IS―再生の在り方   作:時語り

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トーナメント開幕

「学年別トーナメント?」

 

梅雨も中盤に差し掛かった頃、休み時間中にイチカのクラスメイトの一人が行事の一つを話題に上げた。

 

「そう。三年にいるお姉ちゃんに聞いたんだけど、もうすぐその時期なんだって」

 

学年別トーナメント。

読んで字の如く、学年別に行われるトーナメント戦。

全員が出場する行事で、一年生のほとんどが、このトーナメントで初のIS戦闘を経験する。

 

「それでさ、色々企業や国のお偉いさん達が見にくるんだって」

 

パイロット希望の生徒からすれば、自身を売り込むチャンス。

企業側も、三年生にはスカウト目的で、二年生と一年生は目をつけておく目的で、様々な企業が見学に来る。

 

「さらに言えば、代表や代表候補生は無様な戦いをすれば、外されるって噂もあるらしいの」

 

それは当然と言えば当然だろう。

金と手間をかけて育てたのに、無様に負けては手元に置いておく必要は無い。

早々に切って、他に見込みある人材の育成に走っても仕方がない。

それが世の中というものだ。

 

「となると、俺も簡単には負けられないな」

「いやいや、イチカ君なら問題ないでしょ」

「クラス代表戦の優勝者で、非公式だけどイギリス代表候補生に勝って、ドイツ代表候補生の師匠だもんね」

 

既にそこまで知っているのかと、イチカは女子の情報の早さに感心した。

 

「ただね、ちょっと不穏な噂もあるの」

 

横から別のクラスメイトが、神妙な面持ちで割って入ってくる。

どんな噂なのかと、尋ねると。

 

「生徒会長さんがまた何かルール変更を考えている、って噂があるの」

『あぁ……』

 

新たな噂を聞いて、イチカ達は納得した。

特に一番親しいイチカは、今度は何をやらかすつもりなのか気になった。

クラス対抗戦のようなまともな案はともかく、基本的に彼女のやる事はどこか吹っ飛んでいる。

 

「あの人がまた……」

「そっか、ラカン君は生徒会長さんと知り合いだったっけ」

「まぁね。お陰で色々あったよ。誕生日プレゼントにやたらデカイ箱が届いたと思ったら、中にリボンを巻いただけの楯無さんがいたり、買い物付き合ってって言われてランジェリーショップ連れて行かれたり、買ったそれを着て夜中に俺の部屋に忍び込もうとしたり」

 

次々と語られる内容に、周囲で聞き耳を立てていたクラスメイト達も思わず聞き入る。

中にはそれをメモし、今年の夏のネタはこれだと叫ぶ者も。

 

「うわっ、生徒会長さんって大胆」

「と思うだろ? 実はそうでもないんだよ。一度冗談のつもりで手を出そうとしたら、真っ赤になって、やっぱり無理! って叫んで逃げ出したし」

 

ならなんでやったんだろうと、話を聞いていた誰もが思った。

 

「ともかく、あの人には気をつけよう。本当に何するか分からないから」

 

しかし、その予想は良い意味で裏切られた。

その日の帰りのHRにて。

 

「今度行われる学年別トーナメントの概要を配るので、ちゃんと目を通してね」

 

ネカネによって配布されたトーナメントの概要。

基本的なルールは去年までと同じだが、違う点が二箇所ある。

一つは生徒の戦術、戦略能力を見るのと時間短縮のため、タッグ戦にする事。

そしてもう一つは。

 

「国家代表、国家代表候補生、企業代表、専用機持ち。以上のいずれかに当てはまる生徒による別トーナメント戦?」

 

二つ目の違いは、特別な立場にいる生徒による別トーナメント戦を行うという事。

説明文にはより高度な戦いを見ることにより、一般生徒達の参考にするためとある。

さらに、似たような立場にいる生徒同士を競わせ、より高みを目指してもらいたいからとも。

こちらは人数の関係上、全学年合同参加のトーナメント戦とし、無論、タッグ戦の方は不参加となる。

 

「という訳で、ラカン君とは組めませんからね」

 

途端に教室内に響く絶望の声。

 

「そんな、せっかくのチャンスだと思ったのに!」

「ラカン君との「放課後、うふふあはは」計画が二秒で崩壊するなんて……」

「何かにつけこんで、傷口を舐めまわして味わう予定だったのに……」

 

周りの声を聞いて、正直イチカは助かったと思った。

特に久々に聞いた一番最後の人の台詞が。

 

「タッグ申請は前日まで受け付けるわ。申請を出さなかった場合は、他の未申請の誰かとランダムだからね」

 

補足説明するアーニャだが、生徒達は落ち込んだ声で適当に返事をする。

彼女達にとってイチカと組めないタッグ戦など、最早どうでもいいのだ。

だが、担任としてネカネが黙っていない。

 

「ちなみに無様な戦いをした子には、私が直々にお話(説教)しますから」

 

これを聞いて生徒達は落ち込みから脱し、急にやる気を見せる。

 

「皆、頑張っていこう!」

『おぉぉっ!』

 

よほどネカネの説教が嫌なのか気合いを入れている。

イチカはまだ彼女の説教を受けた事がないが、どれほどのものか気になった。

 

 

「それで、このルール変更の意図は?」

「大会中にかかる手間を、せめて半分にしたくて」

 

放課後の生徒会室で、イチカは刀奈に詰め寄っている。

傍らでは虚が寝ぼけ眼の本音を起こしながら、仕事に邁進中。

目覚めた本音も、頭を抱えて唸りながら仕事を片付ける。

 

「だってだって、大会の運営って大変なのよ! 運営委員会もあるけど、学園との仲介や、いらっしゃる企業や国のお偉いさんの名簿作成とか、とにかく色々あるのよ!」

 

それで、せめて大会中の手間を半分にしたくてタッグ戦を採用させたらしい。

二人一組になれば、単純に手間が半分になると考えて。

 

「じゃあ、代表候補生とか専用機持ち限定トーナメントの意図は?」

「一般生徒との実力的なことを考慮して……」

「本心は?」

 

鋭い目つきと殺気で再度問いかけると。

 

「イチカをどこの誰とも知らない女と組ませたくなかったの」

 

悪びれの無い顔でそう言い切った。

すると大人しく仕事をしていた虚が。

 

「お嬢様! そんなことのために、私をあんなに奔走させたんですか!」

「やばっ! ゴメン、この話はここまで!」

 

怒りに燃える虚から逃げる為、刀奈は廊下に出ると同時に瞬動術を使う。

まだ入りも抜きも甘いが、瞬動を使えない虚から逃げるには充分だった。

ところが角のところで誰かとぶつかったらしく、刀奈を含めて二人分の悲鳴が聞こえた。

もう一人の悲鳴が真耶の声だったので、イチカと本音は無事であることを祈った。

 

その後、修行中に事の顛末をマドカ達に伝えると。

 

「ならばよし!」

「さすがお姉ちゃん」

「そうだよ。イチカを他の人と組ませて、もしもあんな事やこんな事になったら!」

「私達の間でパートナーの座を奪い合いするのも、ちょっと気が引けるしね」

「師匠! 試合では手加減無しでお願いします!」

 

納得するマドカ。

姉を讃える簪。

変な方向に妄想をするシャルロット。

冷静に、自分達の関係が傷つくのを嫌がる鈴。

ただ純粋にイチカと戦う事を楽しみにしているラウラ。

それでいいのかと、イチカは鈴と組み手をしながら思った。

 

「そういえば、代表候補生とか専用機持ちって、全学年で何人いたっけ」

 

ふと気になったことを、ラウラと組み手をする簪が口にする。

 

「三年生に一人。二年生に三人。一年生はここにいる六人とセシリア、五組と六組のクラス代表、それと兄様の片割れだ」

 

シャルロットと組み手をしているマドカが該当する人物を挙げる。

人数は十四人。

どこかでシード権が発生する人数だ。

 

「僕としては片割れに当たって、ボッコボコに打ちのめしたいな」

 

マドカから距離を取り、ジャージのポケットに手を突っ込むシャルロット。

そのまま、前にイチカがラウラとの勝負で使った見えない攻撃を繰り出す。

 

「うむ、それは私もやりたいな」

 

気で肉体を強化し、軍隊仕込みの格闘技でラウラは簪を追い込む。

 

「私も!」

 

見えない攻撃から瞬動で逃げながら、同意を示すマドカ。

彼らからすればこうした修行中の会話は日常茶飯事だが、周囲から見れば少し異常だった。

部活中の生徒が、グラウンドの片隅で修行する六人に目を奪われている。

瞬間移動のような動きや、残像も見えない攻撃。

果てはイチカの空中での方向転換。

生徒の中には、これは現実かと目を擦る姿もある。

 

「そういえば、最近あいつはどうしているんだ?」

 

ふと冬也の最近の動向が気になったイチカは、同じクラスにいるマドカ達に尋ねる。

 

「最近は僕達のことを睨むだけで、前みたいな暴言を吐く事はあまり無いよ」

「教官も目を光らせていますし」

「でもこの前、小テストで満点を取って、自慢気に見せびらかしていました」

 

変わらないなと思っていると、白き翼のテストパイロットの一人、長瀬楓に教わった分身の術をした簪がある事を思い出す。

 

「そういえば最近、取り巻き達と一緒に整備室で機体を色々弄っているらしいよ」

 

組み手相手のラウラは分身に驚くが、影分身では無いので本体以外はただの残像だ。

 

「機体を? 妙な改造でもしているんじゃないだろうな」

 

鈴の攻撃を片手でさばきながら、トーナメントの運営に影響を与えないか不安になった。

一方でその不安の種はというと。

 

「ここをこうすれば、エネルギー効率があがるはずだ」

「なるほど。さすがは冬也だ」

 

さほど知識が深い訳ではないのに、とりあえず褒める箒。

他の取り巻き女子も、理解はしていないが凄い事をしているんだと思って褒める。

彼らは現在整備室の片隅で、白式の改良を行っていた。

機体内部の一部をいじり、改良箇所の状態を確認する。

 

「よし、これで「零落白夜」を使いやすくなる。次は機動力だ」

 

接続したパソコンに表示された内容を見ながら、データに手を加えていく。

冬也はクラス代表戦での敗北の理由を二つ挙げていた。

一つは相手が姑息な手を使ったこと。

ただ、これは完全な思い込み。

イチカ達がやったのは対戦相手の性格と戦術の傾向を調べ、対策を練っただけ。

勝負の世界なら誰もがやることだ。

そしてもう一つが、白式のスペック。

量産型のラファール・リヴァイヴとアリアドネーには性能は勝っていた。

だが、他の三人の機体には性能で劣っていた。

要するに、白式の性能をアップさせれば、もう負けることは無いと思っている。

 

「ここをこうすれば……」

 

キーボードを叩きながら冬也は想像する。

圧倒的なスペックと自分の操縦の前に、今度のトーナメントの相手がひれ伏す姿を。

 

「冬也。私は専用機持ちでもないから、そっちに参加はできないが、応援しているぞ」

「私達だって!」

「ありがとう、皆!」

 

周囲の応援に感謝の言葉を送り、倉持技研から受け取ったデータをインストールする。

これにより機動力がアップし、飛行中の安定性も向上した。

だが、誰も気づかなかった。

接続されたパソコンから、何かのデータが入り込んだ事に。

常に画面を見ていれば気づいたかもしれないが、全員が目を離していた。

インストール中の表示は小さく、数秒で処理を終えて表示も消える。

冬也が画面に目を戻した時には既に事は済んでいた。

 

「さぁ、次はセンサーの感度と処理速度の向上だ」

 

何も知らずに作業を続ける冬也。

とんでもない寄生虫が白式に住み着いているとも知らずに。

 

そしてあっという間に時は経ち、トーナメント戦当日がやってきた。

最初に行われるのは、一般生徒達によるタッグトーナメント戦。

不参加のイチカ達は、こちらに参加している友人達をクラスに関係なく応援している。

 

「本音、そこだ! 回り込め!」

「駄目! それ以上は弾薬の数が」

 

現在の試合は本音が清香と組んでの準々決勝。

相手は二組のティナと、同じく二組の浜田という生徒。

互角の試合展開だったが、本音と清香が勝負を焦って弾を撃ち過ぎた。

弾丸の数が少なくなった本音達は思うように遠距離攻撃ができず、立て直そうと四苦八苦する。

対するティナ達は冷静な試合運びをし、最終的には僅差ながら勝利した。

 

「あぁ、惜しかった。最後の仕掛けは良かったのに」

「ティナって割と冷静だから、焦った時点で本音達には不利ね」

「後でなぐさめてあげなくちゃ」

 

それぞれで感想を言っていると、アリーナ内に放送が流れる。

 

『只今の試合を持ちまして、一年生の部の準々決勝は全て終了です。準決勝以降は機体整備のため、明日以降へ持ち越します。続きまして、国家代表、国家代表候補生、企業代表、専用機持ちによるトーナメント戦を三十分後に行います。出場選手は準備をお願いします』

 

放送を聞いたイチカ達は準備のために席を立つ。

 

「さて、いよいよ俺達の出番か」

「頑張ってね、ラカン君」

「鳳さん、応援しているから」

「ヴァンデンバーグさんも負けないで!」

 

周囲にいる、既に試合を終えた友人達から声援を受け、一行はロッカールームへ向かう。

素早くISスーツに着替えて集合場所に集まると、既に二、三年生の四名は全員集合していた。

 

「やっほ、来たわね」

 

最初に声をかけてきたのは刀奈。

続いて二年生の残る二人が自己紹介をする。

 

「ども、二年のフォルテ・サファイアっす」

「セシリアから話は聞いています。イギリス代表候補生のサラ・ウェルキンです」

 

最後に、唯一の三年生の参加者も自己紹介する。

 

「ダリル・ケイシーよ。試合じゃほどほどによろしく」

 

微妙にやる気が無さそうだが、仮にも専用機を持つ人物。

決して油断はできない。

そこへ、最後の参加者である冬也が時間ギリギリで現れる。

 

「全員揃いましたね。では、これより組み合わせを発表します」

 

運営に関わっている真耶が全員集まったのを確認し、組み合わせを発表する。

組み合わせは当日にコンピュータで決めるため、誰が誰と当たるのかもまだ分からない。

全員がモニターに注目し、対戦相手の決定を待つ。

そして決まった組み合わせは。

 

第一試合 *この試合の勝者は二回戦をシード

 

一年 シャルロット・ヴァンデンバーグ

  VS

一年 林弐

 

 

第二試合

 

一年 セシリア・オルコット

  VS

二年 更識楯無

 

 

第三試合

 

一年 ラウラ・ボーデヴィッヒ

  VS

一年 藤島冬也

 

 

第四試合

 

二年 サラ・ウェルキン

  VS

一年 イチカ・ラカン

 

 

第五試合

 

一年 更識簪

  VS

二年 フォルテ・サファイア

 

 

第六試合

 

一年 マドカ・ラカン

  VS

一年 鳳鈴音

 

 

第七試合

 

三年 ダリル・ケイシー

  VS

一年 ココネ・ファティマ・ローザ

 

 

組み合わせを見て、それぞれが対戦相手に視線を向ける。

特に強い視線を相手に送っているのはラウラ。

今日までのイチカとの修行の全てを注ぎ込み、叩きのめそうと考えている。

そんな視線も意に介さず、当の冬也はラウラに告げる。

 

「君が相手か。そんな奴が師匠じゃ、君も大したことなさそうだな」

 

そう告げて視線をイチカへと移し、鼻で笑う。

あからさまな挑発にラウラが過剰に反応するのでは。

心配になったイチカはラウラを見るが、本人は激情することもなく落ち着いている。

 

「安心してください、師匠。私はこの程度の安い挑発に乗るほど、柔な鍛え方はしていません」

 

誇らしげに薄めの胸を張り、ドヤ顔をするラウラ。

逆に冬也がラウラの言い方に文句を言いそうになるが、寸での所で止まる。

ここで文句を言えば、相手の挑発に乗ったことと同じだと自分に言い聞かせて。

 

「で、では、第一試合は十五分後に始まりますので、準備をお願いしますね」

 

連絡事項を伝えると、真耶はそそくさと別の仕事へ向かう。

第一試合に出るシャルロットと弐はビットへ向かい、それ以外のメンバーは控え室へ向かう。

 

「シャル、頑張れよ」

「負けたらデスソース入りカレーをご馳走してやる」

 

罰ゲームや悪戯でデスソースを食べさせている動画を見たマドカは、気に入ったのか最近デスソースを購入した。

 

「嫌だよ! あんな思いは二度とゴメンだよ!」

 

目隠しされ、悪戯でそれを食べさせられた経験があるシャルは全力で拒否した。

 

こうして、第二のトーナメントは幕を開けようとしていた。

知らぬ間に事件の種が植え付けられているとも知らずに。

 

 

おまけ

 

トーナメント戦には様々な企業や、国の関係者が視察に来る。

それは白き翼も同じ事。

本当なら社長のネギが視察したかったのだが、生憎と別件が入ってしまった。

というわけで、代理でIS学園にやって来たのは。

 

「白き翼から来ました、フェイト・アーウェルンクスです」

 

重役の一人であるフェイトが、三名のお供を連れてIS学園に到着した。

受付で手続きを済ませた三人は来賓の席へ案内され、アリーナ内を見渡す。

 

「ここでイチカ君達が試合をするのか」

「そのイチカ君達は、この後に行われる代表者達限定のトーナメントに出場するみたいです」

 

連れの一人である部下の暦が大会の概要が書かれた配布資料を手に説明をする。

 

「ほな、それまでは時間はありますね。フェイトはん、座ってゆっくりしようやないか」

 

時間があるのを聞くと、同じく連れで部下の月詠はフェイトを引っ張って椅子に座る。

さりげなく隣を陣取って。

 

「ちょっ、月詠先輩。フェイトさんにくっ付きすぎです。そもそも、なんであなたがいるんです!」

「しゃあないやないの。本来ならお供するはずやった環はんに、急な会議が入ったんやから」

「だからって、別に代わりは必要ないですよ!」

「あぁん、いけずやなぁ。ウチとこよちゃんの仲やないの」

 

艶のある喋り方での発言に、周囲の別企業や国の方々が視線は向けず、耳だけを傾ける。

 

「含みがあるように言わないでください! 単なる元私の教育係ってだけじゃないですか!」

 

こよちゃんの部分はいいんだ。

と、周囲の誰もが思った。

しかし、二人のやり取りは終わらない。

 

「温泉宿で一緒の部屋に泊まった仲やないの」

「社員旅行で別の人達も一緒だったじゃないですか!」

「先週、ウチと過ごしたあの夜は遊びだったん?」

「没をくらった企画書をやり直すため、二人で徹夜した話ですよね、それ!」

「チューまでしたやないか」

「忘年会の王様ゲームで命令されたやつですね!」

 

月詠の言っている内容を訂正する暦。

二人の攻防を気にする事無く、開始されたトーナメントを観戦するフェイトに、残る連れである栞が話しかける。

 

「フェイトさん、飲み物はいかがですか? 姉の淹れたコーヒーもありますよ」

 

鞄から魔法瓶を取り出した栞を一目見て、フェイトは頷く。

 

「うん、もらおうか」

「はい」

 

二人の後ろでは、先輩と後輩の攻防が続いていた。

 

 

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