遊戯王ARC-V~二つのシンクロを使いし少女~   作:Dr.クロ

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アクションデュエルを終えた遊虚はひとまず師匠が用意した居住に行こうとするが困った事に…そんな遊虚にある人物が声をかける。


第三話~弟弟子と拠点~

舞網市~河川敷~

 

遊虚「さてこれからどうしましょうかね…」

 

夕焼けとなった時間、河川敷で遊虚は座り込んで困っていた。

 

遊虚「師匠、一応居住は用意してくれたみたいだけど、この絵じゃね…」

 

そう言って渡されたは良いが地図と言えない解読不能な絵に溜息を履いた後に絵を仕舞う。

 

遊虚「相変わらず師匠は絵が下手なんだから;はぁ…」

 

??「ねぇねぇ、そこのお姉さん」

 

ホントどうしようかと困り果てた時、遊虚は声をかけられる。

 

遊虚「…ん?」

 

顔をかけられた方に向けるとそこには大きな飴を口にくわえた水色髪を少年が立っていた。

 

遊虚「(…子供?)」

 

少年「ねぇ、お姉さんもしかして光闇遊虚って名前の人?」

 

なんで此処にと思っていると少年がいきなり自分の名前を言う。

 

遊虚「そうだけど…貴方は?」

 

なぜ?と思いながら遊虚は問うと少年は胸を張って言う。

 

少年「僕は紫雲院素良。お姉さんの弟弟子だよ」

 

遊虚「…え?」

 

まさかの自己紹介に遊虚は呆気に取られた。

 

舞網市~素良の家~

 

しばらくして遊虚はスタンダード次元の活動拠点にもなる素良の家に着いてテーブルを挟んで素良と話していた。

 

遊虚「まさかこの次元に師匠の弟子が居るなんてびっくりしたわ」

 

少年→素良「いや~僕も兄弟子が来るって聞いたけどまさかある次元の遊矢でまさか女の子とは思わなかったよ」

 

本心でもある事を言う遊虚に素良も予想外とばかりになんとも言えない顔でそう返す。

 

素良「それに正確に言うなら僕もこの次元の人間じゃないんだけどね」

 

遊虚「あら、そうなの?」

 

出て来た遊矢と言う名前が気になったが続けて素良の語った事が気になったので聞く。

 

素良「実は僕、融合次元の住人でね」

 

遊虚「融合次元って確か他の次元に侵攻しているアカデミアがあるあの次元の?」

 

出て来た次元に遊虚は思い出してそう問う。

 

素良「そうそう。んで僕はそのアカデミアの戦士」

 

遊虚「えぇ!?」

 

肯定してから言った素良の言葉に遊虚は驚く。

 

そんな遊虚の反応に素良は苦笑する。

 

素良「まぁ「元」が付くけどね」

 

遊虚「…どういうこと?」

 

元と言う事に疑問詞を浮かばせて遊虚は聞く。

 

素良「実は前にエクシーズの残党と間違ってあの人を襲っちゃってね…」

 

遊虚「…もしかして…;」

 

理由を言う素良の中に出て来たあの人と言うのに遊虚はある人物を思い浮かばせて、その反応に正解と素良は困った顔で言う。

 

素良「うん、もう完全敗北しちゃってね;」

 

いやー、ホントあれを完全敗北と言わなきゃなんだだよと素良はごちる。

 

素良「まぁおかげでエクシーズの凄さに目覚めたんだけどね(あとデュエルを楽しむ心にもかな)」

 

遊虚「ホント、師匠強いわよね。あの人には私、一度も勝てたことないし;」

 

苦笑しながら内心そう呟く素良に遊虚は肘を付いてぼやく。

 

素良「あ~それは確かにね;良い所までは追い込んだけど最後の最後で逆転されるんだよね;」

 

遊虚「そうそう…。ってなんか話しずれちゃったわね;」

 

同意する素良に遊虚は言ってて彼がいる理由から師匠話になってるのに気付いて止める。

 

素良「話ずらした君が言う;」

 

遊虚「ごめん;でそれでどうなったの?」

 

ツッコミを入れる素良に遊虚は苦笑いした後に続きを促す。

 

素良「師匠と戦ったあとじゃ残党狩りやアカデミアの連中とのデュエルがつまんなくなってね。んで面白いデュエルするためにアカデミアを抜け出してこの次元に来たって訳」

 

成程…と素良の理由を聞いて遊虚は納得する。

 

遊虚「それにしてもよくアカデミアを一人で抜け出せたわね」

 

素良「まぁ僕一人じゃ無理だったから師匠に手伝ってもらったんだけどね;(ただ師匠がやりすぎたせいでアカデミア今、滅びかけているけどね;)」

 

遊虚「(絶対滅びかけているわねアカデミア;)」

 

気になったのでそう言う遊虚に乾いた笑みを浮かばせて答える素良に遊虚は彼と同じ事を考えて思わず心の中でアカデミアの連中に合掌した。

 

遊虚「あれ?じゃあこの家は一体…」

 

その後に遊虚は気になったので聞く。

 

素良「あぁこの家は僕が初めて狩った屑転生者が使っていた家だよ。どうせ誰も使わないからいいかなと思ってね」

 

遊虚「あぁ…」

 

呆れた顔でその時を思い出してか言う素良に遊虚は性格がめんどくさい相手だったんだなと察する。

 

その後に素良が時計を見て声を上げる。

 

素良「あ、もうこんな時間か。そろそろご飯の準備するね」

 

遊虚「あ、じゃあ手伝うわ。みんなも手伝って」

 

精霊たち『『『『『『『『ハーイ/ギャーゥ/グォォ』』』』』』』』

 

そう言って椅子から立ち上がる素良に遊虚がそう言うと彼女のカードに宿る精霊達が現れる。

 

素良「うわっ;気配すると思ったけどまさかこんなに居るなんてね;」

 

遊虚「あら?気配感じるってことは貴方も精霊を?」

 

現れた遊虚の精霊達にそう洩らす素良へ遊虚はそう言う。

 

素良「まぁね。師匠から貰ったこのカードに宿っていたんだ」

 

これねと素良はカードを見せて遊虚は名前を見る。

 

そして目を見開く。

 

遊虚「RNo.11…ってRNo.!?」

 

素良「うわっ!?どうしたの」

 

いきなり声を上げる遊虚に素良は思わず飛び退ってから聞く。

 

遊虚「それ一枚でかなりの力持っているわよ;しかもランクアップするとヌメロン・コードと同等レベル;」

 

素良「…ゑ」

 

声をあげた理由を言う遊虚に素良は絶句してカードを見る。

 

何気なく渡されたのにまさかそんな力があるとはと言うのに素良は驚きを隠せなかった。

 

遊虚「なんてもん渡しているんですか師匠;」

 

素良「つかあの人これ以外のRNo.持っているよね;一体何者なのあの人;」

 

遊虚「確かに…」

 

脱力して言う遊虚に見せて貰ったのかそう洩らす素良に遊虚は心底同意する。

 

グゥ~~~

 

遊虚・素良「「……」」

 

すると気が抜けたからか2人のお腹から音が鳴る。

 

遊虚「とりあえずご飯にしましょうか」

 

素良「そうだね」

 

師匠の事で考えるのを止めてそう提案する遊虚に素良は同意して一部の精霊達と共に夕飯を作り始める。

 

数分後

 

素良「ん~美味しいねぇ」

 

遊虚「そうね。みんなも沢山食べているようだし」

 

食べ終えて満足する素良に遊虚も他の所で食べてるメンバーや自分の足元で食べているヌイグルミかと思われる位の小さい姿になっているカオスソウルの頭を撫でてふふっと微笑む。

 

??『ふふふ…』

 

素良「全く、アイはいつも僕をなでていて飽きないの?」

 

そんな遊虚を見た後に自分を抱き抱えて頭をなでなでしてる目隠しをした女性へ素良は聞く。

 

??→アイ『全然飽きませんけどなにか?』

 

素良「あのねぇ…;」

 

愛おしく素良を抱きしめながらそう答える女性、アイの言葉に素良は脱力する。

 

ちなみにアイは先ほど素良が遊虚に見せたRNo.11の精霊でもある。

 

遊虚「大変ね貴方も」

 

素良「そっちもね;」

 

苦笑してそう言う遊虚に素良は先ほどまでの夕食の時の遊虚の精霊達の騒ぎを見てそう返す。

 

素良「それにしても遊虚の精霊ってかなりの数居るけど何人居るの?」

 

遊虚「そうねぇ…」

 

ついでに気になったのかそう聞く素良に遊虚は思い出しながら指を動かす。

 

遊虚「今日入った新しい精霊も入れて16人(?)ぐらいかしらね。もしかしたらそれ以上かも」

 

素良「かなり居るね;サッカーチームが控え選手もセットで作れそうじゃんそれ」

 

アイ『確かに;』

 

数え終えてそう言う遊虚に素良は呆れてアイも同意する。

 

遊虚「あ、そうそう。明日ちょっとある塾に行くんだけどいいかしら?」

 

素良「塾?なんていう名前のだい」

 

思い出してそう言う遊虚に素良は見を乗り出して聞く。

 

遊虚「遊勝塾ってところなんだけど…」

 

素良「それ…今僕が通っている塾の名前だよ;」

 

出て来た名前にマジか…な反応で素良は返す。

 

遊虚「あらそうなの?じゃあもしかしてタツヤ君たちって塾仲間?」

 

素良「うん、そうだよ」

 

今日であった3人組を思い出して聞く遊虚に素良は頷く。

 

遊虚「…世界って狭いものね」

 

素良「そうだねぇ…」

 

しみじみとそう洩らす遊虚に素良もしみじみと頷く。

 

遊虚「で明日タツヤ君たちと一緒にその塾に行くんだけどどうする?」

 

素良「じゃあ一緒に行こうかな。どうせ同じだし」

 

聞く遊虚に素良は了承する。

 

遊虚「そう。わかったわ」

 

?????『あ、あの…』

 

するとそんな遊虚に大人龍可の胸を大きくして髪にアホ毛を追加した感じの女性が恐る恐る話しかけて来る。

 

遊虚「ん?」

 

?????『あの時は私を助けていただいてありがとうございました』

 

顔を向ける遊虚に女性は御礼を述べた後に頭を下げる。

 

素良「遊虚、その人は?」

 

そんな女性に気になったのか素良は遊虚へ聞く。

 

遊虚「もしかして貴方…転生者が使っていた《スターダスト・ドラゴン》の精霊?」

 

?????→スターダスト『はい、そうです。ほんとに助けていただいてありがとうございます』

 

浮かんだ事で聞く遊虚に女性、スターダストは肯定して再びお礼を述べて頭を下げる。

 

遊虚「別にいいわよ、そんなにお礼を言わなくても」

 

スターダスト『いえ、私にとってはあの転生者から離れられた事はとても感謝すべきことなのです』

 

こそばゆいのでそう言う遊虚だがスターダストの言葉にもしかして…と考えて聞く。

 

遊虚「そんなにあの転生者が嫌いだったの?」

 

スターダスト『はい。あの男はホント自分は不動遊星の代わりになるとか…世界を俺中心に回っているとかホントにうざくて…』

 

素良「大変だったねそれは;」

 

心底うんざりとばかりに答えるスターダストに痛いな…と思いながら素良は労う。

 

スターダスト『それであのデュエルで貴方は私を助けるために死者蘇生を使って私を貴方のフィールドに出してくれたんですよね』

 

遊虚「あら、よく分かったわね」

 

そう聞くスターダストに遊虚は関心する。

 

スターダスト『あの状態なら私を特殊召還しなくてもトドメをさせていましたし分かりますよ』

 

遊虚「…あの転生者と一緒に消したら可哀想と思っただけよ…」

 

そう言うスターダストに遊虚は頬をポリポリ掻いた後にそう返す。

 

スターダスト『ですが私にとっては…』

 

素良「それぐらいにしといたら?」

 

まだ感謝したりないのか食い下がるスターダストを素良が遮る。

 

素良「遊虚だって疲れているしもうそろそろ遅いし続きはまた今度ってことでね」

 

顔を向けるスターダストにそう言う素良にスターダストは確かにと思い返す。

 

自分を使っていた転生者に先ほどのアクションデュエル。

例え苦戦してなくても考えると言う行動をした遊虚に疲れを取らさせずにするのは助けられた者としてそれ以上言えなかった。

 

??『遊虚~お風呂沸いたよ~』

 

そんな遊虚の背に龍亞を女にして中学生位にした感じの少女が抱き付いて言う。

 

少女に遊虚はありがとうと言う。

 

この少女はスターダストのもう1つの存在とも言える決闘龍の1体、閃珖竜スターダストの精霊である。

 

スターダストと共に加わった存在でスターダストと違って先ほどカオスソウル達と一緒に出て来た時に名乗った。

 

分かり易い様に閃珖と呼んでいる。

 

??→閃珖『ねぇ遊虚、一緒に入ろうよ~』

 

遊虚「しょうがないわね。良いわよ」

 

お願いしながら急かす閃珖に遊虚は苦笑した後に了承して、閃珖は嬉しそうに遊虚の手を引っ張る。

 

??『…スターダストの精霊よ』

 

スターダスト『はい?誰ですか?』

 

そんな閃珖に引っ張られて行く遊虚を見届けたスターダストに誰かが声をかけて、スターダストが返すと彼女の前に黒い鎧を纏った男性が現れる。

 

??→開闢『…我は開闢。《カオス・ソルジャー-開闢の使者-》の精霊だ』

 

スターダスト『開闢ってあのレアカードの…。あなたの精霊も居るとは』

 

名乗る開闢にスターダストは驚いて口に手を置く。

 

開闢『…お主、これから遊虚の力になるつもりはあるか?』

 

スターダスト『え?』

 

そんなスターダストに問う開闢にスターダストは一瞬戸惑う。

 

開闢『…我らは全員そのつもりで遊虚と共に居る。お前はどうするつもりだ?』

 

スターダスト『…無論、そうするつもりよ。私はあの人に助けてもらった。その恩をこれからそれで返していくわ』

 

そう言ってからもう一度問う開闢にスターダストは力強く決意した目でそう答える。

 

開闢『…そうか。ならこれからお前は我々の仲間だ』

 

スターダスト『えぇ、よろしく頼むわ』

 

カオスソウル『ギャウ!』

 

ふっと笑って歓迎する開闢にスターダストも受け入れると抱き付いて来たカオスソウルを抱きしめて頭を撫でる。




次回予告

素良と三人組の案内で遊勝塾に来た遊虚。

中を案内されているとLDSと言う別の塾が来る。

存続をかけた3本デュエルに遊虚は…

次回、3本デュエル

デュエルスタンバイ!

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