此処、ユグドラシル社におけるプロフェッサーは、ヘルヘイムの森における問題の解決策の考案や、不慮の事態の際の指揮などのために、冷静沈着で尚且つ、素早い思考回路が備わってなければならない。
そのプロフェッサーである水月竜馬は今、焦りを感じていた。なぜなら、
「あれ?おかしいな。調整中だったロックシード何処に行ったんだ?」
そう、製作中のロックシードを無くしてしまったのだ。
事は昨日にさかのぼる。
「竜馬、さっきから何を作っているんだ?」
「ああ、これかい?僕の所に配属された新入り君をびっくりさせようと思って新しいロックシードを作っているところさ」
「新入り?ああ、あの物好きのことか」
「おいおい、物好きってひどい言い方だね。いくら僕の下で働く人が少ないからってその言い方は失礼じゃないかな」
「だが貴様の所の職員、総勢65人のうち約6割が、貴様目当ての女性職員であり、2割ほどはその女性目当てで入った奴らだ。まともな奴と言ったらこの前新しく入った4、5人を含んだ2割程度だと思うんだが?」
「確かにそんな感じなのが否定出来ない…」
「まったく、何故貴様のような奴の周りに人が集まるのか謎だな」
「まあそれを言ったら君もじゃないか。って貴虎、何処に行くんだい?」
「そろそろヘルヘイムの警備交代の時間だからな。そのための準備をしようと思ったまでだ。お前も根を詰めないでそろそろ休めよ」
「そうだね。それじゃあもう少しやってから休みますかねぇ」
とまあ親友(だと竜馬は思っている)のメロンの君こと沢田鷹虎主任と研究室で他愛もない会話をした後、主任が部屋を出た後、少し作業をしてから竜馬も部屋に鍵をかけ、仮眠を取りに休憩室に行った。そして再び部屋に戻ってきたらロックシードが無くなっていたのである。
そして再び今に至る。
「あの後ちゃんと机の上に置いたのにどこ行ったんだ?」
竜馬は自分の研究室の隅々まで探した。机の中、棚の上、趣味で作った秘密の抜け穴にカレンダーの裏の金庫、壁のボタンを押すと現れる4重ロック構造の厳重に管理されている金庫など、思い当たるところはすべて調べたが一向に見つからない。
「あのロックシードってまだ調整中の段階だったから使っちゃうと体に悪影響が出るからやばいんだよなぁ…。しかも今回のはあの機能つけたやつだったし、もし外に漏れ出したりしたら、絶対怒られるよなぁ…。はぁ…。早く見つけないといけないか」
竜馬はそうつぶやき、ため息をひとつ吐くと、昨日まで一緒にいた沢田主任なら何か知っているかもしれない。と思い、主任がいつも使っているデスクが置いてある仕事部屋へと向かっていった。
というわけで、プロフェッサー竜馬が無くなったロックシードを探すのが今回の目的です。次回はなるべく早く投稿出来たらなぁ…。
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