技術史な使い魔   作:ddds

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どういう形で載せるか迷いましたが、
それぞれの20年はすべて一つのページにまとめます


それぞれの20年

新東京

 

 

 

 

 

第22移民船団「瑞鶴」が遭難してから

20年が経とうとしていた

 

新東京市の人口は550万人となったが、

基本的に生活は変っていない

20万人の専門家

それを支える

530万の一般人、

それをサポートする1200万のドロイドとコンピュータ

 

 

今までと変らない、

 

 

ただ魔法省ではかなり変わりつつあった

ロボットにコモンマジックを実装することに成功したのだ

 

この地球上でエネルギーを貯め続ける「風石」「火石」「水石」「土石」

これらにある特定のパターンと周波数の電磁波を与えると、

そのエネルギーが人に伝わり地上に出てくる・・・といったものだ

 

これの正体は「反物質」であるらしいが、

正物質と高速でぶつけると対消滅でなくなぜか正物質とエネルギーが発生する

そのプロセスは未だ未知の領域であるそうだ

 

また、反物質であるが正物質と接触していても何ら問題なく、

ある特定のパターンと周波数の電磁波を与えるとエネルギーが発生する

 

この電磁波は魔法使いが存在すると発生するものもあり、

すでにそれを応用したメイジレーダーが完成している

その電磁波の強度は魔法使いの言う『魔力』というやつだ

 

魔法省では

現在オリジナルそして更に複雑な魔法の開発が進められている

 

なんともまあ

魔法省はよくも20年でここまで調べられたよ

 

また、新型の魔法兵器の研究、

魔法が使える遺伝子に関する研究も進められている

 

 

 

 

 

 

そしてそれを生み出した魔法省で、新たな研究の成果が出来上がろうとしていた

「コルベール君、やっと来たか」

 

新東京市郊外のとある研究施設の地下、100m近い場所

ここではとある遺伝子を利用した研究が行われている

 

「本当にこんなものを作って良いのでしょうか・・・?」

コルベールと呼ばれている男性

頭部がハゲてはいるがこれでも40代なのだそうな

 

「我々は好奇心だけで生きる それの成果を目で見ようとするのは当然だ

そして我々は彼らに見せつける必要がある」

 

コルベールが持ってきた「炎のルビー」

始祖ブリミルの血液から作られたという。

 

「まさかあの伝説が本当だとは思いませんでしたが、

これが完成したとき何が起こるんでしょうか?」

 

このルビーからブリミルのものと見られる遺伝子が発見され、

そのクローンの製造そしてその最終段階へと移ったところであった

 

「わからん。もしかしたら我々はとんでもないものを作ってしまったのかもしれないが・・・

何が起こるかは完全に未知数だ

どうせここでなにか起こっても魔法は使えんさ」

 

地中からのエネルギー流動は、鉛1m、コンクリート5mほどで止められることが分かっている

 

「存在し得ない『第五の虚無』の製造・・・」

 

虚無の魔法は魔法省では常識の一つとなっていた

なんせメイジレーダーで非常に大きな魔力、もとい電磁波を発生させている個体が存在しており、

その正体は魔法が使えないとされるジョセフだった。

 

本人は既に気づいていたが、その力を使おうとはしなかった

『私はまだ知識が足りない、力を行使するにはもっと知識が必要だ

だから国王などという時間のかかる役職に就かなかったのだよ』

 

もちろんハルケギニアでは伝説、つくり話などとされている。

ガリア王族ではかなり知られているようだが・・・

 

因みにジョセフの遺伝子からは親族からは検出されなかった

『由来不明の因子』が発見されており、

これが虚無の原因だと言われている

 

 

「第五の虚無、『ネオブリミル』」

コルベールがそう言い放った培養液の中には

小柄な金髪の青年が眠っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アントウェルペン

 

 

 

 

 

トリステイン王国最大の港町

アントウェルペン

 

今は日本の租借地で『川手市』という名前が付いている

名前の由来は

昔ここに居た巨人が、川を渡る人々に通行料を要求し、

それに応じなかった人の手を切り取って川に投げ入れた

 

そしてそれに憤慨したとある英雄が巨人を倒し、

その手を川に投げ入れたことに由来する

 

これは伝説であり、事実かどうかは定かではない

そしてそれを知る者も少ない

 

因みに租借期限は99年

なぜ99年かは・・・調べろ

 

殆ど人口も居ない上、港町としてもほとんど取引がないアントウェルペン

もとい川手市はトリステイン王国には不要だったようだ

 

一応トリステイン王国に属しているが

事実上の植民地である

違うのは年間『金5万』を支払っている点だ

 

最初はタダ同然だったのだが

いつの間にか増えてきたらしい

それでも大した額じゃないそうだ

 

川手市の人口は180万人

トリステインはもちろん、ハルケギニア最大の都市となっている

ただしそのうち70万人はドロイドである

住人たちは知らないが、いろんな所で必要になるのだ

 

ハルケギニア中から職と教育を求めてここまでの人間が集まった。

教育に関しては日本と同じ水準であり、

ハルケギニア唯一の大学も存在する

 

 

 

港湾部には

石油化学系の工場が立ち並び、

石油備蓄基地、コンテナターミナルすら存在する

 

だが石炭の備蓄、利用も行われており、

地球での1920年代と1980年代がごっちゃになっている

 

他にも製鉄、金属系、造船所、自動車工場など

様々な工業製品が日々生産され、日本、北アフリカ、中東へ輸出されている

 

高さ100mから200mクラスのビルが立ち並ぶ

都市中心部はハルケギニアの金融中心の一つでもある

20年前、未だ金本位制にすら至っていなかったハルケギニアにおいて、

初の近代銀行「東亜銀行」の本店が存在する

それまでの銀行は「預けると手数料がかかる」

有料貸し金庫みたいなものだったが、

東亜銀行では「預けると金が増える」というものだ

当時としては画期的だった。

株式も、国債も、そして投資という概念すら殆どなかったハルケギニアにおいては

その理由が不明で、最初は怪しまれもしたが、

日本の商人等がこぞって利用し始めると、現地人も利用し始めるようになり、

今ではハルケギニア最大の近代銀行として名を馳せている

最近は貴族の利用が多いようで、領地を担保として金を借りているようだ

 

 

ちなみにその他の近代銀行は

ガリア王国のジョセフが発案、そして最大出資を行っている

『リュティス銀行』等が存在する

 

また、川手市には証券取引所も存在する

ただし、取引量はリュティスやウィンドボナの取引所より小さい

理由は川手市内の企業の証券ばかりが取引されるという理由だ

 

ひとつの企業が大きい川手市と、

大量、そして複数の企業が登録している2つの取引所となると

後者の方が取引量は大きいのだ

 

 

 

都市部の道路網はすでに整備されており、

更にトリステイン、ウィンドボナ、リュティス、更に

ガリアで最大の生産額を誇る工業都市、ラ・アーヴルまでの道路網、そして鉄道網も整備されている

都市内のバス網や鉄道網も整備されており、

既に郊外からの通勤や、自動車通勤なども常識となりつつある

 

更にトリスタニア寄りには空港も存在し、

北アフリカ、日本への定期便が就航している

 

 

 

間違いないことはひとつ

ハルケギニアで最も異様な場所であることだ

他の工業都市等では『石炭火力発電』や『高炉による製鉄』

『製糸・織物製造業』『大規模鉱山』を主に行っているのに対し、

川手市においては

 

『アルミニウムの電気精錬』『化学工業』

『合成樹脂』『集積回路・半導体製造』

明らかに技術が50年ほど飛躍している

 

 

勿論この飛躍は学校、そして大学の存在によるところもあるが、

最大の理由は『日本であるから』かもしれない

 

技術を盗もうとしても理解出来ない。

何故なら数学が分からないから

 

この川手市において魔法は大した利点にはならなかった

多少有利になるかもしれない

だが一人で出来ることなんて高が知れている

 

魔法よりも数学ができる者が欲しかった

数学が出来なければ科学は理解出来ない

 

単なる数字と記号の羅列が

魔法に勝つ・・・そんな日が来るのかもしれない

 

 

 

川手市の郊外

 

日本海軍陸戦隊川手駐屯地

 

 

「おら!もっとキビキビ動かんか!

戦場では一秒の遅れが命取りになるぞ!」

「す、すいません」

ゴツい男数十人に対して怒鳴っている女性、

本人は小柄だが、男がビビっているところを見ると

相当強いのだろう

 

 

「アニエス中尉、ちょっと話が」

エリート集団である陸戦隊でも一番若くして中尉になった『女性』

アニエスは、両親がおらず、トリスタニアの日本領事館で育てられ、

その附属学校で学び、本人の志望で軍に入った

 

今では陸戦隊の外国人部隊『第六歩兵大隊』の一個小隊の長である

ちなみにアニエスは一応トリステイン国籍、なにか理由があるそうだが・・・

「実はトリステイン軍が新兵器を購入してね、当然ながら指導教官をつけなきゃいけない。

で、君が適任だと思った次第だ」

「でも私が抜けると小隊が・・・」

「気にすることではない。上は君をえらく気に入っていてね、

戻ってきたら大隊長にするそうだ。」

「は。ですが私に大隊長などという責任重大な職は・・・」

「まあ上の移行なんで、半強制だと思うよ」

「左様ですか」

「ということで来週からトリステイン軍の方へ行ってもらう。

問題ないか?」

「ええ、とりあえずは。」

「では宜しく頼むよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

ル・アーヴル

 

 

 

 

 

 

 

 

「japon」なる国家が現れて20年

この世界は大きく変わっていった

 

その存在は胡散臭く、いろいろ怪しい面もあったが

存在している以上認めざるを得なかった

 

15年前、

japonが『製鉄』なる技術を伝えた

だがその内容を理解したのはリュティス日本領事館付属の学校卒業者だけだった

我々には「原子・化合・分離」などの概念がなかった

 

そしてその設計図を理解できるのも彼らだけだった

 

彼らは『ガリア国営ル・アーヴル製鉄所』そして『ガリア国営ダンケルク製鉄所』

の技術主任となった

 

昔、鋼鉄を作るには連金の魔法を使っていた

だがメイジの数は限られている上、精度、純度が一定でない

一人が作れる量も限りがある

 

製鉄所は違う

設計、そして建設さえ出来れば

あとは平民の労働で鋼鉄が作れるのだ

 

私は魔法の弊害と限界を理解した

魔法が使えないからとからかわれ、

そしてそれを認めざるを得なかったかつての自分

 

だが魔法の絶対優位は崩れつつある

この技術と知識の集合体を彼らは「科学」と呼んでいる

 

他にもjaponはさまざまな技術を教えた

蚕なる虫から糸を大量に作る「製糸」

大量の木材を消費して紙を作る「製紙」

水蒸気を利用して動力を得る「蒸気機関」

石油なる燃える液体を使って動力を得る「エンジン」

これら全てに魔法を必要としない

 

建設時に魔法を使うことはあっても

それ以降は魔法を使う必要はない

 

まさに私のためにあるようなものだ

私はその知識が欲しかった

いや、日本に行きたかった

その知識で奴らを見返してやりたかった

だが王族であり、次期国王候補の私がそんなことはできない

 

日本領事館に図書館が出来たと聞いて、

それから毎日通った

 

そこにあったのは今までと完全に違う世界だった

全ての最小単位『原子』

雷としてしか知らないエネルギー『電気』

空の上の未知なる世界『宇宙』

あらゆる仮想を再現できる『コンピュータ』

その全てが魔法を必要としない

ただしその全てが数学を必要とする

 

結果を知ってもそれを発明、発見した道筋を理解するには

『数学』が必要だった

私は数学を学んだ。それに数年を要した

 

その間、父上に次期国王に指名されたが

『時間がかかる上つまらないことなどやりたくない

今の私は権力より知識が欲しいのだ』

と言い弟に譲ったが

『自分は政治が苦手なので参謀として助言して欲しい』

と言われたので

今は参謀として政治を見ている

 

あんなに憎んでいたはずの弟のことが

次第にどうでも良くなっていった

 

 

 

 

世界の全てがそれまでと違って見えるようになった

一番興味深かったのは「経済学」というやつだ

どうもこの国は遅れているらしく、

今後経済や労働力が増大すると通貨が不足し、

経済力が一定以上増えなくなるどころか、国が滅びる可能性すら出てくる

だが一番有利で、効率的な

『管理通貨制度』では国民が通貨を信用しない

だとすれば一時的に『金本位制』に移行すれば

金の量を増やさずに通貨の全体量を増やすことが出来る

 

 

参謀として国王に提案したら

「ただの紙に価値があるわけない」

などと言いおった

やはりこいつは馬鹿だ。

 

日本の植民地、『川手市』においては

すでに「管理通貨」である「日本円」が流通しているそうだ

この国でも日本円を使えるところが増えている

 

私は考えた

そしてひとつの答えが出た

「そうだ、民間企業で金本位制を導入すればいい」

無謀かもしれないが、やってみる価値はあった

だがそれを達成するためには「金と交換できる」という保障が必要になる

 

そんな時、日本の企業が私の領地の開発をしたいと言って来たのだ

どうも風石が埋まっているらしく、

その採掘権を売ってほしいというものだ

私はすぐに了承し、多額の金貨を手に入れた

 

 

 

そして日本の連中も思わなかったであろう

「民間銀行での金本位制の達成」を果たしたのだ

数年もしないうちに国が中央銀行を立てて、全てそちらへ移動したが

 

 

 

その金を更に利用して、

新しい工場を建設するべく

ル・アーヴルに用地視察に来ていた

 

 

 

「すばらしいな この景色は」

ル・アーヴルのセーヌ川を挟んで対岸に居る

目の前に広がるのは製鉄所の煙と

その周りに張り付くように作られている住居と工場

魔法など微塵も見られない景色

「うむ 思いついたぞ 発電所が必要だ」

「発電所・・・ですか」

「ただ、タービンが作れん。やはり日本に協力してもらうしかないようだな」

「発電所があっても何に使うんですか?」

「とある工場を作るために必要なのだ。楽しみにしていろ」

 

 

 

ジョセフは魔法のことなど完全に忘れ、

いつの間にか発明家となっていた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァリエール

 

 

 

 

 

20年前

全てはそこから変わった

 

私の父親は早くしてなくなり

比較的若くして領主となった

 

だがそんなことはどうでもいい

 

japonなる国が現れてから全てが大きく変わった

 

japonは色んな物を安く、そして大量に持ち込んだ

材料を生産していた錬金術師が廃業に追い込まれ、

町ではいくつものギルドがなくなり、

多くの人間が職を失った

 

だがその後日本は考えられないことを始めた

無職のメイジを雇って『インフラ整備』なる事を始めたのだ

 

最初は『鉄道』だった

 

細長い2本の鉄の上に鉄で出来た馬を走らせるというものだ

私は「そんなことができるものか」

と笑って眺めていた

 

だが数ヵ月後には今までの馬車と比べ物にならない速度で『汽車』

なる鉄の馬は走り出した

『汽車』は多くの車を引いて大量の物を運んだ

今まで何十日もかかっていた移動が僅か二日で移動できる

竜を使わない限りは考えられないことだった

最初はアルトウェルペン、いや川手市とトリスタニアの間だけだったが

今ではリュティスからウィンドボナまで伸びている

 

 

次は道路だった

 

それまでも道路であった

だが馬車で通るにも非常に揺れて、大量のものを拘束に運ぶなどできやしなかった

日本はそれを変えた

『アスファルト』なる黒い石を道路に張り、

その上を樹脂の車輪の馬車が走り始めた

 

数年も立たないうちに馬車は「自動車」に変わった

馬の力を必要としないこの『鉄の馬』とも言うべき物は

『ガソリン』なる臭う液体を使い、

それを燃やして走る

魔法も使わない

 

日本は失業者に大量の仕事を与え、

そしてトリステイン、いやハルケギニア中から

多くの人間が川手市に仕事を求めて移り住んだ

 

私の領地でも人口がかなり減った

収入も大きく減り、他の貴族がやっているように

日本やガリア王国、もしかしたらゲルマニアの貴族や銀行から

金を借りる羽目になるかもしれない

 

下の娘は何も言わなかった

『今まで私のために色々してくれたのに

いまさら言えることなんてない』

上の娘は猛反対した

『トリステイン有数の大貴族がなぜ

魔法も使えない民族から金を借りなければならない』と

妻は何も言わなかった。

いや、本当に何も意見しなかったのだ

 

そんな時、日本からの『地質調査団』なる人物の長がこんな話を持ってきた

「あなたの領地にある山から良質の石炭が見つかった

ゲルマニアやガリアで大量に購入しているようなので

鉱山にしてはどうか」

私は悩んだ

三番目の娘もできて更に負担が増加しそうな状況

購入先がすでに存在していて、

さらに低利子で融資するという日本の銀行

 

だが上の娘の反対、

そして貴族としての誇り、

先祖が築いてきた歴史

 

どちらを優先すべきか迷っていた

 

だが私を動かしたのはある一言だった

『娘さんの病気を治せるかもしれない』

私は決断した

 

 

こうして私はトリステインで一番早く『貴族』をやめて

『企業の長』となった

 

もちろん気は進まなかったが

生き残るためにはこうするしかなかった

 

周りからは色々言われたが仕方がなかった

 

 

この後日本から鉱業の技術指導が入った後に

操業を開始した

 

最初は大した量じゃなかったが、

ガリアやゲルマニア、トリステイン内でも買い手がつき始めると

大量に生産するようになった

川での輸送に限界が来たので鉄道を引いた

莫大な金額になったが

それは一年の収入にも満たない額だった

今では炭鉱町の人口も数万人に増え、

収入も今まで考えられなかった額となっている

 

私は勝った

なにに勝ったかって?

貴族の生き残り競争に。

 

今後、方向転換に失敗した貴族は生き残れない

そう思うのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロンディニウム

 

 

 

 

 

駐英日本国大使館

アルビオン唯一の日本による施設・・・

 

アルビオンは日本の手がほぼ入っていない

企業もほぼ総スルー

来るのは学者ばかり

 

その理由は様々だが、

一番の問題はやはりこの国が空中に存在するところだろう

その点での利点は空中船製造技術が高い事くらいで

それ以外には何の利点もない

 

船もつけれない、材料搬入にコストがかかる

だからってそこに資源があるわけでもない

結局、エンジンや蒸気機関などの技術提供をしたものの、

最終的にはゲルマニアから購入している

 

そんなアルビオンの利点といえば

『清浄な空気』や『大気汚染し放題』くらいだが

そんなの某ロボゲーのACやクレイドルでもないのだから

どうでもいいことである

 

その利点を生かしていつかは、

液晶や半導体などの製造に生かせるかもしれない

単価が高いわりに小さいモノなら航空便でも利益が出るからだ

 

まあ、そこにたどり着くまでの技術と学力をどうやって補うのかが疑問だが

 

まともな平民向け学校はこの大使館の付属しかないし

大学も川手に行かないといけない

 

 

結局、ここでは今までと同じ

今までと変わらない生活が行われている

 

だが少し変わった点がある

人口が確実に減少していることだ

 

そもそも高度が高く、寒い上に、土地が痩せ細っているアルビオンにとって

多くの人口を抱えることは出来ない

 

そしてこの状況で大量の雇用を発生させ、

その食料を外部から供給する都市

『川手市』が発生した

 

都市のインフラは整っている上、

教育も無料。

そりゃあ皆借金してまでアルビオンから脱出するわけだ

 

 

多くの人間が住むことが出来る場所ではないのだ

 

最近のアルビオン王家の緊急の課題は

『あらゆるものの生産力が低いこの国において、なるべく多くの穀物生産力を確保すること』

もはや工業に関しては全く期待できない国であり、

農業力以外に他に残るものもない

 

ではその農業を改善できるか

という話だ

 

日本人もそれを聞いていたが、正直に言えば『不可能』である

少なくとも自力では

 

土地が痩せ細っているからこそ飯がマズい

やはりここもイギリスと事情は同じようだ

 

 

水田による稲作であれば、古代の技術を用いても穀物生産量は数倍になるし、

品種改良や遺伝子操作を用いた稲ならば

軽く20倍は期待出来るだろう

カロリーベースでもさほど変わらない

 

イモならばもっと凄まじい

品種改良なしのイモでも

カロリーベースで面積あたり40倍にもなる

品種改良以降のであれば100倍も余裕であろう

 

だがこの国の人たちの口に合うかは別だ

ウマい料理であれば米だろうが小麦だろうが歓迎だろうが

その料理とその調理具を各家庭に普及させれればの話だ

 

もちろんそれは難しい

 

そもそも水田が作れるほど水が豊富なわけではない

あの異常ともいえる米の生産力は大量の水が支えていたのだ

 

勿論イモも難しい

ジャガイモと水だけで戦争できる

ジャーマニーの方々ならいざ知らず、

この国では・・・どうだろうか

 

どっちにしろ当面は小麦の量を増やすのが先決だが・・・・

小麦の生産量を大きく変えたという

『農林10号』とよばれる革命児を用いるくらいしかない

だが生産量を増やすためには勿論作り方も徹底しなければならない

 

最終手段に『農業の機械化』と『化学肥料』という二つがあるが

未だリン鉱山には手をつけていないので

化学肥料も供給できない

つーか輸送のための費用が高くなりすぎる

現実的でない

 

唯一現実的で用いれそうな策は『糞尿肥料』くらいしかない

 

・・・この国はどうなるのだろうか

もう予想はつくけどね・・・

 

 

 

この国には、周りが工業化、近代化していく中

永遠に江戸時代を彷徨って貰うしかない

そう直観で思った

 

 

 

 

今日もロンディニウムの大使館には多くの人間が集まる

多くの人が就労ビザの申請だ

 

この世界には未だ『パスポート』がなく

入国するには『ビザ』が必要になる

地続きのトリステイン国境には検問があり、

川手市行きの列車に乗る前に入国審査を受けなければならない

 

 

ただ、この世界には未だ「身分証明」というものがないため

誰を疑うわけにも行かず、

結局は全員に発行するしかない

 

 

今日も就労ビザを発行するだけの仕事が始まるお・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トリスタニア

 

 

 

 

 

在蘭日本総領事館

 

大使館は川手市に置かれているため、トリスタニアには領事館が置かれている

 

 

 

トリスタニア

 

トリステインの首都として最も多くの人口を『抱えていた』町

現在は(租借地ではあるが)北40kmほどにある川手市のが遥かに栄えている

 

人口14万人(日本の調査)

どうもトリステインには国政調査どころか

地理の詳細な調査も行われていないようで、

 

日本が調査したことにより発見された金鉱や炭鉱、鉄鉱などが数多くある

トリステイン5カ国(+日本)のうち2カ国がすでに金本位制への移行を終えており、

その中間であるトリスタニアにおいてもその補助貨幣である

『銅貨』や『銀貨』さらには日本円まで流通し、

かつて存在していた5カ国共通の金貨は消えつつあった

 

この事態に頭を痛めていたのは

政府・・・いや王家と中央行政であった

 

現在、王国の事実上のトップはアンリエッタ王女である

王となるにはまだ若く、特に経済に関して疎いため

実際は『鳥の骨』ことマザリーニが様々な業務をこなし、

その多忙のために『鳥の骨』のような体になってしまったという

 

経済に関しては日本が現れたあたりからかなり複雑化しており、

通貨も金貨を基本とするとはいえ4つ存在している

トリスタニアは更に複雑だった

 

 

 

トリスタニアの『元』中心街

ブルドンネ街

現在は人もあまり集まらず、閑散としている

トリスタニア城下の町はどこも寂れつつある

 

 

現在のトリスタニアは二つのエリアに分けられる

旧来の王城のある丘の周りにある旧市街

旧市街の南側、鉄道駅の周辺にある新市街

 

旧市街は人口が減りつつあり、治安の悪化が問題となっている

 

新市街は鉄道駅周辺にできた街である

トリスタニア駅はリュティス-トリスタニア-ウィンドボナを結ぶ『本線』上の途中駅で、

ここから川手、アムステルダム、ハンブルグ方面へ至る通称『川手線』

ヴァリエール、クルデンホルフ、フランクフルト方面へ至る『クルデンホルフ線』が分岐している

 

この駅は旅客駅であると同時に貨物駅でもあり、

多くの物資と人間が溢れ返っている

中心近くまでバスやトラックも入ってくることが出来る

数十メートル級のビルも立っている(ただし日本企業)

 

そりゃあ旧市街は廃れるわけだ

 

 

王城ではそれについて議論が行われていた

 

 

 

「ですから、税収が増えるのは良いのではありませんか?」

「しかしですな姫様、その税の取り方があいまいになってきているのですよ」

今やロマリア、アルビオンでしか使われていない『旧金貨』で

税金を取ろうにもできもせず、

特に大貴族であるヴァリエール家では日本円、ゲルマニア金貨、ガリア金貨と

バラバラに納めている始末だった

「では新しく金貨と二国で使われている『紙幣』なるものを発行すればいいではないですか」

「いえ、ですからそれをするには莫大な費用と大量の金貨がですね・・・・」

「金貨がなくても通貨の流通量を増やすためのものなのに何故金貨が必要なのです?」

マザリーニは思った

この人には永遠に王座を任せられることは出来そうにない と

 

「つまり金貨と交換できるからこそ価値を持つのでして・・・」

「では金貨を集めればいいではないですか

今国庫にはいくらほどあるんです?」

「日本円が500億、ゲルマニア金貨が10万、ガリア金貨が15万

旧金貨が40万です」

「十分じゃないですか」

「この程度では足りません!日本円で地金を購入しても足りやしません!」

「ではどうすればいいのでしょうか?」

「日本のように国債を発行すればいいのですが・・・」

「では発行すれば「発行しても買い手がつかなければ意味がありません!」

マザリーニは続けた

「それこそ最後は国土を切り売りするしかなくなるやも知れません」

「それは出来ません。私たちの先祖が6000年守り抜いた土地です。渡すことは出来ません」

「そうですか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンブルグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲルマニア最大の工業都市

ハンブルグ

 

この町は他の都市のように製鉄中心ではなく、

機械工業中心となっている

 

 

たとえば自動車

エンジン、トランスミッション

フレーム、サスペンション

一通りの部品がこの都市で生産され、一台に組み立てられる

 

もちろん個人が車を保有することなど到底出来ない

乗り心地がいい日本車に至っては

皇帝と一部の大商人が保有するのみであり、

 

大貴族と商人の一部がゲルマニア車を買う

 

 

庶民はどうかと言われると

もちろんバスや鉄道を利用するしかないのである

バスや鉄道車両の生産もこの都市では行っており、

 

造船他、様々な機械を扱っている

 

最近は航空機の開発も行われており、

未だ初飛行すらしていないが、今後が期待されている

 

 

 

 

 

現在この都市は

自動車製造2社、造船12社、車両製造2社

非鉄金属2社 製鉄1社

そしてその傘下企業700で成り立っている

 

この企業群はどれも

日本が技術提供した商人系貴族による企業で、

旧来の貴族は更に行き場を失っている

 

 

ただし非鉄金属業はそれぞれ三菱マテリアル、住友金属である

なぜかというと

アルミニウムやチタンの精錬方法は放出可能ではあるのだが、

それをやるには資金力、技術力共に不足だという理由だ

 

発電所から立てなければならないのだ

無理がありすぎる

 

 

造船業は旧来の造船所を引き継いだ形だが、

二つの傾向に分けられる

海上を行く『船』を製造するものと

空中を行く『フネ』を製造するものだ

 

船の方は主に金属で作られるようになり、

最近はゲルマニア海軍からの注文が多いようだ

 

フネの方は近頃生産がめっきり落ち込んでいる

アルビオンが最後の工業を終わらせまいと

国策にまでしているせいだ

 

 

自動車製造は至って良好

ハルケギニア中からバスやトラックの注文が入っており、

個人向けの特注自動車にかまっている暇はないようだ

 

ちなみにエンジンに関しては専門業が存在しており、

主にアルビオン向けのエンジン輸出を行っているようだ

 

鉄道車両製造は

未だ電車の製造には至っておらず、

機関車と貨車、客車の製造にとどまっている

 

電気系インフラが未発達という理由もあるのだが

 

残りの製鉄一社は国営で、それ以外に特に言うこともない

 

 

 

人口は20万人

ゲルマニアでも最大クラスの都市であり、

最大の生産拠点でもある

 

様々なものを製造し、外部へ輸出する

まさにゲルマニア近代化の象徴であった

 

 

 

現在も様々な工場が建設されつつある

この都市の未来は予想がつきそうもない・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロマリア

 

 

 

 

 

ロマリア

 

いくつかの都市国家群の集まりであり、

周りが工業化しつつある中、唯一その気がない国

 

それもそのはず

工業化を進めようという人間が政府に全く居ないのだ

 

ガリアはかつて似たような状態であったが、

国王に直接話をつけることができるジョセフの存在は大きかった

 

だが腐敗する神権政治に対して不満がある民衆は

こぞって国を脱出

国民の流出が止まらなくなったロマリア教皇庁は国境沿いに警備隊と壁を建設

後に『ロマリアの壁』と呼ばれるものである

経緯、目的共にベルリンの壁と同じようなものになってしまった

 

山岳部には数キロおきに監視台と国境警備拠点

 

平地、海岸線沿いには完全なる壁

 

もはや要塞国家ロマリアとも言うべき姿となっていた

 

 

唯一日本と国交がなく、また領事館や大使館も置かれていない

 

農村部では神官による略奪だの搾取だのが行われ、

都市部でも同様のことが起きる

そして食料が足りなくなり

あらゆる面で悪い方へ悪い方へ

 

衛生、治安、税収

全てが悪化する

 

 

都市部では街中で死体が放置されるのが日常茶飯事となり

農村部では病気が多発する

 

 

人口が流出しなくても

人口は減っていくばかりだった

 

 

 

かつて『光の国』と呼ばれた国

そしてその首都とも言えるローマ

 

 

バチカンの丘の上、ロマリア宗教庁

 

そこでとある会議が行われていた

「つまり、日本を滅ぼすか、引き上げさせる必要があると」

「ええ、それを成さないとやりようがありません」

「ですが猊下、日本軍は非常に強く、我々で勝てるかどうか・・・」

「問題は他の4カ国です。

日本を異端者として聖戦とすれば圧倒的戦力になるのでしょうが・・・」

「あちらが参加しそうにない。」

「その通りです。彼らは既に異教に侵されています」

「ではなんらかの手段で混乱を発生されれれば・・・」

「それができれば苦労しません」

 

 

 

「いや、それ以前に・・・」

 

「予算がありませんよ」

 

 

 

どうしようもないようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リュティス

 

 

 

 

 

どうしてこうなった

 

何故私だけがこうも・・・・

 

 

 

全ては20年前に遡る

 

あの日、japonなどという国が現れた・・・・

 

その日から色々なものが変わっていった

 

あんなに魔法が使えず暗かった兄が

毎日購入した大砲をバラしてはメモをとり、

その次の月にはまた次の『玩具』を買って

 

またそれをバラして遊んでいた

 

だがその顔はそれまでの彼とは違う

活き活きとした、

そう、子供のような

好奇心に満ちあふれた顔をしていた

 

部屋からあまり出てこない事は数ヶ月ほど変わりなかったが、

ある日、日本大使館に図書室ができたと聞くと全速力で走っていった

 

その日から彼は毎日意気揚々と出かけては大量の本を持ち帰り、

夜遅くまでそれを読み更け、何かをメモしていた

 

それが数年続いた

自分はそれを横目に魔法の修行に明け暮れた

彼にはない力で彼に劣る部分を賄える

 

父上に認められることができれば自分が国王になれる

そう思っていた

 

あの日までは

父上から兄弟二人で呼び出され、

衝撃的な事を言われた

『次期国王はジョセフだ』

 

自分は理解できなかった

 

今までしてきた努力が全て水の泡

自分は父上が魔法が使えない国王を認めるとは思っていなかった

 

だがそこに1つだけ、気がかりがあった

『日本』の存在である

 

彼らは魔法を使えない。

それどころか先住魔法すらも使えず、

神の存在を否定している

 

だが、彼らには魔法を遥かに超えるモノがあった

彼らの言う『科学』だ

 

最初、大きな金属の船を見た時、少し驚いたが

そこまで技術的な差は大きくないと思っていた

 

だが次第に日本はいろんな『科学』を見せ始める

 

魔法を使わずに大きな物を運び、

魔法が使えない距離から攻撃し、

いかなる竜よりも遥かに早く飛び、

いとも容易く物を作る

 

全てが圧倒的だった

 

 

ここまで考えた時、ついに理解した

 

自分の兄はそんな未来まで見ていたのか

 

 

 

だがその兄からとんでもない言葉が出てきた

「私は今知識が欲しい。

それを学ぶには膨大な時間がかかるが

国王という職にそんな時間があるわけがない

よって私は国王を辞退し、

弟のシャルルに譲ります」

 

 

更に理解できなかった

 

国の最高権力を辞退するなど考えられない

彼はそこまでして知識が欲しいのか

それはそんなに価値があるのか

 

 

 

 

結局自分が国王となったものの、

退屈で、大したことも出来ず、色々と後悔していた

 

 

一方兄は巨額の資金を動かし、

自らの工場を立て、

更には製品の開発まで行うようになっていた

 

自分は兄が羨ましかった

自分が好きな事をし、

それを生かして世界を変えることが出来る

 

全て一人で決めることが出来るのだ

 

だが自分は違う

国民から認められてこその国王であって、

家臣や諸貴族、国民という鎖が自分を縛っていた

 

 

現在では何故国王になろうとしたのかさっぱり理解できない

 

 

そして今、更に後悔している

 

 

娘が暗殺されかけ、妻が精神を病んでしまったと聞かされた

 

あるパーティで

ある男が進めた飲み物に魔法薬が入っていたらしく、

娘が飲もうとしたところを妻が取って飲んでしまったそうだ

 

もちろんその男は捕まったが、

誰が指示したのかは結局わからずじまい

 

 

その魔法薬も未知のモノであり

 

おそらくエルフが作ったものだそうだが

その解除法は勿論分からず・・・・

 

暗殺と内乱を恐れた私は

娘をトリステインに疎開させることにした

 

 

こんなことを企むのは大方見当がつく

 

兄だ。

勿論兄にも聞いてみた。が・・・

『そんなことをして私が特をすることがあるのかね?

国王の座なぞ金を貰ってもいらんわ』

 

確かにその通りだ

魔法にも国王にも明らかに興味がない兄がそんなことをしても

何の意味もない

 

 

では他の国の人間か?

それなら国王である私を狙ったほうが国が混乱して

都合がいいはずだ

 

あとは何を考えているのか分からない日本政府くらいだが

同じく得する要素が見当たらない

 

何が目的なのか理解出来ない以上は未知数だが。

 

あとは国内の玉座を狙った犯行・・・・

 

 

とにかく見当もつかない。

 

私はどうすればいいのだ・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クルデンホルフ

 

 

 

 

 

この国はかつて滅びかけたことがある

 

これまでこの国が保っていられたのは

大公家の財力、そしてそれを利用した金貸し業だった

 

だが同業者が現れた

それも貴族でも、王家でもないのに巨大な財力を持つものが現れたのだ

その名は『株式会社』

 

個人などから金を集め、それを運用する『企業』というやつだ

 

そして彼らはとんでもない事をし始めた

 

貴族でもない平民に金を貸し始めたのだ

我々は驚愕した

返せるはずもない平民に金を貸すなど考えられなかったのだ

 

だがそれはその国の性質によって大きく覆されることになる

 

『株式会社』を広めた『日本』という国は

『すべての国民が高い学力を保有することで

すべての国民が一定以上の生活を送ることが出来る』

 

彼らは『国民総中流』と呼んでいた

高い学力により一人あたりの生産性を伸ばし、

それによって多くの物を流通させ、

 

国民が多くのものを購入、消費することで

全ての者がそれなりの生活を送ることが出来る

 

 

今までの『貴族が平民から搾取するだけ』とは大違いだ

誰もが夢を持ち、誰もが金持ちになれる

 

 

こんな国の平民なら金を貸しても返せる

 

勿論返済する見込みのない平民なら貸さない

 

高額な金をその対象の人物の資産を元に貸し出し、

返済できないようならそれを没収する

『担保』という制度も出てきた

 

 

 

 

我々は対応に追われた

 

そして彼らと同じ手法を取ることにした

企業という形を取り、

その最大株主をクルデンホルフ大公家とする

 

貸す相手が返済できるかどうかを調べ、

返済できないようなら貸さない

 

または『担保』がないと貸せないようにした

 

最初は貴族を主に相手にしていた

これまで金を借りていたトリステイン貴族だけではなく、

ガリア、ロマリア、ゲルマニアの貴族にも貸した

 

そして返済できないとなるとその領地を自らで運営する

もはや侵略にもなりつつあった

 

だがある日とあることに気がついた

『運用しようにもどうもしようがない』

食料を生産しようにも他の方が良質で安い

工業をしようにも技術がない

 

 

いつしかヴァリエール家やガリア王家のジョセフまでもが同じ事をし始めた

だがそちらは確実に金を稼いでいた

 

違いはひとつ

『日本から技術や知識の支援を受けているか』

我々は日本に技術指導を依頼した

 

彼らはすぐに引き受けてくれたが、

国土調査をした後・・・

 

『適した産業がありませんね

現在ある工業も陶磁器製造のみ・・・・

地質も特に特徴なし・・・

 

あとは鉄工ぐらいしかありません

今でも供給不足なようです

丁度ヴァリエールに近いですし、鉄鋼業に転向してみては?』

 

ヴァリエール家

炭鉱業を始め、様々な産業に手を出しつつある

金融業では敵でもある

 

だがそこから原材料を買わなければならない

自分が一番苦手な相手・・・・

 

だが所詮買うだけの話だ

たいしたことはなかろう

 

 

 

 

 

 

 




とりあえず、ここまで。
この先書き換えようかどうか考えてるんです
さて、一体どうしたものか
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