Lv2【抜刀】『このスピリットのアタック時』

BPを比べ相手のスピリットだけを破壊したとき、自分の手札にあるこのスピリットと合体可能な系統:<剣刃>を持つブレイヴカード1枚を、コストを支払わずに召喚できる。

【合体時】Lv2『このスピリットの合体アタック時』

相手のスピリット1体を疲労させる。

 

「夜蝶剣聖は強い者の味方だ!」

「屑い…」

「何とでも言え。私もコアを増やさなければならんのさ。ともかく、このアタックはどうする!」

「通すしかない!」

(凛々ライフ4→3)

(リザーブ1→2)

 

「ライフが減ってバースト! 《救世神撃覇》!」

{凛々バースト:セット→発動}

 

「合計BP6千まで破壊する。対象はモルフォナイト1体だけを破壊」

[夜蝶剣聖モルフォナイト BP3000 破壊]

(星リザーブ1→2)

 

「夜蝶仮めーーん!!」

「や、夜蝶仮面が…」

「理絵も乗っからなくていいよ。追加コストを支払って、1枚引いてバーストをセットするよ」

(凛々リザーブ2→1)

(トラッシュ2→3)

(手札5→6→5)

{バースト:なし→セット}

 

 これで残るはニックスとあの狼。コアは増やされるけどギリギリ耐えられるはずだ。

 

「…だが、夜蝶はタダでは朽ちん!

 スピリットの破壊により、バースト発動!」

「っ!」

 

「神風閃雅! 黄金の衣纏いて舞い躍れ!

 《アルティメット・ウシワカ》!」

{星バースト:セット→発動}

 

「バーストから出てくるアルティメット!?」

「ドルクス・ウシワカの、アルティメット…!」

「バースト効果!そちらのスピリット2体、もしくはアルティメット1体を疲労させる! …が、対象不在だ。その後バースト召喚!レベル4!!」

{星バースト:発動→召喚}

(リザーブ2→0)

[閃の剣聖ドルサリス コア1→0 消滅]

[アルティメット・ウシワカ コア3 レベル4 BP13000]

 

「くっ…」

「凛々君、驚くのも、怯むのも、まだ早い!」

「っ!?」

 

 その瞬間、星さんが最後の手札1枚を抜き取った。

 

「私のアルティメットが召喚されたとき、このブレイヴはコストを支払わず召喚できる!!」

「こ、このタイミングで!?」

 

「大いなる地より顕現せしは悪鬼祓い断つ破邪の六叉剣!

 目覚めよ!《地球神剣ガイアノホコ》!

 アルティメット・ウシワカへ、直接合体!!」

(星手札5→4)

 

地球神剣ガイアノホコ

  ↓ 直接合体

アルティメット・ウシワカ(合体)

[コスト:5+0]

[BP:13000+5000=18000]

[合体時:追加]

[シンボル:極+緑=極緑]

 

「こんなタイミングで召喚できて、アルティメットに合体する惑星のブレイヴ…」

「これが私の“剣刃”さ。続けてニックス、剣刃合体アタック!」

「…!」

「シリウスのアタック時効果でリザーブに1コア追加し、ニックスのアルティメットトリガーだ!」

(星リザーブ0→1)

 

「…コスト3の《剣帝眠る霊廟》」

「ヒット!更にリザーブにコア2つ追加!」

(リザーブ1→3)

 

「…っ、通す!」

(凛々ライフ3→2)

(リザーブ1→2)

 

「ではUウシワカで剣刃合体アタック!」

「ダブルシンボルのアルティメット…」

「ガイアノホコのバトル時効果! バーストは封じさせてもらう!」

「何っ」

「キミが《絶甲氷盾》をセットしたかもしれないだろう?」

「………」

 

緑 ブレイヴ

《地球神剣ガイアノホコ》

コスト5 軽減緑2極1 <剣刃>

<1> Lv1 BP3000

<0> 合体 +5000

シンボル:緑

手札にあるこのブレイヴカードは、自分のアルティメットが召喚されたとき、コストを支払わずに召喚できる。

【合体条件:コスト5以上のアルティメット】

【合体時】

???を持たないアルティメットと合体している間、このブレイヴをコスト0として扱う。

【合体時】『このアルティメットのバトル時』

相手はバーストを発動できない。

 

「こいつはダブルシンボルだ。後が無いぞ!更にバトル時アルティメットトリガー!」

「バトル時…!? …コスト4、《炎星斧エルナト》」

「おっと危ない。ヒットだ! 効果はお楽しみに」

「…っ、フラッシュタイミング! マジック《ミストバラッジ》! Uウシワカを対象にして、ターン中ダメージは受けない!」

(凛々手札5→4)

(リザーブ2→0)

(トラッシュ3→5)

 

「ほう。だがここでトリガーのヒット効果発揮!バトル終了時にUウシワカは手札に戻る!」

「えっ!?」

「ついでにガイアノホコも一緒に手札へ戻させてもらうよ」

[アルティメット・ウシワカ 手札へ]

[地球神剣ガイアノホコ 手札へ]

(手札4→6)

(星リザーブ3→6)

 

 自分で手札に戻ってくなんて、なんつーアルティメット…。

 

「そして…」

「まだある…!?」

「翠鳳凰ニックスを回復させる!」

「はあっ!?」

[翠鳳凰ニックス(合体) 回復]

 

緑 アルティメット

《アルティメット・ウシワカ》

コスト5 軽減緑3 <新生・殻人>

【召喚条件:自分の緑スピリット/アルティメット1体以上】

<1> Lv3 BP9000

<3> Lv4 BP13000

<4> Lv5 BP18000

シンボル:極

【バースト:相手による自分のスピリット/アルティメット破壊後】

相手のスピリット2体か、相手のアルティメット1体を疲労させる。

この効果発揮後、このアルティメットカードを召喚する。

【Uトリガー】Lv4・Lv5『このアルティメットのバトル時』

Uトリガーがヒットしたとき、バトル終了時、このアルティメットを手札に戻すことで、自分のアルティメット1体を回復させる。

 

「【神速】を無くした代わりに、アルティメットへの回復効果を得たウシワカ、ですね」

「そう。回復するアルティメットの色などは問わない。これはAすることでBする効果だが、既にUウシワカが疲労しているだろうからほぼ確実に発揮させることはできるんだ。…意味は無いけども」

 

 …いや、まだだ。まだ負けてはいない!

 

「ニックス、2度目の剣刃合体アタック! コアを増やしてアルティメットトリガー!」

(星リザーブ6→7)

 

「…っ!? コスト6の《剣輝龍皇シャイニング・リューマン》…」

「っ!…ほう。ヒットだ」

(リザーブ7→9)

 

 今、剣輝龍皇を見たとき星さんが小さく驚いたように見えたけど…。いや今はここを切り抜けることに集中しろ。

このアタックを通せばコアが増えて次に繋げられる。伏せてあるやつも使えば狼のも耐えられる!

 

「まさか耐えられるとお思いか?」

「っ!」

「フラッシュタイミング! マジック《バックアタック》!」

(星手札6→5)

(リザーブ9→4)

(トラッシュ4→9)

 

「リューマン・ルクスを手札へ戻してもらおう!」

「…これを?」

[リューマン・ルクス 手札へ]

(凛々リザーブ0→1)

 

「更に【連鎖:緑】発揮! このバトル中、バーストを封印させていただく!」

「なっ、またバースト封じ!?」

「隙を生じさせぬ二段構えさ!」

 

白 マジック

《バックアタック》

コスト5 軽減白3

フラッシュ:

相手のスピリット1体を手札に戻す。

【連鎖:条件《紫/緑シンボル》】

[紫]:疲労状態のコスト7以下の相手のスピリット1体を破壊する。

[緑]:このバトルの間、相手はバーストを発動できない。

 

 しまった、これじゃ伏せてた《ドリームボム》が使えない…!

 

「追撃のフラッシュタイミング!」

「まだ!?」

 

「いでよ!かつて世界を阿鼻叫喚の渦に叩き落した青き龍!

 《アルティメット・セイリュービ》!【烈神速】!!」

 

「ひっ…!?」

「り、理絵?」

「覇王編…トラッシュコア5個…3積みしてなきゃ紙束…」

「使う私自身も吐き気がするが、形振り構っていられない環境なんでね!

【烈神速】の効果発揮!」

 

 理絵は頭抱えて震えて星さんは青ざめて声音震えて2人そろって顔色悪いし、一体このアルティメットが何なの!?

 

「私のトラッシュにあるコアが5個以上あるなら、そのコア全てを場に好きなようばら撒き、その後召喚する!」

「………は?」

(星手札5→4)

(トラッシュ9→0)

[雷極天サンダー・ウルフ(合体) コア1→3 レベル3→4 BP9000→15000+2000=17000]

[発見されし世界樹 コア0→10 レベル1→2]

(リザーブ4→0)

[アルティメト・セイリュービ コア1 レベル3 BP10000]

 

「そしてアルティメットが召喚されたため、手札にある《地球神剣ガイアノホコ》をノーコストでUセイリュービに直接合体!」

(手札4→3)

[コスト:8+0]

[BP:10000+5000=15000]

[合体時:追加]

[シンボル:極+緑=極緑]

 

 そうだ、これが戻ってたってか、もう頭の処理が追いつかない!

反則級のカードしか使ってないし、もう分からん!

 

緑 アルティメット

《アルティメット・セイリュービ》

コスト8 軽減緑4極1 <新生・華兵>

【召喚条件:自分の緑アルティメット1体以上】

<1> Lv3 BP10000

<3> Lv4 BP17000

シンボル:極

フラッシュ【烈神速】『お互いのアタックステップ』

自分のトラッシュのコアが5個以上のとき、自分のトラッシュのコアすべてを自分のアルティメット/フィールド/リザーブに好きなように置くことで、手札にあるこのアルティメットカードを、コストを支払わずに召喚する。

【Uトリガー】Lv4『このアルティメットのバトル時』

Uトリガーがヒットしたとき、相手のスピリット/アルティメット1体を疲労させる。

 

「さぁアタックはどうする!」

「……通す!」

(凛々ライフ2→1)

(リザーブ2→3)

 

「ラストアタックだ。この青龍が終わらせる! Uリュービ、剣刃合体アタック!!」

「くそっ! …何もない!ライフだ!」

「Uセイリュービはダブルシンボル!お命貰った!!」

 

 

(凛々ライフ1→0)

 

 

 

〔winner!! 織部 星〕

 

 

 

「強い…。何も出来なかった…」

「今回は運が良かった。次はどうなるか分からんよ」

「痴女でロリコンで知らんカード使うやつに分からん殺しされたよ理絵…」

「え、えと、次、リベンジしましょ!」

「私に三重苦を貼付けるのは止めてくれないかな」




という訳でvs緑(深緑の大地っぽいの)でした。
皆大好きガイアノホコ。アルティメットを出せばオマケでPON★と出てくるお手軽ブレイヴ。
打点も増えてバーストも封じられて素敵!
当時全盛期では出てこられる度に辟易していた作者です。Uシードラやブリザライガに付けるのは止めるめう!(懇願)

ミス等ありましたら気軽にご指摘ください。


※余談
現環境に関してはもう何が何やらイミワカンナイ!状態で負けてばかりです…。

※余談2
キャラの名前には色が入っていたりします。凛々なら「鴇」、今回の星なら「織部」とか。
今更どうでもいいことですが。
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