小説をちゃんと投稿するのは初めてで、恐らく至らない点が多々見受けられると思いますがどうか生暖かい目で見てやってください。
ご意見やご指摘があればどんどん仰ってください。
それではよろしくお願いします。
大博打
「うーむ、どうしてこうなったのだろうか……」
とあるアイドルプロダクションの社長は今日も今日とて嘆いていた。
「そうですよね、何がまずかったのでしょうね……」
とこのプロダクションに勤める事務員もまた嘆いていた。
「なぜ……なぜ我が社には一名もアイドルがおらんのだ!! 」
ここはパッションプロダクション。
元はモバプロダクションという大きな会社だったのだが、そこから3つに分裂し、
キュート、クール、パッションプロダクションに分かれたのだ。
その原因は3人のプロデューサーがそれぞれ独立したいと思い立ち、3者3様のアイドルを育てようということで分裂した。ちなみにこの3人のプロデューサーは現社長たちである。
それぞれ個性や趣向に違いはあれど、3社とも滑り出しは順調だったのだが。
パッションプロは出だし3歩くらいで躓いてしまったのだ。
大きな原因はこれといってないのだが、30名以上在籍していたアイドル達も引退や引き抜きにあい、今や在籍アイドルはなんと0になってしまった。
その結果、キュート・クールのプロダクションと大きく出遅れる結果となってしまった。
今やその2つのプロダクションは765・961に次ぐ業界最大手にまで上り詰めてしまっていた。
方やトップ、方や底辺オブ底辺、この溝はあまりに大きい。
「ていうか社長がアイドルをスカウトしないからでしょ! 」
「うぐっ……だって! ティンとこないんだもん! 」
「なんですかそれ! 」
「もはや千川君がアイドルをやるしかあるまい」
「私は事務員なんです! はぁ……ついていく人、間違えたかなぁ」
この不幸な事務員は千川ちひろ。
彼女はもともとモバプロの優秀な事務員で分裂した際にパッションプロ社長に声をかけられ働くこととなった。
容姿は事務員というよりアイドルでは、と間違うくらいの可愛いらしいルックスで、社長の目はそういう意味では間違ってはいないようだ。
「いやいやご謙遜なさらずとも」
「もう、そういう問題じゃありませんよ! 」
「いいと思うのだがね。ではどうすればいいかね」
「丸投げですか……。何回も言ってますが、もはや! やはり! ここは! 超優秀なプロデューサーさんを雇うしかありませんよ! 」
「君も丸投げじゃないか……」
「ぐっ……。でもいいと思いませんか? 765さんもキュートさんやクールさんもやはり優秀なプロデューサさんがいらっしゃいますし、活躍も素晴らしいって聞きますよ? 」
「うむ、確かにね。しかし在籍アイドルは0、給料も微妙で働いてくれる社畜な人なんてそうそういないと思うのだがね……」
「そこは! ……こう上手く言ってですね。ほら!嘘も方便ていうじゃないですか? 」
「なかなか黒いねキミ。だがそうだね、アイドルの前にプロデューサーを雇うという方針にしよう。これが恐らく我々、最後の賭けになるだろうね」
「さすが、社長! そうと決まったらさっそくスカウトに行ってきてください、私は昼ドラ見るんで」
「君もくるのだよ!! 」
「えぇー……」
こうしてパッションプロダクションの方針は決まった。
この選択が後にパッションプロダクションいやアイドル業界に大きな影響をもたらすことになるとは知らず。