入学式から少し経って学園も落ち着いて、用務も少しは楽になってきた。
そう思いながら仕事も一段落ついたので、お茶と菓子を用意して食べようとデスクから離れふりむくと・・・
ソファーに生徒と思われる少女がぐったりと倒れていた。
「で、眠いから眠れる場所を求めてぶらぶらしていたらこのソファーを見つけ使用したと」
「うん、そだよ~」
能天気に答える彼女に頭が痛くなる。話を聞いた限りでは彼女はやはりというか13組。それも1年生の、ならこの寄行にも頷ける。というかよくアイマスクしてお茶すすれるな。
「そういうのはきちんと許可をとれよ。」
「じゃ、使わして~」
・・・まあいいか。最近は日之影もめっきりこなくなったし暇といえば暇だしな。
元々使われても何の支障もない。
「ま、いいがきちんと元通りにしろよ」
「わ~い、ありがとう大好き~」
「はいはい。てかへばりつくな」
手についた羊羹がジャージにくっつく。まあ構いはしないけど
というか眠いのなら保険室があるだろう…ベットのほうがいいと思うが
そう思っている間に彼女はどうやら眠ってしまったのかソファーに頭からうずくまっていた。
まったく世話がかかるな・・・そうおもいデスクの引き出しから秘密に持っていた薄い毛布を取り出し彼女にそっとかけて上げる。
まあ、静かでいいかな。そう思いながら新たについだお茶をすすって引き出しのスクライドを読み出す周であった。
夕方、さすがに下校時間なので彼女を起こそうとする。しかし彼女はなかなか起きない。
「ほら、もう夕方の下校時間だ。さっさと帰りな」
そういい毛布をかるくめくって頬を数回叩くとやっと彼女は寝ぼけ眼をこすって身を起こした。
「ん~、よくねれたんだよ~~」
「そりゃ良かったな」
「ここはすごく眠りやすくて。すっごく気に入ったんだよ~」
「そりゃ光栄で」
ずいぶんと幸せそうなお嬢ちゃんで・・・
「む~、そんなに反応薄いと女の子に嫌われちゃうんだぞ~」
「はいはい。それより下校時間だ」
そういい彼女を立たせる。毛布をしまい正門を施錠するためにも彼女とともに正門へとむかう。
正門にて彼女と別れようとすると
「ね~、私は太刀洗斬子っていうんだけど貴方の名前はなんていうの~?」
そういい、くるっとこっちを向く。アイアスクで見えているかは不明だが。
「硯石・・・硯石 周だ」
「そっか~、じゃあ周、また明日 ばいば~い」
名前を聞くと彼女はさっさと走って帰ってしまった。面白い女の子もいたものだと短く溜息を短く吐くと、彼は正門に鍵をかけるのであった。